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骨灰
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骨灰の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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いわゆる呪いや怨念にあたるものを土地に降り積もる骨灰というものとした点は面白く、骨灰に魅入られた主人公の主観視点での描写は秀逸。 明らかにおかしいのに、同時にそれが正しいことであると信じさせられ、異常な思考で異常な行動を取っている状況は「もっとのめりこめ、地獄のような破滅を見せてくれ」と応援してしまうほど。 黒幕の正体も良い。 ただ、終盤はいわば超展開と言えるような展開で、ここまで異常な状況を積み上げてきた割にはあっさり終わるというのがいまひとつ物足りない。 | ||||
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最初から面白いのですが、特に後半は止めることができず、一気に夢中で読んでしまいました。幸福な読書体験でした。 中盤で主人公が怪異に騙され、周囲から孤立していくのですが、騙される描写がとてもうまく「これは仕方ないな」と思わされました。特に近しい家族を亡くした経験のある方なら理解できるかもしれません。どうぞ主人公といっしょに騙されてみてください。 物語はどんどん悪い方向へ進んでいくのですが、ホラー小説ではめずしくちゃんと「解決」されるので、エンターテイメントとして十分楽しめました。 | ||||
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とある工事現場の地下で異様な光景を目にする主人公。その時とった行動に結果、恐ろしいものに祟られることに。 ドンドン追い詰める主人公に果たして救いは訪れるのか?というストーリー。 マルドゥックシリーズの大ファンなのですが、本書は正直イマイチでした。 まずは、とことん追い詰められるので気分が落ち込むのは仕方ないとしても、怖くない。 不愉快ではあるものの怖さが足りない。 澤村伊智などのホラー小説専門家に比べると、(仕方ない面もあるが)ホラーとしての深み(知識、取材量?)が足りないので、薄っぺらい感じがしてしまいます。 それから展開が遅い、というか、正直展開しているかも分からない展開が続く。 長い割には、それに見合った読み応えがないので、ともすれば飽きてしまうのが致命的でした。 全体としてはつまらないわけではない筈なのだが、最後まで没入できなかったです。 マルドゥックシリーズは最高なのですが、アクティベーターや本書は、個人的には嵌りませんでした。 | ||||
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冲方丁読むのは「アクティべイター」(2021/1月)以来になります。「骨灰」(冲方丁 角川書店)を読み終えました。 渋谷駅。「東棟」の地下建設現場。シマオカ株式会社の財務企画局IR部に所属する社員、松永光弘が主人公。彼は上司に命ぜられ危機管理の先鋒としてSNS上で発信された不信情報を調査すべく「東棟」地下建設現場へと潜ります。施工ミス。いるだけで病気になる。有害なものが出ているに違いない。火が出たあとの壁。作業員全員入院。人骨が出た穴。不穏な「つぶやき」の数々。「モグラ初号機」という名の発信者から添付された画像によっていつ足を掬われるかわからないような事件に発展しかねない状況を探ることが目的でした。その探索行は或る種の不条理劇へと発展し、この国の都市の「現在」を切り取りながら、サクサクと進行し飽きさせません。特異なページターナーだとは思います。 しかしながら、物語がドメスティックな視点から語られるようになり、私の期待を裏切りながらスケール・ダウンしていって、あまり怖くないアーバン・ホラーとも言える体裁のまま結末を迎えます。よって、堆積した「骨灰」の上に成り立つ「東京」というテーマがかなり矮小化されたストーリー・テリングに堕ちていってしまったというのが私自身の印象になります。 あまりにも「迷路(ダンジョン)」過ぎて高齢者が二の足を踏む(笑)渋谷駅の「迷路(ダンジョン)」ぶりとその滑稽さにこの国のホラーがあると思いながら。 | ||||
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