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朝が来る
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朝が来るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全154件 81~100 5/8ページ
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転落していくひかりの感情の描写が素晴らしく、とても切なくなった。若い頃は誰でもこのような危うい一面を持っているのだと思う。また、周りにどのような大人がいるかでも違ってくるのだと思う。 長いトンネルを経験して、朝斗を迎えた佐都子だからこそ、ひかりの気持ちに寄り添うことができるのだと思う。 「朝斗の’広島のお母ちゃん’だよ」とためらいなく言う場面、胸がすっとしました。 ひかりにも朝が来たと信じたい。 | ||||
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難しい題材だが、展開がスピーディーでとても続きが気になる進展だったため、いつもは寝ている電車内で睡眠を削っても読み進めてしまうほど面白かった。 | ||||
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朝を迎えて、新しい一歩を歩み始める。 ラストはドラマチックに熱く抱きしめられて。 ほっとして、つい涙腺がゆるむ。 不妊治療、若年出産、特別養子縁組がテーマ。 親のしつけと思春期のこころ模様。 きまりきった人生はつまらない。 傷つく少女。 そして、なだれ込むように堕ちていく人生。 必死に生きていく姿。 「広島のお母ちゃん」のフレーズにキュンとくる。 生みの母親は確かに存在している。 たった一度だけの人生、ひとすじのひかりを、大切にしてほしい。 | ||||
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この作品は、子供を作りたくても作れない女性と、産むつもりがなかったが産む女性が交錯する物語です。 最初、作りたくても作れない夫婦の物語から始まりますが、結婚してもなかなか子供を授からない夫婦に対しての世間の目や、なかなか授からない事に気がついてからの夫婦のすれ違いが、実際に経験されてきたのではないかと思う位、上手く表されています。前半はその夫婦が子供を得るまでが描かれており、後半は産むつもりがなかったが産む女性に移っていきます。まさに辻村文学の強みともいえる、子供の視点からの、家族や友人等の周囲の人間との繊細なつながり方が上手く表されています。その子供の世界から一歩踏み出してしまってからも、ぎりぎりで踏みとどまり続け懸命に生きてきた「ひかり」の崩れていく中、再度前半の子供を授かった夫婦と交錯し、少しの光がみえて終わります。 ネタバレにならない様、ぼんやりレビューしている所が多いですが、今と少し違った道を歩めば、この登場人物の様な生き方をしていたかもしれないなと、身近な様で違う人生を味わえると共に、今の人生を大事にしようと思える作品です。是非ご覧ください。 | ||||
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子供を産めなかった母親と子供を手放さなければならなかった母親。 二人を結んだ「ベビーバトン」という養子縁組の団体。 | ||||
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ドラマ化もされた辻村さんの中期?の代表作。『かがみの孤城』で大賞をとった本屋大賞の前年度でもノミネートされていました。 前半と後半で二部構成になっていて、前半は不妊治療の夫婦、そして養子縁組の親子のエピソードを確かな筆力で描いたノンフィクション風の展開で、後半は不幸な妊娠・出産にいたった少女の物語です。 アマゾンの紹介部にはミステリーと書かれているのですが、犯人らしき人物は最初から分かっているので、ミステリー(謎解き)というよりも、ちょぴりサスペンス風、といったほうがいいかなと思います。 前半のリアルさに比べると、後半はやはりフィクションという感じがしてちょっとバランスが悪く感じましたが、その部分を差し引いても十分面白くて、(特に前半は)いろいろなことを考えさせられました。男性にぜひ読んでほしいです。 | ||||
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文庫化したので『朝が来る』を購入しました。 読んでみると今現実で起きている社会問題について深く考えさせられる作品でストーリーを楽しみつつ色々と自分自身でも社会問題に関する取り組み方を考えられる作品でした。 幅広い年齢層の方が楽しめる作品となっていますが特に男性の方に読んでいただきたいと感じました。 | ||||
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お互い複雑な人生を持つ者同士の、1人の子どもをめぐる愛の葛藤。法的には認められない出産をしたものの最後まで産んだ我が子を忘れられず追い求めたひかりの描写が印象的で、読んでいる間も彼女を応援してしまいたくなった。そして、物語終盤では彼女たちにつられて思わず目頭が熱くなってしまう、感動の物語である。 Fantastisch!! | ||||
