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世界は密室でできている。
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世界は密室でできている。の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 1~20 1/3ページ
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冒頭の、肌を搔きむしって全身が乳首のようになるシーンは、なかなかグロテスクです。下品でくだらなくて気色悪いのですが、最後まで読むと、まあめちゃくちゃでヘンテコリンな小説だけど、アリかなという気がしてくる。 登場人物はみんなどこかおかしいけれど、まあツバキエノキ魅力的だしアリかな。連続殺人もバカミスすぎてアホらしいけど、ここまで飛ばしてると、全体と調和してるしまあアリかな。で、最後もよく書けてると思う。 たとえばツバキさんが屍体を使ってしてしまったことが、たいへん狂っている。度肝を抜きました。しかしそのイメージがいつまでも頭から離れない。鮮烈なイメージです。 笠井潔氏は、かつて日本推理作家協会賞の短篇部門に舞城氏の「ピコーン!」が候補になった時(2003年)、こう評しました。《ミステリとしての歪みや撞着にかんして作者は確信犯であ》る。つまり、わざとこのようなバカバカしい書き方をしているということです。舞城氏の作品が一貫してこの傾向にあることは、作品を読めば明らかです。 さて、氏は小説にモチーフやパロディを用いる人です。たとえば、デビュー作の『煙か土か食い物』は、尾崎真理子氏の指摘の通り、大江健三郎の『万延元年のフットボール』でした。また、短篇「熊の場所」と『阿修羅ガール』は、神戸連続児童殺傷事件がモチーフです。『ディスコ探偵水曜日』はさまざまなパロディが仕込まれており、西尾維新やそのほかに留まりません。 そう考えると、この『世界は密室でできている。』もなにかしらのものが根底にありそうな気がするのです。 どうも私はまた大江健三郎の『万延元年のフットボール』なんじゃないかと、根拠薄弱ながら思うのです。なんたって『万延元年のフットボール』は、《この夏の終りに僕の友人は朱色の塗料で頭と顔をぬりつぶし、素裸で肛門に胡瓜をさしこみ、縊死したのである。》という、度肝を抜くある種のミステリ小説ですから。 | ||||
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ルンババの姉の涼ちゃんは社会からのはみ出しものであり社会にとっては許容できない異物である。 涼ちゃんも社会を拒否して社会からさらにはみ出る行為(家出)を繰り返す。それは社会から、はみ出ているという状態を受動的なものではなく能動的なものとして定義するための行動だろう。 しかし、父親はその社会への反抗としての涼ちゃんの行為も部屋を密室にすることで圧殺しようとする。 本来は家族こそそのはみ出しを愛で受け止めてあげなければならないのにもかかわらず。 涼ちゃんは自殺なのか事故なのか判然としないが自宅の屋根から飛び降りという形で死んでしまう。 涼ちゃんの死による悲しみから謎の湿疹を起こしたルンババの気持ちを紛らわせるため、ルンババの友人友紀夫は、瓶に入っていた湿疹の芯を口に流し込み飲み込むという身を挺したギャグをやる。今は笑えないけど記憶に刻まれて思い出した時に何度も笑えるギャグを、と。 オチをつけて出来事・各シーンを笑いに変えることに友紀夫(作者)は意識的である。本作はオチをつけることに拘られた作品だといえる。菅原悠の四コマ漫画見立て殺人もそうだろう。ただし、ここにはオチがないし、あるいはオチがオチになっていない。良し悪し、善悪で言えば悪としている。殺人事件であるのだから、倫理的には当然だろう。 小説自体も四コマ漫画的な起承転結のはっきりした構成になっている。 友紀夫がエノキ姉妹に出会うまでが起。 ツバキと谷口徹の事件が承。 四コマ漫画の見立て殺人事件が転。 涼ちゃんのときはできなかった飛び降りから救う行為、その代替行為としての、ルンババがまさにオチるのを受け止める行為がなされたのが結。だろう。 そしてその小説の起承転結で語られた全体も《人生の縮図的四コマ漫画》のせいぜい一コマ目か二コマ目か三コマ目とされる。 菅原悠の《人生の縮図的四コマ漫画》にオチがなかったように人生にもオチがないこと、少なくとも友紀夫の青春時代においては(あるいは舞城王太郎の作家人生においては)まだ四コマ目が見えてこないこと、そのオチを寒いだけのものにはしたくないという友紀夫(舞城王太郎)の願いがラストで示唆される。 | ||||
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舞城王太郎特有の軽妙な語りが最初からフルスロットルです。事件とルンババの推理が中心になる中盤は少しダレますが、終盤、そしてラストシーンが素晴らしい。これは、作中でも語られている通り、「だれにでも当たり前にある、親との衝突」を描いた作品なのでしょう。そして主人公やルンババは、四コマにある通り、これから「和解」し、やがては自分自身が親になっていくのでしょう。 正直、めちゃくちゃ感動しました。私が今までに読んだ中で一番の青春小説です。 | ||||
