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(短編集)
絶叫城殺人事件
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絶叫城殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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『絶叫城殺人事件』――このタイトルがすごいと思う。 やたらと目を引くわ好奇心を掻き立てられるわ。つい手に取ってしまう。 そして肝心のその内容もまたすばらしい。 本のタイトルの『絶叫城〜』をはじめ6篇が収録されているのだが、あるものは叙情的であったり、またあるものは不気味であったり、と様々な色を備えている。 どんな話かはまぁ読んでのお楽しみ(興をそがないようにしたいので)。 どれも甲乙付け難い作品ばかりで、本当に贅沢な一冊だと思います。 そして読み終えると、そのタイトルが如何に的を得たものであるかが分かります! | ||||
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時々思うんだが、ミステリ作家が短編を書くときというのは、「トリックを思いついたが、これじゃ長編にならんなあ...」というケースが結構あるんじゃないだろうか。とはいえ、作者は読後に叙情的余韻を残す世界をめざしている感じで、味わいのある短編集です。特に、「黒鳥亭」の女の子の可愛らしさと「絶叫城」での『心の闇』に対する作者の毒舌については一読の価値あります。 | ||||
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「伝統的ミステリーのエッセンスを現代に落とし込むとこういう形になる」という、しかも最高水準の作品集です。アイデア一発の「文章版なぞなぞ」とは対極にあります。真相を読んで若干の「苦味」が残るのが特徴的です。 | ||||
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ネット上の「作家の読書道」というサイトで、三浦しをんさんが「有栖川さんのミステリのなかでも面白かった一冊」と本書を挙げていらしたのに興味を引かれ、読んでみました。 犯罪社会学者の火村英生(ひむら ひでお)、推理小説作家の有栖川有栖(ありすがわ ありす)。ホームズとワトスンを思わせるふたりがコンビを組んで、殺人事件の謎に挑む話が六つ。「黒鳥亭殺人事件」「壺中庵殺人事件」「月宮殿殺人事件」「雪華楼殺人事件」「紅雨荘殺人事件」「絶叫城殺人事件」が収録された作品集です。 このなかでは、「黒鳥亭殺人事件」と「絶叫城殺人事件」の二作品が断然魅力的。他の作品と比べて、傑出した出来映えでした。 「黒鳥亭」「絶叫城」とも、×××が事件の重要なファクターとなっています。それが本筋の事件とどう結びつくのか。迷った末に伏せ字にしましたが、この×××と事件との絡ませ具合が巧いですね。 また、読後に響く余韻ということでも味わいのある、印象に残る両作品でした。 火村とアリスの良きパートナーぶりが伺えるという点では、表題作の「絶叫城」が一番でしょう。文庫では、312~313頁にかけての記述。火村を気遣うアリスの独白に、ぐっときました。 | ||||
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ネット上の「作家の読書道」というサイトで、三浦しをんさんが「有栖川さんのミステリのなかでも面白かった一冊」と本書を挙げていらしたのに興味を引かれ、読んでみました。 犯罪社会学者の火村英生(ひむら ひでお)、推理小説作家の有栖川有栖(ありすがわ ありす)。ホームズとワトスンを思わせるふたりがコンビを組んで、殺人事件の謎に挑む話が六つ。「黒鳥亭殺人事件」「壺中庵殺人事件」「月宮殿殺人事件」「雪華楼殺人事件」「紅雨荘殺人事件」「絶叫城殺人事件」が収録された作品集です。 このなかでは、「黒鳥亭殺人事件」と「絶叫城殺人事件」の二作品が断然魅力的。他の作品と比べて、傑出した出来映えでした。 「黒鳥亭」「絶叫城」とも、×××が事件の重要なファクターとなっています。それが本筋の事件とどう結びつくのか。迷った末に伏せ字にしましたが、この×××と事件との絡ませ具合が巧いですね。 また、読後に響く余韻ということでも味わいのある、印象に残る両作品でした。 火村とアリスの良きパートナーぶりが伺えるという点では、表題作の「絶叫城」が一番でしょう。文庫では、312~313頁にかけての記述。火村を気遣うアリスの独白に、ぐっときました。 | ||||
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おなじみ、アリスと火村センセのコンビものです。いつもながら、落ちついて読める”ボケとツッコミ”。いやいや、事件そのものも、十分面白いですよ。 『黒鳥亭殺人事件』では、火村センセの優しさが垣間見えます。ほんとうの優しさって、こういうことなんだろうな、と思わせる。真実が何かを追究することが正義ではないってことをよくわかっているのでしょう。 『絶叫城殺人事件』は今どきのバーチャルとリアリティーの区別が付かなくなった犯人が起こした事件?と思いきや。。。 暴力シーンがたっぷりはいったゲームソフト、理不尽な少年犯罪、それに対するマスコミの対応。。。こういったものに対する作者の考えがアリスを通じて吐露されているような気がします。氏の作品、特に短編という枚数の限られた中で、事件以外のことがここまで語られているのも珍しいんじゃないかなあと思います。 『・・・犯人が撒き散らす濃厚な毒を浴びて彼が精神的なダメージを受けることが心配だったのだ。』というアリスのこころのつぶやきがとても印象的でした。火村センセは友達が多くないというけれど、いい友達を持ってるじゃないですか。 | ||||
