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愚か者死すべし
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愚か者死すべしの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.28pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 41~60 3/4ページ
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新沢崎シリーズ第1弾。前シリーズ同様、何本もの人間模様と事件の糸が、縦横無尽に折り重なる点に、探偵沢崎が立っている…いや、立たされるハメになっている。その糸を一本一本、丁寧に解きほぐし、時には再びからまり、いったいどこが最初だったのか、わからなくなるほど読者は混乱するのに、沢崎だけが、先を見越している、、、そんな描かれ方だった。しかし、今回、糸の重なりは何重にもからまっていたが、比較的するするとほどけた。沢崎が、年を重ねるごとになめらかになった表れではないだろうか。丸くなった…この言い方は、お叱りを受けそうであるが。私には、良い意味で沢崎が年を寄せたことの表れでは無いかと感じた。 そして、私は今回の作品を読み、確信したことがある。それは、著者からのメッセージ。全ての作品から共通のメッセージを受け取れるのだ。『縛られた我が身を解き放て! 自由こそが何物にも替えがたい、尊いものである。』と。今回、呪縛を断ち切ったのは、美しい女性である。世間体、巨大組織の維持、プライド、子を守る気持ち…ありとあらゆるものに縛られる人間が重ねる悲しい嘘。沢崎はいつもそれらを暴き出した。どの作品においても。偶然と呼べるものも有ったが、彼の本質が招いた結果なら、それは必然と呼べる。好きだ!沢崎。 | ||||
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沢崎シリーズを長編短編全部読んだなかで最も不満が残った。プロットはわざとごちゃごちゃさせたようで、特段魅力的な謎があるわけではない。出てくる脇役はどいつもこいつも面白味がない。おかげで、沢崎は正月三が日はどう過ごしてるんだろうか、親元に顔を見せたりするのか、親戚の子にお年玉を包んだりするのだろうか、お屠蘇は飲むのか、書初めはするのか、なぜそこまでブルーバードにこだわる?とかどうでもいいことばかりに気になった。ローレンス・ブロックやネルソン・デミルのような脇役の人物造形のうまさを見習ってほしい。 | ||||
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最初の一文から「沢崎ワールド」に引き込まれた。他の作品より若干スピード感に欠けるきがするが、十分に堪能できるハードボイルド作品であった。余談であるが、本作品と前作「さらば長き眠り」の間には、実は「世紀末犯罪事情」という掌編が存在し、本作品の最初も、「世紀末犯罪事情」を解決し、事務所に帰ったところから始まっている。「世紀末犯罪事情」は、文庫版の「さらば長き眠り」にだけ収録されている(ハードカバー版には収録されていない)。なにしろこの作品が9年以上ぶりに刊行されたため、これを機会にシリーズ前作を読み返す、あるいは初めて読む読者もいると思うが、この場合は、文庫版の「さらば長き眠り」を読むことをおすすめしたい。本作品巻末の後記に、「第二・第三作を早期に出版する」という作者の言葉がある。この言葉を信じ、次回作を待つとしよう。 | ||||
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前作の内容はもう忘れてしまったけど、それでも読んでいるうちに自然と沢崎節にはまってしまうんですよね…シリーズを読んでいる人にとっては、目新しいことはないけど、安心して楽しめる作品ではないでしょうか。まあその辺りが星3つなのですが。錦織警部、橋爪(^^;が名前だけの登場なので次回作に期待したいと思います。 | ||||
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数々多い国内ハードボイルド小説なれど、沢崎という主人公のインパクトと、文字、文章の巧みな扱いで読者に迫る迫力は、まさに原寮唯一の読後感といっていい。「タフでないと生きていけない、やさしくなければ生きる資格がない」、探偵 沢崎の復活、はやく自作が読みたい。 | ||||
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何年も待った沢崎が帰ってきた。文章も内容もマイルドになったが、いい感じだ。これからはもっと早いペースで作品が登場するようだ。楽しみだ。 | ||||
