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(短編集)

真実の10メートル手前



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【この小説が収録されている参考書籍】
真実の10メートル手前
真実の10メートル手前 (創元推理文庫)

真実の10メートル手前の評価: 3.89/5点 レビュー 55件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.89pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全38件 1~20 1/2ページ
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No.38:
(5pt)

御手洗さんの無愛想度とキレ

小説の面白さに苦味というのがあれば、本書はそれです、と言いたい。
 王とサーカスを先に読んでいるので、御手洗さんの人となりはわかっているが、本書は短編集ということもあり、随所に御手洗さんの無愛想度とキレが描かれる。
 物語の端緒には描かれないファクタを、後半、詰将棋のように、こうなって、こうなるから、こうですよねと終わる。読者は、投了するしかない。
 本格ものの推理小説のような、カタルシスではない。ビールならホップのような、苦味を感じる小説である。
真実の10メートル手前Amazon書評・レビュー:真実の10メートル手前より
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No.37:
(5pt)

いいね

読んでごらんよ
真実の10メートル手前Amazon書評・レビュー:真実の10メートル手前より
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No.36:
(5pt)

味わい深い

紙で読んでることを忘れててまた買ってしまった。初読の時はピンと来なかったが。改めて読んでみると味わい深い短編集だった。
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No.35:
(5pt)

譲れないから、突き詰めていく太刀洗真智の不器用さが魅力

短編のどれもが、見過ごしてしまいそうな繊細な心の奥に迫る心理ドラマです。
こういう風に生きたら辛いだろうな!!
米澤穂信の作品に触れて魅力に取り憑かれました。
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No.34:
(5pt)

謎解きを越えて、大刀洗というキャラクター、背景の現代自体が訴えかけてくる

正しき者であっても平穏な生活を理不尽に奪われる。クールで突き放しているけれど、根底にはそんな人を少しでも救いたい義侠心が脈打つ大刀洗。しかし、一面からの報道や表面だけの報道は、曲がった報道同様に人々を傷つけてしまうことも痛いほど理解している。そんなせめぎ合いの中で記者として彼女が挑む6つの謎。
悪者が出てくるのが4篇。事件性の無いものが2篇。自らの些細な利益のために人を残虐な死に至らしめる極悪人から他者との些細なやりとりにも遠慮してしまう善良な人まで、世の中の広がりを感じさせつつ、冷たくてどこか狂った残酷な今の社会を背景に、隠れてしまいそうな疑問を起点に真相を推理していく大刀洗もまた辛そうです。「恋累心中」と「ナイフを失われた思い出の中に」は被害者・被疑者が幼児や若者だけにやりきれなさも大きい。
推理の道筋も興味深いですが、大刀洗というキャラクター、背景の現代自体が訴えかけてくるところも大きく、ミステリーでありながら、そこからはみ出した小説として、充実した読後感を与えてくれました。
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No.33:
(4pt)

綱渡りの成功例については、、、

面白く読ませていただきました
ただ最後の「綱渡りの成功例」については書き下ろしなんですね、ページが足りないからささっと書いた感が否めません。
ここからネタバレですが
コーンフレーク食べるのに牛乳は別になくたってよくない⁈
ミルクボーイが言うように牛乳入れたら栄養バランスが正五角形になるかもしれんけど!
その為にわざわざ隣の家に冷蔵庫借りに行くとか笑
これだけ納得行かないので星4つ
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No.32:
(5pt)

楽しめる作品でした。

太刀洗万智シリーズの最終巻で、「さようなら妖精」のマーヤさんの兄が登場するなど、以前の作品との関連もあり、楽しめる作品でした。太刀洗女史の強引すぎる?推理に少し反発も感じましたが、面白い作品に仕上がっています。
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No.31:
(5pt)

オモシロイ!

短編集だったので、少し読みにくさはありましたが、主人公が変わらないので、とても面白かった。
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No.30:
(4pt)

矜持をしめす姿は崇高にさえ映る

米澤穂信の作品は「インシテミル」から入ってしまったので「ミステリーおたく」か、と見誤ってしまっていた。その後「儚い羊たちの祝宴」から「満願」と一瞬で世界を構築する短編でこその魅力を知った。「王とサーカス」の大刀洗万智に魅せられて「さよなら妖精」と「真実の10メートル手前」にたどり着いた。
短編集はやはり優れている。指摘されるまで気がつかない謎もさることながら、ジャーナリズムとはもろ刃、矜持をしめす姿は崇高にさえ映る。
ただいただけないのは本書題の英訳。How many miles to the truthってまったく意味が違う。
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No.29:
(5pt)

