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(短編集)
ペルシャ猫の謎
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ペルシャ猫の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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古本でも綺麗な状態で満足。こちらの本は古本でも他社よりランクが上だと思う。 | ||||
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火村・アリス・シリーズの外伝的な要素が強い作品集です。他のレビューアさんがおっしゃっているように、犯罪トリックを鮮やかに解決する新本格派ミステリを期待するとがっかりするかもしれません。有栖川作品を初めて読んでみようと思う方には向かないのではと思います。 「切り裂きジャックを待ちながら」1994年にドラマとしてテレビ放映されたもの。あとがきで有栖川氏が書いておられるように”自分が原案を出して”脚本家の方の提案をプラスし、合作と言っていいような作品だそうで、かなり演劇的な雰囲気に仕上がっています。個人的には、演劇独特の大げさな演出やセリフがちょっと受けつけず・・・いまひとつの印象になってしまいました。 「わらう月」女性が主人公で一人称で書かれていて、夜の海辺と月の光が印象的な美しい作品です。最後は火村が鋭い推理で犯人を追いつめていきます。 「暗号を撒く男」京都で起こった殺人事件にすぐ近くの大学に勤める火村が駆けつけます。どこかユーモラスな雰囲気のある作品。最初に大阪の天王寺で、名物串カツを食べる火村とアリス、時々登場する作家の朝井小夜子が登場したりして、本筋には関係ないのですが、大阪の雰囲気をトラベル・ミステリ風に楽しめます。 「赤い帽子」火村シリーズに時々登場する、ジャニーズ系ばりのアルマーニ・スーツのイケメン刑事、森下が活躍する作品です。大阪ドーム付近で起きた殺人事件の捜査にあたるのですが、登場するのは大阪府警の面々で火村・アリスは出てきません。日ごろは脇の森下刑事のまじめな人柄や生活が伺えて興味深かったです。ファンになりそうです(笑)。 「ペルシャ猫の謎」殺人未遂で終わった事件の真相を火村とアリスが解くのですが、他のレビューアさんもおっしゃっているように、この作品はちょっとルール違反ではないか、と。自分はパズラー志向ではなく、むしろ犯罪に至る人間ドラマなどの方に興味があるのですが、それでもやはり、これはないだろうと思ってしまいました。本のタイトルにもなっている作品なのに、これはちょっと・・・です。 「悲劇的」、「猫と雨と助教授と」は両方とも火村に関するちょっとしたエピソードで、ミステリではありません。無神論者でどこか殺伐とした火村の内面と、捨て猫を拾ってこずにはいられない優しい側面の両方を描いた作品で、ファンの方には微笑ましく読めると思います。「ペルシャ猫・・」もそうですが、やはり猫好きで自身も3匹飼っておられるという有栖川氏本人と重なり、親しみがわきました。 最近は「作家の犯罪現場」や「作家小説」のような、エッセイや新本格から離れた作品も読んでいたため、毎度ミステリを期待する気持ちがなかったせいもありますが、作品の構成と文章のうまさが印象に残りました。「作家の犯行現場」のあとがきで、有栖川氏自身が「私にすれば小説とエッセイは別腹である。(ついでに言えば、本格ミステリーとそれ以外の小説も別腹)」と書いておられるのですが、この短編集はそうした”別腹”ものを集めたような印象です。97~99年の作品だそうですが、本格ミステリばかりでなく、いろんなジャンルのものを書いてみようと試しておられた時期だったのかもしれません。 | ||||
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ただし、火村の裏側が見られる作品は はっきりいってしまえば「非ミステリーもの」です。 数少ない例外作品なので そこのところご注意を。 (ただし、どちらもそんなには長くはありません) オススメの作品は 倒叙の絡む作品の「わらう月」でしょう。 ただし、前に出てきた倒叙作品とは違って 最初からそれらの色はにおってはこず 火村が関連人物へ質問していく上で 倒叙だということに気づかされるはずです。 地域の特性、というものを使い アリバイ工作を行うのですが、 被写体である人間のある特性を 見抜くことができなかったがゆえに 火村にいたいところを突かれる羽目となります。 まあ、絶対的な「あること」は近いまではありますが 完全に、にはならないんですよね。 それをうまく利用したな、と思いました。 表題作に関しては賛否両論出るだろうな。 まあ、特殊状況下だから、 そういった事柄になったとしても、 決して否定はできない状況ではあったけど… ちょっと使うには反則だったかも…? (ありえなくはないからアンフェアじゃない) 特殊なトリックを使っているので そういうのが嫌いな人には勧めません。 | ||||
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うちにはペルシャ猫もいることと、有栖川有栖が好きなので、購入しました。書店では売り切れていて、こちらで購入できてよかったです。 | ||||
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商品の内容自体は素晴らしいのですが、配送が雑。ページ折れとかありました。 | ||||
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"ミステリ"<<作家アリスシリーズの補完作品。 キャラクター掘り下げの色が強いのではないでしょうか。 箸休めのようで個人的には大変楽しめましたが、初めてシリーズを読む人には薦められません。 "物語"としては充分以上に面白かったです。 | ||||
