■スポンサードリンク
(短編集)
許されようとは思いません
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
許されようとは思いませんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 41~58 3/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作は、内容は良かったのですが、2番3番と読むうちに構想が、救いようのない悲劇のストーリー展開を無理矢理作っていっているような底の浅さを感じてキツくなり読み進めず閉じました。 4、以降に良い作品が待っていたのかもしれませんが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
後へいくほど違和感が大きなり、第4話にも若干の疑問を感じたものの、最終第5話の読後感がとりわけ良くない。あまりにもとっけつけたような謎解きに、それまでの陰惨な内容が置き去りにされていて、しかも主人公たちが勝手にほのぼのと締めくくってしまっている。これ、本当に納得した人どれぐらいいるのだろう。 前半の3編は、まずまず読ませる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編五作品が収録されている。 芦沢さんの作品は比較的読みやすく、好きな部類であるが、本作品は短編であるがゆえに、ストーリー展開に無理があるという印象が強かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
芦沢央さんのミステリー短編集で、2016年度週刊文春ミステリーベスト10で第7位、 そして、2017年度「このミステリーがすごい」で第5位を獲得し、 文庫化されたのを契機に購入しました・・・私のは著者のサインが入っています・・・。 本文庫には、 1:目撃者はいなかった 2:ありがとう、ばあば 3:絵の中の男 4:姉のように 5:許されようとは思いません の5作品が収録されています。 1:うだつのあだらない営業マンが、自分のミスで好成績をあげますが、 それを隠しとうそうとしたために・・・・。 しかし、この作品は少し無理がありますよね!高々数十万円のために人生を棒に振る人はいませんからね! そう考えると少し針小棒大的な感もします。 2:これは怖いお話ですね!放任主義の母親がいいのか、 それともスパルタ主義の祖母がいいのか、というお話は脇に置くとしても、 板挟みになった娘は、少し気が変になってきているのかもしれませんね? 名作「暗く長い冬」(曽野綾子)がありましたが、本作は、そこまでのレヴェルには達していませんが、 なかなかの短編です。 3:これも怖いお話です。芸術家の創作活動の凄まじさが描かれています。 芸術家にとって、アイデア、想像力が枯渇するというのは死も同然ですから・・・・。 4:これは一種のアイデアストーリーです。冒頭にこのような文章があれば、 誰でもミスディレクションに陥りますから! しかし、育児ノイローゼというのは、総ての母親が一度は陥るのではないでしょうか。 5:最近、田舎暮らしのすすめ的な話題が、よく取り上げられますが、 田舎のお百姓さんは、純粋でいい人ばかりとは限らないのです。 閉鎖主義で、封建的で、都会の自由になれた人には到底田舎暮らしなんかできるもんではありませんよ! 本作品は、非常に封建的、閉鎖的な村の恐ろしさを描いた作品で、 何とかこの村を出たい、という執念が真に見事に描かれています。 実に暗い話ですが、若い2人が救いなのかな?! 少し辛口過ぎましたが、ツイストのきいた粒ぞろいの短編集です! しかし、人間の心、これは永遠の謎ですね! カヴァー裏にショート・ショートが付いていますから、お忘れのないように! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編集としては良い出来かと。暗い話が多いので、一つくらい明るいトーンのものがあっても良かったかなぁ。 タイトルにもなった冒頭の第一話「許されようとは思いません」は、伏線の回収が見事です。クオリティはこれがベストかな。 個人的に最も印象に残ったのは、第二話の「目撃者はいなかった」。ハラハラどきどきのサスペンス感がたまりません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
