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みずは無間
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みずは無間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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NW-SFという今では死語のようなものが出てきたころから、ガジェットと思弁がSFの中心になった。 本作の素晴らしいところは、大宇宙・AI・非人類知生体・次元と絡めた宇宙論など、多くのSF要素に、一組の男女のありようを織りなしたところにある。 そう「織りなした」ということがぴったりで、物語の中の物語は軽やかに距離も時間も乗り越えてシームレスにつながる。 こういう方法をとると、文意の散乱とともに、意味をくみ取ることがむつかしくなるはずだが、読者も軽やかに時空を超えたストーリーに引き込まれていきます。 デビュー作ということもあって、相当時間をかけて練られた作品だと思います。 ところで、この作品と同時に評価の高い『プロジェクト・フェイル・メアリー』を読んでいるのですが、中盤までは多くの類似点が見られて、興味深かったです。あちらはいかにもアメリカSF、映像を重視した正統派という感じでしたが、私は本作のほうが数段上の作品だと感じました。 | ||||
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ファーストコンタクトに重きは置いていませんが、ファーストコンタクトもありーのハードSFってところですかね。あまりにも地球外生命体が出てこないので、ずっと出てこないのかと思いました。 SFとしては面白いです。いろんなガジェットを放り込んでくる。スケールもかなり大きい。ただ、物語としては星3つが良いところですね。残念ながら他の作品を読んでみようかという気にはならない。 | ||||
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●小説の面白さは人物描写もさることながら、SFである以上そのガジェットの特異性やSFらしさが 大切である・・・と思う。そのSFガジェットの内容は途中からついて行けなくなる程に難解(私に とって)になる。 それでも十分センスオブワンダーは堪能できた。 | ||||
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図書館で借りて一度読んでいたのですが、とても気に入ったため改めてkindle版を購入しました。 感想はタイトルの通りです。 みずはの描写には迫力があります。暗く、孤独な宇宙の中で、SF的世界観の中で突然現れるメンヘラ気味の彼女の記憶は、あまりに生々しく、場にそぐわなさすぎてぞっとします。それも含め様々な要素を無駄なく使い切り、飢餓というテーマを背骨に通し、ホラーとしてきっちり締めた本作は紛れもなく傑作でしょう。 個人的には小林康三とかよりも今風っぽくて好きです。レビューがいまいち良くないのが不思議なくらいです。 | ||||
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確実に読む人を選ぶが傑作と思う。ラノベテイストで読み易いが内容はハードSF。若い作者のデビュー作だが実に達者だ。 過食症で「一口ちょうだい」が口癖の彼女「みずは」との恋人関係を清算出来ず、無人宇宙探査機搭載の人工知能に自分の人格をコピーするためアメリカに旅立つ主人公。宇宙の果てまで旅する途中でどんどん複製を作ってしまった主人公の人格にはどうしても捨てきれない「みずは」の影が付きまとい、現実の「みずは」が肥大化するのと比例するように周囲を食べ尽くしていく、と言う設定は荒唐無稽なのだけど、実際に読んでみると妙に説得力がある。いろいろと難解な先端科学的説明がなされているが、私のような凡人にとってはそれらしければどうでも良い。たとえ大嘘であってもうまく騙してくれればOKなのである。 過食症で俗物で自分に依存しないと生きていけない「みずは」と、彼女を冷淡に突き放しながらも捨てられない主人公との生々しい日常的恋愛描写はとても感傷的で本来ハードSFと相容れない筈だが、不思議な程に宇宙探査機に複写された主人公の人格が巨大化して宇宙を破滅させるイメージと重なり合う。 SF部分とは離れて本作のテーマは何かと考えると、自分に依存しないと生きていけない自堕落な女性を捨てることの出来ない主人公の態度に関わるのではないか。常識的に考えれば、こんな足手まといにしかならない女性と、自分でも冷淡だと述べている主人公が関係を続けるのはあり得ない。私はこれを主人公の破滅願望の充足と読んだ。何となく惰性で男女関係を続けてるように見えて、過食症のため糖尿病でボロボロの体になり破滅していく「みずは」に自らも同化して破滅に向かっていたのではないか。そしてそれが、宇宙を食べ尽くし破滅させる主人公と「みずは」のイメージと見事に繋がるではないか。 私達もたぶん「みずは」と一緒に暮らしている。そして破滅に向かおうとする自堕落な彼女を本気で止めることは誰にも出来ないのだ。なぜなら「みずは」と共に破滅してしまいたいと言う願望を、きっと私達自身が心に秘めているのだから。 | ||||
