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誰の死体?



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【この小説が収録されている参考書籍】
誰の死体? (創元推理文庫)

誰の死体?の評価: 4.00/5点 レビュー 11件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(4pt)

これぞ英国

内容について。第一次大戦後の英国を舞台に、陽気でおしゃべりな貴族探偵と侍従が活躍。しかし屈折しているのがいかにも英国。坂田靖子さんの『バジル氏の優雅な生活』を好きな人にお勧めです。
誰の死体? (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:誰の死体? (創元推理文庫)より
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No.7:
(4pt)

キャラクターがいい

"『先代公妃がおっしゃるには、例の実直なるバターシーの建築家が、風呂桶の中に死体を見つけたそうなんだ』『それはそれは、御前。何よりでございます』"1923年発刊。本書はクリスティに並び称されるミステリの女王による貴族探偵ピーター卿シリーズ、記念すべき第一弾。

個人的にはアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』作中内で紹介されていて、興味をもって手にとりました。

さて、そんな本書は日本国内では紹介が遅れた為、同時代のエラリー・クイーンらと比較して知名度で劣っているも、英語圏では現在に至るまで根強い人気を誇る(らしい)ドロシー・L・セイヤーズの処女長編にして、人気シリーズ"ピーター卿シリーズ"の第一作で、本書では英国貴族院随一の資産家であるデンヴァー公爵家の次男、ピーター卿は『知人の家の浴槽』で発見された"全裸に鼻眼鏡だけの死体"の正体を探るべく、友人にして優秀な警官パーカー氏。そして忠実な従僕バンターと一緒に解決に向かって突き進んでいくのですが。

まず、冒頭からの電話で事件を知ったピーター卿が競売をバンターに託して現場に急行する【あまりのスピード感、行動の早さ】にびっくりしましたが。物語が進むにつれて上流階級らしい『博識さと饒舌さ』上品さの一方で、戦争で心に傷を負っている【ピーター卿のキャラクター的な魅力】に引き込まれました。

また、ピーター卿視点で進むいわゆるミステリ的な謎解き部分以外。二つの大戦の間の英国の様子。若者たちの共産主義かぶれや、ロシア革命から逃れて来た母娘の様子など【当時の社会情勢が伝わってくる】のも新鮮で興味深かったです。(男ぶりのいいかた=ウィリアム・モリスそっくり。というセリフも何故か印象に残ったりも)

海外古典ミステリが好きな方はもちろん、謎解き以外も楽しめる作品としてオススメ。
誰の死体? (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:誰の死体? (創元推理文庫)より
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No.6:
(5pt)

怖い表現はあまり見られません。

この著者は女史とよく比べられる作家でもあります。構成から言えば女子のほうが上でありますが読みやすさ、で取るのならばドロシーのほうですね。主人公が明確な危険には巻き込まれませんので安心して読むことのできる作品です。この事件は初期でわかる要素である身元が容易にわからないようにしてくれているのです。これは巧妙な犯罪ですね。しかも真相部分はかなり手の込んでいるという。何よりもこの作品で特徴的なのは探偵役のピーター興でしょう。決してお堅い人ではありません。ユーモアもある人です。だけれどもなにやらあるトラウマを抱えているようですよ…?面白いのではありますがひとつだけ難点があります。実は犯人の告白の前に含みのある描写があるのですがわかる人には告白前にこの時点で犯人が割れてしまうのです。そういう難点はあるものの読みやすい作品ではあります。
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No.5:
(5pt)