5つの短編が収録されています。 表題作「許されようとは思いません」は、寒村に嫁ぎ、惚けた義父の行動のせいで村八分に遭っていた祖母が、なぜ死期の迫った義父を殺害したのかという謎を解明しようとする孫の話。 かなり人工的な匂いのする殺害動機ですが、舞台を因習の残る地方の集落にすることで、うまくカバーしていると思います。 「目撃者はいなかった」は、交通事故の目撃者が、誤って事故の責任を負わされて亡くなった男の妻から、目撃証言をするよう求められるが、証言すると自分が職場でついていた嘘がばれるので拒んだところ…、という話。 主人公はそこら辺にいそうな現実感のある青年ですが、事故を起こしたことになっている男の妻の存在感が薄く、その行動にも現実味が乏しいように思います。 「ありがとう、ばあば」は、孫娘を少女タレントとして磨き上げ売り込むことにのめり込む祖母が、雪の日に孫娘に締め出されてしまい…、という話。 孫娘に入れ込む祖母の心理と、その娘(少女の母)との意見の違いから生じる葛藤は良く書き込まれていますが、肝心の少女の心理が把握しにくく、結末の唐突感をもたらしているように感じます。 「姉のように」は、犯罪者を姉に持つ妹が、周囲の目を気にしながら子育てをしているが、言うことをきかなくなってきた幼い娘に、自分でも分からないうちに手を上げてしまい、それがエスカレートして…、という話。 オチに批判的なレビューもありますが、当レビュー子は十分「あり」だと思います。主人公の心理がリアルで、緊迫感があります。個人的にはこの作品が一番好みです。 「絵の中の男」は、炎の中で泣き叫ぶ息子、首から血を吹き上げている夫、それを呆然と見ている妻、という絵にまつわる話。描いたのは絵に描かれている妻、絵に描かれている火事は実際にあったもので、夫婦揃って画家という設定です。 全編が、画家夫妻の家で働いていた女性のモノローグになっています。それもあって、読みづらい印象を受けました。 どなたかのレビューにあったとおり、どうしても連城三紀彦さんの某有名作品を思い出してしまいます。その分マイナス評価にならざるを得ません。 5編通して、文章は無駄な装飾がなく、読みやすいと感じます。嫌ミスに属するのでしょうが、さほど不快感は残りません。読後感としては、作者の技術に対する評価の方が勝ります。 動機の不自然さ、描写の薄さ、作品による出来不出来のバラツキなどの批判もあるようですが、「こしらえもの」と読者も分かっていることを前提としつつ、何とか現実的なものに近づけて見せるのがこの種のミステリです。そのようなミステリの短編集としては、総合的に高い水準にあると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
うーん、ちょっと微妙だったなあ。 どれも人間が描かれているようで描かれていない。 最後の絵の中の男は、芸術に生きる狂人ということで少し説得力ある、なので星二つ。 そのほかはちょっと… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
イヤミス短編集。「目撃者はいなかった」はなかなか面白かったし、「姉のように」はラストが奇をてらったサプライズ。ただ、イヤミスは全般的に暗く、読んでてもあまり楽しくない。表題の「許されようとは思いません」は、切なかったし、最後の「絵の中の男」はギブアップしてしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて読んだ作品。短編集ですが、『目撃者はいなかった』、と、『ありがとう、ばあば』、と、『姉のように』、は良かったです、惹き付けられました。『絵の中の男』は、読むのが辛かったぁ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どの作品も最後に裏切られます。 どんでん返しだったり、「あ、そうだったのか!」だったり。起承転結がはっきりしたこの種のミステリーが好きな身としては久しぶりにヒットな作品でした。 表題の作品よりも、姉の犯罪後にじわじわと心理的に追い詰められて行く「姉のように」が見事に裏切られました。 なお、心地よいしてやられた感ははありますが、ストーリー自体は決して後味良いものではありません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作の他、「目撃者はいなかった」、「ありがとう、ばあば」、「姉のように」及び「絵の中の男」の全5つの短編から構成される短編集。