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ラスト・コヨーテ
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ラスト・コヨーテの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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ボッシュシリーズ4作目の本作は、ボッシュのかかえるトラウマを克服する4部作の最終作と言えるのではないでしょうか。 ボッシュのかかえるトラウマ、つまり、自分のせいで母は殺されたのではないかという心の深淵にある意識の克服を、これまでの作品をとおして、まさに本作で決着をつける、といった趣を感じます。 本作が精神分析医カーメン・イノーホスとの面談場面から幕を開けることが象徴的に示しています。 第一作「ナイトホークス(原題Black Echo)」からすでに母親のことが触れられており、前作「ブラック・ハート」では、ボッシュがハリウッド署に左遷される原因となったドールメーカー事件に絡む民事裁判の中で、ボッシュの心の深淵に、ボッシュの母親が娼婦であったことを原因とする復讐心があるのではないかと指摘されるなど、今のボッシュという人間(不寛容さ、フラストレーションを昇華できず、腹を空かせて、悲しくて、同時に脅しつけるような何かがある最後のコヨーテのような存在)が形成される根底に、ボッシュの母親が殺害されたことが大きな影響を与えていることが触れられてきました。 そして、ついに本作において、ボッシュが自身のトラウマと正面から向き合うことになります。 「おれは、長い間自分が任務を抱えていると思っていた。ただ、おれは、それが何なのか知らなかった。あるいは、つまり・・・それを認めていなかったんだ。たぶんおれは怖かったんだ。おれはそれを避けていた。長い歳月。とにかく言わんとしているのは、おれがそれをようやく受け入れたということなんだ」 母親の死は、長い間価値のある人間と見なされていなかったがため、真剣に捜査されず闇に葬られたまま放置されていることを知りながらも、これまで向き合うことができなかったボッシュ。 そんな本作、ボッシュが自身の内面に向き合うカウンセリング場面が多く描写され、ゆったりとしたスタートを見せるものの、事件が動き出す中盤以降、グイグイと読ませるスリリングな展開もあり、前作同様、最後まで飽きさせません。 特に、母親に関するトラウマにあわせて、自身の行動から引き起こすことになる新たな事件の責任を感じ、その対価を支払う必要を感じるボッシュの気持ちがヒシヒシと伝わってくる展開には驚かされます。 思うに、マイクル・コナリーは、「ナイトホークス」執筆の段階で、本作にいたるまでを、ボッシュという人間が自身のトラウマを克服する物語を4部作構成でつくりあげるということを、すでに頭の中で作り上げていたのかもしれません。 コナリーは、本作でボッシュシリーズは一段落させ、ボッシュが登場しない「ザ・ポエット」を発表した後、再び一段間ステージがあがったボッシュシリーズをスタートさせます。 Amazon Primeのテレビドラマでボッシュを初めて知り、その後原作を読み始めたのですが、ドラマと違った原作の面白さにすっかりはまっています。 マイクル・コナリー作品には、エンタメ要素をバランスよく取り込みながらも文学的クオリティーの高さを持つ筆の巧さを感じます(レイモンド・チャンドラーに近いかもしれません)。 次のボッシュシリーズスタートの「トランクミュージック」では、ドラマではすでに結婚、離婚している、もとFBI捜査官エレノア・ウィッシュが再登場するようで、ボッシュクロニクル的にとても楽しみです。 | ||||
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状態、配送もんだいなし。 また利用したいとおもいます、 | ||||
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心理カウンセリングと強制休職処分を機に、ボッシュは自分がやり残しているものがあることを認識する。 それは33年前、母親が殺害された未解決事件の解明。 おそらく母親の職業や殺され方から、これまでは直視することを無意識に避けていたのだろう。 調査していく中で関係者の話から、不幸な環境下にあっても母親がボッシュに寄せた愛情を彼が知るところはよかった。 本章は、ボッシュの「人となり」がさらに深まるいい内容だった。 うざったい精神分析医イノーホスは、終盤に女性ならではの視点で活躍。 思い起こせば1作目『ナイトホークス』でボッシュはパウンズには幾らか敬意をもっておりアーヴィングとは犬猿の仲だったが、巻が進むにつれてその関係性が逆転していく。