奇術師
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途中であきました。 | ||||
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19世紀末から20世紀初頭にかけて一世を風靡した二大奇術師の対決の物語。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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物心ついた頃から、アンドルーの中には、ほかの誰かと人生をわかちあっているという感覚があった。 それは精神的な共感で、”誰か”が彼のことを心配しており、またその”誰か”が不安な状態にあったりするとアンドルーにもそれと判るのだ。 生き別れた双子が居るのではないかとも思ったが、記憶にも、記録にも、彼の片割れの存在を示すものは無い。 ジャーナリストとなったアンドルーは、取材のために趣いた北イングランドの館で、彼をその取材に招いた女性ケイトから思いがけない話を聞かされることになる。 養子として育てられたために自身でさえ知らないアンドルーの家系をケイトが知っていたのだ。 ケイトは、お互いの曽祖父は共に奇術師であり、ライバル関係にあったと言い、更に父親に伴われたアンドルーが幼い頃に一度この館を訪れてもいると語る。 そしてその時、事故によってアンドルーが死ぬのを確かに見たと言うのだ。 アンドルーは自身に関する謎の答えを求めて、何故かケイトが所持している彼の曽祖父、大奇術師アルフレッド・ボーデンの回顧録を読み始めるのだが・・・ アルフレッドの回顧録とケイトの曽祖父にあたるルパート・エンジャの日記がページの大半を占めるのだが、互いの記述の中に羨望や尊敬と、その裏返しである憎悪などの感情を垣間見せる。 二人の祖先が共に得意にしていたのが「瞬間移動」のイリュージョンで、そのタネ明かしを求めるのが話の軸となっているのだが、二人のタネはそれぞれ異なっていて、ルパートのほうは当時の科学者ニコラ・テスラに製作を依頼した電気仕掛けという設定である。 A.C.クラークの「進みすぎた科学は魔法と区別がつかない」と言う言葉を思い出したが、本書はSFともファンタジーとも、更にはミステリーとも言える不思議な作風。 タネ明かしや謎解きという要素は確かに面白いのだが、それ以上に二人の奇術師としての矜持などが細やかに描かれたり、実在の人物であるテスラを登場させることによってリアルさを醸しだしているのが一気に読み通させる原動力となったように思う。 1996年の世界幻想文学賞受賞作の本書は、特にファンタジー好きでなくとも愉しめる良い小説だと感じた。 | ||||
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映画のプレステージを見て、この作家を知り、試しに読んでみたのですが….. 原作の方が人物像が丁寧に描かれていて、断然よかったです。 映像が無くても、手品の知識が無くても、ぐいぐい引き込まれてしまいます。 二人の奇術師の争いの話だけでなく、その後の子孫に残した負の遺産が悲しく、美しい文章で綴られています。 ラストシーンはとても余韻の残る物語でした。 この作家の別の作品も買ってみたいです。 | ||||
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二人の奇術師の瞬間移動の「トリック」(!)が ボーデン→(やっぱり)双子でした エンジャ→テスラの発明した電気による超科学的移動装置でした って、アホか。 冒頭のアンドルーの語りの部分で「双子/分身」のテーマが出ており、ボーデンの語りでも「わたし」の複数性が何度も「明示的」に言及されているのだから、読者は騙されようが無いだろうに。エンジャの移動装置に関してはバカバカしすぎて何をか言わんやである。ほぼテクストの力だけで「奇術」ならぬ「奇蹟」を起こしてみせたキャロル・オコンネルの名作『クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)』のような筆力と配慮は望むべくもなかった。 本書を読むくらいなら、同じ「分身」をテーマにしながら無駄に分厚い本書よりずっと短いナボコフの『セバスチャン・ナイトの真実の生涯 (講談社文芸文庫)』を読み返す方が10倍マシである。解説を書いている若島正氏はこんなものを傑作と褒めてていいのかね。 | ||||
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ある現代の新聞記者が知り合いから先祖の奇術師の驚愕すべき人生を聞かされ・・・というお話。 ある奇術師と別の奇術師がライバル関係になり切磋琢磨や競争心を燃やすうち互いに奇術師として成長していく・・・という話ならよくありがちな感じですが、そこは才人、プリースト、「語り」=「騙り」の技巧を使って、この小説自体が一つの魔術のような作品にしあげております。とくに実在した発明家の二コラ・テスラの事象を史実に忠実に絡める辺りは著者の手腕に唸りました。衝撃の問題作「魔法」を読んだ後、この小説を読むと若干見劣りしないではないですが、どちらの作品も読んで損のない傑出したファンタジーだと思います。 基本設定の奇術師同士のライバル関係を扱った小説は似たような作品にストラウブ「シャドウランド」がありますが、作者が違うとこうも違うかとちと驚ますが、興味のある方は読み比べてみては。 映画化されているそうなのでDVD化されていれば是非、観ようと思います。出来れば「魔法」の方も映画化して頂きたいですが、難しそうで、だれか挑戦する監督がいたら偉いですよね。 | ||||
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この作家はSF的な要素を使った話しを書くのが得意なんですね。 手品が舞台なのでタネを思わず考えたくなっちゃいますが、 一流の手品のタネはそうパッと思い付かないので、 じっくりと二人の確執をハラハラ見守ってました。 この作品自体のタネの一つにSF的な要素が使われているんですが、 ストーリー運びが見事で作品の世界観にうまくマッチしています。 | ||||
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