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(短編集)

ペルシャ猫の謎



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【この小説が収録されている参考書籍】
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)

ペルシャ猫の謎の評価: 3.30/5点 レビュー 23件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 1~20 1/2ページ
12>>
No.23:
(5pt)

綺麗な状態で満足

古本でも綺麗な状態で満足。こちらの本は古本でも他社よりランクが上だと思う。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.22:
(3pt)

突出したところはないが

有栖川有栖氏は、私にとって評価の難しい作家さんです。
法月倫太郎氏のようにアイデアが詰め込まれすぎて小説の面白さを壊すような破天荒さも無く、麻耶雄嵩氏のようにミステリの枠組みを壊して力ずくで読者を幻惑させる意外性も無く、綾辻行途氏のように凝った叙述を自由に使いこなす器用さも無い様に思います。
しかし、結果的にここに挙げた作家さんの中では、綾辻行途氏の次に多くの本を読んでいます。
この本も、構成や語りに工夫を凝らしているものの、突出して印象に残る作品はありません。
しかし、読んで時間を無駄にしたかというとそんなことは無く、たぶん他の作品を捜してまた読むと思います。
そんな不思議な作家さんですが、これから読む方には、東京創元社から出ている学生アリスシリーズか、国名シリーズの中からなら「スイス時計の謎」をお勧めします。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.21:
(1pt)

ミステリではない。シリーズのキャラクターが好きなら。

本作はミステリではない。
本格ミステリの国名シリーズの中の一つであるが、キャラクターが共通しているだけ。

以下ネタバレあり

表題作が「ドッペルゲンガー見たんですよ」で終わり。
当然ミステリを期待して買われる本なのにこのオチはひどい。

これは本格ミステリ作家として、読者に対する裏切りである。
本格ミステリのルールの一つに「作家は嘘を書かない」があると思う。
「嘘をつく」登場人物は作中に登場するが、作家が地の文で嘘を書くのはNGだ。そうでなければ読者にとって解けないアンフェアな謎になる。
本作は「地の文で嘘を書く」を超えて、ミステリを期待して買う読者を騙して売っているに近しい
(レビューでネタバレをしない、も読者のルールではあるだろうが、本作は本格ミステリではないのでルールを破らせてもらった)

国名シリーズから外して「シリーズの番外編」として取り扱うべきものだろう。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
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No.20:
(4pt)

火村・アリス・シリーズの外伝的な作品集

火村・アリス・シリーズの外伝的な要素が強い作品集です。他のレビューアさんがおっしゃっているように、犯罪トリックを鮮やかに解決する新本格派ミステリを期待するとがっかりするかもしれません。有栖川作品を初めて読んでみようと思う方には向かないのではと思います。

「切り裂きジャックを待ちながら」1994年にドラマとしてテレビ放映されたもの。あとがきで有栖川氏が書いておられるように”自分が原案を出して”脚本家の方の提案をプラスし、合作と言っていいような作品だそうで、かなり演劇的な雰囲気に仕上がっています。個人的には、演劇独特の大げさな演出やセリフがちょっと受けつけず・・・いまひとつの印象になってしまいました。
「わらう月」女性が主人公で一人称で書かれていて、夜の海辺と月の光が印象的な美しい作品です。最後は火村が鋭い推理で犯人を追いつめていきます。
「暗号を撒く男」京都で起こった殺人事件にすぐ近くの大学に勤める火村が駆けつけます。どこかユーモラスな雰囲気のある作品。最初に大阪の天王寺で、名物串カツを食べる火村とアリス、時々登場する作家の朝井小夜子が登場したりして、本筋には関係ないのですが、大阪の雰囲気をトラベル・ミステリ風に楽しめます。
「赤い帽子」火村シリーズに時々登場する、ジャニーズ系ばりのアルマーニ・スーツのイケメン刑事、森下が活躍する作品です。大阪ドーム付近で起きた殺人事件の捜査にあたるのですが、登場するのは大阪府警の面々で火村・アリスは出てきません。日ごろは脇の森下刑事のまじめな人柄や生活が伺えて興味深かったです。ファンになりそうです(笑)。
「ペルシャ猫の謎」殺人未遂で終わった事件の真相を火村とアリスが解くのですが、他のレビューアさんもおっしゃっているように、この作品はちょっとルール違反ではないか、と。自分はパズラー志向ではなく、むしろ犯罪に至る人間ドラマなどの方に興味があるのですが、それでもやはり、これはないだろうと思ってしまいました。本のタイトルにもなっている作品なのに、これはちょっと・・・です。
「悲劇的」、「猫と雨と助教授と」は両方とも火村に関するちょっとしたエピソードで、ミステリではありません。無神論者でどこか殺伐とした火村の内面と、捨て猫を拾ってこずにはいられない優しい側面の両方を描いた作品で、ファンの方には微笑ましく読めると思います。「ペルシャ猫・・」もそうですが、やはり猫好きで自身も3匹飼っておられるという有栖川氏本人と重なり、親しみがわきました。