何も足さない、何も引かない

説明しない主人公という設定がバッチリ嵌ってます
数少ない状況描写から、事件を解す快感が楽しめます

例えるなら、ものすごく暑い日に帰ったら素麺が茹でてある
それくらいのちょうどいいミステリ
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No.28:
(5pt)

ジャーナリスト太刀洗万智の覚悟と矜恃がわかる。

『さよなら妖精』の主要登場人物の一人、太刀洗万智は、大人になってジャーナリストになった。これは『王とサーカス』を読めばわかる。『真実の…』は、時系列でいうと『王とサーカス』の前後になる。6つの短編のうち、表題作はまだ東洋新聞大垣支局の記者として活動しているから、『王とサーカス』事件の前である。「正義漢」では犯人が「記者だ」と直感しているが、本当に新聞記者かフリーのジャーナリストかは書いていない。「恋累心中」では「月刊深層」に記事を寄稿するフリーライターとして「週刊深層」の編集長が言っているからすでにフリーランスであることがわかる。しかも「月刊深層」の仕事をしているから『王とサーカス』の後である。
 6つの短編にある事件を通して、太刀洗万智が記者としてどのように事実を伝えるか、その姿勢がはっきりとしてくる。同時に、ジャーナリストのあるべき姿を模索して苦しむ姿も描かれる。
 『さよなら妖精』を読んでファンになった人にうれしいのは、5つめの短編「ナイフを失われた思い出の中に」だろう。ヨヴァノヴィチ氏の視点で語られる太刀洗万智の姿は、『さよなら妖精』の守屋の視点で描かれた姿でもある。ただ、ヨヴァノヴィチ氏の妹についてもう少し詳しく知りたいと思うのは私だけではないだろう。
 今でも盛んに議論される、ジャーナリストの取材とメディアへの公表の姿勢。それは災害報道でも例外ではないことを6つめの短編「綱渡りの成功例」に作者は込めている。
 太刀洗は「真実は加工されなければならない」と言い切る。それは、ジャーナリストとしての経験も訓練も積んでいない、素人がSNSと通してあっという間に情報を拡散する時代だからこそ重いことばだ。スマホ、監視カメラ、ドライブレコーダーなど、警察でなくても画像や音声を手に入れる手段はいくらでもある。事故現場で野次馬たちがまずやることはスマホで写真や動画をとること。事件解決に役立つこともあるだろうが、何の手も加えられずただ垂れ流される情報がいかに多いことか。おそろしい時代になったものだ。それぞれが「正義漢」となって自分にとっての「悪いやつ」を告発するのだから。
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No.27:
(5pt)

太刀洗万智祭り!

魅力的な太刀洗万智を主人公とする六篇から成る短編集である。
少し、混乱するのが表題作である「真実の10メートル手前」は名作『王とサーカス』と同様に太刀洗万智が語り手となっているが、他の五篇はそれぞの短編に登場する人物が語り手となっているのだ。そして、その語り手たちの太刀洗万智との関係性や理解度が初見からゼミの先輩後輩、上司部下等々バラバラなのだ。そこからみえる太刀洗万智の人物像に若干の揺らぎがあるように感じた。もちろん、時間も違うしエピソードも異なる。そもそも語り手が別人であるから当然であろう。自分の中の太刀洗万智と異なる思考や言動の太刀洗万智が度々、描かれたことは自分の中で整理するのが読後になってしまった。揺らぎがあるのが人間であり、理論整然と生きられない人間の業や卑しさを書いているのが米澤穂信先生ではないか。
各エピソードは米澤穂信先生ならではの苦い味が堪らない。私はこの苦味の中毒なのだ。本作を読む前に『さよなら妖精』『王とサーカス』は読んでおいた方が良い。
なかなか他にはお目にかかれない魅力的な女性である太刀洗万智を充分に堪能出来る一冊である。
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No.26:
(4pt)

孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的

ミステリではあるけれど、謎解きより、孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的な連作集。性別も作品の雰囲気も全然違うのだけれど、ハードボイルドの王者フィリップ・マーロウを想起した。
 表題作以外は大刀洗でない人物の1人称で、基本彼女の心理描写はなく、他人から見た大刀洗を描く趣向。頭は回るが不親切で、説明が足りない印象を与えるのが大刀洗のスタイルで、余計な事を省略するのが結果的に正解だったと後からわかるストイックさ。自己主張が強い一般的な名探偵とハッキリ一線を画しているが、作品自体まで説明不足気味なのは残念なところ。例えば、「ナイフを失われた思い出の中に」は、「さよなら妖精」を読んでいないと理解し難いと思う。
 非常に内省的な心理ミステリなので、万人向けとは言い難いが、いかにも作者らしい内容を堪能した。謎解きが主体のミステリではないと言っておく。
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No.25:
(5pt)