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かなり読み手を選ぶ作品だと思います、一般常識にとらわれない突き抜けたヒロイン?と密室不動産トリックに耐性というか、嫌悪感抱かないタイプの人なら受け入れられると思います | ||||
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この小説には文学に期待される表現の瀟洒さや美しい語彙、ミステリ的なトリックの巧みさなどというものはかけらもない。いや、わざとそうした要素から離れ、雑に書いているのだと思う。まさに主人公の中学生が考え、感じ、書くレベルの文章。 題に「密室」とあるものの、ミステリ部分はおまけのようなもので、実態は青春小説。現代の若者がさまざまな精神的密室に閉じ込められている、という内的なテーマが本筋だと思う。 あえて稚拙な文章と内容に仕上げていることも、少年少女の内面をテーマにしていることも、ラノベに代表されるような現代性の表現なのだと受け止めている。社会や家族、他人との関わりの欠如。自己の肥大化、閉じられた人間関係のなかでの生活。 主人公のふたりは自分にとって重要人物である「涼ちゃん」や「エノキ」「椿さん」の顔色は伺うし、彼女たちの懊悩やそこから来る逸脱行為に関しても理解する姿勢を見せるのだが、対照的に自分たちの両親や警官にはそうした姿勢を保持しない。ルンババの親の苦悩や彼らなりの判断に至る理由はほぼ一顧だにせずに「お前らが涼ちゃんを殺した」と言い放ち、衝動のままに殴る。職務にあたっている警官を役立たずと罵倒し、死んだ身内を侮辱された(殉職した警官を含めた警察組織への自分たちによる侮辱は棚に上げたまま)と思えばこれも殴る。 大人や世間への関わりがまるでなく、ひたすら閉じた人間関係と、ロマンスの対象としての少女への関心にのみ形成された物語である。むしろ親の干渉なんかよりそっちのほうが本当の密室ではないか?私は面食らって評価を低くつけてしまったが、ラノベに代表されるようなこうした物語の組み立てこそが現代の文学なのかもしれない。 | ||||
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句点の少ない長い文章で一気に読ませる。 脈絡もなく突然人が死ぬ事件に巻き込まれ、突拍子もない密室トリックに不謹慎ながら吹き出してしまう。 最後にはキチンと冒頭のエピソードを閉じ、めでたく終了するストーリーに引き込まれる。 舞城氏の小説を読むときは、心臓をガッと掴まれ、殺人を不謹慎なネタにして笑い飛ばすブラックユーモアに浸ってしまう。 それでも、最後の章で一種の爽やかさを感じる。 本当に独特の持ち味がある。 | ||||
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講談社ノベルズの企画の密室本としてリリースされた作品なので、舞城氏の作品としては珍しいくらい密室での殺人を取り入れたミステリー趣向の強い作品だが、読んだ後はミステリーを読んだというより、型破りな青春物語を読んだという印象になる。 講談社ノベルズとしては一段組の文章校正だが、例によって1ページに改行なくびっしり書かれた舞城文体なので読みごたえはある。 ハマる人とそうでない人の差が激しい作品だと思うが、独特の勢いに圧倒される小品。 | ||||
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『世界は密室でできている』は、『煙か土か食い物』のスピンオフミステリ。『煙か土か食い物』で、拍子抜けするくらいあっけなく死んでしまった名探偵 番場潤二郎=ルンババの少年時代のエピソードだ。ルンババと親友 西村友紀夫の、12歳から高校三年生になるまでが、いくつかの難事件をはさみながら、友紀夫の目を通して描かれていく。 舞台は『煙か土か食い物』奈津川サーガ(?)と同じ福井県西暁町である(奈津川の名もちょっとだけ登場する)。 友紀夫の隣家に住んでいるルンババは、中学生にして、警察が事件の解決を依頼するほどの名探偵。ルンババと友紀夫は、身近におきた密室殺人事件に挑むわけだが、これが人を食ったような現場なのである。ひとつは、友紀夫が修学旅行先で知り合いとなったツバキの愛人一家殺人事件。(男をボコっているツバキの登場シーンは愉快!) 死亡してから部屋中引きずりまわされた後があり、母親のお腹からは胎児が取り出されていたという猟奇的なもの。もうひとつは、隣接する4つの建物でおきた 15人の大量密室殺人。死体の配置が、4コママンガのような見立てがなされている。 ガチガチ コチコチの推理ドラマが展開するかというと、然にあらず。とはいえ、全くのユルユル フワフワでもない。ガチガチとユルユルの間をフラフラしている感覚だろうか。 大量密室殺人は、驚天動地のトリックに唸ってしまうが、エキセントリックな姉妹ツバキとエノキが絡んだ事件が、印象的ではある。友紀夫とエノキの青春している感じがよい。そして、ストーリーはクライマックス ルンババが自分の部屋に閉じこもってしまった事件(?)