徹底した筋道の妙

クリスティと並んでミステリの女王と称されるセイヤーズが上梓した長編第一作。本書が初登場となる貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿シリーズ
の一作目に当たります。
ある朝、ピーター卿とも知り合いのいたって健全な建築家シップス氏が住むフラットの浴槽の中に、まったく見知らぬ男が素っ裸で死んでいたと
いう事なので、ちょっくら行って視てやるかってな風にピーター卿が趣味で息抜きの犯罪捜査に乗り出します。
セイヤーズのほとんどの作品に当て嵌まるし本書もそうなのだが、どちらかというと衝撃を求める人より過程を愉しんでやりたい人に向いていま
すね。勘の鋭い人なら犯人もトリックも序盤で分かってしまうが、それでも面白いのは精神破綻気味のピーター卿と真面目で慎重なパーカー刑事
がヤイヤイ言い合いながらも一歩一歩真相に近づいていくのが魅力的だからです。それプラス、従僕の鑑の様なバンターや兎角ユニークでお茶目
なピーター卿の母上なども好いんです。理詰め理詰めで進むんだけど、エスプリがきいた会話のやりとりや台詞回しで最後まで読み手を飽きさせ
ないのが、セイヤーズの凄い所ですね。如何に先鋭的な物の考え方をするか、如何に理論武装するのが得意かがよく判ります。
だので、伏線に重点を置くより筋道に重点を置く人向けで、譬えるなら盤上ゲームで相手をじわじわと追い詰める時のような感覚に陥りたい方に
お薦めなのです。
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No.4:
(4pt)

年代を感じさせない作品

ピーター卿シリーズ長編第1作
アガサ・クリスティと並び、ミステリの女王と呼ばれるドロシー・L・セイヤーズの作品。
驚いたことに、作品の古さを感じさせない。ユーモアがあるのだが、その裏にキャラクターの奥深さを感じさせる。また、第1次世界大戦の状況を感じさせる描写などもあり、それがまた作品の奥深さを感じさせる。
探偵小説としても、1923年の作品として考えた場合、ピーター卿、犯人役、両方に現代性を感じるところがあった。
色んなこと書きましたが、肩肘張らずに読んだ場合も各々のキャラクターのやり取りも楽しめて面白い作品です。
バンターが熱弁をふるうシーンはなんかニヤニヤしてしまいました。
誰の死体? (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:誰の死体? (創元推理文庫)より
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No.3:
(5pt)

推理の面白さは保証します。

質のセイヤーズ ともいわれるだけあってキャラクター、謎解きの面白さは天下一品です。この作品ではシリーズの主要キャラクターがほとんど顔をそろえています。
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No.2:
(4pt)

イギリスミステリの代表格

同時代のクリスティと比べると寡作ですが、その影響は無視できないものがあります。ある建築家の浴槽から金縁の鼻眼鏡以外つけていない死体が発見されます。死体の身元がつかめない中、同時期に失踪した財界の名士の謎も絡まりながら話が進んでいきます。まず、カバーの絵が不思議な感じで好きです。犯人探しは小説を2/3ほど行ったところでほぼ分かってしまうので、それが目的の人は注意しながら読み進めていくことが必要です。どちらかといえば人物描写や時代背景の描写が巧みでしょうか。両大戦間の、一時の平和を享受しながらも前大戦の爪痕が残り、将来に向かって変化していく姿が印象的に描かれています。クリスティしか読んだことの無い人には雰囲気が全然違うので、読んでみることをオススメします。
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No.1:
(4pt)

青年貴族探偵ピーター・ウィムジィの長編一作目。

 事件はなんの変哲もない夫婦の風呂場で死体が発見される、挙げ句なんでか素っ裸で金縁の片目がね付き……別の意味でなんか怖いな。そして、それと同時期にほぼ同人相同風体の男がいなくなっていたって聞きゃあ、普通は同一人物だと思うがどうも別人らしい、金縁眼鏡もどっから出てきたかわからない。 とにかくピーター・ウィムジイ卿喋る喋る! 一度口開くと5~6行はいってしまうマシンガントーク、でもほややんとしたいい人、お兄さんが侯爵さんで要するにめっちゃ偉い。警察に仲良しさんがいたり、そもそも権力が引っ付いているのであんま皆逆らえないし。個人的にお母様結構好きです、後の作品でかもしんないけど。 とりあえず行方不明になった資産家のタイムスケジュールでも調べてみよーか、てなわけでふらふらふら、お部屋を見てなんか変だなぁ、と思ったり。金縁眼鏡でまたちょっとした悶着があったり、簡単にいえば完全スカ。能天気な友人の恋愛話はあったりしますが、ドラマ的に面白いのは次巻からかな、ワタシ結構パーカーさん好きなんだが(警察の仲良しさん、頑張って出世中。)、この巻のザグ警部さんもなかなか味がありますですかも、よくいる無能ってタイプですが。
誰の死体? (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:誰の死体? (創元推理文庫)より
4488183026

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