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(短編集)
ぜんしゅの跫
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ぜんしゅの跫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 1~20 1/3ページ
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このシリーズはかなりえげつない展開が特徴的で、キャラたちが容赦なく次々死ぬのですが、救いある部分も僅かにあるんですよね。 主にメインキャラの「比嘉真琴」。 この荒んだ世界観の中で自らも辛い境遇にあるにも関わらず、常に善性を保ち無償で人助けをする人間です。 そして彼女によって救われている人たちがいるわけです。 凄惨さ一辺倒ではないのが読者にしても辛過ぎず助かる部分でもあるわけですね。 ところが本作の第一話はそのわずかな救いの部分を一つずつプチプチ潰していくという、中々にキツい内容でした。 一作目から読んできた身としては「あー、こうなっちゃうんだ」と素直に悲しかったですね。 ただこの「聖域」の無さがこのシリーズに緊張感を与えているのかもしれません。 今回、妹の為に頑張る琴子がある意味最大の見どころですね。 頑張って「お姉ちゃん」してて可愛らしいです。 このシリーズでこういう描写は珍しいですよね。 | ||||
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五篇を収めた中・短編集。二番目に置かれた「わたしの町のレイコさん」はいまいちでしたが、ほかの作品は面白かったですね。 なかでも、途中から思いがけない方へと逸(そ)れていく話の意外性に惹かれた「鬼のうみたりければ」、化け物の正体を知った瞬間の腑(ふ)に落ちる感が忘れ難い中篇「ぜんしゅの跫(あしおと)」、この二篇がとてもイケてました。 また、本書を読む前に、【比嘉(ひが)姉妹】シリーズの他作品『ぼぎわんが、来る』『ずうのめ人形』『などらきの首』は読んでおいたほうが良いと思います。その三作品に登場した人物が本書の中に出てきたり、話そのものと深く関わってきたりするからです。 本書収録の各作品の初出は、以下のとおりです。 | ||||
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どの話も面白かったけど一話目の鏡はこのシリーズの登場人物が好きな自分にはキツイものがあった。 鏡が見せた夢はもうほぼ確実に現実になるのだろうな。知紗ちゃんはああなって、真琴はたぶんもう亡くなっていて、、、ゾッとするのと同時に悲しい気分になりました。 | ||||
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澤村伊智先生ならではの作品! ファンにはたまらないです、私は遅ればせながら読み終えました。 | ||||
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著者の長編は世界に没入できるので好きです 。本作は 短編集なので気楽に楽しめますがあっさり目ですね。 | ||||
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おもしろい! | ||||
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他の作品とつながる話もあり、とても楽しく読めました。次の作品も読むのが楽しみです。 | ||||
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「などらきの首」も興味深い短編集だったが、「ぜんしゅの跫」の方が短編1作1作の質が高い。 表題作もよいが、自分が気に入ったというか、心に残ってしまったのは特に以下の2作品である。 「わたしの町のレイコさん」は、男性である自分には非常に怖い。筒井康隆「聖痕」と同じテーマだが、純文学を追求した筒井氏よりも、ホラーを追求した澤村氏の方が、結果的により奥深い物語になっているのはさすがとしかいいようがない。読み終わって、記憶の底に残る名品だ。 「鬼のうみたりければ」は神隠しの話だが、それだけではすまないのが凄い。ネタバレになるのでこれ以上は書けないが。自分は村上春樹の作品も読むのだが、村上氏の登場人物は失踪するとほとんどは戻ってこないが、澤村氏のこの作品はその先の展開を書いている。それも、ホラーを伴ってものすごく上手に。 これは短編集なのだが、作者の腕が格段に上がっていることがわかる。 | ||||