へとつづく。 本作品は、現実感のはなはだ乏しい設定だ。しかし、ありえんじゃん! だけでかたづけられない、心を惹かれるものがこの作品にはある。私は、畳み込むような舞城さんのコトバに身を委ねていくうちに、法悦至極な気分に誘われてしまうようだ。一言一句をじっくり見てもさほど面白いわけではないが、頁いっぱいに書き連ねられたコトバを一気に読み進めていくと、なぜか笑えてきたり、幸せな気持ちになったりしてしまう。 細かいことに拘泥しないのが、舞城ワールドで遊ぶコツなのかもしれない。 “世界は密室でできている”というのは、ルンババが解決する密室殺人事件のことだけじゃない。幼い頃の姉の死によって、ルンババが抱えてしまった閉塞感と捉えることができる。本作品の乾いた笑いに包まれた悲惨さには好き嫌いが分かれてしまいそうだが、少年の友情や愛を描いたひとつの青春小説として、共鳴する部分はあるのではないかな。 | ||||
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煙か土か食い物は楽しめたが、これはいまいち 勢いだけはあるが人の死に方が適当だったり無意味にミステリだったり なんともいえぬ出来 ミステリ色など出さずただの青春ものでよかったのでは | ||||
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これは推理小説として読んではいけない。青春小説なのだ。そして、超のつく傑作である。よく、人物が描けてないとか、文章が下手とかいう興味もないような批評をする人がいるけど、でも、あえていうなら、この小説ほど、人物が描けている小説があるのだろうか。ミステリ文学というものがあるのだとしたら、これはその大傑作である。「不連続殺人事件」というのも文学として優れたミステリ小説なので推薦しておく。ああ、何人ものレビュアーがいってるとおり、おいらもこれを読んで最後の場面で落涙したよ。どこかのバカにいってやる。これが文学なのだ。00年代に文学を書いていたのは、舞城なのだ。 | ||||
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人生の終わりの襞に隠された死を、始まりに据える元気いっぱいな小説。 様々な人間が死にまくる。 関係ある人ない人死にまくる。 死を乗り越える小説は数えきれない程あるけども、 彼岸の死を此岸に、此岸の生を彼岸に逆転させる小説はこれが初めてじゃないか? と思った。 積み重ねられた布団の上で、どこまでも生き続けようとするルンババ12にちょっと泣いたよ、おい。 土か煙か食い物であっさり死んだルンババ12にちょっと笑ったよ、おい。 でも、やっぱり、舞城はいいね。 | ||||
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15歳の主人公と14歳にして名探偵である親友は、中3の修学旅行以来、様々な出来事に巻き込まれる。独特の文章の中に溢れ出す躍動感。謎は謎のままの方が魅力的なのかもしれません。 「密室の謎なんて、密室に閉じ込めときゃいいんだって」 | ||||
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「密室」がとてつもないキーワードで、これは単純にトリックの一種だとかいう話じゃありません。いや、もちろん探偵とかトリックとか色々あって楽しいんですけど、そうじゃない精神性としての閉塞感漂う「密室」。 地域の閉鎖性っていう「密室」だとか、家族の縛りっていう「密室」だとか、大人が子どもを守るみたいな名目で閉じ込めちゃう「密室」とか(しかもこういうのって実際よくある。地域の大人で子どもを見守ろうだとか。言い換えりゃ「監視」かもねっていう)。 そういうのをいかにブチ破って、いかに乗り越えるかって話でした。 友人が最初のほうの皮膚のブツブツのくだりで耐え切れなくて断念してましたが、ちょっとそれじゃあまりにもったいない気がする。 | ||||
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テンポ良くたたみ掛けるような迫力ある文体が特徴の舞城氏にしては軽いタッチのライト・ノベル。中学生の主人公を中心とした、一風変わった知人達の様々な"閉じられた世界"と生きる希望を描いたもの。 題名通り、主人公と親友ルンババの回りで密室事件が連続して起きるのだが、密室の解決を主題にしたものではない。その解法は既存のトリックを羅列しただけである。だが、別に密室を茶化している訳ではない。密室は一種のメタファーであって、作中で主人公が次々と係りになる奇矯な登場人物達の言動の一部と言っても良い。作者は題名中の「密室」を「closed room」と表現しているが、こんな訳は聞いた事がない。普通は「locked room」とか「sealed room(古い)」だろう。つまり、作者は初めから密室事件に挑んだ訳ではなく、密室事件に関った人物の"閉ざされた心の空間"を描きたかったのだろう。事件に係る登場人物に関しては詳しく書けないのだが、警察とも特殊な関係を持っているルンババの異常な探偵能力と言い、語り手でもある主人公の極端な優柔不断さや許容力と言い、各自が独自の世界を持っている(デフォルメされてはいるが)。そうした異なった個性の集まりで世界はできている、と言うのが作者の主張であろう。見かけより、結構重い内容だ。また、主人公とルンババの友情物語としても読めるし、四コマ漫画に託した人生への希望を謳った物語としても読める。 ドンドン読み進められるノリの良い文体や遊び心満載の内容は表面的に楽しいが、実は深い所を漂っているんだなぁ、という感想。 | ||||