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数あるSF作品の中でも、この作品では群を抜いて数学的な知識が多く出てくるため、所々読みづらいとは思う。 しかし、本書の魅力はSF的ガジェットではなく、あくまで日常という身近さと宇宙という壮大さと対比にあると感じた。 その為SF的な説明はある程度雰囲気さえ掴めていれば、十分に楽しめるはずだ。 そのマクロとミクロの対比の先に見える光が、これ以上なくSFらしい結末を迎えるからSF作品なのである。 数学的説明を除けば結構ラノベに近い文体なので、まずは読んでみて欲しい。 | ||||
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最近はSFのレビューが続いているが、僕は基本的にSFを好んでは読まない。 なので基となった作品などは知らない。 その点を踏まえた上で、ほぼSF素人であろう僕の率直な感想としては、『読んでいて疲れる』であった。 構成力は素晴らしいし、設定も素晴らしいので文句はない。 ではどこが疲れる要因であったのか? たぶん、文体や『知っている前提』で書かれてあることが影響しているのだと思われる。 文体に関しては、人によって合う合わないがあるのでともかくとして、『知っている前提』というのが何となく気に入らない。 『SF知らない人は読まなくて良いよ。理解する人だけ読んでくれ』という傲りに近い匂いが漂っている。 言い換えるなら、『SFを楽しませたい!』という感じではなく、『SFを楽しみやがれ!』という強引さ。 たとえば同賞最終選考作品の『テキスト9』は、SF素人の僕でも、特に意識することなく楽しめた。 しかし本作品は、意識しないと楽しめない。 だから読んでいて疲れたのだと思う。 そういった意味で、SF玄人の人の評価は高いのかもしれないけれど、SF素人の僕からの評価は低くならざるを得ない。 | ||||
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知的生命と飽食。このつながりは永遠であり本質的,それが地獄の本質,という直感にはとても説得力がある。ここ数年読んだ中で一番「怖い」作品になりました。 | ||||
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日常と非日常2つの世界が融合しないまま進んでいき、僕と彼女の個人的な問題が壮大なスケールの問題と合体してしまうという最終兵器彼女やぼくらは虚空に夜を視るなどに近いセカイ系とよぶべき作品。 SFとしてもハードで読み応えあるが、上記のような独特な展開についていけない人はいるだろう。 もちろん私は大好物です。 | ||||
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「これは俺のロジックじゃない。 俺に植え付けられた飢餓の記憶だ。 俺が見た飢餓だ。」(286・287ページ、「飽和」より) 誤解を恐れずに一言で言うとしたら、悠久の時間を過ごすための暇つぶしを試みるAIが、自分の過去の記憶と、自分の創った疑似知的生命体と、量子力学的に枝分かれさせた自分自身に苦しめられる……そんな小説である。 この作者は科学的な知識を突き詰めてその向こう側から生じる「IF」を再現する……というタイプでなく、これこれこうした演出をするためにはどの知識を引用すればよいか? という発想でものを書いているのだと思う。よく言えば取捨選択がうまい。悪く言うと知識の使い捨て、とも言える。 先に2作目にあたる「地球が寂しいその理由」から読んで、残念な出来に感じた理由というのが、作中で起きる現象の薄っぺらさ、登場人物の言動の合わなさだった。一作目・二作目、どちらも一人語りで進むという点は同じなのだが、本作の方はかなり注意深く造られている。通奏低音のように現れては消えていく「みずは」の記憶が、彼自身の試行錯誤と重なり、「情報収集」と共に徐々に開示されていく諸要素が、ミルフィーユ上に造られている宇宙、ひいては疑似知的生命体という「フレーバー」をその都度変容(≒アップデート)させていく。 人により合う・合わないが大きく分かれるところがあるが、2作目よりもまず先に本作を読んだ方がいい。こっちが合わないなら2作目は絶対に合わないし、こっちが気にいったからといって2作目には多大な期待を寄せない方がいい。けっこう失礼なレビューだけど、しかし両方読んだ人はだいたいそんな感想を持つんじゃないかと思う。だが、本作の面白さに偽りがないことは確かだ。 | ||||