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正統派ハードボイルドが、今の日本にどれだけあるだろうかと考えたとき、唯一とは言わないまでも、真っ先に思いつくのは原りょうです。皮肉とウィットに富んだ会話、独特の美学に貫かれた行動など、ハードボイルドに教科書があれば、正にうってつけのテキストになることでしょう。ひねりの効いたストーリーもいつも通りで、期待を裏切らない仕上がりです。短期間に次作以降をリリースすることも予告してくれていますので、また楽しみが増えそうです。 | ||||
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タイトルが浮いている。 | ||||
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念願だった新・沢崎シリーズ「愚か者死すべし」をやっと読み終えた。今回も象徴的な出だしから、意外なラストへ、幾度もどんでん返しを繰り返しつつ、シニカルな語り口で物語を展開していく手法は流石だ。21世紀にもなって未だに携帯を持たない沢崎にほっとすると同時に、俺のブルーバードの方が彼の車より多分古いぞ、と訳のわからないことでほくそ笑んだ。しかし9年の間に沢崎も丸くなった。いくら親しい女性とはいえ、本人の依頼もないまま就職の斡旋などと、らしくない行動に出る。それから気になる点も。健康な人間が都合良く突然心臓発作で死ぬなんてことは・・・さて、新シリーズと銘打ったからには次回作を期待してよいのだろう。作者の意志と無関係に過大な願望を持つ。ファンとはそういうものだ。 | ||||
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90年代以前に発表されたシリーズを読んだときのホットな衝撃は今回味わえなかった。期待しすぎたということなのだろうか。 読み心地は確かにいい。すいすい進んでしまう。ページが少なくなってゆくのが残念に思えてしまう。 でも、なにかが違う。90年代シリーズは、荒削りなところが目立ったが、熱意に圧倒された。今回は、妙に構成・文章がうますぎて、筋に少しご都合主義的なところがあるにも関わらず、許せてしまうというか、そもそも詳しく詮索する気もしないというか。それはそれでさすがなのだが。。。 読み終えて、そんなことを考えていたとき、作者のインタヴュー記事を目にした曰く、「早く書くテクニックを身につけた」 笠井潔が3作目となる「薔薇の女」について「テクニックで書けてしまった」と言っていたが、これと同じことが、本作にも当てはまるように思う。 また、戦後日本政治の裏側みたいな大きな話が、反ってリアリティを失わせてしまった感じもする。少し辛口すぎるかもしれないが、今後「早く書ける」ようになり、「浅見光彦シリーズ」みたい、新書シリーズレベルの連絡モノにならないことを期待します。 寡作でいい。原さんには、インパクトのある大作を期待。 | ||||
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書店の店頭で本書を偶然見つけたとき、本当に目を疑った。そして内心で小躍りし、はやる気持ちを抑えながら急いでレジに向かった。読み始めると止まらなかった。文体は簡潔で、プロットも緻密、粋な台詞、つい笑いがこみ上げてくる、沢崎の皮肉めいた例え。最低限の依頼料以外は受け取らず、他者とのぬるい関係は必要としない。すごすぎる、男らしすぎる、完璧だ。読み終えたとき、思わずガッツポーズをしてしまったのだよ。展開はかつてないほどにスピーディーだ。余分なものは殺ぎ落とされ、絡まった事件は作品展開と同時進行で進み、グイグイと惹きつけられる。最近は携帯が出回り、探偵稼業も「ハイテク」を駆使せざるを得ないだろうし、かといって沢崎がそれを使う様は想像できないからどうなのかと思ったが、へそまがり作家原りょう、やはりあなたはさすがですね。間違いなく最高傑作だ、おかえり沢崎!! | ||||
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最高!死んだと思っていた、原と沢崎とハードボイルド。見事な復活です。難点を探せと言われれば、そりゃぁあるけど、そんな細かいことを言うのは野暮。でも、9年も待たせやがったから星4っつ。他の作者なら5コ。本当に心配してたし。。。次回作も早いとのことなので、大いに期待。 | ||||
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この本を見つけた時に、目を疑ってしまいました。既にこのシリーズは完結していると思ったからです。 即時購入、でそのまま1日で、深夜までかかり読破してしまいました。 あとがきには、シリーズ復活とあったので、期待大です。このハードボイルドな雰囲気がたまりません。 原寮さんの本は、まだ読んだことは無いという人は、既刊から読むのをオススメします。どの本も外れは無いです!!ハードボイルドに浸りたい人には特にオススメ!! | ||||