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とにかく文にパワーがありすぎる。ぐわんぐわん読んでてするぐらい。 波が乱れるような、急展開なストーリーもそのパワーが作る加速度で一気に読ます。凄い力持ちな作家だと思う。 この作家に出会えて良かった。他のももっと読んでみたい。読んできます。 | ||||
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文章力、キャラの魅力、トリックの質、奇抜さ、どれを取っても一級品。 非常に読みやすいフランクな印象を与える 主人公の口語文で書かれてるため、 活字嫌いの人でもすいすい読めると思う。 ただし1P目からいきなり繰り広げられる グロい自殺の表現や、 全身に出来たじんましんの生理的嫌悪感を催す表現が 耐えられない人も多いかと。 あたしも途中で挫折しそうになった。 けどそれさえ越えれば密室のとりこになる。 ただ、奇抜すぎる展開や死因、 動機に目を瞑ることができれば、の話だが。 私は個人的にとても面白いと感じ、 珍しく何度でも読みたいと思える作品だったので 星を5つ差し上げたい。 ただしなぜルンババは12なのかというのは 謎にもならなかったと思うのだが。 惜しむらくはこの人はもう短編以外にまともなミステリものを書いてないということか。 そしてこの人の純文学は下品すぎて私は好みではない。 | ||||
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ノルウェイの森の帯に村上春樹が「これは100%の恋愛小説です」と書いていたけれど、 それを借りて言うなら、これは100%の友情小説です。 男と男の、男と女の。 謎解きの要素は確かにそれ自体楽しめるのですが、僕はこの小説の醍醐味は終盤のたたみかけるような主人公の叫びにあると思います(p185)。 本を読んだのは3年もまえですが、この主人公のセリフのインパクトは消えないで残っています。力強くて、熱くて、気持ちが沸点まで高まって、涙のように溢れだした言葉。 そのセリフを読めるだけで、この本は一読の価値があります。 そしてこの本をして舞城氏のマスターピースであることを確信します。 | ||||
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『世界は密室でできている。―THE WORLD IS MADE OUT OF CLOSED ROOMS 』です。そんなに厚い本ではないのですが、密室殺人事件がいくつも起きて、内容はけっこう濃いかも。 一人称で超話し言葉な文章。暴力的でグロテスクで、それでも勢いのある人物たちと事件の数々。改行の少ない文章ですが、グイグイ読み進めます。 独特なパワーを持った作風が炸裂しています。 本書で扱っている時間が、主人公の中学時代から大学までと長いため、それぞれの事件の関連性が薄いです。ミステリーとして見ると物足りなく感じてしまいますが、青春小説として見るならば、中学、高校、大学時代の事件を経て、主人公、ルンババといった登場人物の成長ということで楽しめるかもしれません。特にラストは青春小説として盛り上がり、ハッピーエンドで締めくくられますので。 いくつか起こった密室事件のうちの一つ、地元福井県で起きたものに関しては、『煙か土か食い物』を読んでいる人ならば、ちょっとニヤリとできるかも。 いや。『煙か土か食い物』を読んでいない限り、その事件にかんしては読者は置き去りではないでしょうか。犯人、というか関係者の苗字は判明しますが、苗字が分かるだけですからね。『煙か土か食い物』を知らない限り、別に山田でも田中でも何でも良かったような感じになってしまいます。 というわけで、『煙か土か食い物』を読んだ後でこちらに取り組むことをおすすめします。 | ||||
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大好きです。読んだ後に大泣きしてしまいました。本格ミステリも、複雑なトリックも、堅苦しい文学性も、この爽快な感動の前ではちっぽけなモノに思えてきます。大切なのは愛情だったり、友情だったり。そんな簡単なことで十分なのですね。 | ||||
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密室をテーマにした青春エンタ。 相変わらずノリは軽く、 破天荒でありながらどこか哲学的で、 読者を引っ張り回すパワフルな作品。 深いのに、楽しい。 これってすごい。 | ||||
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