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これ、テレビドラマ化されるようですね。確かに面白いです。途中でやめられず、一日で読み終えてしまいました。 特に専門的な知識は不要で、誰でも思い付きそうなストーリーなのに、今までなかった話です。まずそこが凄い。 養子縁組の話と、ある少女の転落というセカンドストーリーを組み合わせたこと。それが勝利の賜物でしょう。 何やら不安を感じさせる導入部と、印象に残るラスト。その対比も見事です。 人物の描写も深いですね。この著者の作品は初めてだったのですが、もっと他のものも読んでみようと思います。 | ||||
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育ての親である栗原夫妻にとって、いつ終わるともしれない不妊治療の末、特別養子縁組で朝斗と巡り会えたことが、“朝”。 これは前半部分を読み終えた時にはっきりと分かりました。 では、後半からラストにかけて描かれた、実の親であるひかりにとっての“朝”は何なのだろう…と考えてしまいました。 『広島のお母ちゃん』として栗原家に存在を認められていたということ? それともラストで朝斗と面と向かって会えたこと?? しかし、ひかりの問題(実家との関係、してもいない借金を返す為に犯した窃盗など)は何も解決しておらず、 寧ろそれが栗原家、特に朝斗と再度出会ってしまったことで(佐都子自ら探していたような描写はありますが)、状況はより一層悪くなるのでは、、と。 栗原家の人の良さ(あと朝斗の『広島のお母ちゃん』の印象を壊さないために)から考えるに、ひかりの窃盗のお金を肩代わりとかしそうな感じがして…。 エピローグなどでひかりや朝斗達のその後が描いてあれば何かしら納得が出来たかもしれませんが、 何も無いまま唐突に終わったという印象が拭えず、モヤモヤとしたものが残っただけでした。 ただ、不妊治療や特別養子縁組制度、望まない妊娠、毒親、貧困などの問題がたくさん盛り込まれていて、ラストを除けば読み応えのある作品だったと思います。 | ||||
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とっても、面白かった いままでの辻村深月と少し違う 相変わらず、リズムがいい | ||||
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栗原佐都子は夫清和と長男朝斗との家族三人で幸せに暮らしていたが、数日前から無言電話がかかってくるようになり、少し不安に感じていた。しかし、その日の電話は朝斗の通う幼稚園からで、ジャングルジムから子供が落ちたが、その子は朝斗に押されて落ちたと言っているという。ただ、朝斗はやっていないと言っている。 ミステリーというよりも、特別養子縁組を取り扱った比較的ストレートな人間ドラマです。第三章の実親の設定はやや作りすぎ感がありましたが、ラストへの感情への布石とも思え、また第1章から最終章へつながる流れも作者らしく流石と感じました。読者の置かれる立場で感想は様々かと思いますが、特別養子縁組を知って、自分なりに考えるきっかけにはなる1冊だと思います。 | ||||
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はじめは面白かったです。 ですが、実母の転落…皆さんがおっしゃるように、一昔前のケータイ小説です。 借金の保証人のサインを偽造され、返済を迫られて逃げ回る… はい?という感じでした。 うっかりサインしたのならまだしも、サインもしていないのに逃げ回り、挙句の果てに会社の金に手をつける… そんなことあります?自分に非が無ければ警察へ行くはずです。被害者ですから。 リアリティ無しで幻滅しました。 | ||||
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第1章の終わり方が雑な感じがして、読むのをやめようか迷いました。けど、続き物だと気付いて読み進めると、最後まであっという間でした。しかも最後の終わり方も想像を超え、不意に泣かされました。女性として、母として、社会の1人として、現実の光と陰を見せて頂いたような気分です。実際にこういう主人公のような人は、元々本人は悪くなかったのに…。だんだんと孤独になって人に頼れなくなって自分の首を締めていく…。そんな過程を見ると辛いです。元々悪人として生まれた人なんて、いないのかな。 | ||||
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今現在、日本全国に不妊症で悩んでいる人は数多くいます。 夫婦の遺伝子を受け継いだ子供でなくとも、子育てはできるのだなと納得しました。 ただ、前半に比べて後半部分はちょっと軽い感じで、★マイナス1です。 しかし、養子縁組という重いテーマを扱っている作品に、感動を覚えました。 | ||||
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他の方のレビューを見ると、ちゃんとした取材に基づかないテレビ報道の切り貼りという厳しい声がいくつもありますが、それはともかく個人的には自分たち家族とオーバーラップするところがあまりにも多く、平常心で読むのは難しかったです。(不妊治療から特別養子縁組に至る経緯はほとんど同じです) 中盤から後半にかけての実親さんの転落があまりにも悲惨だとは思うのですが、十代の女の子の妊娠、しかも中絶できないために特別養子縁組という制度を利用せざるを得ないという現実のケースは少なくありません。ここまでのことはなくてももう少しなんとかならなかったのかと思うケースはむしろ現実の方が多いように思います。虐待もそうですが、望まない妊娠についてもっと取り上げる必要があると思います。 最後の章の結びは確かに唐突で強引さもありますが、実親と里親の2人が子どもによって魂の救済を受けるというところは小説表現らしくて良かったのではないかと思いました。 テーマは少し違いますが「八日目の蝉」を思い出しました、、、。 | ||||
