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復讐の女神



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復讐の女神の評価: 4.11/5点 レビュー 37件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 21~30 2/2ページ
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No.10:
(4pt)

スローテンポ

「カリブ海の秘密」に登場したラフィール氏なる人物の死から物語は始まる。ラフィール氏が生前、自身の死後、ある事件についてマープルに調査してもらおうと手配しておいたバスツアーにマープルは参加する。と、ここまではいいのだが、バスツアーに参加する事なった理由をマープルが知るのは中盤になったあたり…とにかく、ゆっくりしたペースで物語は進む。この点を我慢出来るかどうかがマープルのシリーズを楽しめるかどうかの分岐点といえる。ストーリー自体はマープルシリーズの中でも、よく練られているといえよう。ただ、この作品を読むのなら「カリブ海の秘密」を読んでからにした方がいいだろう。この作品のキーパーソンといえるラフィール氏について、よく理解しておいた方が絶対に楽しめる。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.9:
(4pt)

マープル、本当の最後の事件

かつて「カリブ海の秘密」で知り合ったらラフィール氏が死去し、彼から遺産の一部を譲り受ける条件として、ある捜査の依頼を引き受けることになったマープル。
何らかの犯罪を解決してもらうことのようだが...。
そうして何もわからぬまま用意された古い館と庭園めぐりのツアーに参加すると、同じ旅行客の中にラフィール氏の名を知る人物が現れ、過去の事件が紐解かれてゆく。
徐々に犯罪が明らかになってゆく過程は、ややじれったさを感じるが、何が起こったのか、そしてどのように解決するのか、読者の興味を最後まで尽きさせない作者の筆致はたいしたもの。
作者晩年の作品はほとんど駄作ばかりかと思っていたが、本書は例外といえよう。
ヘンリー・クリザリング卿の名前が出てくるのも、旧作ファンには懐かしい。
なお、本書は「カリブ海の秘密」と未完の「Woman’s Realm」(女性の王国? それとも女の領分、だろうか?)と合わせて三部作となるはずだったが、惜しいことに作者の死により実現せず、執筆順からすると本書が事実上のマープル最後の事件となった。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.8:
(5pt)

映像作品を先に見ました。

映像作品を先にみました。
誰が主人公かも知らずにみたので、1度めは日本語モードでみましたが、チンプンカンプンでした。
2度目に、英語で日本語字幕でみて、ああ、なるほどなるほどとわかりました。
3度目は、英語で英語字幕で見ました。
ミス マープルものは、イギリスの文化、風土とを知るのによい。
特に、牧師がよくでてくるし、牧師の住んでいる家もよくでてくる。
人間性の観察にたけたミス マープルものを呼んでおくと、イギリスでの会話の話題としてはハリーポッタよりもよいと思う。
ハリーポッタは、魔法の世界なので、現実のイギリスの描写が少ない。
海外文学を、その国にいくときの話題のために読むのは邪道でしょうか。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.7:
(4pt)

入り込むまでが。

長い。読み終わって思ったこと。
後半、謎解きのシーンはいつもながら楽しませてもらったし、全体を見たら面白い作品。
でも長い。
世界観に入り込むまでに時間が掛かりすぎた。
あと、不謹慎ながら大量殺人の話が好きな私としては物足りないところもあったので星4つ。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.6:
(5pt)

過去への旅にでたミス・マープル

「カリブ海の秘密」の続編で、前作で一緒に事件を解決した大富豪のラフィール氏が亡くなり、ミス・マープルにある事件を解決するよう遺言を遺します。ミス・マープルは指示された豪華な団体旅行に参加し、参加者や旅先で出会う人々とのたわいないおしゃべりの中から解決の糸口を様々にみつけていきます。全編に渡ってラフィール氏の影が見え隠れし、亡くなったはずの氏が大きな存在感を発揮しているのが、ラフィール氏ファンには堪えられません。
過去の解決済み事件を、当時の関係者に再度あたりながら再構築していくというこの手法は、ポアロの「象は忘れない」「五匹の子豚」に通じるものがあり、この2作品が好きな私のような読者にはたまらない面白さです。本当は3部作の予定で次の話の構想もあったらしく、確かに伏線らしきものも散見されたのですが、残念ながら遺作となってしまいました。
事件のテーマはミス・マープルの真骨頂といえるもので、「鏡は横にひび割れて」と同様、明らかになった真相は切なく痛々しいものでした。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.5:
(5pt)

義理の母娘の愛憎物語

ミス・マープルが主人公の探偵小説だけど、私的には狂言まわし風な役柄もせおっていると思う。過去の殺人事件を一つ一つ丁寧に探求し、真実を導き出すミス・マープル。それにより一人の女が自殺し、冤罪で投獄されていた男は太陽の下へ戻ってくる。作品の主題はタイトル通り「義理の母娘の愛憎物語」娘離れできなかった母が、娘を永久に自分の元へとどめておくために・・・とった手段は・・・。・・・母の愛は時として、怪奇。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.4:
(4pt)

爽快!