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作者のコメントの入った広告も折り込まれており、内容はもちろんのことその点も満足できました。 | ||||
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有栖川氏の短編の国名シリーズの一冊。紹介でも煽っているミステリ史上屈指の禁じ手が炸裂する表題作が気になるところだが、オチを知ればどうってことないオチである。ガチガチの論理的本格志向というよりはライトなタッチの気軽に読めるミステリー短編が収まっており、シリーズのファンなら納得のいく出来と言える。 | ||||
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有栖川有栖さんのミステリのなかでも、やわらかな肌触りを感じる作品が好きです。 国名シリーズの五冊目にあたる本作品集では、おしまいのエピソード風のショート・ストーリー、「猫と雨と助教授と」のあたたかな温もり、そのしっとりとした味わいがいいなと思いました。臨床犯罪学者の火村英生助教授の猫好きぶりが、親友の有栖川有栖の目を通して描かれています。話の中にそぼ降る雨音のやわらかさと、助教授の猫かわいがりぶりを見守る有栖の眼差しの優しさに、ぐっときました。 ミステリ作品として一番の読みごたえを感じたのは、「赤い帽子」かな。この作品でも雨が降っていますが、それは土砂降りの雨。叩きつけるように降る雨音と、犯人の黒い殺意がオーバーラップするような、そんな味わいを感じました。 この作品ではまた、ラスト一行がピカリと光っていますね。話の幕の引き方が巧いな、秀逸だなと、そこが印象に残ります。 表題作の「ペルシャ猫の謎」。推理小説作家の有栖川有栖が、今まさに自分の本が売れようかという決定的瞬間に立ち合う場面が出てきます。そばで立ち読みするふりをしながら、「買え。買いなさい」と必死に念を送る作家のどきどきする気持ち、それがひしひしと伝わってきて、くすりとさせられました。これに似た体験をされたことがあるんだろうなあ、と思って。 それから文庫版の本書のあとがきを読んで、ひとつ、作家の遊びが仕掛けられていたことを知りました。さあ、分かるかな。えっ、私? それがちっとも気がつかなくて、さっきあわてて、ぱらぱらと読み返していたところです。 | ||||
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国名シリーズを読み始めた当初は「パズル的な謎解きがおもしろい」って思ったんだけど、シリーズも第5弾になると、パズル性よりも物語性が強くなってきた。シリーズ当初に感じた「息抜きに読むような気軽さ」は無いけど、これはこれでおもしろい。 ・切り裂きジャックを待ちながら … 原案を映像化したモノをノベライズした(ややこしい)ものだそうで。映像を観たい。 ・わらう月 … アリスの語りでない物語は暗くなりがちなので、好みではない。 ・暗号を撒く男 … パズル的だけど、間抜けさが突き抜けてないんだよなぁ。 ・赤い帽子 … バファローズ連発<いやそうではなく。火村もアリスも出ないけど、雰囲気は国名シリーズ。 ・悲劇的 … うーーーーーーーーーーーーん。深く考えたらあかんな。 ・ペルシャ猫の謎 … 国名シリーズ当初の「そんなオチを小説に使ったら反則だ」的なオチだった。 ・猫と雨と助教授と … おまけ。 | ||||
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劇団内の恋愛が惨劇へとつながるドラマティックな作品あり、クリスティに近い感性を感じる超常現象をほのめかす作品あり、タイトルだけ読んで「かっこいい!」と思わせる作品あり。作者の趣味、嗜好がほの見える、読んでいて楽しい作品集です。 いつもの長編がバリバリの本流とするならば、これは「お楽しみ版」。「本流」でかききれないキャラクターの素敵さ、面白さを存分に味わわせてくれます。特に火村やアルマーニ森下の日常生活がうかがえて、ファンにはたまらないでしょう。「赤い帽子」は、大阪府警の「社内報」(社、ではないですが)に掲載されたという、なんともユニークな小説です。やるじゃん、大阪府警!「猫と雨と助教授と」は火村ファンにはたまらない!「わらう月」は本格的。だからこの作者は月に取り付かれているのだな、と再確認した作品です(笑)読後感がどこか甘い短編集です。 | ||||
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国名シリーズ第5弾のお馴染み火村英生と有栖川有栖の短編集です。トントン拍子で進むテンポの良さは短編集でありながら長編に劣らない面白さです。今回は脇役だった森下刑事が主役になる『赤い帽子』がオススメかもしれません。とても短い短編の「悲劇的」では生徒の提出したレポートに火村教授が最後に付け加えた18文字。たった18文字とは言えど唸らされるものがありました。 | ||||
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これまでの国名シリーズと比べると、ちょっと”コーヒーブレイク”的な作品だなあと思いました。全編を火村教授の殺人トリックを見抜く鋭い推理を期待して読むとちょっとがっかりするかもしれません。が、「わらう月」の推理はさすがだなあと思いました。観察力に優れた教授ならではの推理です。オーストラリアに行ったことがないので思いもしませんでしたが、月っていうのは南半球では北半球と逆に欠けるんですね。「赤い帽子」では、今まで脇役だった森下刑事が主役です。全体の中ではこれが一番推理小説っぽいかも。私が一番好きなのは「悲劇的」。推理じゃないんですけど、これでもかとたたみかけるように怒り狂う学生のレポートに対して火村教授が出した答えは?たった1行の文章に、彼の全てが表現されているようでおもしろかったです。今回はいつもとはちょっと”色”が違うようですが、全編を通して「不思議」な空気が流れているようで、楽しませてもらいました。 | ||||
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