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SF小説なのに、肝心のSFパートがダル過ぎる。延々主人公の独り語のみで進行するのはまああえてそういう物語にしてはいるんだろうけど、展開に、酷く乏しい(逆に主人公が恋人と過ごしてた時代の話は結構面白い)。 文章も句点が少なく、平仮名の使い方も下手糞で読み辛い。表現やギャグは面白いんだけどね。 ヒロイン?のみずはもただの病的なDQNで主人公もこりゃ宇宙へ逃げ出すわ。表紙のアヘ顔もイカれてるんでしょ。 青年が宇宙を漂う話といえば「火の鳥」があるが、あれが200点だとしたら、これは2点。 ハヤカワSFシリーズは一応一般レーベルだったはずだが、ラノベ臭さが酷い。"電波ゆんゆん"、なんて言葉使うなよ。他にも言葉のセンスが、非常にチープ。 作者新人とはいえ、作者ももう年齢的に中年なのだし、もっと言葉は選ぶべき。 ハヤカワってこんなのだっけ?第一回受賞作品がこんなのでは先が思いやられる。 | ||||
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過去の恋人に関する個人的な情念によって宇宙が滅びるという、SFとしてはある意味安易な発想を、多少強引な部分もあれども、ちゃんと理屈をつけて書ききっている点が素晴らしい。 「みずは」に関する描写は好き嫌いが分かれるところだろうが、変に小奇麗な書き方をせずに、人間の、生命の「欲」を捉えたいという作者の思いを評価したい。 | ||||
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現代のSF,もしくは、これからのSFが持っている広大な世界を再認識させられた1作。 購入時、表装から、かなり軽いものであろうと思ったのだが、さにあらず。 ほとんど、哲学なのではないかと思えてきた。 AIの知能として、おそらく情報の形でコピーし搭載されて宇宙に放出された”俺・雨野透”。 彼の、情報としての、体験???思考??? 冷静に宇宙を漂流しつつ存在している”俺”が、その膨大な時間空間の中から、見つけるもの・・・・・!!! 基の彼がとらわれていた、”みずは”の存在が、徐々に増大していく様に圧倒された。 ハヤカワSFコンテストの講評が興味深かった。 他の作品も、いくつか出版されるようで、かなり期待している。 | ||||
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どうしても「透」と「みずは」が、『恋人』であった事に納得がいきません。 「俺」は知的でクール。「彼女」はどうしようもない女で、常に俺に依存していた。 元地球上のオリジナルの俺は、そんな彼女にうんざりしていたが、見捨てることができなかった。 永遠の時を経ても変わらない「AI」という仮想人格に「俺」はコピーされ、地球を出た。 そして今も、宇宙の片隅でムゲンにその悪夢に苛まされている。 AIの俺は自己複製などをして、彼女のいない世界を目指したが、ダメだった。 やはり、もうこの宇宙から逃げるしかない。 だがそれまで決して、俺は自己崩壊しない。何故なら、ひどく冷たい男だからだ。 ――違うのではないでしょうか。 こういう男こそ、どうしようもない相手と、どうしようもなく平凡な家庭を持ち、 若者(あるいは子供たち)から「結婚なんてしたくないよねー」と一概に 言われるような人生を歩み、ありきたりで、不幸に生きていく、 だけど、とても在り難い、たった一人の「どこにでもいるお父さん」だと思います。 だから、どうしてオリジナルの俺が「みずは」と別れず、また結婚もせず、 中途半端な距離を取り、グズグズと結論を出さなかったのか、わかりませんでした。 もしかしたら二人は血縁であるか、義母や義姉な関係が前提にあり、 素直に結婚に至らないのではと疑いましたが、どうもそういう訳では無さそうで、 主人公とみずはが「どこで出会ったのか」「どういう出会い方をしたのか」のか、といった 切り出しのシーンも一切見受けられず、(見逃していたらごめんなさい)、 SFとかファンタジーとかいう前に、人間としての「設問」も「答え」も提示されていない気がします。 帯で著名な方々が、「ハードSF」「究極のストーカー小説」「恋愛小説」「ホラー小説」 「いま」の問題を表現しているとおっしゃっているが、 僕にとって、これはすこし懐かしい「ライトノベル」だった。 だけど「ライトノベル」として面白かったかと言われると、微妙でした。 答えがない、終わりがないから。 物語で提示されたブラックホールの様に、 どこまでもうすく、どこまでもながく引っ張られ、小さくてちっぽけな意志は、 だけど限りなく受動的で、外から「変革」がもたらされる事を、待つだけです。 ここから、「はじまり」はこない。永遠に朝日は昇らない。 だから無間にループする闇でもいい。でもその無間にループする闇を、 最後の最後にクッソ非常識な真似をしてでも、その一角をブチ開けて欲しかった。 どや? 目新しくて眩しかろう? 開いた口が塞がらんやろう? 非現実的で、悲惨で、圧倒的な可能性と質量をもつ未来が映っとるやろ? みたいな結末がよかったです。(贅沢な読者の小並感) | ||||
