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Φは壊れたね
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Φは壊れたねの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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僕は読後、背筋がゾクゾクとしました。 森作品はここまで到達しえたかと。 まずトリック。かなり凄まじい。それをこんなにもあっさりと書く。中には作中の人物が「これは凄い事件だ!」と言わないとそう感じられない方もいるようですが。このトリックは原稿用紙千枚以上の作品ですら支えうるものです。 そして無駄が一切ない文章。量があれば「大作」と思う人もいるでしょうから物足りなさを感じる方はやはり多いようです。でもね、森先生は「大作」を目的にしたのではありません。 切れ味。これです。 僕が戦慄したのはまさにそれによるもの。 「長編でこの味を出せるのか!」 この衝撃。そしてこれをさらりと見せる森博嗣の力。 森作品は百冊近く読んでいるというのに、この最新作でさらに新しいものを見せられるなんて・・・。 森博嗣の視線はどこまで高見を向いているのだろうか・・・。 | ||||
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僕は読後、背筋がゾクゾクとしました。森作品はここまで到達しえたかと。まずトリック。かなり凄まじい。それをこんなにもあっさりと書く。中には作中の人物が「これは凄い事件だ!」と言わないとそう感じられない方もいるようですが。このトリックは原稿用紙千枚以上の作品ですら支えうるものです。そして無駄が一切ない文章。量があれば「大作」と思う人もいるでしょうから物足りなさを感じる方はやはり多いようです。でもね、森先生は「大作」を目的にしたのではありません。切れ味。これです。僕が戦慄したのはまさにそれによるもの。「長編でこの味を出せるのか!」この衝撃。そしてこれをさらりと見せる森博嗣の力。森作品は百冊近く読んでいるというのに、この最新作でさらに新しいものを見せられるなんて・・・。森博嗣の視線はどこまで高見を向いているのだろうか・・・。 | ||||
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私の感想は、これまでの森作品とくらべてよりリアルで、ほかの本格ミステリィにたいしてよりアンチ。他の方の感想にもあったが、従来のシリーズより人物の思考の叙述量が少なく会話文が多くなったと私も感じた。キラリと鋭い思考が森作品の醍醐味、凄さだと私は思うが、それが直接見えなくなっている。会話からその人の思考や感情をトレースすることを強いられる。これがとくに森作品に親しんだ人にとっては、物足り無さや感情移入のしにくさ、普通に見える登場人物につながっていると思う。 でも、私たちの世界はこれがリアル(作品として客観的とも言えるかな)。他者の思考をそのまま知ることはできず、会話や文章など外に出された言葉から他者への認識、他者との関係をきずいていることが多い。また、言葉にはならないがその人の生き方のうちに見て取れるときもある。ヴィトゲンシュタインの引用もその意味ではとても印象的。もしこの新シリーズに、新しい技巧的な軸があるとすればそれかもしれない。謎解き、トリック、密室についても、人によってはあっさりしたものに感じるはず。私もそう感じた。けれど、これも森作品にとっての新しい挑戦、テーマのひとつだと思う。とあるエッセイで森氏も書いておられたが、大きな装置(大ドンデンガエシ、機械仕掛け、叙述トリック等々)で読者をゾクッとさせる本格ミステリィはすでに数多ある。今作ではそのゾクッと装置をこれまでのミステリィの核には求めていない。どこでゾクッとするかというミステリの核がわざとずらされている。あるいはゾクッとするその感じ方自体を変えている。その意味でよりアンチ。 私なりにゾクッとするところはあったが、ゾクッゾクッ(強調して2回)とまで来るところがなかった。私の感度がにぶいか、今作の切り口と相性があわなかったか。次作以降ではあるかもしれないと大いに期待。その意味で星1つマイナス。 | ||||
