ある女のひとを守ってほしい―沢崎の事務所を訪れた十才の少年は、依頼の言葉と一万円札五枚を残して、雨の街に消えた。

400日ぶりに東京に帰ってきた私立探偵沢崎を待っていたのは、浮浪者の男だった。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。

本書と続刊『ハードボイルド』は著者初のエッセイ集『ミステリオーソ』(95年)に、その後著された新たなエッセイ・対談・短篇を加えて再編集した“原〓@4AD4@(りょう)エッセイ集”増補版。

飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。

自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。

世界的な評価を受ける若き画家・宇佐美の個展で、義父を描いた作品が無残に破壊されるという事件が発生。

アメリカはニューイングランド地方の田舎町、トゥームズヴィル。

黒川博行氏絶賛! 人生の切なさと輝きを描き上げた短編集。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

新規クライアントの広告コンペに向け、辰村や戸塚らは全力を傾注する。そんな中、3通目の脅迫状が明子の夫の許に届いた。

歴史的な条約締結のため、韓国の大統領が来日する。 警察が威信をかけてその警備にあたる中、現職総理大臣の孫娘が誘拐された。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。

殺人者は、いつの時代にも存在する。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

石に鳥の絵を描く不思議な男に河原で出会った青年は、微睡むうち鳥と男たちについての六つの夢を見る―。

別荘の管理人ビルが大声を上げて指さしたものは、深い緑色の水の底でゆらめく人間の腕だった。

私立探偵フィリップ・マーロウは、裕福な老女エリザベス・マードックから、出奔した義理の娘リンダを探してほしいと依頼された。

テリー・レノックスという酔っぱらい男と友人になった私立探偵フィリップ・マーロウは、頼まれて彼をメキシコに送り届けることになった。

刑務所から出所したばかりの大男、ヘラ鹿(ムース)マロイは、 8年前に別れた恋人ヴェルマを探しに黒人街の酒場にやってきた。

堀江の無二の友人・柿島が殺された。その謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。

小学5年生のときに東日本大震災に遭い、離ればなれになった幼馴染の6人。

「行方不明の兄オリンを探してほしい」私立探偵フィリップ・マーロウの事務所を訪れたオーファメイと名乗る若い娘は、二十ドルを握りしめてそう告げた。

大阪府警薬物対策課の桐尾と上坂は覚醒剤密売捜査の最中、容疑者宅で想定外のブツを発見した。

私立探偵マーロウは、ある弁護士からひとりの女を尾行し宿泊先を報告せよと依頼される。

金なし、腕力なし、逃げ足速し。詐欺師よりも口達者、ハッタリと機転だけは天下一品。

大学の心理学科に通う「僕」は、ひょんなことから自閉的な少女・下路マリの家庭教師を引き受けることになる。

尾行中の老女梅子が怪我をさせたミツエの持ち家のアパートに住むことになった晶。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

闇に葬られた殺し屋“百舌”事件。東都ヘラルド新聞社の残間の元に、事の真相を解明する原稿の依頼が舞い込む。

「お願い。助けて」。

八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。

鉄道のシステムがダウン。都市銀行も同様の状況に陥る。

週刊誌のライターが殺された。警視庁捜査一課・継続捜査担当の黒田は過去の殺人事件との関連を疑う。

「殺人容疑者と親友になれ」退職した古馴染みの元刑事種谷が、“俺”のところに厄介な依頼を持ち込んできた。

ちょっとした行き違いからガキに腹を刺されて入院した“俺”は、見舞いにきた自称「霊能力者」こと濱谷のオバチャンの依頼で、女子高生の家庭調査を引き受けるハメに。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

いやはや、とんでもない女と組んだものだ…。ハッタリと出まかせには自信があるが、相方は一枚も二枚も上手。

盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、その部下で、捜査一課に憧れを抱きつつも萩尾を慕う女性刑事・秋穂が強盗殺人事件の捜査で奮闘する長編警察小説。

【英国推理作家協会賞ヒストリカル・ダガー賞（最優秀歴史ミステリ賞）受賞】　1975年2月、東ベルリンの〈壁〉に接した墓地で、少女の死体が発見される。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

悲劇なんかじゃない。これが私の人生。

バブル経済絶頂期、大学生の大江波流と鷹西仁は、政治家と小説家になる夢を語り合う親友同士。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。

町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。

六本木のコンプレックスビルで開催される国際映画祭。

チンピラが路上で睨みあっているとの通報を受けて、 現場に駆けつけた北綾瀬署のマル暴刑事・甘糟。

ハーバード中退、ドストエフスキーの愛読者、そして元陸軍軍人のジョー・ブロディーは、ストリップクラブの凄腕用心棒だ。