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AI化した男が延々とつぶやき続ける一人語り。数千年、一万年単位の悠久の時間、彼の意識は宇宙を漂い続ける。地球に残してきた恋人、みずはの記憶ともに。 語り手は重力の井戸から離脱することを望んだ、雨野透(あまのとおる)という(本人曰く)凡庸な天文学者の人格を移したAI、人工知能です。機体は土星探査を終え、太陽系の外に漕ぎ出します。 宇宙を確たる目的もなく旅する彼の脳裏には繰り返し、地球に残してきた、そして彼が重力を脱し飛び立ちたいと願った原因でもある恋人、みずはの記憶が浮かびます。過食で、雨野透からいわせれば自制心のかけらもなく、常に満たされていないメンターな女性。まあ、地雷女でしょう。 雨野透は旅の中で、飢餓こそが地球型生命を突き動かす、と思い至ります。彼の中のみずはは繰り返しささやきかけます。「ひとくちちょうだい。透、ねえ、おねがい」「しょうがないよね」「生きていれば少なくとも一杯の水くらいほしがる」。決して満足することなく、しかし何を求めているのか、何がもの足りないのかもわからない生物。 やがて彼自身も飢えにとらわれてしまいます。そうして悠久の時間宇宙をさまよい続けるのはまさに無間地獄。 非常にハードなSF設定と銀河系規模の舞台にもかかわらず、登場する人物はわずかこの二人。あとは語り手のような人工知能か、彼が旅の徒然に生み出した人工生命や知性体のなれの果てが名無しさんで姿を見せるのみ。このアンバランスさと、どこに向かっていくか読み進めていってもさっぱりわからない、二転三転するストーリがSF者を幻惑し、また魅了するでしょう。 本書は、再開されたハヤカワSFコンテストの第一回受賞作です。 | ||||
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斬新なストーリーで、話の舞台ができあがるまでに半分以上のページが費やされている。特異な設定に無理なく持っていくためにそれだけページが必要だったということだと思う。残り1/3ほどになってから意外な事実が明らかにされ展開が急にスピードアップしてくるが、そこまで飽きずについていくのが難しいと感じた。その辺りで盛り上がりかけるがまたトーンダウンして最後は結末というよりはエンドレスな終わり方になっており、フィジカルな実態を伴わずに思考だけを頭のなかでぐるぐる回していると陥ってしまいそうな袋小路を描きたかったのか。唯一AI同士の戦いの描写がアクションっぽいが、ヒーローもヒロインも登場しない地味な展開で思考実験をトレースしているような不思議な小説だった。この不思議感が楽しめるかどうかが面白いと思えるかどうかの分かれ目だろう。万人受けするものではなさそう。 | ||||
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難しい用語が多々有って読み辛かった ただ、内容はこれ以上なく壮大で恐ろしくもあり面白くもある 読んで損という事はなかったな | ||||
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Twitterのタイムラインにタイトルが複数回現れた上に、グレッグ=イーガン好きに薦められていたので読んでみた。 確かにグレッグ=イーガンの作品に通じる設定。一方で、グレッグ=イーガンの作品はその設定とテーマが直結しているのに対して、この作品のテーマは設定ではなくて、あくまで人に見える。 文章から感じられる雰囲気もとてもウェットで、自分は苦手。読んでいてあまり楽しい気分にならない。 でも、食い合わせが悪そうなこの二つの要素が絡み合って、SF設定のハードさにもかかわらずスラスラ読めたのは、面白い感覚だった。 | ||||
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「虚無回廊」の人工実存がイーガンの“ポリス”よろしく自分自身をディアスポラし、ベンフォードの「銀河の中心」シリーズ(とくにシャンデリア時代)の銀河空域を旅する…といった仕立ての本編。そして、現代といって差し支えない地球における、彼と彼女の思い出。それらが交互に語られ、やがて渾然と絡み合っていきます。 前者のパートはおおいに楽しめました。しかし、残るパートは…過食症で依存症というメンヘラ彼女が徹底して露悪的に描かれ、閉口しました。販売政策上仕方なかったのでしょうが、表紙の装画はいくらなんでも美化しすぎです。 SFを期待している読者がこうした現代の物語を読みたいかというと、いささか疑問に感じます。また、主人公である人工知能が、こんな彼女との記憶を反芻し続けることへの説得力も希薄であり、物語に没入できませんでした。 彼女との交流について、もっと別の描写アプローチがあったろうと思うと残念です。 本作はSFコンテスト受賞作との触れ込みです。しかし実際は(電子版には収録されていないらしい)巻末の選評で示唆されている通り、候補作から消去法でやむなく残さざるを得なかった作品なのでしょう。 | ||||
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中々読むのに時間のかかった本です。かなり専門用語、知識等その手の話をわかる人はすいすい読める本なのでしょうけれど。ただし、人工知能の一個人的な追求されるような話のながれはとても楽しめました。次にまた作品を出す時にちょっとみてみたいなという気持ちにはなります。 | ||||
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