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私の感想は、これまでの森作品とくらべてよりリアルで、ほかの本格ミステリィにたいしてよりアンチ。他の方の感想にもあったが、従来のシリーズより人物の思考の叙述量が少なく会話文が多くなったと私も感じた。キラリと鋭い思考が森作品の醍醐味、凄さだと私は思うが、それが直接見えなくなっている。会話からその人の思考や感情をトレースすることを強いられる。これがとくに森作品に親しんだ人にとっては、物足り無さや感情移入のしにくさ、普通に見える登場人物につながっていると思う。でも、私たちの世界はこれがリアル(作品として客観的とも言えるかな)。他者の思考をそのまま知ることはできず、会話や文章など外に出された言葉から他者への認識、他者との関係をきずいていることが多い。また、言葉にはならないがその人の生き方のうちに見て取れるときもある。ヴィトゲンシュタインの引用もその意味ではとても印象的。もしこの新シリーズに、新しい技巧的な軸があるとすればそれかもしれない。謎解き、トリック、密室についても、人によってはあっさりしたものに感じるはず。私もそう感じた。けれど、これも森作品にとっての新しい挑戦、テーマのひとつだと思う。とあるエッセイで森氏も書いておられたが、大きな装置(大ドンデンガエシ、機械仕掛け、叙述トリック等々)で読者をゾクッとさせる本格ミステリィはすでに数多ある。今作ではそのゾクッと装置をこれまでのミステリィの核には求めていない。どこでゾクッとするかというミステリの核がわざとずらされている。あるいはゾクッとするその感じ方自体を変えている。その意味でよりアンチ。私なりにゾクッとするところはあったが、ゾクッゾクッ(強調して2回)とまで来るところがなかった。私の感度がにぶいか、今作の切り口と相性があわなかったか。次作以降ではあるかもしれないと大いに期待。その意味で星1つマイナス。 | ||||
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ギリシャ文字シリーズになるのか、森氏の新シリーズ。 Φ(ファイ)は、ギリシャ文字の1つ。アルファベットで書くと、"Phi"です。数学では、オイラー関数で使われるようです。 森氏のすごいところは、推理小説なのに殺人事件なんてどうでもいいこ、と思わせるところだと私は思います。つまり事件が解決することが重要ではないのです。 「思考の過程」こそが最も重要な要素。本作では、新しい登場人物の紹介が中心なので、ラジカル&ロジカルな面はやや抑えられていますが、読むだけで一時的にせよ、頭が活性化されますね。 P.S. ギリシャ文字シリーズと推測したのは、次作の予定が『θは遊んでくれたよ』だからです。本当は星3つですが、次回作からの期待をこめて4つです。 | ||||
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ギリシャ文字シリーズになるのか、森氏の新シリーズ。 Φ(ファイ)は、ギリシャ文字の1つ。アルファベットで書くと、"Phi"です。数学では、オイラー関数で使われるようです。 森氏のすごいところは、推理小説なのに殺人事件なんてどうでもいいこ、と思わせるところだと私は思います。つまり事件が解決することが重要ではないのです。 「思考の過程」こそが最も重要な要素。本作では、新しい登場人物の紹介が中心なので、ラジカル&ロジカルな面はやや抑えられていますが、読むだけで一時的にせよ、頭が活性化されますね。 P.S. ギリシャ文字シリーズと推測したのは、次作の予定が『θは遊んでくれたよ』だからです。本当は星3つですが、次回作からの期待をこめて4つです。 | ||||
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飾ったり気負ったりしないで書けているなあ、と感じました。森作品は「F」を最初に読んだので「ずっと読んでいきたい」と思いましたが、「黒猫の三角」からの V シリーズを最初に読んでいたら、続きを読みたいとは思わなかったような気がします。今回の「φは壊れたね」については、これを最初に読んでいたとしても大好きになっただろうと思えます。素晴らしい世界観、描写力です。とはいえ、予習しておけばさらに美味しいのが森博嗣。今回は、「森博嗣のミステリィ工作室」で激賞していた笠井潔の矢吹駆シリーズと、S&M シリーズ「幻惑の死と使途」を読んでおくようお勧めします。ただ、「幻惑」のなかにヒント (というか答え) が出ていますし、本作の謎解きはさほど難しくないので、トリックに (だけ) こだわる人の評価は下がるかもしれません。今回はテーマが純文学っぽい微妙な命題なので派手さはありませんが、秋、ひとり静かに読んで思索にふけるのにちょうど良い本だと思います。 | ||||
