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(短編集)

ペルシャ猫の謎



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【この小説が収録されている参考書籍】
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)

ペルシャ猫の謎の評価: 3.30/5点 レビュー 23件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

突出したところはないが

有栖川有栖氏は、私にとって評価の難しい作家さんです。
法月倫太郎氏のようにアイデアが詰め込まれすぎて小説の面白さを壊すような破天荒さも無く、麻耶雄嵩氏のようにミステリの枠組みを壊して力ずくで読者を幻惑させる意外性も無く、綾辻行途氏のように凝った叙述を自由に使いこなす器用さも無い様に思います。
しかし、結果的にここに挙げた作家さんの中では、綾辻行途氏の次に多くの本を読んでいます。
この本も、構成や語りに工夫を凝らしているものの、突出して印象に残る作品はありません。
しかし、読んで時間を無駄にしたかというとそんなことは無く、たぶん他の作品を捜してまた読むと思います。
そんな不思議な作家さんですが、これから読む方には、東京創元社から出ている学生アリスシリーズか、国名シリーズの中からなら「スイス時計の謎」をお勧めします。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.3:
(3pt)

猫に捧げる短編集

「わらう月」は、一人称が有栖川ではないという点からして、新鮮な切り口が面白い。犯人当て小説ではないし、トリックは呆れるほど単純だが、月恐怖症の女性の苦悶が切々と語られるサスペンステイストが心地よい。 「赤い帽子」もやはり、有栖川や火村ではなく脇役の森下が活躍する、いわば国名シリーズのスピンオフ作品だ。存外に冴えた森下の存在感が逞しい。犯人(物証は無いが)と対峙する緊迫感も凄味を効かせているし、あえて答えを投げ出したラストも絶妙に計算された演出だと納得。 さて、表題作の「ペルシャ猫の謎」。シリーズキャラ以外のキャラが最も丁寧に描かれた作品である。特に、一充のペルシャ猫・ペルへの愛着が微笑ましく、前半は国名シリーズ中でもとりわけ痛快に読めた。オチはしかし、溜飲が下がらない。反則だというのではない。こんなものは古今東西いくらでも例があるのだから。ただ、モチーフの「猫」をもっとフルに活かしたものであれば、より美しいものになったのではないだろうか。 最後の「猫と雨と助教授と」はミステリではない番外編だが、普段はシリアスな火村の愛猫家としての一面が、人間味溢れるエピソードを交えて語られる小品。これを「ペルシャ猫」と繋げた掲載順序は見事に成功している。有栖川有栖の猫への愛がひしひしと伝播するそんな読後感に、はからずもやられてしまった。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.2:
(3pt)

科学と非科学の境目

有栖川有栖はなぜか身近に感じる作家だ。
作品が身近だとか、ものの見方が身近だとかではなく、作家自身を身近に感じてしまう。
なぜだろうと考えるに、彼自身が人との距離が近い人なんではないかな。作品を読んで作家のそんな人物像を感じさせるのも珍しい。
『ペルシャ猫の謎』は国名シリーズの短編集で、読み終えた後いつまでも記憶に残ることのない、読み捨て本に近いものなのだが、このクソ暑い最中には体力使わなくていい。
特にタイトルになった『ペルシャ猫の謎』は、殴られて意識朦朧のときに猫を抱いた自分そっくりの男を見た。だから双子の弟が犯人だと思ってたら自分のドッペルゲンガーだった。と言う、トリックと真相が逆じゃねーのか?ってなオチでとっても気に入っている。
読んでて「ドッペルゲンガーじゃないの?」と思ったら、その通りの解決で意表をつかれたってのもある。
そーゆーのいいかも。発表してみよーっと。ってな作者の気持ちが楽しいのよ。
科学と非科学の境目はそんなにはっきりしたものじゃなくって、現在ある方法論で解明できないものが非科学と呼ばれてるだけだろう。納得できようができまいが『あり得なかった仮説を消し去っていって、最後に残ったものは、どれだけありそうもなくても真実だ』って当然のことだから。
思考に限度枠を作らないで行きましょう。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508
No.1:
(3pt)

えっ、これが…

この作品は、『国名シリーズ』の第5弾に当たるわけだが、なぜだかこの作品群はクオリティが低いように感じた。特に表題作の「ペルシャ猫の謎」は、その失速具合が如実に現れている。いくら他に糸口がないからってそれはないでしょ…、と思ってしまった。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508

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