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骨灰



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【この小説が収録されている参考書籍】
骨灰

骨灰の評価: 2.95/5点 レビュー 21件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.95pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 21~21 2/2ページ
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No.1:
(3pt)

あまり怖くないアーバン・ホラー

冲方丁読むのは「アクティべイター」(2021/1月)以来になります。「骨灰」(冲方丁 角川書店)を読み終えました。
 渋谷駅。「東棟」の地下建設現場。シマオカ株式会社の財務企画局IR部に所属する社員、松永光弘が主人公。彼は上司に命ぜられ危機管理の先鋒としてSNS上で発信された不信情報を調査すべく「東棟」地下建設現場へと潜ります。施工ミス。いるだけで病気になる。有害なものが出ているに違いない。火が出たあとの壁。作業員全員入院。人骨が出た穴。不穏な「つぶやき」の数々。「モグラ初号機」という名の発信者から添付された画像によっていつ足を掬われるかわからないような事件に発展しかねない状況を探ることが目的でした。その探索行は或る種の不条理劇へと発展し、この国の都市の「現在」を切り取りながら、サクサクと進行し飽きさせません。特異なページターナーだとは思います。
 しかしながら、物語がドメスティックな視点から語られるようになり、私の期待を裏切りながらスケール・ダウンしていって、あまり怖くないアーバン・ホラーとも言える体裁のまま結末を迎えます。よって、堆積した「骨灰」の上に成り立つ「東京」というテーマがかなり矮小化されたストーリー・テリングに堕ちていってしまったというのが私自身の印象になります。
 あまりにも「迷路(ダンジョン)」過ぎて高齢者が二の足を踏む(笑)渋谷駅の「迷路(ダンジョン)」ぶりとその滑稽さにこの国のホラーがあると思いながら。
骨灰Amazon書評・レビュー:骨灰より
4041119952

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