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夜歩く
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【この小説が収録されている参考書籍】
夜歩くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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期待して読んだらあまり好みじゃなかった。 できるか、それ?と思ってしまう。 雰囲気はおどろおどろしくていいけど、フランスが舞台だとミステリーは苦手だとなんとなく感じてしまった。 予備判事ってなにする人? | ||||
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パタリロを思い出す(笑)。 犯人探しがもたもたしてる印象だし、被害関係者も自分の身をガチガチに守ろうとしてないし これはどーゆーことなんだろうなぁ~と思ったら、そんなことでしたか、みたいな。 人物の入れ替わりとか、諸々の趣向もございましたが、犯人はヤツってことが分かった時点で 最初の方見返す必要もないな・・・と。 だって、”小説内の事実”を語ってる必要性がないんだもの。 3作ほど読んでの結論は早いかもですが、どうもカーは自分に合っていないようだ。 | ||||
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ヴァン・ダインがその最高傑作『僧正殺人事件』を上梓し、エラリィ・クイーンが『ローマ帽子の謎』でデビューを飾ったのが1929年。その翌年(1930年)、ジョン・ディクスン・カーが一足遅れてプロ・デビューしたのがこの『夜歩く』によってだった。 舞台はフランスはパリ、探偵役はパリ警視庁のトップにして予審判事(なんだか警察と司法の分立に反するような気がするが・・・)のアンリ・バンコラン。ワトソン役の語り手がバンコランの若い友人の米国人ジェフ・マール。 かなり前に旧訳版を読んで以来の再読だが、処女作という点を別とすれば、カーの諸作の中では平均点という感じ。 後にカーの専売特許となるゴシック的な怪奇趣味や不可能興味はすでに横溢していて、ル・ガル(人狼)伝説といったイメージやポウの『黒猫』を模した趣向で恐怖を煽るが、これらのアイデアや仕掛けが全体のプロットと有機的に連関しているとはちょっと言いにくい。 密室のトリックもカー全盛期の豪華絢爛たる(?)トリックに比べるとずいぶん呆気ない。犯人も、かなり直截な伏線によって、「お前が犯人だ!」と言うかなり前からバレバレだ。おまけにエンディングもちょっと投げやりな感じ。 ヴァン・ダインやクイーンのニューヨークを舞台にしたモダン・ミステリに対して、始祖エドガー・ポウに回帰するごとくパリを舞台にとり、フランス人を探偵役に選んだカーのこの処女作だが、後にイギリスに舞台を移すにしろ、カーにとってヨーロッパというトポスがどういう意味合いだったのかは、興味深い問題だ。 それにしても、シド・ゴルトンというアメリカ人の極端に戯画化されたキャラクターや、ただ騒々しいだけの音楽として毛嫌いされるジャズ演奏、といった描写からは、カーのアメリカ批判というよりは、何だか自身の深い根っこにあるアンビヴァレンスが見え隠れして怪しい・・・。 一度、カーの伝記(『奇蹟を解く男』)を読んでみようかなという気になった。 | ||||
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代表作の一つに数えられることもある、カーのデビュー作。しかし、後の作品を読んだことがある人が期待し過ぎて読むと、少しガッカリかも。 トリックは現代人から見れば凡庸、否、むしろ無理が多いという印象ばかりが残ってしまい、犯人も含め、見え見えの感が強し。 また、全体的には不気味さが漂いながらも、カーの真骨頂とも言うべき、オカルト趣味が出ているわけでもない。 だから、カーの未熟さが強く感じられる作品であることは否めず、ガチガチの本格派を読みたい人には物足りないだろうし、 ましてや後のカーの名作と比較してしまえば目も当てられない。 しかし、プロットやトリック等も含めて、後のカーの作品に繋がる片鱗は垣間見れるし、何よりも、ストーリーテリングはさすがで、 話としては面白く、グッと惹き付けてサクサク読めるという魅力があり、本格派風の軽い読み物と思えば、十分に楽しめる筈。 そこで、これらを全体的に考慮すると、星三つ位が妥当だろうが、カーのファンで原点を知りたい人にはもちろん、 気軽に本格派を読みたいという人にも、それなりにオススメできる作品ではある。 | ||||
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アレクサンドル・ローランは、 妻ルイーズを殺害しようとして、 数年前、精神病院に収容されました。 彼は、今般ルイーズが 公爵のラウール・ド・サリニーと結婚するという噂を聞きつけ、 病院を脱走します。 「狼人間」となりパリを徘徊する彼に、 サリニー公爵が命を狙われているとの依頼を受けた 予審判事アンリ・バンコランは、 ケ・ド・トーキョーのはずれにあるレストラン、 フェネリの店に赴くのだが・・・。 不可能犯罪ミステリの巨匠、 ジョン・ディクスン・カーの処女作は、 そんな展開で幕を開けます。 果たして、フェネリの店の2階、カード室で、殺人事件が発生。 首を切断された死体が発見されるのですが、 これはもちろん「密室殺人」。 カーならば、当然ですよね。 正直なところ、この作品、傑作とまではいえません。 密室トリックも、カーにしては、 独創性に欠けるような感じですし、 意外な犯人の設定も、作品発表の1930年には、 すでにありきたりであったのでは、という印象を受けました。 それでも、後年の作品への萌芽となるような 作風を兼ね備えたミステリであることは間違いなく、 カーが好みの方なら、 是非読んでおくべき一作といえるでしょう。 | ||||
