■スポンサードリンク
オランダ靴の謎
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
オランダ靴の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 21~40 2/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
病院内で起こる連続殺人事件を描いた作品で、エラリー・クイーンの代表作の一つ。 それにしても、閉ざされた建物内で起こる連続殺人であるため、前回レビューを書いた完全なロジカル系ミステリーの『悪魔の家系図』とついつい比べてしまったのですが、 『悪魔の家系図』に比べると、こちらは幾分緻密さに劣るなと感じました。 何故なら、主な理由として ・主人公が犯人を最終的に確定したとする根拠が弱い。 ・謎を解明する際、作者の論法に対して反証が可能であり、その可能性に従えば、ある人物が容疑者になり得るのですが…この点を無視していることが不十分。 但し、その新たな容疑者の設定をある特定の条件にすれば、それだけで犯人ではあり得なくなるため、作者がこの点に気付いていれば、この人物は容疑者から排除する ことができたのですがね。 と、以上ですが…そんなわけですから、本格慣れした読者には、ちょっと物足りないというのが正直なところです。 作品の解説には、「有名作家達によってフー・ダニットの最高峰と言われている」と書かれていますが、上に挙げた点を考えても、それはちょっと過大評価し過ぎですし。 しかし、本格ミステリーの歴史的名作として、また、本格らしい本格に取り組む際のオーソドックスな「入門書」として、前述の反証可能という欠点を含めましても、 初心者が自分でしっかりと考えて読める本として、高く評価して良いかと思います。ですから、星4つ位が妥当かなと。 但し、クイーン作品に関して言えば、以前にレビューを書いた『エジプト十字架の謎』も、同様にミステリとしての出来を客観的に評価した結果、星4にしたわけですが、 個人的な好みで言うと、あちらの方が面白くて好きですね。 ちなみに、この度は新訳が出たので新たに買い、久しぶり読んだのですが、やはり旧訳に比べ堅さが取れた親しみ易い表現になっている気がしますし、 何より文字が大きくて読み易いのがいいです。 それにしても、前回レビューを書いた『悪魔の家系図』があまりにも緻密でしたし、更にその前にレビューを書いた『悪魔と警視庁』も実に洗練されていましたので、 この度のクイーンの代表作でさえ物足りなさをつくづく感じてしまい…今後何を読めば良いのやら。 『悪魔と警視庁』に関してはこの作品同様に星4にしたわけですが、あちらは限りなく5に近い4、こちらはちょっと3よりの4というのが正直なところですから。 しかし恐らく次のクイーン国名シリーズの新訳は『ギリシャ棺』でしょうから、特に、旧訳が読み難かった記憶のあるこの作品に関しては、読み易くなっている事を期待し、 楽しみにしたいですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ずっと昔に創元文庫で読んだまま,この新訳は未読です(したがって点数は旧訳によるもの→便宜的でスミマセン)。ただ同じ角川版のレーンものは全て読み,越前氏の訳は非常に優れたものだと思っています。リズムもあってキャラクターの訳し分けもわかりやすく,読みながら混乱することもありません。ただ驚くべき偶然で前述の創元版もクイーンの新訳化が同時進行しており,読む側としてはどちらを手に取るかという悩みが生まれてしまいました。で,ここで本当に言いたいことを…なんでこんなカバーイラスト?創元版がクラシカルな味わいの洒落たものなのに,どうして今風のアニメっぽくてそぐわないものにしたんですか。あえて差別化をねらったとも思えないし,担当者のセンスを疑います。角川って,以前も漱石とかにこうした手法を使いましたよね。若い読者層を取り込む意図なら,もっと別なアイデア出してくださいよ。ハヤカワ文庫新版のクリスティーも安直なカバーがあるけど,ほんとイメージ壊すからやめてほしい。これが最後の「ニッポン樫鳥」まで続くかと思うと憂鬱です。というわけで,装丁だけに限るとさすが老舗・創元版の圧勝。角川さん,今からでも考え直してね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
動機など関係なく、誰に犯行が可能だったか、ただひたすらに物理的な手がかりを基に論理的に犯人を絞り込む、という無駄のないパズル。最後に出てくる手がかりがなくても充分犯人が当てられそうな気もするし、今の基準に照らせば物語的な書き込みが足りないとも思うが、本格推理の古典として楽しめた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「解説」によれば、本書は「フー・ダニット!(Who done it?)」(誰が犯人か)の犯人当て推理小説の分野において最高峰に位置するらしい。確かにこいつが犯人だとは、いくら本書が「フェア・プレイ」に富んでいるにしても、まず気づかなかった(少なくとも、私には・・・・・)。 クイーンの一連のミステリーはいわゆる「本格的推理小説」の分野に属し、犯行の動機はあまり重視されない。いかにして、犯人が犯行を行い、なぜ、彼(または彼女が)犯人だと断定できたのかの推理に重点が置かれる。日本の推理小説が犯行の動機に重きを置くのとはちょっと違う。この「オランダ靴」において、その動機が最後の最後、この翻訳においても最後の一行に集約されているのが、実に、実に、実に面白いのだ。 「解説」を読めば、本新訳が現時点でのクイーン「国名シリーズ」の日本語訳の決定版であることがよく分かる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
