夢幻諸島から
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たったひとつの答えにたどり着かない、一点に収束しない作品だと思う(読解力が足りないだけかもしれないけど)。 偶然にも、同じ著者の『双生児』を読んでいたおかげで、収束しなくても仕方ないと、開き直って楽しく読めた。たとえば、下記のような問いを立てながら読むのは楽しかった。AとBどちらが先に亡くなったのかとか、誰がこの地名案内の編集に関わっているのかとか。 はっきりした答えはあるはずなのだけど、読者にはたどり着けない(あるいはわかりにくい)場所にあるようだ。 | ||||
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女)その本、ポケットミステリーのサイズね。 俺)形も表紙も旅行ガイドみたいだろ。でも、実はSF小説だ。 どこかの星にある島々についての旅行ガイドの体裁になっている小説なんだ。 目次を見るとほら、島の名前がアルファベット順に並んでいる。 それぞれの章は島々に関する簡潔な観光案内だったり、かつて島で起こったエピソードの紹介だったり、短い物語だったり。 各島のエピソードは互いに何となく関連し合ってる。 同じ事件や、同じ人物について、幾人もの人たちが別々の観点から語っていたり。 段々不思議な世界の実態が分かってくる仕掛けだ。 女)でも物語が切れぎれじゃ、読んでて退屈するんじゃない? 俺)冒頭数十ページは確かに少し退屈する。訳者があとがきでそう書いているから間違いない。 ところがその後、急に調子が出てくる。ストーリーも良いんだ。 しかも、それだけじゃない。 例えば島に関する事実を淡々と数ページ、書いているだけであっても、なぜかそれが面白い。 多分、モノゴトの配合の具合が絶妙なんだな。語りも旨い。ということは翻訳も旨いんだと思うよ。 作者はこの本を書くのに9年掛けたんだそうだ。そういう手間を惜しんでない小説だよ。 女)具体的にどういいのかは、聞いてもよく分からない。けど、そういう本は本物かも。 これから島に旅行に行くから合うかも。借りるわ。 彼氏こういう本、好きなのよね。 | ||||
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同じことが繰り返し繰り返し(詳しくは少しずつ変わているが)述べられていて、途中で飽きてしまった。これ以上 進めない。でもこの作品が年間ベスト1というのは、とても信じられない。最近のSFは面白くなくなった・・・と感 じる。 | ||||
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イギリスの大物SF作家,クリストファー・プリーストが2011年に発表した長編小説。 時間軸の歪みで,同じ島でも二度と同じ光景を目にすることができず,精緻な地図の作成ができないという異世界に存在する夢幻諸島が舞台です。 これだけ聞くと,『ロード・オブ・ザ・リング』のようなファンタジー,『ジュラシック・パーク』のようなアドベンチャーものを想像してしまいがちですが,本書は,何と旅行記の体裁を取っています。摩訶不思議な島々の伝承を,語り部が淡々と話していくような,あるいは,全くの空想を,いかにも現実であるかのように大真面目に科学的に記述してみた・・・そんなエキセントリックな小説です。 で,そんな風変わりな紀行文の合間を縫うように,あまりにも個性的なキャラクターたちによる,あまりにも風変わりな事件や出来事を描いた短編小説が織り込まれています。それも1つの事件や,1人の人物を幾つもの角度から描いています。ある短編では悲劇の主人公として描かれていた登場人物が,別の短編では,事件の加害者であったりします。あるいは,ある事件の「今」が描かれていると思えば,別の短編では,その事件から1世紀も後の日々のことが描かれていたり・・・・という具合に,読み進めていくうちに,夢幻諸島だけでなく,時間軸の歪みで,自分自身の立ち位置までもおかしくなってしまったのではないか,と錯覚するほどです。 多数の紀行文と,それに挟まれた数編の短編小説を1つにまとめた本書は,果たして長編小説と言えるのかどうかは別として,妙な一体感がありますし,デ・ジャヴにも似た妙なリアリティと,明らかに現実離れした環境設定を,巧みな文書表現で同居させた,何とも摩訶不思議な雰囲気は読み進めるうちに病みつきになります。 今どき2段組という本の体裁がやや読みづらいのですが,一見,起伏のない退屈な展開のようでいて,実は極めて非日常的なSF的世界が広がっているという,この風変わりな魅力は,本好きにはたまらない味わい深さがあります(決して映画化には向かないですが)。 英国SF協会賞やキャンベル記念賞を受賞し,日本国内でも『SFが読みたい!』のベストSF2013の海外編第1位をマークしたというのが納得できる傑作です。 | ||||
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状況設定では戦闘状態の世界が、実に平和的に描かれている。 幻想に幻想を積み重ね、現実感を薄くしている感じだ。 SFと言うよりもファンタジーの世界に近く、ガイドブックと言うよりも、アンソロジーという感じだ。 書き手の意図はここからの続編にあるに違いない。 | ||||
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