「カリブ海の秘密」「復讐の女神」そして刊行されなかったもう一冊の3部作だったもの。「カリブ海の秘密」も「復讐の女神」も謎解きはそれほど難しくは無いが、それ以上に年をとってますます元気なミスマープルを読めて嬉しい。「復讐の女神」には「カリブ海の秘密」に登場した人物が再び出てくるので、やはり二冊順番に読むことを勧める。「復讐の女神」の結末の爽快さは数あるクリスティ作品のなかでも随一!ちまたでは元気なおばあちゃんの映画も話題なことですし、こちらでもおばあちゃんの凛々しい活躍をいかが?
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.3:
(5pt)

ミス・マープルが全編にわたって縦横無尽の大活躍を見せる、シリーズ中唯一の作品

ミス・マープルは、いうまでもなく、ポアロと並び称されるクリスティー創作の二大名探偵なのだが、その名探偵振りには、著しい相違がある。 田舎町に住む、年老いた、素人探偵という設定のミス・マープルは、ゆったりと椅子に座り、編物をしながら推理を巡らす姿が象徴するように、ポアロのように、捜査の前面に立って、全編にわたる大活躍をしてみせることは、まず、ない。終盤でこそ、ポアロに負けない鮮やかな名推理で事件を解決してみせるのだが、そこに至るまでの道中では、専ら事件を捜査する警部や素人探偵役が主役を務め、ミス・マープルはそうした彼らにアドバイスをする程度の脇役として描かれるのがパターンとなっており、作品自体の出来不出来は別として、名探偵の縦横無尽の大活躍を期待する読者は、そのあたりにやや物足りなさを感じてしまうかもしれない。アガサ自身が「ミス・マープルの本領は、特に短編で発揮される」と認めているように、ミス・マープルのような静的キャラを長編で動かすのは難しいのだろう。 そんな中にあって、アガサは、ミス・マープルの事実上の最後の作品となった81歳時のこの「復讐の女神」で、ようやく、ミス・マープルが全編にわたって縦横無尽の大活躍を見せる物語を書き上げてくれたのである。さて、そのストーリーだが、ミス・マープルは、かつて「カリブ海の秘密」で、ともにある殺人事件の解決にあたった大富豪ラフィール氏の遺言で、大金の贈与を受けることになる。ただし、それには、「正義のために、ある犯罪の捜査にあたり、正当な解明を得ること」という条件が付いており、ミス・マープルは、何の手掛かりもないまま、ラフィール氏があらかじめ手配していたパッケージ旅行の特別バスの乗客となる。未知の事件は、いつ、どこで起きるのか?その事件の犯人あるいは被害者は、このバスの15人の乗客の中にいるのか?ミス・マープルの謎解きが始まる。 
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
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No.2:
(4pt)

ミス・マープルの女神

この話は、『カリブ海の秘密』の続編になっているが、こちらを読んでいなくても入り込みやすいストーリーになっていると思う。クリスティー作品の中では、比較的犯人が判りやすい方ではないかと思うが、ミス・マープルの老齢をあまり感じさせない、体を張った謎解きや、依頼主の手紙などにある隠されたヒントなどが随時に散りばめられていて、マープルファンではなくても一読する価値はあると思う。なお、『カリブ海の秘密』を先に読んでおく方が、やはりストーリーに入り込みやすいので、そちらもオススメ。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524
No.1:
(5pt)

辛らつ、お婆さん女神

ドラマも放送されている「ポアロ」シリーズに比べるとちょっと地味な印象のある「マープル」シリーズだけど、おもしろさは遜色なし。アガサ小説のおもしろさは、人間描写の淡々とした辛らつさというか、アンタそんな顔してよくそんな毒舌を……というような部分だと(勝手に)思ってるんですが、そういうのって、オシャレな小男よりも、見かけはかわいいマープルお婆さんが言った方が似合ってませんか?(性格悪いとかいうのではありませんよ、念のため)入り組んだ仕掛けよりも、人間関係の妙を読むサスペンスが好きな人なら、一度は読んでほしい作品です。リゾート地で巻き起こった殺人事件、ちょっと辛らつでかわいらしいマープルお婆さんは、どうやって「復讐の女神」へ変身して、どう事件を解決するのか……一度読めば、この「女神」の虜になってしまうことは間違いなし。
復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)Amazon書評・レビュー:復讐の女神 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-52)より
4150700524

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