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世界は密室でできている。
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世界は密室でできている。の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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この小説には文学に期待される表現の瀟洒さや美しい語彙、ミステリ的なトリックの巧みさなどというものはかけらもない。いや、わざとそうした要素から離れ、雑に書いているのだと思う。まさに主人公の中学生が考え、感じ、書くレベルの文章。 題に「密室」とあるものの、ミステリ部分はおまけのようなもので、実態は青春小説。現代の若者がさまざまな精神的密室に閉じ込められている、という内的なテーマが本筋だと思う。 あえて稚拙な文章と内容に仕上げていることも、少年少女の内面をテーマにしていることも、ラノベに代表されるような現代性の表現なのだと受け止めている。社会や家族、他人との関わりの欠如。自己の肥大化、閉じられた人間関係のなかでの生活。 主人公のふたりは自分にとって重要人物である「涼ちゃん」や「エノキ」「椿さん」の顔色は伺うし、彼女たちの懊悩やそこから来る逸脱行為に関しても理解する姿勢を見せるのだが、対照的に自分たちの両親や警官にはそうした姿勢を保持しない。ルンババの親の苦悩や彼らなりの判断に至る理由はほぼ一顧だにせずに「お前らが涼ちゃんを殺した」と言い放ち、衝動のままに殴る。職務にあたっている警官を役立たずと罵倒し、死んだ身内を侮辱された(殉職した警官を含めた警察組織への自分たちによる侮辱は棚に上げたまま)と思えばこれも殴る。 大人や世間への関わりがまるでなく、ひたすら閉じた人間関係と、ロマンスの対象としての少女への関心にのみ形成された物語である。むしろ親の干渉なんかよりそっちのほうが本当の密室ではないか?私は面食らって評価を低くつけてしまったが、ラノベに代表されるようなこうした物語の組み立てこそが現代の文学なのかもしれない。 | ||||
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煙か土か食い物は楽しめたが、これはいまいち 勢いだけはあるが人の死に方が適当だったり無意味にミステリだったり なんともいえぬ出来 ミステリ色など出さずただの青春ものでよかったのでは | ||||
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星3つにしようかとも思ったのですが厳しく・・・。すいません。舞城さんは本当に大好きなんです。 これを読んで、僕は「トリック」というものに全く興味が無いのだと理解しました。(そういえば名探偵コナンとかレベルの漫画でもトリック解明部分は結構斜め読みだった。コナンと比較してごめんなさい。)僕が舞城王太郎に求めていたのはハチャメチャでぶっ飛んだ(独特の)言語表現で描かれる剥き出しの(保護されていない・過渡的な)『感情』なのだと思う。「密室トリック」に主眼が置かれた本作品にはそれが少し希薄だったかなあと。ルンババや主人公のキャラクターを気にいれた方はとても楽しく読めると思います。 | ||||
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