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8年余りの眠りから覚めたように原寮は見事に私立探偵沢崎を復活させた。この間彼はどんな仕事をしていたんだろう。文中で出てくるのは過去の功績だった。おそらく彼は著者と同じように引き受ける事件を吟味し、興味のそそらないものを排除し、年の数だけスコッチを飲み干し、ジャズに聞き入って世の中から遠ざかっていたことだろう。今回の事件は政治の裏側・警察の暗部をえぐりながらも、沢崎は正義感と暖かい人間味ををもって事件を解決し読者の心を掴む。さあ、次の事件も沢崎がわくわくするようなものであってほしいのだが。そうしないとまた彼は深い眠りについてしまう。 | ||||
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正しい順番は「そして夜は甦る」→「天使たちの探偵(短編集)」→「私が殺した少女」→「さらば長き眠り」ですね。「天使たちの探偵」は短編集で、その中の事件に関して「私が殺した少女」で言及しているシーンがありますから。沢崎のシリーズの私のベストは「さらば長き眠り」ですが、このシリーズは順番に読む必要があります。順番に読むと「さらば長き眠り」の感動がより大きくなります。母に全巻貸したところ,「愚か者死すべし」から読み始めてしまっていて「渡辺って重要な人?読む順番間違った・・・」と後悔してました。ちなみに正月に中3の甥が「そして夜は甦る」をむさぼり読んでました。 | ||||
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久しぶりの著者の作品、嬉しくなりました。ハードボイルの世界を堪能しました。私立探偵沢崎のこだわりの生き方。かっこいいな、としか言えない。それを取り巻く登場人物たち。予想を上回る展開に著者の力量を改めて感じました。次回作が楽しみです。・・また何年も待たせないで欲しいと願うばかり。 | ||||
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この作者の本を読む場合、必ず次の順に読むこと。そうでないと面白さが激減する。「そして夜は甦る」→「私が殺した少女」→「天使たちの探偵」→「さらば長き眠り」→そして本書の「愚か者死すべし」「新宿の私立探偵」沢崎のシリーズもの最新刊。上記の本の流れに沿って、沢崎ワールドがリアルの時と一緒に流れている。前作の「さらば長き眠り」よりページ数が半減しているが、その分、一気にスイングするようなスピード感を味わえる。日本の“レイモンド-チャンドラー”健在!これを読まずして死ねるか!! | ||||
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かくも長き不在…帰って来るのか来ないのかすら分からない…放置プレイ…新刊で読み、文庫で読み展開に急かされながら慌しく読み、読み返しにじっくりと読み…読めば読むほど、質・完成度からして、まあポンポン続編が出せるワケ無いな…とは思っていたけど……9年ぶりかい…待ってた事すら忘れる程に長かったよ…待っててくれなんて言ったか?と言われるのが落ちだが…ワンテンポ遅れて効いてくるボディーブローの様な、まわりクドイが痛快な描写表現も健在。沢崎、会話はシンプルだが相変わらず表現はくどいな…そこが好きなんだけどさ。早く読みきってしまいたい…とページをめくるスピードはアップするのだが、同時に残りページが少なくなってくると、またしばらくはオサラバだな、とため息が出る…でも、リアルタイムで焦らされるのも楽しみと言えば楽しみか…次回作が約束されいればこそだけど… | ||||
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数年前出版社に問い合わせたりもして、待ち続けて・・・そしてジャズを怨みつつ諦めていた沢崎シリーズ。手にしたときは嬉しくて言葉も出ませんでした。さりげなく以前の登場人物も出てきたりでファンにはたまらない一冊です。「ハードボイルドは外国のでないと」と思っている方はぜひ騙されたと思って読むべしっ! シリーズものなのでぜひ1話目からの通読をお奨めします。 | ||||
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ストーリーよりも何よりも、沢崎探偵の佇まいを味わう。それが原尞の正しい楽しみ方だと思う。「ハードボイルドとは生き方なのだ」という手垢の付いた言葉が、ここでは沢崎の一挙手一投足にどくどくと脈打っている。手にとって夢中で読んだ。9年ぶりの惑溺。うーん、満足。 | ||||
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