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(短編集)
真実の10メートル手前
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真実の10メートル手前の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 1~20 1/3ページ
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小説の面白さに苦味というのがあれば、本書はそれです、と言いたい。 王とサーカスを先に読んでいるので、御手洗さんの人となりはわかっているが、本書は短編集ということもあり、随所に御手洗さんの無愛想度とキレが描かれる。 物語の端緒には描かれないファクタを、後半、詰将棋のように、こうなって、こうなるから、こうですよねと終わる。読者は、投了するしかない。 本格ものの推理小説のような、カタルシスではない。ビールならホップのような、苦味を感じる小説である。 | ||||
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読んでごらんよ | ||||
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紙で読んでることを忘れててまた買ってしまった。初読の時はピンと来なかったが。改めて読んでみると味わい深い短編集だった。 | ||||
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短編のどれもが、見過ごしてしまいそうな繊細な心の奥に迫る心理ドラマです。 こういう風に生きたら辛いだろうな!! 米澤穂信の作品に触れて魅力に取り憑かれました。 | ||||
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正しき者であっても平穏な生活を理不尽に奪われる。クールで突き放しているけれど、根底にはそんな人を少しでも救いたい義侠心が脈打つ大刀洗。しかし、一面からの報道や表面だけの報道は、曲がった報道同様に人々を傷つけてしまうことも痛いほど理解している。そんなせめぎ合いの中で記者として彼女が挑む6つの謎。 悪者が出てくるのが4篇。事件性の無いものが2篇。自らの些細な利益のために人を残虐な死に至らしめる極悪人から他者との些細なやりとりにも遠慮してしまう善良な人まで、世の中の広がりを感じさせつつ、冷たくてどこか狂った残酷な今の社会を背景に、隠れてしまいそうな疑問を起点に真相を推理していく大刀洗もまた辛そうです。「恋累心中」と「ナイフを失われた思い出の中に」は被害者・被疑者が幼児や若者だけにやりきれなさも大きい。 推理の道筋も興味深いですが、大刀洗というキャラクター、背景の現代自体が訴えかけてくるところも大きく、ミステリーでありながら、そこからはみ出した小説として、充実した読後感を与えてくれました。 | ||||
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面白く読ませていただきました ただ最後の「綱渡りの成功例」については書き下ろしなんですね、ページが足りないからささっと書いた感が否めません。 ここからネタバレですが コーンフレーク食べるのに牛乳は別になくたってよくない⁈ ミルクボーイが言うように牛乳入れたら栄養バランスが正五角形になるかもしれんけど! その為にわざわざ隣の家に冷蔵庫借りに行くとか笑 これだけ納得行かないので星4つ | ||||
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太刀洗万智シリーズの最終巻で、「さようなら妖精」のマーヤさんの兄が登場するなど、以前の作品との関連もあり、楽しめる作品でした。太刀洗女史の強引すぎる?推理に少し反発も感じましたが、面白い作品に仕上がっています。 | ||||
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短編集だったので、少し読みにくさはありましたが、主人公が変わらないので、とても面白かった。 | ||||
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米澤さんの本は当たりはずれがあって、あるていど評価をみてからネタバレをみないで買うのだが、これは外れ。別の本の楽屋落ちらしいが、そもそもエンターテイメントとしての文章の質が低い。電気製品のマニュアルのような文章。やはりネタが奇抜な方が似合ってる作者である。 | ||||
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これってシリーズものなんですよね、一応。本作の主人公は著者の過去作にも登場してるらしいです。私はこれが初の米澤穂信作品なんですが… この主人公、何を考えてるのかさっぱり分かりません。過去作を読んでれば分かるんでしょうか?心情の描写がないんだよね。だから探偵気取りの鼻持ちならないカマトト女、としか思えない。要は魅力がないんですな。 加えて文章も読みにくいです。特に会話文は、はっきり言って下手くそ。スッカスカの内容で、ページを水増ししてるのかと思ってしまう。 なので、文章の稚拙さと、主題のクソ真面目さがミスマッチで白けてしまいます。正義感ぶってる頭の悪いコメンテーター、って感じ。 謎解きも強引だし、大したことないです。横山秀夫の短編とか良く出来てるでしょ?それと比べると月とスッポンかなあ。 これでこのミス3位とはね。…ガッカリ。 | ||||
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成長した大刀洗万智シリーズの短編集です。何気ない会話などから、真実へのきっかけをつかみ取る、という古典部作品の延長かと思います。 冒頭の「真実の10メートル手前」でフィリピン文化に対する誤解がありますので指摘しておきます。主人公は、店員を外国人と推察する決め手として、否定疑問文への回答法、チップの習慣を挙げていますが、これはフィリピンにはあてはまりません。タガログ語は、日本語と同じく相手の言説に対し賛否を答えます。またチップも一部の外国人に特化した飲食店を除いて一般的ではありません。 西欧文化が万国共通だという認識はぜひ改めていただきたいものです。 | ||||
