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(短編集)
絶叫城殺人事件
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絶叫城殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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収録作のうち、黒鳥亭殺人事件は5、絶叫城殺人事件は2、それ以外は3で、平均して星3つ。 絶叫城ですが、ミステリとは別の部分での評価が大変低いです(以下、謎解き以外の部分で、本文の引用があります。少しでもネタばれが嫌な方は読まないでください)。 この作品は有栖川有栖の一人称なので、アリスフィルタを通した物語を読者は読む。絶叫城はそのアリスフィルタが強烈過ぎて、物語が客観的事実から離れた印象を誘導されている可能性が高いと感じます。 具体的には、アリスは事件を報道でしか知らない段階(文庫P.312~313)で犯人に「心のない怪物」というイメージを持ち、その段階で既に「捕まえた相手に心と呼べるものがなかったら」火村はどうなってしまうのだろうと、犯人が火村に与える心理的影響まで危惧している。 その犯人に対するイメージ、火村への危惧を前提にして、物語が語られていきます。要は、本当ならなんでもない普通のことでも「こいつはやっぱり心がない」とか「うわあ、火村がやばい」とか、そういう印象を与え続けて物語が進んでいく。 最後、アリスは犯人を「空っぽの心にはなんでも入る」心のない者だったと結論付けてある主張を心の中で叫びますが、でも本当に犯人は心が空っぽだったのでしょうか? 犯行動機は「あるものに影響されて、とある状況がどういうものか知りたかった」という興味です。誰に命令されたわけでもないのに、せっせと手作りで小道具を作り、計画を立て殺人を犯す。それって好奇心がある人の行動ではないでしょうか? 何かに影響されるのは誰にでもあることです。例えば1冊の本に心をうたれて職業を決めた人がいたって、その人を影響されやすい心が空っぽなヤツとは言わないでしょう。犯人に無いのは倫理感、常識、善悪を判断する能力であって、心が空っぽだとはどうしても読めないのです。 犯人がいかにも「心がない」という雰囲気で語られていることについても、そりゃ犯人の周囲で起こったここ数日の出来事を考えれば、無気力にもなるよね? それだけのことが起こっても明るく振る舞ってたら、それこそ普通じゃないと思う。 なんと申しましょうか、絶叫城ではアリスに対して「一人称の語り手なら、もう少し客観的になってくれませんかね?」と言いたくなってしまうのです。 ただ他の方のレビューでもこの点に引っかかっている方はいないようなので、私の読み方が間違っていたら申し訳ありません。 黒鳥亭は大変愛らしく、かつブラックなオチで、この作者の作品では珍しいように思います。 | ||||
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なんかどきどきしない。ショートの集まりなのになかなか進まない。感情が高ぶらない。はぁ・・・。普通です。 | ||||
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タイトルは妙に物々しいが、全体的に雰囲気にこだわったものが多い短編集 ミステリとしてはやや簡単なものから、それなりにひねられたものもあった ただ表題にもなりページも多く費やしている絶叫城が一番バレバレなのはややいただけない まあ作者のファンならそれなりに楽しめる一冊 | ||||
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臨床犯罪学者・火村英生と推理小説作家・有栖川有栖コンビの活躍を描いた短編集。 黒鳥亭、壺中庵、月宮殿、雪花楼、紅雨荘、絶叫城と6つの館をテーマに(絶叫城は部隊が城というわけではありませんが)描かれています。 個人的に好きなのは、黒鳥亭。建物として見てみたいのは月宮殿ですかね。 "黒鳥亭殺人事件"は、友人宅の井戸で見つかったかつての住人の死体の謎を巡る物語。友人の娘が出す"20の扉"の問題の鮮やかさと、事件の真相がリンクして、苦いようなどんな顔をしたら良いのか悩んでしまいます。 東野圭吾さんの「真夏の方程式」にも通じる苦さですね……んん、ネタバレやな、これは。 表題作の絶叫城殺人事件は犯人にたどり着き、火村が一気呵成に責め立てるまでのストーリー展開が鮮やかな作品。 火村・有栖川ファンなら読んで損はない短編集だと思います。 | ||||
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この作者の著作は幾冊も読んでいる。だから、嫌いではない。断じて嫌いではない。このご時世、読みたくもない本にお金など出さない。では面白いか、と人から聞かれたら、はいと即答できない。ミステリーとしての部分に対しては満足していない。期待できるのは、筋立て。いったいこの登場人物、舞台背景で何が起こるのか誰が犯人なのか。トリックは?動機は?ラストのページを繰るまでは、多くの作品が☆4つ。読後は、3つになる。 | ||||
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