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小説は全体的に女性が酷い目にあったり、偏見があることが多くて、読むと嫌な気分になることも多かったし、 そう言った本の中には名作とかベストセラーって言われてる本も多いけど、それも女性が酷い目に合うようなスパイスが無いと名作とは呼ばれないし、あんまり好きな風潮じゃなかった。 なんか、娯楽として楽しむ中にそう言った不快になるような内容があって、それを味合わないと娯楽すら楽しめないのが嫌だった。 だから、男性へのアンチテーゼみたいなこのシリーズの本が嫌味ったらしいとかなんとかレビューで書いてあって、多分その人は男の人なんだろうと思ったら、少しスカっとしました笑 最終話、琴子の歪みと、真琴の琴子を嫌がってる気持ちみたいなものが凄く感じられて、他の方のような比嘉姉妹のワクワクするような活躍譚では無いのではないかと思います。 琴子は、新婚の妹の旦那と一緒に居すぎだし、真琴の仕事まで代わりに行くのは異常だし、凄くズレてる感じがします。 この短編集の中に、旦那の双子の兄弟が成り代わる話がありますが、化け物と同じことを素で行っている琴子の家族への依存がヤバいことを示唆してるんじゃないかな… てか、頭の中で繋がってるなら、招待状渡す機会なんていくらでもあったのに、真琴が招待状出さなかったのが何故か、野崎なんで分かんないの笑 結局、主人公2人でさえ、男性は無神経でこっちが何を考えてるのか分からないし、女性はそれに対して憤りを覚えてる結末だったから、シリーズ一貫してるなって思った。 | ||||
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読み初めは単なる短編集かと思いましたが、今までのシリーズをサラッと盛り込んであり、尚且つ、ぼぎわんの映画版で琴子を演じた、松たか子さんを意識してか、カラオケで琴子がアナ雪を歌うと話した所なんてクスッとさせていただきました。 他の方も言っていらっしゃいますが、これだけではなくシリーズで読まれた方が楽しめる作品かとおもいます。 | ||||
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スピンオフが多く、「これだれだっけ」と考えながら読むのが億劫なハナシも。 ただ表題作は面白いうえになかなか読後の感じも良く、とても気に入ってます。 | ||||
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今までのシリーズの登場人物が多々登場する短編集です。 とは言いつつ、わたしは途中まで気が付きませんでした。でも、あれ、この人って…と記憶を呼び起こさせるのは凄い。 この中ではぜんしゅの跫が一番面白かった。比嘉姉妹の話だし。 基本は後味が悪く終わりますが、これだけはそうでもなかった。 そろそろ現時点で出て来てない他の姉妹の話も出てくると嬉しいな。 | ||||
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別々の時系列な短編集です。個人的にはシリーズ恒例な気味と後味の悪さが漂う「赤い学生服の女子」がお気に入り。 他の方のレビューの通り、全話に既刊のキャラクターがいるため読了後にオススメです。私は読んでて気付かないキャラが何人かいて、読み終わったあとにネタバレ感想を見て「お前かい!」ってなりましたが…。 | ||||
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久々にホラーで面白く興味深く読めました。比嘉姉妹の今後を楽しみにしてます。 | ||||
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比嘉姉妹シリーズを楽しんできた人なら、絶対に楽しめます。本編の裏側系の話が好きな人にはおすすめです | ||||
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ほぎわんに惚れて読み漁りましたが、ほぎわんが来るに次ぐ作品。 短編なのが残念。 他は好きなら読めるって感じでした。 | ||||
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今までのシリーズ好きなら 満足するはず。 読みましょう。 | ||||
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※ネタバレ注意 比嘉姉妹シリーズ5作目の短編集です。本書には「鏡」「わたしの町のレイコさん」「鬼のうみたりければ」「赤い学生服の女子」「ぜんしゅの跫」が収録されています。 鏡:この話はぼぎわんが、来るのアンサー的短編とAmazonの説明文に書いてあったんですが、読後、アンサーとは……?となりました。秀樹がのぞいた鏡は浄玻璃鏡、閻魔の鏡とも呼ばれる真実を暴く鏡だそうで、嘘八百を並べても瞬時にバレてしまうという鏡です。そして覗いた先に見えたのは体を張って笑いを取りに行く芸人のような千紗、真琴が何らかの理由で死んでしまったと沈痛な面持ちの野崎、不健康にやせぎすになった山梨(だっけ?)。そして、顔面の半分がなくなってしまった自分の姿。これは……パラレルワールドの話なのか……?とも思いましたが、千紗が産まれてない時系列なので前日談でしょう。そしてここから分かるのは、真琴が30歳前後で死んでしまう未来が確定していること、もしかしたら秀樹の見ていたこの光景を近い場所にいた琴子が見ていたのかもしれないということです。なので、秀樹の見ていた光景を霊視かなんかで把握し、真琴の死ぬ未来を防ぐための布石……とも考えました。しかし別の考察として、ぼぎわんが来るで秀樹が死ななかった場合の世界線の話、とも受け取れます。秀樹生存√だと、真琴が死に、千紗が渡〇直美のような感じになっていたりと、秀樹にとってよくない未来になってしまいます。まぁ、たぶんただの前日談なんでしょうね。ハハ。簡単に言えば、進撃の巨人のエレンが持っていた進撃の巨人の能力なんでしょうね。 