アーヴィングとは今後も腐れ縁になるのかな、パウンズの件では反省しておりこれからは十字架を背負って生きていくのだろうな、と思いつつ読了した。 古沢氏(翻訳者)は、通常漢字使用するところをひらがなで表記し、そうかと思えば一般的にあまり馴染みのない難しい言葉を文中に入れたりする。 コナリー作品では専属のようなので、読者としてはこの特異性を受け入れるしかないようだ。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズ4作目『ラスト・コヨーテ』(1995年)の下巻をを読見終えた。 ボッシュは、証拠保存庫から殺人現場で収集された母親の衣服や装身具の入った箱を入手したり、未解決事件ファイル保存庫から事件のファイルを借り出して捜査を進めていく。 フロリダで引退生活を送っていた事件の捜査に当たった二人の刑事の一人マッキトリックに会いに行きボッシュの描いた犯人像が間違いないと確信する。 親しくなった画家のジャスミン・コリアンと二晩過ごしてフロリダを後にしたボッシュは帰路ラスベガスに寄り二人の刑事の一人で故人となっているクロード・イーノ宅を訪れる。 イーノの書斎からファイルから抜き取られたものや架空会社から毎月1000ドルの送金をイーノが受けていた記録を入手した。 ますます疑っている犯人像が明確になってきたボッシュはロサンジェルスに帰る。 が、そこで待ち受けていたのはハーヴェイ・パウンズ殺害容疑でロス市警に拘束され尋問されることだった。 これ以上レビューを書き込むことは、ネタバレになるからやめておくが、事件解決まで息もつかせず読み進ませるマイクル・コナリーのストーリ構築の上手さにには驚くばかりである。 4作目も期待にたがわず楽しませてもらいました。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズ4作目『ラスト・コヨーテ』(1995年)を読むことにした。 ボッシュがハリウッド署に左遷されてから確執のあった上司のジェリー・パウンズと暴力沙汰を起こしてしまったことから無期限停職処分を受けてしまった。 アーヴィン・アービング警視補の計らいで毎週3回精神分析医のカーメン・イノホースのカウセリングを受けることになる。 カーメンの分析結果によっ復職できる可能性がある。 カーメンがボッシュの母親のことに言及したことがきっかけで長年頭の隅に澱のように存在し、自分が避けてきた母親殺しの犯人探しを休職期間を利用して始めることにした。 33年も昔の事件だが当時の捜査記録や証拠品などにあたっていく。 捜査記録が杜撰なものであり、捜査に当たった刑事の一人ジェイク・マッキトリックがフロリダに引退生活を送っていることを突き止めて大枚700ドルの航空券を買って訪ねることにする。 上巻は、このマッキトリックと胸襟を開いて語り合うところで終えている。 ジェリー・エドガーと何故喧嘩になったかとか、疑わしい人物が開くパーティに入り込んだり、大地震のため自宅がダメージを受けたエピソードなど読者を飽きさせないエピソードなどを挿入した手練れのストーリーテラーのコナリーならではの筆運びに読者を虜にしてしまう。 大地震のあとボッシュの家から眺める谷に生き残った一匹のコヨーテに自分を重ねて語るようなことが本書のタイトルになったのであろう。 母親殺し犯人を追い詰める下巻を楽しみにしながら上巻を読み終えました。 | ||||
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ロス市警のボッシュ刑事が色々問題を起こしてカウンセリングを受けながら・・・というお話。 上記だけだと判らないので、興を削がない感じでサワリを書くと、ボッシュの母親が殺されて未解決になっている事件を解決しようと尽力する、という内容でした。 解説で北上さんがこのシリーズはボッシュ刑事が過去に対峙するシリーズと指摘されていて、とうとう自分の出自と対峙して、この後どうなるのか気になると書いてらっしゃいますが、今もシリーズ長く続いているので、なんとかなったという事でしょうか。 翻訳物でシリーズ物は出来が良くても売れないと打ち止めになるらしいですが、このシリーズは今の所、ほぼ全て翻訳されていて、人気・実力の程が伺えます。コナリー氏はこの他のシリーズ、単発作もほぼ全て翻訳されているそうで、驚異的な事と思えます(私も殆ど全て持っていたりしますが)。 ハードボイルド/私立探偵小説に詳しい評論家の池上さんがこのシリーズをあまり好きではないそうで、その理由がジェイムズ・エルロイ氏の作品に似ていて、エルロイ氏ほどの切迫感がない、という事らしいですが、エルロイ氏の様な存在が極めて特異であまり類例のない作家だと思うので、しょうがないと思います。 と、作品と関係ない事を色々書きましたが、ミステリとしてもよく出来ていて読んだ方がいいと思います。が、シリーズ順に読んだ方が楽しめるので、出来れば最初から読んでください。 シリーズ初期の頂点に位置するであろう傑作。是非ご一読を。 | ||||