私は作者の作品は初読で、作風も分らず、表題の意味も分からないまま読み始めた。 巻頭の表題作を読んで、ミステリ・タッチで人間の深層心理を炙り出す作風という事が飲み込めたが、この表題作は良く出来ている。ある老女の底知れぬ孤立感・諦観と強固(悲壮)な決意とが読者の胸に突き刺さる秀作。全編にホラー味が漂っている点も好ましいし、何より、意味不明だった表題の意味が物語展開に伴い胸にストンと落ちる点が秀逸。期待を持って次編の「目撃者...」を読んだが、こちらはドタバタ喜劇に近い内容でガッカリした。まだ、安定感には欠けている印象を受けた。一転、「ありがとう、ばあば」は、一見単なる「モンスター・グランドマザー」ものかと思いきや、最後のオチには驚かされた。それまでの何気ない幾つかの描写が巧妙な伏線となっていて、作者のミステリ的手腕が光る秀作。「姉のように」は、「姉」を犯罪者として持つ「妹」の幼児虐待(あるいは子育ての難しさ)を綴ったものだが、凡庸の感を免れない(最後はオチになっていないだろう)。どうも出来不出来が激しい。掉尾の「絵の中の男」は、画家の"業"を描いたもので、ミステリ的仕掛けは大した事はないものの、題材及び語り口の上手さで中々読ませる佳作。 上述した通り、短編毎の出来不出来が激しいが、表題作レベルの短編を揃えて貰えれば、傑出した短編集になったと思う。また、作者にはその力量があると思えるので、今後、その様な作品の発表を期待したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作は村八分がテーマで面白いんだけど引っかかるところが多い 納骨に当然行くはずの母が結局電話でしか登場しないし 婚約者の名推理で祖母の真意が解明されるくだりも唐突で この人来てなかったらおばあちゃん浮かばれないままか? 「納骨はやめることにした」と言い出せず お骨を持って本堂に行くところで終わるけど 散骨、するんだよね いつ言うの?と不安に・・ そもそも、娘である母は口先では同居させたかった、 夫が拒んだ、恨んでいるばかり・・ これほど悲惨な境涯の母親を20年も見てきて 成人したらとっとと嫁に行くだけ? キャリアウーマンになって自力で呼び寄せる選択肢はなかった? 主人公もどこかトロくて煮え切らなくて好かない 他の作品も含め、登場人物の 知的レベル設定 が低すぎる気がした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公が,日常で起こりそうなアクシデントから,深みにはまっていくストーリーの運びが巧みです. 虐待の話などは,読むのがつらくなりますが,止まらないサスペンスがあります. 視点が変わる結末,そこにいたる伏線の張り方などは,本格としても十分評価できます. スタンリイ・エリン,連城三紀彦,最近では米澤 穂信を想起させる作品もあり, 初めて読んだ作家ですが,他の作品も読んでみようと思いました. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新聞書評につられてしまったけど、久々に自分史上のクリーンヒット。嫌ミスの代表扱いの某ベストセラーは、登場人物の誰一人として感情移入できず、「変な人ばっかりのキモいお話」としか思えなかったけど、こちらは作り込んだ設定ながら、「こういう時には人間こんなふうに思っちゃうよね」と、キャラの言動にけっこうリアルさが感じられました。特に「姉のように」は、秀逸な構成もさることながら(すっかり嵌められちゃったよっ)、私のように子育てを経験し、育児のしんどさを訴えるお母さん方のお話を聴く機会も多い人間には「あるある」感満載で、読んでいてどんどん切なくなってしまった!「読み終わったら元気になれる!」という類の本ではないけど、意外と読了後にいろんなことを考えさせてくれました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ネットで話題になっていたので、読んだけれど、まるでダメ。前に『悪いものが、来ませんように』を読んで、読者を欺すためだけの意味のないトリックに頭にきてやめようと思ったんですが、今回、短編集だし、作者も自信作だって言っているのを見かけたので、欺されたと思って買ったけれど、やっぱりダメ。 ・意外な動機で読者を驚かそうするあまりに、あまりに不自然なものばかり。 ・大げさな表現で、雰囲気を煽ろうとしているのだろうけど、くどいばかり。 ・「許されようとは思いません」は、祖母の体験の又聞きなのに主人公が感じたかのように書いていたり、受動態と能動態を間違って使っていたり、とてもプロの作家の文章とは思えません。推理作家協会賞候補作になったっていうので、嘘でしょっと重いながらホームページを見たら、案の定、こんな動機で人を殺すなんて不自然って、言われていて、落選するのもそりゃそうだと納得。 ・「目撃者はいなかった」は、こんな廻り句材ことする必要ないんじゃない。 ・「ありがとう、ばあば」は、これも動機が不自然すぎ。子供の不気味さがまるで伝わってこないので、動機に説得力がまるでない。 ・「姉のように」は、そもそもど゛うして罪を犯して捕まった姉が妹に会いたくないのかの説明がないのが、とても不自然。作者が読者を欺す都合だけじゃないの。 ・「絵の中の男」は、連城三紀彦のある有名作の劣化コピーだなあ。夫を殺した画家の描いた絵が、言葉で凄い凄いって言われても、まったく陳腐すぎてすごみが伝わってこないし、狂気すら伝わらない。 とにかく、全部、文章力がないし、人間観察が出来ていなくて、頭で考えた「意外な動機」に固執しただけの、安っぽいイヤミスでした。 だいだい、どれもこれもおんなじパターンの繰り返しだし、『悪いものが、来ませんように』の頃から何にも変わってないですね。 もう、二度と買いません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説のユニークさは何によって決定するのでしょうか。通常、登場人物の設定やその人が置かれた環境、ストーリーが展開する中で巻き起こるハプニングによると思いますが、本著はそれよりは、物語の構成そのものがバラエティーに富んだ短編集です。また、構成が普通でも、事件の核として強烈に個性的な動機が用意されています。 そうなると読者の中には「こんなのは反則だ!」とか「こんなことを考えるやつはいない!」という否定的な感想も出てきて、話によってそれぞれの当たり外れを感じるわけですが、逆に言えば誰でもぐっとはまりこむ作品が一つは見つかるのではないでしょうか。そして物語のユニークさを求める人にはどれをとっても興味深いはずです。実に短編集の長所が生かされている本です。 但し、登場人物はほとんどプロトタイプであり、文章は事実のみを淡々と書いているので、小説にキャラクターの個性的な魅力、文章の巧みさや詩情のようなものを期待する人には必ずしもお勧めできませんし、そういった要素を楽しむための本ではないと思います。情景描写など、情報提示にやや難があるため星4つとさせていただきました。 レビュー標題で「骨格と心臓が美しい短編集」と評したのは前述のような理由によります。上っ面だけの安い作品とは違うものの、本著に明らかに欠けている部分には、個性的な俳優、叙情的な音楽、リアルな映像などを用いて肉付けすることによってまた新たな創作体として生まれ変わらせることができるのかもしれません。そういう意味で、原作向きの小説でもあります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんでこんな傑作がほとんど話題に上がっていないのか不思議でならない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
傑作揃いで驚いた。 とにかくどれも完成度が高くて、構成も描写力もアイディアも申し分ない。 これは今年のミステリーランキングの上位に入ってくるだろう。 帯に「どんでん返しの連続、あなたは絶対にこの結末を予測できない」「新時代到来を告げる驚愕の暗黒ミステリ」「ミステリ短篇集の新たなるマスターピース」と強気な言葉が並んでいたから大袈裟だと思っていたが大袈裟じゃなかった。 私的ベストは「絵の中の男」。一気に読まされた後に浮かび上がってくる業の深さにガツンとやられる。 「目撃者はいなかった」の身につまされる感も半端ない。 小説としての上手さを一番感じたのは表題作。こんなきついネタを使っているのに読後感がいいなんて…。 一番驚いたのは「姉のように」。他人事として読んでいた自分まで引きずり出された気がしてぞっとした。 「ありがとう、ばあば」はちょっと伏線がわかりやすい気もするけど、終わり方のぱーんとした感じが好み。 こんなふうに全編に言及したくなる短編集も珍しいかも。電子化を待つか迷ったけど、表紙もかっこいいし紙で買ってよかった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!