最近は「作家の犯罪現場」や「作家小説」のような、エッセイや新本格から離れた作品も読んでいたため、毎度ミステリを期待する気持ちがなかったせいもありますが、作品の構成と文章のうまさが印象に残りました。「作家の犯行現場」のあとがきで、有栖川氏自身が「私にすれば小説とエッセイは別腹である。(ついでに言えば、本格ミステリーとそれ以外の小説も別腹)」と書いておられるのですが、この短編集はそうした”別腹”ものを集めたような印象です。97~99年の作品だそうですが、本格ミステリばかりでなく、いろんなジャンルのものを書いてみようと試しておられた時期だったのかもしれません。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.19:
(5pt)

火村と森下の意外な姿が見られます。

ただし、火村の裏側が見られる作品は
はっきりいってしまえば「非ミステリーもの」です。
数少ない例外作品なので
そこのところご注意を。
(ただし、どちらもそんなには長くはありません)

オススメの作品は
倒叙の絡む作品の「わらう月」でしょう。
ただし、前に出てきた倒叙作品とは違って
最初からそれらの色はにおってはこず
火村が関連人物へ質問していく上で
倒叙だということに気づかされるはずです。

地域の特性、というものを使い
アリバイ工作を行うのですが、
被写体である人間のある特性を
見抜くことができなかったがゆえに
火村にいたいところを突かれる羽目となります。

まあ、絶対的な「あること」は近いまではありますが
完全に、にはならないんですよね。
それをうまく利用したな、と思いました。

表題作に関しては賛否両論出るだろうな。
まあ、特殊状況下だから、
そういった事柄になったとしても、
決して否定はできない状況ではあったけど…
ちょっと使うには反則だったかも…?
(ありえなくはないからアンフェアじゃない)

特殊なトリックを使っているので
そういうのが嫌いな人には勧めません。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.18:
(1pt)

有栖川有栖の作品とは思えないような不出来な一冊。トリックもロジックもない。(ネタばれあり)

これまでとは傾向が違う、というような問題ではない。
仮にも推理小説というジャンルでシリーズ化している作品群の中で、この出来は「なめとんか」と言いたくなる。
まともに購入していたら壁に投げつけているところ。
この作家のファンなだけに、腹立たしい。
あまり好きではない火村シリーズも、これまで読んできたものはある程度のレベル以上だったから読めてきた。
しかし、本作品は「中学生のときに考えた習作です」と言われて納得するレベル。
特にひどいのが以下の3作品。

「暗号を撒く男」は長編「46番目の密室」ででてきた一見お遊びのアレを彷彿とさせるが、あれは太い物語の中の一部として絡めたから面白いのであって、この謎解きを前面に押し出して作品にするようなものではない。クイズとして出されたならいいが、無理やり殺人事件と絡ませているのがきつい。実際殺人とはほぼ無関係だったし。