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おなじみ、アリスと火村センセのコンビものです。いつもながら、落ちついて読める”ボケとツッコミ”。いやいや、事件そのものも、十分面白いですよ。 『黒鳥亭殺人事件』では、火村センセの優しさが垣間見えます。ほんとうの優しさって、こういうことなんだろうな、と思わせる。真実が何かを追究することが正義ではないってことをよくわかっているのでしょう。 『絶叫城殺人事件』は今どきのバーチャルとリアリティーの区別が付かなくなった犯人が起こした事件?と思いきや。。。 暴力シーンがたっぷりはいったゲームソフト、理不尽な少年犯罪、それに対するマスコミの対応。。。こういったものに対する作者の考えがアリスを通じて吐露されているような気がします。氏の作品、特に短編という枚数の限られた中で、事件以外のことがここまで語られているのも珍しいんじゃないかなあと思います。 『・・・犯人が撒き散らす濃厚な毒を浴びて彼が精神的なダメージを受けることが心配だったのだ。』というアリスのこころのつぶやきがとても印象的でした。火村センセは友達が多くないというけれど、いい友達を持ってるじゃないですか。 | ||||
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有栖川作品はいつも読みやすいと思うのは私だけでしょうか?本格推理ものを扱いながら、登場人物や細かい描写にもなんとなくいいな、と思わせる雰囲気が漂っている気がします。そして推理ももちろん引き込まれるんですね。今回は「~殺人事件」でまとめた短編です。もちろんお馴染みアリス&火村シリーズ。中でも私の一番のお気に入りは「黒鳥亭殺人事件」アリスとあの子供が「20の質問」をしている時は私も本気で謎解きにかかってました(笑)解けませんでしたが・・・。作者の成長もうかがえる作品だと思います。次の作品が楽しみです。 | ||||
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有栖川作品はいつも読みやすいと思うのは私だけでしょうか? 本格推理ものを扱いながら、登場人物や細かい描写にもなんとなく いいな、と思わせる雰囲気が漂っている気がします。そして推理も もちろん引き込まれるんですね。 今回は「~殺人事件」でまとめた短編です。もちろんお馴染み アリス&火村シリーズ。中でも私の一番のお気に入りは 「黒鳥亭殺人事件」 アリスとあの子供が「20の質問」をしている時は私も本気で 謎解きにかかってました(笑)解けませんでしたが・・・。 作者の成長もうかがえる作品だと思います。次の作品が楽しみです。 | ||||
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「宿もの」の前作『暗い宿』よりも、(装丁からして)よりダークな雰囲気。元はバラバラに発表された作品群だが、一冊になって配置の妙もある。ちなみに冒頭の「黒鳥亭」では、何故か子供あしらいが異常にうまい火村の、とても繊細で優しい一面が見られる。火村の強靭さともろさの両面性は、推理の面白さと共に読者をひきつける魅力である。「絶叫城」ではかつてないタイプの犯罪者に対峙する中で、自らを削ることによって砥ぎ澄まされていく刃のような美しさがある。時に非情、時にストイック、そして途轍もなく優しい彼の軌跡は、是非これまでの作品で読んでほしい。この『絶叫城殺人事件』以降、親友アリスと火村教授の位置づけがよりはっきりしてくる。同じ途方もない”淵”を覗くようになっても、どこか少年同士のような初々しさを残しつつ、それでいて口には出さずとも大人の友情を確立している・・・暗い雰囲気が増しても、このコンビには、いつもどこか救われる。この『絶叫城殺人事件』は、シリーズの素晴らしい里程標といえるだろう。この後の作品『マレー鉄道の殺人』では、初めて外国での殺人に挑む。熱帯の空気も手伝ってか、明るさはあってホッとするし、お互いのボケツッコミもますます快調。ただこの作品ではアリスはついに火村にズバリ問うている。「・・・お前は何と戦っとるんや?」また、『「ABC」殺人事件』における、アリスの火村に対する「心の平安の対極ばかりを見つめている」という表現も言いえて妙だ。そして実のところ、作家という仕事に生かしもしないのに実際の犯罪捜査にアリスもついて回っている理由は、この強さと脆さをもった友人を見守りたい、という気持ちからであると正直に吐露している。いささか先走ってしまったが、「絶叫城」以降より魅力あるものになったこのコンビの先がますます楽しみなのである。早く新作の長編が読みたいものだ。 | ||||
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読書の秋にふさわしく新潮社から出た有栖川有栖の短編集。前作、「暗い宿」とはまた一風変わった短編集に仕上がっている。しかもこの本の作品のいくつかはなんと5年前に書いたものもある。いわば著者の成長が分かるのである。この作品は登場人物、殺害方法、それら全てがバラバラなのにどこか共通のものを感じる。わたしが個人的に好みな作品は「絶叫城殺人事件」で著者の現在の作風が新しく塗り替えられた。とわたしは感じた。探偵役の火村の犯人への詰めより方がとても美しく、また語り手であるアリスも底知れぬ人を殺すという奈落を垣間見て絶望を感じる・・・そんな部分を著者がおしみなく書いていてわたしはこの本に最高点をあげたい。 | ||||
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読書の秋にふさわしく新潮社から出た有栖川有栖の短編集。前作、「暗い宿」とはまた一風変わった短編集に仕上がっている。 しかもこの本の作品のいくつかはなんと5年前に書いたものもある。いわば著者の成長が分かるのである。 この作品は登場人物、殺害方法、それら全てがバラバラなのにどこか共通のものを感じる。 わたしが個人的に好みな作品は「絶叫城殺人事件」で著者の現在の作風が新しく塗り替えられた。とわたしは感じた。探偵役の火村の犯人への詰めより方がとても美しく、また語り手であるアリスも底知れぬ人を殺すという奈落を垣間見て絶望を感じる・・・そんな部分を著者がおしみなく書いていてわたしはこの本に最高点をあげたい。 | ||||
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