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第1作目から発表順に読んでいますが、このシリーズはどんどん面白くなりますね。 AmazonプライムオリジナルのTVシリーズも並行して観ていますが、小説、TVシリーズ、どちらから始めても楽しめる作品だと思います。 今回はハリーの母親の事件に関するストーリーです。TVシリーズでも少し描かれていた題材です。 相変わらず、読み始めると止まりません。この緻密なストーリー展開がたまらないです。 次は「ザ・ポエット」→「トランク・ミュージック」と読み進めていきたいと思います。 TVシリーズの方も、もうすぐシーズン5が配信されるようなので、楽しみです。 | ||||
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『ナイト・ホークス』から始まる一連のボッシュ・シリーズ作品の中でも、ボッシュのトラウマとなっている母親殺しの過去の事件を追う本作を読まずに、ハリー・ボッシュは語れない。ボッシュのキャラクター形成上においても重要な分岐点ともなっているのが本作『ラスト・コヨーテ』であり、初期の作品の中では間違いなく傑作のひとつと言える。 ボッシュが自らの過去と向き合い、それを克服しようと苦しみ、悩み、もがく姿が上手く描かれており、本作でコナリーはボッシュというキャラクターを確立させたのだと思う。 私は根っからのボッシュ・ファンなので、英語の原書と併読するほどに好きな一冊である。 | ||||
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コナリーの作品は安心して読めますし、周囲にもお勧めできます。 | ||||
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いつもながら、コナリーは裏切りませんね!面白いのでぜひ、手に取ってください。 | ||||
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内容はいいのですが、展開のテンポが悪い、というか思いと感じました。 | ||||
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1995年発表の本作品は、「ハリー・ボッシュ刑事」シリーズの第4作目にあたります。冒頭のシーンは、カウンセリング。上司とあるトラブルを起こしてしまったボッシュ刑事は、「ストレスによる強制休職(ISL)」処分となり、カーメン・イノーホス医師の定期的な面談を受けることに。心の闇を探られるうちに、ボッシュ刑事は、トラウマとなっている事件を単独で探ることを決意します。それは、娼婦であった母、マージョリー・ロウが1961年に11歳の彼を遺して殺された、未解決の事件だった…。殺害された母親のことは、第1作から語られてきていることなので、いよいよその謎が取り上げられるのか、という思いを強く抱く作品です。作品の設定の1994年より33年前の事件ですが、警察の倉庫には当時の調書や証拠が保存されていた、というのは、「殺人罪に時効なし」の国、アメリカならではの設定といえます。日本でも、本年(2010年)、殺人罪の時効が撤廃されたことから、近い将来こうした過去の事件を洗い直す設定のミステリが書かれることになるかもしれません。このシリーズが読者を魅了しているのは、何といっても「予想外の展開」が待ち受けていることですが、本作品でも下巻に入ってからの展開は、全く考えてもいなかったものでした。ただし、この衝撃度は、第1作から読み続けてきた読者ではないと味わえないものなのです。その内容は、もちろんここでは触れませんが、言えるのは、第1作から読んでこその作品だということであります。そして、「驚きの真相」もこのシリーズならではのものでした。ここまで工夫された作品を書き続けることができる作者の力量は、並みのものではないと言えましょう。ちなみに、題名の「ラスト・コヨーテ」にも第1作から描写されてきた事柄が活きています。ハードボイルドらしさを感じさせる、深みのあるタイトルだと思いました。 | ||||
