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マレー鉄道の謎
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マレー鉄道の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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Very nice | ||||
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二人がいつものように日本の警察捜査に協力する話ではなく、大学時代の留学生の友人をマレーシアに訪問旅行した際に殺人事件に巻き込まれる話で、現場警察との衝突があるところがいつもとは違っている。 事件の背景となっている過去の出来事や犯人に関しては、予想しやすいのではないだろうか。 トレーラーハウスの「目張り密室」という特異な設定をうまく活かした密室トリックは、読者には予測しにくいものではあるが、斬新で面白い。ワンフーの遺体がキャビネットの中に入れられた理由にも納得。 3つの殺人のそれぞれの動機が焦点となるが、津久井殺しの動機が面白い。電話に関するある錯誤も、海外旅行中の事件という特質がうまく使われていて、面白い。 | ||||
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この作品の犯人は、 殺人が起こるにつれて、 そして状況からしても必然的に 人数は絞られてくることでしょう。 しかしながら、それだとしても 本当の真実までは行き着くことは ないかと思います。 不自然な密室殺人、 それに関連して起こったであろう2つの殺人。 今回の事件は有栖川と火村には 帰国というタイムリミットがあります。 それゆえになんとしても真実を 突き止めなければなりませんでした。 しかしながら、その真相に行き着いたとき 全てが一変することとなります。 恐らく、犯人、真相ともに 勘のいい読者ならば すぐにわかってくるでしょう。 ですが、本当の事実はえぐいです。 そして真の事実に関してはもっとえぐい。 これに関しては明確に 火村が負けてしまう形となります。 悪ではあるのですが、 これを取り締まる法律は 決してどの国にも存在しないから。 だけれども、真の事実に関しては 関わった人も、ここまでになるとは 予想だにしていなかったことでしょう。 だからこそ、悲しすぎるのです。 どうして悪の心を起こしてしまったのか… 最後は読むのがつらくなってくることでしょう。 | ||||
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マレー鉄道の追突事故が発端となり、殺人事件が起こるというストーリー。 火村&有栖川が、異国を舞台に限られた滞在時間で事件の謎を追うストーリーがおもしろかったです。 | ||||
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日本推理作家協会賞受賞ということで社会派なテーマが盛り込まれているのかとか思ってしまうが、読んでみればいつもの有栖川ミステリーである。著者自ら単なる本格ミステリーと後書きで書いているように、どこからとっても単なる本格ミステリーで、大長編にしてはトレーラーハウスの密室の謎一本で事件自体も地味である。が、これが面白い。良い意味で単なる本格推理の凄さを堪能できる作品となっている。何で日本推理作家協会賞受賞したのかよく分からない気もするが(つまらないという意味ではなく、いつもの火村シリーズの何ものでもないという意味で)、国名シリーズでは最高傑作と言って良いだろう。 | ||||
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国名シリーズで最も評価の高い作品。 マレー半島のリゾートで起こる、密室&連続殺人。 トリックは、よく練られているもので、感心してしまった。 本格ものが好きな人には、お薦め。 ただ個人的に江上シリーズの方が、登場人物のやり取りなど面白くて好きなので、マイナス星一つ。 | ||||
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扱ったものだということで読んだが、面白かった、というのが率直な感想だ。 有栖川と火村のヘンテコな会話で笑わせてくれたら、次はトレーラーのなかで起こる目張り密室殺人。それから連鎖する事件―。 本家エラリー・クイーンにも劣らない、しかしながら有栖らしい本格推理ともいえる。 今まで短編がほとんどであった有栖版「国名シリーズ」だったが、580ページ長編という大作なので、いままで短い推理ものに満足できなかった読者でも楽しめると思う。 火村と有栖川が論理的推理を組み立て、火村が最後でドーンと某セールスマンのように真相を明かす。 ジョン・ディクスン・カー×エラリー・クイーン×アガサ・クリスティ×有栖川有栖÷X=「マレー鉄道の謎」になる、と著者はあとがきで言っているが、自分はX=4である、思える。 | ||||
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ようやく、念願に推理協会賞だかを受賞した作品です。僕てきには、教授火村シリーズのほうは、社会性が強くて江上と比べると数ランク落ちる出来なのですが、これは久々に本格らしい本格で満足しました。 いちおうマレー半島が舞台だけど、出てくる人物は日本人ばかりだから違和感もないし、なにより謎がそうとう良かったです。トリックもミー!その代わり人物描写や動機の弱さはやはり目に付くけど、本格でそこらは焼け石に水だと思ってるから別に庇いません。満足しました! | ||||