現代語訳を出して欲しい。折角面白い作品なのに訳が戦前モノか?って言う感じで現代社会から懸け離れている。可成り理解に苦しむ部分も有ると思う。確かに原文(英語)も未だに昔のままのヤツが出回っていて読みにくかったが、改訂版も出回っている。翻訳する時点で新しく現代に合わせた改訂版をそろそろ出して欲しい。もっとエラリークィーンの良さを普及させて欲しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
でも、なかなか面白かったそうです。軽く読めたとの事です。寝る前のひと時のちょうど良かったようです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んでみると、個人的にアガサ・クリスティよりエラリー・クィーンの方が波長が合って読みやすい。この違いは何なんでしょう。男女の違いなのか しかし、何度読んでも良くできた構成を持つ作品です。最近発売される推理小説には、とんと目にかかることができない重厚な内容です。よくありがちな犯人の感情を高ぶらせて墓穴を掘らせたり、告白がないところも良いです。あくまでも論理的に構築した結果から結論を導き出す手法が見事です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クイーンのロジック炸裂であり、国名シリーズの中でも出来の良い作品である。舞台が病病院というのが、また良い。作品の評価は「エジプト〜」や「スペイン〜」の方が高い用だが、私は好きだ。 この頃のクイーンの遊び心と本格スピリットには、若いときに一度嵌ったほうが良い。この余剰を残さない解決のスッキリ感を本当に楽しめるのは、頭の柔らかいときだと思う。国名シリーズののち、クイーンの指向は妙な方向に行ってしまうが、本作での「謎と論理のエンタテインメント」ぶりは、都筑道夫があこがれ、目指した方向のひとつである。 歴史的にも、ミステリ的にも、間違いなく傑作である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クイーンのロジック炸裂であり、国名シリーズの中でも出来の良い作品である。 舞台が病病院というのが、また良い。 作品の評価は「エジプト〜」や「スペイン〜」の方が高い用だが、私は好きだ。 この頃のクイーンの遊び心と本格スピリットには、若いときに一度嵌ったほうが良い。 この余剰を残さない解決のスッキリ感を本当に楽しめるのは、頭の柔らかいときだと思う。 国名シリーズののち、クイーンの指向は妙な方向に行ってしまう。 しかし、本作での「謎と論理のエンタテインメント」ぶりは、都筑道夫があこがれ、目指した方向のひとつである。 歴史的にも、ミステリ的にも、間違いなく傑作である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さすがはフェア精神に富んだ作家である。 どんな犯人でもこのロジックの追及の前には犯行を自白せざるをえない完全無欠の論理的推理。 まるであたかも既に80年前の病院の至る所に監視カメラが付いてるかを疑わせる名探偵エラリー・クイーンの眼力である。 Y、Xの悲劇で存分に発揮された名探偵ドルリー・レーンの明晰な論理的頭脳が そのままエラリー・クイーンに乗り移ったか如くの鮮やかな解決法だ。 ただし「動機」の描写がややおざなりになってるのと「論理」に心血を注ぐあまり 「物語」としてはラストのカタルシスまでがやや冗長に感じられるのは残念だ。 もちろんこれは当時のほぼすべての本格派作品にいえることだが・・・ にしてもそれを全て忘れさせるほどの読後感は流石の一言である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さすがはフェア精神に富んだ作家である。 どんな犯人でもこのロジックの追及の前には犯行を自白せざるをえない完全無欠の論理的推理。 まるであたかも既に80年前の病院の至る所に監視カメラが付いてるかを疑わせる名探偵エラリー・クイーンの眼力である。 Y、Xの悲劇で存分に発揮された名探偵ドルリー・レーンの明晰な論理的頭脳が そのままエラリー・クイーンに乗り移ったか如くの鮮やかな解決法だ。 ただし「動機」の描写がややおざなりになってるのと「論理」に心血を注ぐあまり 「物語」としてはラストのカタルシスまでがやや冗長に感じられるのは残念だ。 もちろんこれは当時のほぼすべての本格派作品にいえることだが・・・ にしてもそれを全て忘れさせるほどの読後感は流石の一言である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定がまず面白いですね。 何せ患者がいざ手術だ!という前に 殺されてしまうのですから。 しかもそれで終わるのかと思ったら そうでないと来ているんだから。 途中、怪しげな行動や 登場人物にまつわる過去などが いろいろと露見してきます。 しかしながら読者をほかのほうに向かせる わなも仕掛けているのでご注意を。 最後は驚きに、 さらに驚かざるを得ないでしょう。 クイーンの作品にして珍しいケースですね。 いろんな意味で面白かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
