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償いの雪が降る



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【この小説が収録されている参考書籍】
償いの雪が降る (創元推理文庫)

償いの雪が降るの評価: 4.37/5点 レビュー 52件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.37pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

ありふれた設定の上に、作品に工夫が無さ過ぎる稚拙な愚作

原題は「The Life We Bury(葬った人生)」で、この方が内容に相応しい。大学生の主人公が課題で人物の伝記を描く事になる。主人公が選んだのは末期癌で仮釈放され介護施設に収容中の少女強姦及び焼殺事件の犯人カール。このカールの<臨終の供述>によって主人公が疑問を抱き、30数年前の事件の謎に挑むという物語。

ありふれた設定の上に、作品に工夫が無さ過ぎる。まず、事件とは無関係な主人公の私生活(家族関係を含む)を描き過ぎている。退屈なだけで、アメリカの大学生のプライベートを知るために本作を読んでいる訳ではない。更に、読者は主人公とカールとの濃密な(形而上学的な?)対話を期待する所だが、当時の裁判記録や少女が残した日記だけで真相が分かってしまうという安直さ。これなら、事件当時に真犯人の特定は容易だろう。途中で、主人公のガールフレンドが過去にレイプされた経験があり、ベトナム戦争に従軍したカールが上官のレイプを防ぐために上官を銃殺したという過去が語られ、本作が一種のフェミニズム小説である事が分かるが、ミステリ的にはゼロである。

本作は作者の処女作の由だが、未熟さが目立つ。この手の物語で何を書いて、何を省くべきかが全く分かっていない。カールの性格設定も不可解。上述した上官銃殺で虚無的になったのは理解出来るが、その割には末期癌の身で主人公に様々な警句を吐いたりと、この世に未練タップリ。だったら、事件当時にもっと真実を喋れよ。稚拙な小説で読むだけ無駄の愚作である。
償いの雪が降る (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:償いの雪が降る (創元推理文庫)より
4488136087

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