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米澤穂信の作品は「インシテミル」から入ってしまったので「ミステリーおたく」か、と見誤ってしまっていた。その後「儚い羊たちの祝宴」から「満願」と一瞬で世界を構築する短編でこその魅力を知った。「王とサーカス」の大刀洗万智に魅せられて「さよなら妖精」と「真実の10メートル手前」にたどり着いた。 短編集はやはり優れている。指摘されるまで気がつかない謎もさることながら、ジャーナリズムとはもろ刃、矜持をしめす姿は崇高にさえ映る。 ただいただけないのは本書題の英訳。How many miles to the truthってまったく意味が違う。 | ||||
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話によってそれぞれ視点人物は違うが、フリーライターの大刀洗万智を事件を追求する中心に据えた短編集。大刀洗万智は「王とサーカス」という長編で主人公になっていて、非常に面白い話だった。見かけのクールさの下に熱い思いを持ったなかなか面白い人物だ。しかし、この短編集では余りにも切れ者過ぎるんじゃないだろうか。それが少し息苦しさを感じさせる上に、事件が余りにも暗すぎる。暗澹たる思いになる。後味が悪いのだ。小説としてはとても上手いとは思うのだが、私には米澤穂信は、短編より長編が良いみたいだ。 | ||||
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説明しない主人公という設定がバッチリ嵌ってます 数少ない状況描写から、事件を解す快感が楽しめます 例えるなら、ものすごく暑い日に帰ったら素麺が茹でてある それくらいのちょうどいいミステリ | ||||
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『さよなら妖精』の主要登場人物の一人、太刀洗万智は、大人になってジャーナリストになった。これは『王とサーカス』を読めばわかる。『真実の…』は、時系列でいうと『王とサーカス』の前後になる。6つの短編のうち、表題作はまだ東洋新聞大垣支局の記者として活動しているから、『王とサーカス』事件の前である。「正義漢」では犯人が「記者だ」と直感しているが、本当に新聞記者かフリーのジャーナリストかは書いていない。「恋累心中」では「月刊深層」に記事を寄稿するフリーライターとして「週刊深層」の編集長が言っているからすでにフリーランスであることがわかる。しかも「月刊深層」の仕事をしているから『王とサーカス』の後である。 6つの短編にある事件を通して、太刀洗万智が記者としてどのように事実を伝えるか、その姿勢がはっきりとしてくる。同時に、ジャーナリストのあるべき姿を模索して苦しむ姿も描かれる。 『さよなら妖精』を読んでファンになった人にうれしいのは、5つめの短編「ナイフを失われた思い出の中に」だろう。ヨヴァノヴィチ氏の視点で語られる太刀洗万智の姿は、『さよなら妖精』の守屋の視点で描かれた姿でもある。ただ、ヨヴァノヴィチ氏の妹についてもう少し詳しく知りたいと思うのは私だけではないだろう。 今でも盛んに議論される、ジャーナリストの取材とメディアへの公表の姿勢。それは災害報道でも例外ではないことを6つめの短編「綱渡りの成功例」に作者は込めている。 太刀洗は「真実は加工されなければならない」と言い切る。それは、ジャーナリストとしての経験も訓練も積んでいない、素人がSNSと通してあっという間に情報を拡散する時代だからこそ重いことばだ。スマホ、監視カメラ、ドライブレコーダーなど、警察でなくても画像や音声を手に入れる手段はいくらでもある。事故現場で野次馬たちがまずやることはスマホで写真や動画をとること。事件解決に役立つこともあるだろうが、何の手も加えられずただ垂れ流される情報がいかに多いことか。おそろしい時代になったものだ。それぞれが「正義漢」となって自分にとっての「悪いやつ」を告発するのだから。 | ||||
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魅力的な太刀洗万智を主人公とする六篇から成る短編集である。 少し、混乱するのが表題作である「真実の10メートル手前」は名作『王とサーカス』と同様に太刀洗万智が語り手となっているが、他の五篇はそれぞの短編に登場する人物が語り手となっているのだ。そして、その語り手たちの太刀洗万智との関係性や理解度が初見からゼミの先輩後輩、上司部下等々バラバラなのだ。そこからみえる太刀洗万智の人物像に若干の揺らぎがあるように感じた。もちろん、時間も違うしエピソードも異なる。そもそも語り手が別人であるから当然であろう。自分の中の太刀洗万智と異なる思考や言動の太刀洗万智が度々、描かれたことは自分の中で整理するのが読後になってしまった。揺らぎがあるのが人間であり、理論整然と生きられない人間の業や卑しさを書いているのが米澤穂信先生ではないか。 各エピソードは米澤穂信先生ならではの苦い味が堪らない。私はこの苦味の中毒なのだ。本作を読む前に『さよなら妖精』『王とサーカス』は読んでおいた方が良い。 なかなか他にはお目にかかれない魅力的な女性である太刀洗万智を充分に堪能出来る一冊である。 | ||||
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ミステリではあるけれど、謎解きより、孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的な連作集。性別も作品の雰囲気も全然違うのだけれど、ハードボイルドの王者フィリップ・マーロウを想起した。 表題作以外は大刀洗でない人物の1人称で、基本彼女の心理描写はなく、他人から見た大刀洗を描く趣向。頭は回るが不親切で、説明が足りない印象を与えるのが大刀洗のスタイルで、余計な事を省略するのが結果的に正解だったと後からわかるストイックさ。自己主張が強い一般的な名探偵とハッキリ一線を画しているが、作品自体まで説明不足気味なのは残念なところ。例えば、「ナイフを失われた思い出の中に」は、「さよなら妖精」を読んでいないと理解し難いと思う。 非常に内省的な心理ミステリなので、万人向けとは言い難いが、いかにも作者らしい内容を堪能した。謎解きが主体のミステリではないと言っておく。 | ||||
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短編6作品それぞれ、かわった筋書きで、面白く読めた。 | ||||
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米澤穂信さんの作品を読むのはこれが初めてだったのですが、とても面白く、そして爽やかな気持ちになれました。他の作品を読むきっかけになった一冊です | ||||
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どの話しも暗く、いまひとつのれないまま読み終えました。米澤作品ではダメな部類と思います。 | ||||
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