「悲劇的」これのどこがミステリなのかわからない。物語としてもわからない。

「ペルシャ猫の謎」これは、肝心の謎がオマケならよかった。メインに解くべき殺人事件の謎があり、それとは別に謎として超常現象があるというのなら。実際そういう形で成立しているミステリもある。しかし、この作品は「弟を見た」という謎以外はありふれた殺人事件であり、最初からその謎に焦点が合わせられていた。それでこちらも頭をひねって考えた結果の真相がアレとは・・・。たとえやりたかったとしても、こういうのは「世界ふしぎ話」にでも書けよ。これが「本格推理小説」といえるのか、有栖川先生。
超常現象を持ち出さなくても、ガスで意識がもうろうとして幻覚を見たでもいい、ただメインの謎にすべきことじゃないだろう、と。

その他の作品も今一つ。星2.5から3ぐらいの出来。
(「赤い帽子」だけは警察小説として読めば星3.5ぐらいだが)
ミステリ好きには耐えられない一冊でした。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.17:
(4pt)

少し変わった短編集

うちにはペルシャ猫もいることと、有栖川有栖が好きなので、購入しました。書店では売り切れていて、こちらで購入できてよかったです。
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No.16:
(5pt)

よかった

商品の内容自体は素晴らしいのですが、配送が雑。ページ折れとかありました。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
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No.15:
(4pt)

異色作

"ミステリ"<<作家アリスシリーズの補完作品。
キャラクター掘り下げの色が強いのではないでしょうか。
箸休めのようで個人的には大変楽しめましたが、初めてシリーズを読む人には薦められません。
"物語"としては充分以上に面白かったです。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.14:
(5pt)

書店で見つけられず注文しました。

作者のコメントの入った広告も折り込まれており、内容はもちろんのことその点も満足できました。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
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No.13:
(4pt)

ミステリ史上屈指の禁じ手が炸裂する表題作?

有栖川氏の短編の国名シリーズの一冊。紹介でも煽っているミステリ史上屈指の禁じ手が炸裂する表題作が気になるところだが、オチを知ればどうってことないオチである。ガチガチの論理的本格志向というよりはライトなタッチの気軽に読めるミステリー短編が収まっており、シリーズのファンなら納得のいく出来と言える。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
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No.12:
(2pt)

酷い

ミステリとして読めるのは最初の二作ぐらいで、後はそもそもミステリですらないものばかり
表題作であるペルシャ猫〜からしてオカルトオチという酷さ
全体的にかなり出来が悪い
買う理由があるとするならシリーズだからというぐらいで、火村シリーズファン以外は買わないほうがいいだろう
お勧めできない一冊
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.11:
(1pt)

……こんなだっけ

発売当時に読んでて、最近読み返してみたくなって
読んでたら「え……これはないわ……」と
ちょっと呆然としてしまいました。

10年以上前に読んだとき何も思わなかった自分が
不思議でしょうがない。

特に表題作。
こういうのもありだって、頭柔らかくして
読むべきだ、という意見には、
「この本が、『推理小説』『ミステリ』と謳っていないのなら、
認める」としかいえない。
普通の小説なら、いやそれでも苦しいが、
人の好みもあるし、一応好きな人がいてもいい。

だが、『推理小説』のシリーズ作品でドッペルゲンガーって。

それはないわ。

思いついたとしても、締め切りが迫っていたとしても、
あーあ、やっちゃった、感がすごい。
ご自身で同人誌でも作ってそれで発表するなら
勝手ですが、売り物でこれは……ないわ。