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有栖川氏の作品は 推理小説に留ま「らせ」 (当然に意図的だと思うから 「ら」ではない)ない その作品全体を 通すテーマがあると思う この作品では 人間の業とか 運命とか そういう人知の及ばないものを 鉄道というレールに乗った 列車を擬人化することで 表現したのかなと感じた 前半の導入部が 少し長く感じるのも 助走のためと 解釈すれば納得がいく 人が乗るべきレールは その人が自分自身で選べるけど 乗ったが最後 その終点まで 自力で途中下車は まずできない 下車できるとすれば それは… レールに乗ったのは誰なのか 途中下車できたのか そしてその人の終着駅は ぜひあなたが作品で 確かめてください | ||||
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久々に読んだ国名シリーズ。しかも、長編とあっては否応無しに期待も高まります。 今回は”密室”。それも、ドアには鍵やチェーンがかかっていた、というわけではなくガムテープの目張り。それほど強固な戸締まりとも思えませんが、よく考えたら立派な密室です。だって、外から窓やドアの内側にテープで目張りなんてできないでしょう? 最初は被害者が自殺したのでは?と思われますが、第2の殺人が起きて、両方とも他殺ということになり・・・今回は海外で休暇中の火村センセとアリス、タイムリミットがあるのです。今までのように、ゆっくりとトリックを考えている場合ではありません。 殺人事件の犯人を捜すとき、どのように、どうやって、ということを考えるのはもちろんですが、どうして?というのも重要なファクターになりますが、今回はなかなかそれが浮かび上がってきません。 最後まで読んで「動機が弱すぎるのでは」と思われる読者もいるかもしれませんが、もしかしたら、人が人を殺すには、それほど強固でドラマティックな動機などないのかもしれません。突き詰めていけば、二人の会話にも出てくるように「悪」というもの自体を解明しなければ解けない謎のような気がします。 何はともあれ、タイムリミットぎりぎりで事件が解決したときには読んでる私もほっとしました。ふむふむ、こんな密室の作り方もあるんだ、と感心しました。だって、外側からテープで目張り、なんて素人の私にはどうやってもわからなかったから。 いつもながらの二人の会話も十分楽しめました。 | ||||
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国名シリーズにしては珍しい長編の「マレー鉄道の謎」は有栖川氏らしい作品で読み応えはあります。海外取材に行ったのがよく分かります(笑)人はなぜ殺すのか、殺人者は皆「悪」なのか、とおなじみの会話を交わす犯罪社会学助教授の火村と小説家(兼助手)のアリス。その2人が旅先で「密室」に出くわし、それを発端に起きた連続殺人事件に巻き込まれます。今回は旅先での事件、ということで帰国までのタイムリミットもあり火村は焦ります。それでも落ち着いて読める小説にできあがっているのは有栖川氏らしいというべきでしょうか。推理にはお決まりのアイテムも続々と登場:密室 ダイイングメッセージ 屋敷 使用人(しかも若くて美人) 頭のキレる探偵 間抜けな探偵助手後ろ髪を少し引かれる寂しい物語の終盤で、冒頭での火村&アリスの会話が頭を反芻します。氏の尊敬する三大巨匠を意識して書いたらしいだけあって、久しぶりに古風な「本格推理」を読んだ気分になれた作品です。マレーシアの美しい情景も伝わってきて、本片手にふらりと旅に出たくなりました。 | ||||
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決して、はっとするようなトリックがあるわけではない。何故、次々と殺人が起こったのか。それを追って行く火村とアリスの思考は、読んでいて面白かった。だが、トリックや犯人が明らかになった後にまで、そのすっきりとした気分が残るわけではなかった。事件が起こる前に二人の交わす小難しい会話なども、読了するまでは、必要性を感じず、グズグズとむずがゆい感覚を覚えた。しかし最後の一行まで読み終えれば、全ては思いつきなどではなくこのラストのために書かれたものであろうことがよく分かる。トリックが全てではない、有栖川氏らしい作品と言えよう。有栖川氏の作品のファンはもちろん、トリックに固執するミステリーはとっつきにくいという人にもお薦め。 | ||||
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オーソドックスな本格ミステリなのかな。火村とアリスの軽妙なやりとりが無いのは寂しい。それでも、このコンビが話を進めるという面での安心感はある。 ミステリを解明するアプローチは動機面と物証面(アリバイとか密室とか)の2つがあると思うのだけど、ボクが好むのは動機面から追いかけていくもので、物証面からのみのアプローチしかない作品はあまり好きではない、そういうものを「人間が描けてない」と言いたくなるのだと思う。殺人が技術的に可能な環境が用意されているとしても、そこからの一押しが無いと殺人は行われず、逆に動機があれば技術は不要な訳で。大事なのは動機といった人間の心の動きだろう。まぁ、京極堂的に見れば「動機は万人を納得させる為の言い訳でしか無い」んだけど。『マレー鉄道の謎』は、新本格を冠するだけあって、動機面よりも物証面でのトリッキーな謎解きに重きを置いてるけど、不足している動機面(人間描写面)をカバーするのが火村&アリスのコンビなんだろうなぁ、と。 オチはちょっと納得仕切れなかった。物語は全て決着が付くというモノではないけど、何となく。まぁそれでも読み応えはありましたです。 | ||||