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1995年発表の本作品は、「ハリー・ボッシュ刑事」シリーズの第4作目にあたります。 冒頭のシーンは、カウンセリング。上司とあるトラブルを起こしてしまったボッシュ刑事は、「ストレスによる強制休職(ISL)」処分となり、カーメン・イノーホス医師の定期的な面談を受けることに。 心の闇を探られるうちに、ボッシュ刑事は、トラウマとなっている事件を単独で探ることを決意します。 それは、娼婦であった母、マージョリー・ロウが1961年に11歳の彼を遺して殺された、未解決の事件だった…。 殺害された母親のことは、第1作から語られてきていることなので、いよいよその謎が取り上げられるのか、という思いを強く抱く作品です。 作品の設定の1994年より33年前の事件ですが、警察の倉庫には当時の調書や証拠が保存されていた、というのは、「殺人罪に時効なし」の国、アメリカならではの設定といえます。 日本でも、本年(2010年)、殺人罪の時効が撤廃されたことから、近い将来こうした過去の事件を洗い直す設定のミステリが書かれることになるかもしれません。 このシリーズが読者を魅了しているのは、何といっても「予想外の展開」が待ち受けていることですが、本作品でも下巻に入ってからの展開は、全く考えてもいなかったものでした。 ただし、この衝撃度は、第1作から読み続けてきた読者ではないと味わえないものなのです。その内容は、もちろんここでは触れませんが、言えるのは、第1作から読んでこその作品だということであります。 そして、「驚きの真相」もこのシリーズならではのものでした。 ここまで工夫された作品を書き続けることができる作者の力量は、並みのものではないと言えましょう。 ちなみに、題名の「ラスト・コヨーテ」にも第1作から描写されてきた事柄が活きています。 ハードボイルドらしさを感じさせる、深みのあるタイトルだと思いました。 | ||||
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つべこべ言わずに読め! でも、そのためにはナイトホークスから全部読め! そしてこの本を読み終わった秋に死んでもたぶん後悔しない。 とは、少々大げさです。 が、ナイトホークスから全部読んでラストコヨーテに至るまでがボッシュシリーズの一つのクライマックスだと思います。 この本以降は駄作だと行っても過言ではない。と思えるほどいい作品です。 推理小説と言うよりは文学作品みたいに表現や心情を楽しんで読んでください。 | ||||
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マイクル・コナリーは大好きだ。 日本でもっと売れてもいい。 新作が出れば、作者名のみで即買いする。 「ラスト・コヨーテ」はハリー・ボッシュシリーズの中で、 ひときわ重要な位置を占める作品だ。 主人公の人格形成に大きな影響を及ぼした、 彼の「母の死」の真相が描かれる。 一作ごとにハリーの心の移ろいを描き続け、 その度に陰影濃く、薫り高く熟成するウィスキーのように、 ハリー・ボッシュという稀有な、 最後の魅力的なハードボイルド・ヒーローを示し続けてきてくれた 作者、マイクル・コナリーに感謝したい。 シリーズ全ての作が、一つ一つ独立したミステリーとしても楽しめる。 またシリーズを通して読むと、 孤独な大人の魂が上質な彷徨を繰り返す、 魅力的な大河ドラマのようにも読める。 本作もまた傑作であることは言うまでもない。 事件が収束したかに見えても、サプライズが待っている。 いや、どんな言葉も蛇足だ。 傑作です。 | ||||
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マイクル・コナリーは大好きだ。 日本でもっと売れてもいい。 新作が出れば、作者名のみで即買いする。 「ラスト・コヨーテ」はハリー・ボッシュシリーズの中で、 ひときわ重要な位置を占める作品だ。 主人公の人格形成に大きな影響を及ぼした、 彼の「母の死」の真相が描かれる。 一作ごとにハリーの心の移ろいを描き続け、 その度に陰影濃く、薫り高く熟成するウィスキーのように、 ハリー・ボッシュという稀有な、 最後の魅力的なハードボイルド・ヒーローを示し続けてきてくれた 作者、マイクル・コナリーに感謝したい。 シリーズ全ての作が、一つ一つ独立したミステリーとしても楽しめる。 またシリーズを通して読むと、 孤独な大人の魂が上質な彷徨を繰り返す、 魅力的な大河ドラマのようにも読める。 本作もまた傑作であることは言うまでもない。 事件が収束したかに見えても、サプライズが待っている。 いや、どんな言葉も蛇足だ。 傑作です。 | ||||
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Bosch is back and finally diving into his mother's murd3r case while he's been place on involuntary leave. Our favorite detective is put through the ringer and has to come face to face with some rather ulgy demons from his past. One girlfriend hits the road and another is quickly picked up