アガサ・クリスティの「アクロイド殺し」が
読者にとってフェアか、アンフェアかで、
発売当時大騒ぎになったといいますが、
「ペルシャ猫」なんか議論の余地すらない。

関係ないですが、アクロイド殺しのほうは
犯人を捜しながら読まない私が
死体が発見された瞬間に犯人がわかったので
フェアだと思いますが。

火村シリーズではアリスが見当違いや変な想像で
犯人を考えて、火村が否定するパターンが多いけど
アリスの意見そのまま通っちゃったよオイ!!
な、読後感。
「赤い帽子」も後編全部ページ落丁してる? と思ったし

なんか、火村好きな読者の為の
キャラクター小説みたいだった。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.10:
(3pt)

猫に捧げる短編集

「わらう月」は、一人称が有栖川ではないという点からして、新鮮な切り口が面白い。犯人当て小説ではないし、トリックは呆れるほど単純だが、月恐怖症の女性の苦悶が切々と語られるサスペンステイストが心地よい。 「赤い帽子」もやはり、有栖川や火村ではなく脇役の森下が活躍する、いわば国名シリーズのスピンオフ作品だ。存外に冴えた森下の存在感が逞しい。犯人(物証は無いが)と対峙する緊迫感も凄味を効かせているし、あえて答えを投げ出したラストも絶妙に計算された演出だと納得。 さて、表題作の「ペルシャ猫の謎」。シリーズキャラ以外のキャラが最も丁寧に描かれた作品である。特に、一充のペルシャ猫・ペルへの愛着が微笑ましく、前半は国名シリーズ中でもとりわけ痛快に読めた。オチはしかし、溜飲が下がらない。反則だというのではない。こんなものは古今東西いくらでも例があるのだから。ただ、モチーフの「猫」をもっとフルに活かしたものであれば、より美しいものになったのではないだろうか。 最後の「猫と雨と助教授と」はミステリではない番外編だが、普段はシリアスな火村の愛猫家としての一面が、人間味溢れるエピソードを交えて語られる小品。これを「ペルシャ猫」と繋げた掲載順序は見事に成功している。有栖川有栖の猫への愛がひしひしと伝播するそんな読後感に、はからずもやられてしまった。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710
No.9:
(3pt)

科学と非科学の境目

有栖川有栖はなぜか身近に感じる作家だ。
作品が身近だとか、ものの見方が身近だとかではなく、作家自身を身近に感じてしまう。
なぜだろうと考えるに、彼自身が人との距離が近い人なんではないかな。作品を読んで作家のそんな人物像を感じさせるのも珍しい。
『ペルシャ猫の謎』は国名シリーズの短編集で、読み終えた後いつまでも記憶に残ることのない、読み捨て本に近いものなのだが、このクソ暑い最中には体力使わなくていい。
特にタイトルになった『ペルシャ猫の謎』は、殴られて意識朦朧のときに猫を抱いた自分そっくりの男を見た。だから双子の弟が犯人だと思ってたら自分のドッペルゲンガーだった。と言う、トリックと真相が逆じゃねーのか?ってなオチでとっても気に入っている。
読んでて「ドッペルゲンガーじゃないの?」と思ったら、その通りの解決で意表をつかれたってのもある。
そーゆーのいいかも。発表してみよーっと。ってな作者の気持ちが楽しいのよ。
科学と非科学の境目はそんなにはっきりしたものじゃなくって、現在ある方法論で解明できないものが非科学と呼ばれてるだけだろう。納得できようができまいが『あり得なかった仮説を消し去っていって、最後に残ったものは、どれだけありそうもなくても真実だ』って当然のことだから。
思考に限度枠を作らないで行きましょう。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508
No.8:
(2pt)

もうまともに書く気はないの?

 1999年の講談社ノベルスの文庫化。国名シリーズの第五弾で、7篇が収められている。
 どれもものすごく出来が悪い。読者をなめている、というかバカにしているとしか思えないお粗末さ。トリックとして成立していなかったり、結局、謎が解かれなかったり。
 著者には、もはやまともなミステリを書く気はないのだろうか。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508
No.7:
(3pt)

えっ、これが…

この作品は、『国名シリーズ』の第5弾に当たるわけだが、なぜだかこの作品群はクオリティが低いように感じた。特に表題作の「ペルシャ猫の謎」は、その失速具合が如実に現れている。いくら他に糸口がないからってそれはないでしょ…、と思ってしまった。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508
No.6:
(1pt)

ファンは許せる?