それぞれ趣向を変えるこの作家の短編集

短編6作品それぞれ、かわった筋書きで、面白く読めた。
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No.24:
(5pt)

お気に入りの一冊に‼️

米澤穂信さんの作品を読むのはこれが初めてだったのですが、とても面白く、そして爽やかな気持ちになれました。他の作品を読むきっかけになった一冊です
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No.23:
(4pt)

短編集 表題作の出来が良い

太刀洗さんという記者が主人公の短編集。日常の小さな事件の小さな謎を解き明かしていく。

タイトルにもなっている、冒頭の「真実の10メートル手前」が一番出来が良いかな。細かい伏線が最後に全て回収されるのは見事exclamation ×2

逆に、ユーゴの人が取材に同行するという「ナイフ・・」は、設定が全く謎。奇抜過ぎるプロットで、肝心のストーリーが頭に入って来ない。
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No.22:
(4pt)

シリーズファンにはうれしい短編集。

『さよなら妖精』(これはシリーズに含まれるのか?)、『王とサーカス』に続く太刀洗シリーズ三作目。
このシリーズの魅力は、トリック以上にその雰囲気にあると感じる。
太刀洗は「名探偵」の側面をもちつつ、しかし同時にたんなる無力な一個人にすぎない。
推理はできても、そこで起こっている問題の全てを解決できる実効的な力を持っているわけではない。
その歯がゆさが作品の独特な湿っぽい読後感を醸成しているのではないか。
だからトリックなどはどうでもよいのだ、というわけではないけれども。

軽く読める作品なので、シリーズファンが次作を期待しつつ読むには、丁度よい。
逆にこの作品からシリーズを読み進めるのは、正直お薦めできない。
他の方も書かれているように、ミステリとしてのパンチの弱さは否めないと感じる為。
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No.21:
(5pt)

これを読む前に

『さよなら妖精』を読んでください、そうすれば「ナイフを失われた思い出の中に」もよく分かると思います。内容は自分的には満足です。
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No.20:
(5pt)

太刀洗万智を菜々緒さんに当てこみ読了

長身の黒髪美女ということで俳優・菜々緒さんに演じていただきながら読みました。菜々緒さんは英語が堪能なのでマーヤの兄貴との場面も滑らかに進行してゆきました。太刀洗万智はラフなジーンズが定番ですが、私の胸中では菜々緒さんは上下スーツで過ごしていただきました。だってパンツルックが似合いますから。
「王とサーカス」から読み始め、この「真実の10」を読みました。で、もうすっかり太刀洗万智のファン。ドラマ「BG」にて菜々緒さんを見ても彼女が太刀洗万智に思えて仕方なかった……。あの怜悧な目つき、だけど底に流れる温かな心。菜々緒さんって悪女の役が多いけどドキュメントに映った彼女は体温のある、ちょっとがさつなお姉さんでしたし。
ところで。米澤氏の文章はラノベで培った平易な文章。
でも、景色が広がるようだ。とは言い難い。文脈を追うもののいっこうに風景がパノラマ化されない。
どうして?と読後に考える。
故・藤沢周平氏は常に判りやすく平易な文を書くことを心がけておられたそうで。
うーんー……。米澤穂信の文章は違う。平易なものの、判りやすくはない。スケッチ力を感じない。例えば「ナイフを失われた思い出の中に」にて歩道橋で発見するシーンがあります。示している状況は解る。だけど、見つけた感じがしないんですよ。
そう、米澤穂信の文章はアニメ的です。絵柄があってセリフが乗ってくる。だから省かれた言葉があってもほとんどの読者には通じる。
私、アニメを見ない者ですから。米澤作品の描写に対してところどころ「飛んでいる」「スキップしている」的な誤差が生じるんですね、脳内で。ちょっとしんどい。
読みやすいけど、読み方にコツが要りますね。米澤穂信の作品は。
次は「さよなら妖精」を読んでみよう!愉しみ。
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4488027563
No.19:
(4pt)

米澤穂信らしい短編集

一つ一つがとても丁寧に作られた連作短編集ですね。
このシリーズは初めて読みましたが、他のも読みたくなりました。
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4488027563

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