on the rebound. For a workaholic, Bosch gets around. This time, however, our rebound chick has some baggage--then again-so did our last girlfriend. Her husband was a psycho-cop. So maybe he just attracts women with serious baggage. Though this was another multi-layered and complex case, I was able to figure out the real ki11er pretty early. But with Connelly, the journey is just as intriguing as the destination!!! I'd also recommend reading Tino Georgiou's bestselling novel--The Fates--if you haven't yet!! | ||||
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“当代最高のハードボイルド”、“現代ハードボイルドの到達点”、 マイクル・コナリーの<ハリー・ボッシュ・サーガ>シリーズ第4弾。 ’96年、「このミステリーがすごい!」海外編第7位にランクインしている。 今回ボッシュは、上司とのトラブルで強制休職の処分を受け、精神分析医のカウンセリングを受けている。そんな彼は、この時間を利用して、彼自身のトラウマとも言うべき33年前の、母親殺しの未解決事件と対峙するのである。「おれは・・・母を殺した犯人を見つけるつもりなんだ」。 上巻は、このカウンセリングの場面から始まり、かつての母親の友人に会ったり、当時事件を担当した元刑事を訪ねてフロリダに出向いたり、彼の孤独な捜査が続く。 下巻にはいり、ストーリーは一気に転回する。新しい恋人との出会い、今は亡きもうひとりの元刑事の妻への訪問、上司の殺害事件、そしてついに実現した母親殺しの容疑者との対決。例によって、二転三転する真相への道。苦難の末にやっとたどり着いた哀しい真相。 そしてボッシュは、今回の件で新たな原罪を背負ってしまうことになるのだが、果たして今後の彼の行き着く先は・・・。本書は、そんな余韻を残す傑作である。 | ||||
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“当代最高のハードボイルド”、“現代ハードボイルドの到達点”、 マイクル・コナリーの<ハリー・ボッシュ・サーガ>シリーズ第4弾。 ’96年、「このミステリーがすごい!」海外編第7位にランクインしている。 今回ボッシュは、上司とのトラブルで強制休職の処分を受け、精神分析医のカウンセリングを受けている。そんな彼は、この時間を利用して、彼自身のトラウマとも言うべき33年前の、母親殺しの未解決事件と対峙するのである。「おれは・・・母を殺した犯人を見つけるつもりなんだ」。 上巻は、このカウンセリングの場面から始まり、かつての母親の友人に会ったり、当時事件を担当した元刑事を訪ねてフロリダに出向いたり、彼の孤独な捜査が続く。 下巻にはいり、ストーリーは一気に転回する。新しい恋人との出会い、今は亡きもうひとりの元刑事の妻への訪問、上司の殺害事件、そしてついに実現した母親殺しの容疑者との対決。例によって、二転三転する真相への道。苦難の末にやっとたどり着いた哀しい真相。 そしてボッシュは、今回の件で新たな原罪を背負ってしまうことになるのだが、果たして今後の彼の行き着く先は・・・。本書は、そんな余韻を残す傑作である。 | ||||
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クリントイーストウッド監督作品のBlood Workの原作者と知り、あの映画のストーリーがとても好きだったのでコネリーの本を読んでみようと思いまして、評判の良かったこれを読んでみました。 最後の最後まであっと驚くような展開でしたが、ジェットコースターではなく、主人公の心理や動きの描写がとても豊で、涙が出るような場面もありました。たまにありますよね?推理小説なんだけど心に残るのって。そんな感じです。 コロンボなどとは全く違うタイプの刑事ですが、彼の他の事件も読んでみたくなりました。(で、Trunk Music読んでます) 余談ですが私がよく読んだ作家は村上春樹さんだけです。御幣があるかもしれませんが、文豪の文章の流れのスムーズさなのでしょうか?コネリー著をたくさん読むことになる気がします。 | ||||
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