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ミステリーというのがほとんど苦手で最後まで読めないことが多いです。それはやたらとカタカナの名前の外国人が出てきて(特に翻訳)、しかもキャラクターの薄い人が多く登場してくるものは、誰が誰なのか途中でわからなくなってしまうからです。そういうのにくらべてこの作品はそれぞれの人物像がはっきりしていて、内容も面白く、最後まですらすらと読めました。有栖川さんの関西弁は本物なので、とてもかっこよく感じました。今までは小説に関西弁が出てくるとどうしても野暮ったく感じたものですが、有栖川さんに語らせるとなぜかクールに感じてしまうのが不思議です。 | ||||
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マレーシアの様子が良くわかり、また旅に出たくなるような作品。犯人の心理がリアルタイムで伝わらないのは一人称でかかれているものでは仕方ない。しかし、古今東西、ワトソンに始まりヘイスティングスもこのアリスと同じ立場であれだけの面白いものをかいてきた。今回は「パズル」のような謎解きでした。それも「心理篇」。これまでの時間や路線を使ったトリック物ではないです。だから「むづかし」くて「面白い」。CLUEsが多くて四苦八苦。余分な描写も今回は多かった気がするけど、楽しめました。いつもの作者の作品の根底にある「リリシズム」なるものがあまり味わえなまったのは残念。 | ||||
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特別、マレー鉄道(あるいはマレーシア)に限定しなくても良いのにと思ったが、やはりマレーシアでなければいけない事がだんだんと明らかにされてくる整合性と魅力が見事にマッチした作品だった。実は密室がトレーラーハウスを舞台にしていると言う事で、最初に大凡のトリックは判ってしまったのだが、現場に残されたヒントや複雑な人間関係、数年前の鉄道事故などの組み合わせの妙は、著者の国名シリーズの中でも群を抜いていると思う。数日前に発表された日本推理作家協会賞受賞もあり、氏の『本格もの』の更なる飛躍を期待します。 | ||||
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「国名シリーズ」初の海外作品。殺人現場は鉄道ではないけれど、鉄道がちゃんと意味を持っているのも、本格ぽくてよい。この作品の一番の見所は、やはり、登場人物や事件全体を濃密に包みこむ熱帯の雰囲気だろう。それゆえか、謎多き(アリスに言わせれば、「明敏な頭脳と強靭な精神力をもちながら、どこか危うい」という、乙女心をくすぐる♪男)火村も、日本にいる時よりは少しだけ舌も滑らかになるようだ。初めのほうの、アリスとの、犯罪や罪というものについての談義における彼の意見には納得しかねる部分もあるが・・・どちらかといえばやはり、アリスの方が一般人代表なのだろうか。この作品単独でも楽しめるが、なるべくなら火村&有栖川コンビの前作までを読んでからなら、火村の変化もよく!ァ!かって、物語への感情移入もしやすいのではないかと思うし、彼についての興味が一層深まるだろう。これまでの作品も面白かったが、この作品は、これまではトリックを先に思いついた犯人が無理に犯罪を犯しているように思えなくもない作品があったのに対し、動機も至極まっとう。人間の欲望や本能だけは熱帯の異国でも変わらないものだな、と思う。トリックも机上の空論ではなく(これまでのものがそうだったという意味ではない)㡊!納得できるもの。読み終わってからのスッキリ感もある(一部、作風の変化なのか、許せない部分もあるが)。シリーズ最長作、最新作、そして最高傑作。次回作にもますます期待したくなる。 | ||||
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一言で言えば、待ちにまったかいがあった『マレー鉄道の謎』でしたvミステリには欠かせないトリックなどもワタシ的には満足いくものでしたし、いや、それよりなにより、それ以上に火村先生とアリスの掛け合いが笑えて見物です☆ストーリーやトリックも魅力的な小説ですが、それと同時にキャラクターに魅力を感じさせる小説だと思います。絶対!おすすめですv読んでみてください!!!ハマりますvvv(>▽<) | ||||
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有栖川氏の「国名シリーズ」初の全編海外ロケ(?)長編です。タイトルから「まさか新本格の雄が時刻表トリックに手を染めたのでは」という疑いを持ちましたが、心配無用の正統派密室殺人でした。外国を舞台にしても、火村助教授と作家アリスのコンビがいつものペースで難事件に挑み、犯人に迫って行くのが嬉しいですし、青春の残り香のような感覚を覚えるビビッドな人物描写も健在です。謎の深さを予感させるプロローグから、次作が楽しみなエンディングまで、異国情緒溢れる高原リゾートでの謎解きを味わってみてはいかがでしょうか。 | ||||
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