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飾ったり気負ったりしないで書けているなあ、と感じました。森作品は「F」を最初に読んだので「ずっと読んでいきたい」と思いましたが、「黒猫の三角」からの V シリーズを最初に読んでいたら、続きを読みたいとは思わなかったような気がします。今回の「φは壊れたね」については、これを最初に読んでいたとしても大好きになっただろうと思えます。素晴らしい世界観、描写力です。とはいえ、予習しておけばさらに美味しいのが森博嗣。今回は、「森博嗣のミステリィ工作室」で激賞していた笠井潔の矢吹駆シリーズと、S&M シリーズ「幻惑の死と使途」を読んでおくようお勧めします。ただ、「幻惑」のなかにヒント (というか答え) が出ていますし、本作の謎解きはさほど難しくないので、トリックに (だけ) こだわる人の評価は下がるかもしれません。今回はテーマが純文学っぽい微妙な命題なので派手さはありませんが、秋、ひとり静かに読んで思索にふけるのにちょうど良い本だと思います。 | ||||
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やっぱり森作品で一番は西之園シリーズでしょう!否定的なレビューもありますが、そんなのはただ読み方が浅いだけだと思っていいでしょう。稀に見る矛盾や無駄の無い文章は健在。お勧めです。 | ||||
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やっぱり森作品で一番は西之園シリーズでしょう! 否定的なレビューもありますが、そんなのはただ読み方が浅いだけだと思っていいでしょう。 稀に見る矛盾や無駄の無い文章は健在。 お勧めです。 | ||||
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やっぱり森作品で一番は西之園シリーズでしょう! 否定的なレビューもありますが、そんなのはただ読み方が浅いだけだと思っていいでしょう。 稀に見る矛盾や無駄の無い、キレのある文章は健在。 少し大人になった萌絵が見られます。 ☆お勧めです☆ | ||||
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この物語では西之園萌絵はD2大学院生になりました。「四季」を読んで、もう西之園萌絵も犀川創平も出てこないんだな・・・と残念に思った方も、新シリーズなんだから新しいキャラクターの活躍が見たい!という方も両方楽しめる内容になっています。森博嗣氏特有のこちらの思い込みの盲点をついたトリックで、ミステリーの枠を超えた作品として楽しめます。逆に言うと純粋に謎解きをしたい!という方にとっては物足りなく感じるかもしれません。 | ||||
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この物語では西之園萌絵はD2大学院生になりました。「四季」を読んで、もう西之園萌絵も犀川創平も出てこないんだな・・・と残念に思った方も、新シリーズなんだから新しいキャラクターの活躍が見たい!という方も両方楽しめる内容になっています。森博嗣氏特有のこちらの思い込みの盲点をついたトリックで、ミステリーの枠を超えた作品として楽しめます。逆に言うと純粋に謎解きをしたい!という方にとっては物足りなく感じるかもしれません。 | ||||
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新シリーズついに稼動ですね。 Vシリーズの時も感じたことなのですが、最初は人物の思考をトレースすることは難しいです。感情移入がしにくというか・・・。本の内容としてはシンプルです。意図的なのかも知れませんが、あまり登場人物の思考部分の文章は少なめのように思いました。それでも詩的な文章は健在です。今回の作品がこれからのシリーズにおいてどのような伏線になっていくのかが楽しみです。 | ||||
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新シリーズついに稼動ですね。 Vシリーズの時も感じたことなのですが、最初は人物の思考をトレースすることは難しいです。感情移入がしにくというか・・・。本の内容としてはシンプルです。意図的なのかも知れませんが、あまり登場人物の思考部分の文章は少なめのように思いました。それでも詩的な文章は健在です。今回の作品がこれからのシリーズにおいてどのような伏線になっていくのかが楽しみです。 | ||||
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