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私はいつも石橋を叩いて叩いて割ってしまい橋を渡れなくなってしまう。 強く叩くのではなく弱い力で同じところを何度も何度も叩いて割ってしまう。 後戻りしようと後ろを見るけどもうそこには道はない。 色々な事が心配で、産むのが怖くて子供を持たないことに決めた私。 「朝が来る」、買ってからなかなか読めずにいた。 私は後悔してるんだろうか…叩かずに橋を渡ればよかったのかな。 | ||||
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この本の主人公って実質ひかりなんだよな。作者はグランドホテル形式で複数主人公が並列する形で描いているつもりだろうけど、全くバランスが良くない。レビュー高いけど、ちょっと過大評価だと思う。辻村深月は1980年生まれで、まだ本質的に不妊の苦しさが分かってないんだろうな。この本で描かれている不妊は、聞きかじった知識の羅列でしかないように思う。不妊治療経験者が読みたいのは、そんなペラい知識ではなく、それを乗り越える人生の知恵である。そのような知恵が描かれていないので、単に感動ポルノになってしまっているのだ。若気のいたりで子どもができちゃった普通の中学生が子供を育てられないから、特別養子縁組に出した。その後、中学生は人生を転落。頼る相手がいないので養親を訪ねたが、養親と自分の子供の成長を見て、自分を再発見する…。これだけの話。最後は、今時の自分探しかよって落ちで、養親目線で読んでると、ここで終わりかよって感じです。 結局、作者の描きたかったのはミステリーで不妊や特別養子縁組はそのための単なるモチーフってとこなんでしょ。 | ||||
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短絡的な人が読めば、本書は最後に救いがあるようにも見えよう。しかし、残念ながらあれでは救いになっていない。 また、本書は養親という立場で読むか、他人事として読むかによっても、感想はまるっきり変わってしまうと思う。 少なくとも、私に養子はいないから、そういった意味では、養親の心理よりも、実親のことの方が気になったし、書籍自体も、そちらの方に力を入れて描かれているようにも感じた。 ただ、それにしても、最後は紙幅の都合で無理やり打ち切ったような印象しかない。 短絡的な人は、あれで救いがあったように感じるのかもしれないが、本書は、ひかりにフォーカスして読むならば、(厳しい表現かもしれないが)すべて、彼女の心の弱さが生んだ不幸でしかない。 その、根源の部分に光をあてることなく、まるで、いい人に巡り合えれば不幸の流転から抜け出せるかのような最後の描写は、あまりにも情けないというか、残念だ。 ひかりについては、短絡的に読めば、ヒステリーな教育ママに人生を狂わされた少女と読めるが、実質においては、表を裏と取り、裏を表と取り、姉や両親への当てつけとしてSEXをしたり、浅はかな言動繰り返していったのはひかり自身だ。 こんなものに心底共感できるのは、両親とうまくいっていない思春期の子供くらいで、およそ大人の鑑賞に耐えうるものではない。 そして、少なくとも出産以降は、それらを棚上げして、何もかもを他人のせいにして自己正当化していった彼女の”心の弱さ”が生んだ悲劇だ。 この心の弱さに光が当たらない限り、不幸は本書の最終文の後も続いていく。 書籍自体は紙幅の関係上終わったが、彼女の課題は何一つ解決されないままだったのが中途半端なルポのようで残念だ。 | ||||
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一言でいうなら、小説とは思えなかった。 【養子縁組】というテーマ・ワードありきのみで書かれており、既視感のある設定・展開が最後までつらつらと続くので、小説としてどうかと思う代物。 作者の色や顔が見えてこない作品である。 これなら、それ系のノンフィクションを読んだ方がよっぽど面白いだろうし、リアリティも感じられるだろう。 この内容と出来で世に出してしまったのは、実際に制度を利用している方々に失礼にあたるのでないかとすら思ってしまう。 とにかく、全編を通して制度の事以外は驚きのない、ありがちな展開が続き、この作品で、著者は何を言いたいのか謎。本当に、こういう制度があるんですよ的な事しか感じされず、取材した情報をそのまま載っけているような印象を受ける。 作中、一部子供による一人称視点で描かれる部分があるがそれは特に酷い。全く子供らしさが感じられず、大人が考える子供像といった風で何とも言えない気持ち悪さといたたまれなさがある。 もうちょっとなんとかならなかったのか。 物語ラストも、何となく「感動”げ”」にして終わらせてあるだけで、彼らのその後の姿がイメージ出来なかった。 感動的になるテーマを扱っておけば、読者が感動したり、泣いたりしてくれるとでも思っているのだろうか。 この内容、テーマ的にそのうち映画化かドラマ化でもされるのだろうが、こんなものが感動作・衝撃作、号泣必至などの謳い文句で実写化されると思うと怒りを通り越してため息が出てくる。 ここまでの悪印象でありながら、それなりに読めてしまうのは著者の実力なのだろうが同時に、辻村深月という作家の底が見えてしまったような作品である。 『ハケンアニメ』の時にも感じていた事だが、著者は取材内容を自作に小説として落としこむという才能がないのではないか、とあらためて思ってしまった作品であった。 | ||||
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