国名シリーズの第三作。舞台は病院。やはり劇的な効果を発揮する舞台設定の妙は光りますね。神秘的にして同時に人工的でもある 特殊な境界内において、演繹推理の限界内に没入するエラリー。そして到達するフーダニット・ハウダニット・ホワイダニットが見事に 三位一体と成って緊密に組み合わされた純粋論理の結晶。 あまりに論理的に分析するが故に、もはやその行為自体が直感的であり霊的ともいえる驚きの飛躍をもってして演繹するエラリー。 換言すれば、それは演繹の為の演繹である。その捨て身の精神は、著しい抑鬱状態と晴れやかな気分を同居させる。この一作でこそ エラリーは名探偵としての両眼と精神を開いた。 最高水準の知的遊戯にして、ミステリーの新たな可能性を決定付けた前衛的芸術だ。是非、愉しく組み立てながら体験してみて下さい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
国名シリーズの第三作。舞台は病院。やはり劇的な効果を発揮する舞台設定の妙は光りますね。神秘的にして同時に人工的でもある 特殊な境界内において、演繹推理の限界内に没入するエラリー。そして到達するフーダニット・ハウダニット・ホワイダニットが見事に 三位一体と成って緊密に組み合わされた純粋論理の結晶。 あまりに論理的に分析するが故に、もはやその行為自体が直感的であり霊的ともいえる驚きの飛躍をもってして演繹するエラリー。 換言すれば、それは演繹の為の演繹である。その捨て身の精神は、著しい抑鬱状態と晴れやかな気分を同居させる。この一作でこそ エラリーは名探偵としての両眼と精神を開いた。 最高水準の知的遊戯にして、ミステリーの新たな可能性を決定付けた前衛的芸術だ。是非、愉しく組み立てながら体験してみて下さい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
苦手な国名シリーズの中で面白かった作品の一つ。 その理由は謎解きが靴に集約されている点であり、もう一つの名作である 「エジプト十字架の謎」との共通点だ。 全体をとおして、読者を置き去りにするようなこともなく、犯人を逮捕する 場面から、最後の証拠を確認する所までの展開が印象的だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
苦手な国名シリーズの中で面白かった作品の一つ。 その理由は謎解きが靴に集約されている点であり、もう一つの名作である 「エジプト十字架の謎」との共通点だ。 全体をとおして、読者を置き去りにするようなこともなく、犯人を逮捕する 場面から、最後の証拠を確認する所までの展開が印象的だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ファン待望の新版。作者作品中でその論理構成がもっとも精密と誉れ高い作品だが、旧版は異常に誤植が多かっただけに。 本書は確かにその推理は論理的だが、論理的であるがゆえに犯人が遺した靴から犯人像はある程度明らかになり、その分犯人の意外性には乏しい。 エラリーの説明を聞かないとわからないのは犯行動機だけである。 ところでその犯行動機だが、ただ単にカネ欲しさの犯行なら被害者はいずれは死ぬのだからそれを待っていればよく、いつかは犯人の手にカネが入るのだからわざわざ殺人を犯す必要はない。 何か本書に記されていない切羽詰った理由があるのだろうが、それはどこにも記されていないため、小説作品としての本書は読後感の印象が非常に薄い。 それと、『ローマ帽子の謎』は本書の後の事件であるとの原注が付されているが、なぜそのような設定にしたのか、その設定にどのような意味があるのか理解に苦しむ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ファン待望の新版。作者作品中でその論理構成がもっとも精密と誉れ高い作品だが、旧版は異常に誤植が多かっただけに。 本書は確かにその推理は論理的だが、論理的であるがゆえに犯人が遺した靴から犯人像はある程度明らかになり、その分犯人の意外性には乏しい。 エラリーの説明を聞かないとわからないのは犯行動機だけである。 ところでその犯行動機だが、ただ単にカネ欲しさの犯行なら被害者はいずれは死ぬのだからそれを待っていればよく、いつかは犯人の手にカネが入るのだからわざわざ殺人を犯す必要はない。 何か本書に記されていない切羽詰った理由があるのだろうが、それはどこにも記されていないため、小説作品としての本書は読後感の印象が非常に薄い。 それと、『ローマ帽子の謎』は本書の後の事件であるとの原注が付されているが、なぜそのような設定にしたのか、その設定にどのような意味があるのか理解に苦しむ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者国名シリーズの最高傑作の新版。 エラリーは「ローマ帽子の謎」でシルクハットからすべてを解き明かしているが、本書では一足の靴に着目し、ロジックに次ぐロジックにより解決を導き出す。 ロジックのみによって構築された芸術品であり、まさに推理小説の醍醐味を存分に味わえる作品。作者の最高傑作「Yの悲劇」に対抗できる作品はこれしかない! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者国名シリーズの最高傑作。 エラリイは「ローマ帽子の謎」でシルクハットからすべてを解き明かしているが、本書では一足の靴に着目し、ロジックに次ぐロジックにより解決を導き出す。 ロジックのみによって構築された芸術品であり、まさに推理小説の醍醐味を存分に味わえる作品。作者の最高傑作「Yの悲劇」に対抗できる作品はこれしかない! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!