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本書はパリを舞台にアンリ・バンコランが登場するカーの処女作で、人狼伝説をベースに密室内で首切り殺人が起きるというスプラッタ・ホラーの「はしり」のような作品で、肝心の人狼は言葉だけが2、3登場するだけと尻切れトンボの感じはするものの全編に恐怖感が漂い、加えてポーの作品からの引用や『不思議の国のアリス』の本を小道具に使うなど、作者の趣味に満ち満ちた作品である。 (ちなみにポーとアリスの組み合わせは、『帽子収集狂事件』において別の形で再現されている。) バンコランは、読者には推理では到底わかりえない人間関係を次々に明るみに出すというような、いわば前時代的な超人的名探偵で、同じフランスを舞台にしたルルーの時代の作品に逆行したかのような感がある。 作品の核をなす密室トリックについては実に鮮やか、と言いたいところだが、もしもカード室のホール側のドア正面にフランソワ刑事(あるいは他の人)がいればそれだけで露呈するもので、偶然に頼りすぎている。急場しのぎのトリックならともかく、計画的犯行でこのようなリスクの高いトリックを用いるものはいないだろう。 | ||||
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本書はパリを舞台にアンリ・バンコランが登場するカーの処女作で、人狼伝説をベースに密室内で首切り殺人が起きるというスプラッタ・ホラーの「はしり」のような作品で、肝心の人狼は言葉だけが2、3登場するだけと尻切れトンボの感じはするものの全編に恐怖感が漂い、加えてポーの作品からの引用や『不思議の国のアリス』の本を小道具に使うなど、作者の趣味に満ち満ちた作品である。 (ちなみにポーとアリスの組み合わせは、『帽子収集狂事件』において別の形で再現されている。) バンコランは、読者には推理では到底わかりえない人間関係を次々に明るみに出すというような、いわば前時代的な超人的名探偵で、同じフランスを舞台にしたルルーの時代の作品に逆行したかのような感がある。 作品の核をなす密室トリックについては実に鮮やか、と言いたいところだが、もしもカード室のホール側のドア正面にフランソワ刑事(あるいは他の人)がいればそれだけで露呈するもので、偶然に頼りすぎている。急場しのぎのトリックならともかく、計画的犯行でこのようなリスクの高いトリックを用いるものはいないだろう。 | ||||
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有名な作家ですが、処女長編のためか まだまだ文章が「甘い」感じを受けました。 なぜそう思えたかと言うと、 ある程度読みなれた人が読むと大体犯人などが 読めてくるためです。 ただ、ラストの人物描写はとてもすばらしく、 人間の弱さ、と言うのを存分に感じることが出来て なかなか作品としてはよくまとまっています。 やはりトリックの甘さ、がマイナスですね。 | ||||
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カーの記念すべき処女作。蘇る「夜歩く」人狼。濃厚なオカルティックな雰囲気。その中で起こる不可能犯罪。冒頭で読者を驚かせ、かつ惹き付けるカーの特徴が処女作から出ている。本作を発表する前、カーは友人にこれを読ませた所「私にはサッパリ分からなかった」という返答を聞き、自信を得てデビューを果たしたと言う。ミステリ・ファンはその友人に感謝しなければならないだろう。 しかし、カーの後の多くの作品に見られるように本作も竜頭蛇尾なのである。最後に明かされる不可能犯罪の真相は、担当警部に鼻で笑われる程浅薄なもので、正直読んでいてガッカリした。平均点でクィーン、クリスティに勝てない所以である。良くも悪くもカーの持ち味が出た記念すべき処女作。 | ||||
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カーの記念すべき処女作。蘇る「夜歩く」人狼。濃厚なオカルティックな雰囲気。その中で起こる不可能犯罪。冒頭で読者を驚かせ、かつ惹き付けるカーの特徴が処女作から出ている。本作を発表する前、カーは友人にこれを読ませた所「私にはサッパリ分からなかった」という返答を聞き、自信を得てデビューを果たしたと言う。ミステリ・ファンはその友人に感謝しなければならないだろう。 しかし、カーの後の多くの作品に見られるように本作も竜頭蛇尾なのである。最後に明かされる不可能犯罪の真相は、担当警部に鼻で笑われる程浅薄なもので、正直読んでいてガッカリした。平均点でクィーン、クリスティに勝てない所以である。良くも悪くもカーの持ち味が出た記念すべき処女作。 | ||||
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