わたしの町のレイコさん:オカマが去勢してくる話です。いや、まぁ、コンセプトとしては各地に膾炙された都市伝説は様々な人が脚色したバリエーションがたくさんあって、それが実在の話になってしまう、みたいなずうのめ人形に少し上乗せしたようなコンセプトだと思います。内容としては澤村先生らしく、男は股間がなくなったら死んだ方がマシ、みたいな性に関する極端な価値観の要素も話に絡めています。それと、このオカマのレイコさんに去勢された人は次なるレイコさんになる、っていうのはぼぎわんは子供を襲い、次なるぼぎわんを産む、みたいな関係に似ているなぁ、と思いました。思春期の彼氏が彼女にがっつき、やめて!!ってなる展開は生々しすぎてなんだか妙に居心地が悪かったです。あと、戸波さんがでてきて嬉しかったです。でも、既に死にざまを見た後に追加されるエピソードを読むとなんだか奇妙な気持ちになりますね。 鬼のうみたりければ:今回の短編集の中でも一番好きな話です。語り口は女性が野崎(読者)に打ち明けているのを聞かされる、ってものなんですが、だからこそ臨場感が生まれているなぁ、と思います。話の内容としては、子供の頃に行方不明になった、神隠しにあった兄が大人になって久しい今突然現れたという話です。認知症の母親を持ち、無職の夫がいる家庭だったので働く兄を迎え入れ、弟である夫がどんどん立場を失っていきます。そしてある日、弟が妻に何度も殺してるんだけど戻ってきちゃうんだよね、次は君も手伝ってよ、と言われ、妻も手伝ったら兄ではなく共謀殺人を企てた弟を殺していて警察に捕まっちゃったよ、って話です。例えばこれが、ノンフィクションの事件を元にしているとして、私がもしニュースかまとめサイトでこの話を聞いたら、と考えました。認知症の母親と無職の夫を一人でどうにかしようと行動し、体を壊し、精神を病んでしまった末に殺人に至ったんだろうな、と考えるのが妥当でしょう。ですが、枕草子で蓑虫は鬼の子供を比喩しており、山に行っていた兄というおかしな怪談(?)を本人の口から語られるとまた別の捉え方をしてしまうんですよね。本当に兄が神隠しにあっていて、夫に殺人教唆されていた被害者である、と……。簡単に因果関係を結べてしまえそうな、ありふれた家庭の問題を抱えた一つの事件。それを見聞きした後の捉え方を変えてしまうって体験が楽しかったです。 赤い学生服の女子:最後の最後にぶっ壊してくれたホラーホラーしてる話で本書では二番目に好きです。この赤い学生服の女子、というのは此岸と彼岸を分け隔てる三途の川にいる死神、という立ち位置だと思います。体が死に瀕している人の心の隙間に入り込み、彼岸へと誘う……そんな感じですね。三ツ門小学校の話で美晴の同級生としてでてきた古市が一人称の話で語られ、古市は誰にも必要とされず孤独に死んでいく、という心の隙間に入り込まれました。そこを美晴に助けられます。どうも、美晴は彼岸の存在だけど霊的な能力で助けに来たそうです。古市に必要としてくれる人は絶対一人はいるぜ、みたいなことを言って去ります。古市が目を覚ますと傍らにいた妻が安堵で泣き、子供が寄ってきて、会社の人たちが胸をなでおろします。あぁ、自分にも必要としてくれる人はいるんだなぁ……というところで終わり……ではなく、子供があかいがくせいふくのおんなのこにあいにいくぜ!!と、不穏なことを言って幕を下ろします。この赤い学生服の女子は現実にいる存在ではなく、三途の川のような曖昧な境界のいるそうです。なので、目を覚ました現実だと思ったここは……という無限ループって怖くね?って話です。古式ゆかしいホラー、って感じで面白かったです。古市はたぶんもうでてこないんじゃないんでしょうか。 ぜんしゅの跫:本書のメインと思しき100ページくらいの短編です。本書では3番目に好きな話です。画家の知り合い、敢えて汚損した襖絵、無職の兄と体裁を気にする弟、二つで一つの化け物……等々、ラストでパズルのピースがかっちりと合うような構成の仕方になっており、この辺の上手さは澤村先生らしいなぁ、と思います。ですが、いつもならこういう伏線は上手く隠しているんですが、短編という作品の関係上、話の展開が分かってしまいました。それでも、化け物が人々を襲っていた理由が、自分の絵を完成させてほしいから、っていうのがなんだか可愛くてほっこりしました(それが原因で二人ほど死んでるけど)。怪異の根元から原因を断つスタイルの琴子と、怪異の立場と相談主の立場になって最良を模索するスタイルの真琴という正反対の二人が描かれているのも見どころだと思います。それにしても……短い間にこう何度も死に瀕するって控えめにいってもヤバいですよ。その内、自分の身を犠牲にしてでも相談者を助けにいくってスタイルの真琴と、「俺とオバケ、どっちが大切なんだよ!」って喧嘩になりそうな野崎が見えそうな見えなさそうな、そんな気がします。 4作目のししりばの家が微妙だったので不安だったんですが、ぜんしゅの跫は大満足です!!でも、最近集中力が低下していてこの本を読み終えるのに3日かかったのが何とも悲しいです。 | ||||
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まぁまぁ | ||||
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姉妹話が超面白かった | ||||
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