これは…特に表題作は…どうなの!?という感じ。
有栖川ファンは、「こういうのも、またよし」と思えるんでしょうか。
私は思えなかったなあ。
「ブラジル蝶」あたりを面白く読んだあとで、これを読むと、
ガッカリするんじゃないかと思います。
逆に、これを最初に読んじゃった人は、どう思うんだろう、と
他人事ながら不安。
「ほかにもいい作品がいっぱいあるので、読んでみて!」
と、余計なことを言ってしまいそうです。
「火村助教授の、どんなことでも知りたい!」
っていう人は、面白く読めるかも。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508
No.5:
(4pt)

火村助教授のエピソードに、ぐっときました。

 有栖川有栖さんのミステリのなかでも、やわらかな肌触りを感じる作品が好きです。 国名シリーズの五冊目にあたる本作品集では、おしまいのエピソード風のショート・ストーリー、「猫と雨と助教授と」のあたたかな温もり、そのしっとりとした味わいがいいなと思いました。臨床犯罪学者の火村英生助教授の猫好きぶりが、親友の有栖川有栖の目を通して描かれています。話の中にそぼ降る雨音のやわらかさと、助教授の猫かわいがりぶりを見守る有栖の眼差しの優しさに、ぐっときました。 ミステリ作品として一番の読みごたえを感じたのは、「赤い帽子」かな。この作品でも雨が降っていますが、それは土砂降りの雨。叩きつけるように降る雨音と、犯人の黒い殺意がオーバーラップするような、そんな味わいを感じました。 この作品ではまた、ラスト一行がピカリと光っていますね。話の幕の引き方が巧いな、秀逸だなと、そこが印象に残ります。 表題作の「ペルシャ猫の謎」。推理小説作家の有栖川有栖が、今まさに自分の本が売れようかという決定的瞬間に立ち合う場面が出てきます。そばで立ち読みするふりをしながら、「買え。買いなさい」と必死に念を送る作家のどきどきする気持ち、それがひしひしと伝わってきて、くすりとさせられました。これに似た体験をされたことがあるんだろうなあ、と思って。 それから文庫版の本書のあとがきを読んで、ひとつ、作家の遊びが仕掛けられていたことを知りました。さあ、分かるかな。えっ、私? それがちっとも気がつかなくて、さっきあわてて、ぱらぱらと読み返していたところです。
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)より
4062734508
No.4:
(4pt)

好みからは外れるけどおもしろい。

 国名シリーズを読み始めた当初は「パズル的な謎解きがおもしろい」って思ったんだけど、シリーズも第5弾になると、パズル性よりも物語性が強くなってきた。シリーズ当初に感じた「息抜きに読むような気軽さ」は無いけど、これはこれでおもしろい。 ・切り裂きジャックを待ちながら … 原案を映像化したモノをノベライズした(ややこしい)ものだそうで。映像を観たい。 ・わらう月 … アリスの語りでない物語は暗くなりがちなので、好みではない。 ・暗号を撒く男 … パズル的だけど、間抜けさが突き抜けてないんだよなぁ。 ・赤い帽子 … バファローズ連発<いやそうではなく。火村もアリスも出ないけど、雰囲気は国名シリーズ。 ・悲劇的 … うーーーーーーーーーーーーん。深く考えたらあかんな。 ・ペルシャ猫の謎 … 国名シリーズ当初の「そんなオチを小説に使ったら反則だ」的なオチだった。 ・猫と雨と助教授と … おまけ。
ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ペルシャ猫の謎 (講談社ノベルス)より
4061820710

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