■スポンサードリンク
復讐の女神
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
復讐の女神の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
怖いお話しです。愛するが故に相手を殺してしまう。 ミスマープルシリーズでは、クリスティーは事件のトリックよりも登場人物たちの感情に重きを置いている気がします。 特に女性の心理描写が素晴らしい。女性作家ならではです。 いつものように登場人物が多く、70過ぎのお婆さんには覚えきれないので、ドラマシリーズを見てから読みましたが、これが大正解で、これ誰だっけと迷うこともなく話がすんなり頭に入りました。マープルの元にロンドンの弁護士から連絡があります。亡くなった富豪が彼女にある事件に正義をもたらすことを依頼し、謝礼として大金を約束されているとのこと。その富豪は、以前のある事件でマープルと協力して殺人を防いだ人物です。しかしそれがどんな事件なのか、誰にまつわるものなのか、一切わからない。マープルは、富豪が生前に周到に準備した道筋に敢えて身を任せ、10年前に起こった殺人事件の冤罪を晴らし正義をもたらすために奮闘します。掘り起こされてくるのは、悲しい悲しい愛の末路です。ドラマとは違いますが、終わり方が淡々として実にクールです。 記憶力も衰え考えもまとまらない弱々しい老婦人として、毛糸編みをしながら世間話をするマープルですが、実は頭の中には並外れた知性、観察力と共感力が隠されていて、相手を油断させ同情をひき、情報を引き出し、すべての情報を構築して犯罪を暴いていきます。 私自身、若い時にはミスマープルシリーズの面白さがわからずにいました。ミスマープルに近い年齢になった今、これって最高に面白い生き方だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
マープルが訳も分からぬまま、旧知からバスツアーを手配され、その中で過去の謎を解く…というわけで、殺人事件を解き明かすだけではなく、「この謎は一体なんなのか?」という部分から推理が始まる作品。トリッキーな作りですがそれに見合った丁寧な仕込みがあり、とても良かったです。 残念なのは中盤以降の訳文がかなり読みづらいこと…特に終盤は力尽きたのか、ほとんど直訳では?と思えるような粗い訳が続き、読むのに手こずりました。 「カリブ海の秘密」の訳文の品質が良かったので、ことさら残念です。 序盤は悪くなかったんですけどね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「わたしの名前の一つはね。復讐の女神(ネメシス)というのですよ」 すべてがこれに尽きる。復讐の女神、「たいへんにやさしくて、たいへんに冷酷な」我らがミス・マープルよ! この本はミス・マープルものの最初には読んではいけない。出だしはゆっくりしており、ミス・マープルが与えられた、または与えられない指示と格闘して、行きつ戻りつ思考が進む。 そこでイラッときた方は、一度各章の題をご覧いただきたい。貴方の驚きと展開の妙、立ちのぼる不穏と悲劇、その解決は、愛を扱う「物語」として、貴方を満足させてくれるだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
他の人も書いているように「"カリブ海の秘密" を先に読むこと」をお勧めします。登場人物とミス・マープルとの関係が理解しやすくなります。初めのうちは少し展開が遅い感じでしたが、後半は一気に読ませました。面白かったのですが、多少気になるところもありました。一つは被害者の顔が分からないほど頭部が潰されていること。これは他の小説でも見かけるパターンです。もう一つは「深く愛する故の殺人」という動機です。ちょっとむりすじを感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
マープルものの中で最も五里霧中なオープニングから加速度的に、アクション映画を思わせる痛快なラストへ。 クリスティの犯罪者の心理や悪の存在に対する解釈がきわめて今日的なことに驚く。 読み終わるのが惜しいのに読みやめられなくなる作品。万全に味わうためには必ず、「カリブ海の殺人」の後に読んでください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
個人的には今一つでした。序盤はよかったものの、中だるみしたまま終わってしまった感じというか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
タイトル通り。ここまで翻訳がひどい本は初めて見たかもしれない。 翻訳ソフトで訳したのか、怪しげな日本語の商品レビューのような文章ばかり。 助詞もろくに使っていなくて片言のようなセリフがたくさん出てきます。 シリーズ通して上品で淑女らしいミス・マープルが、突然、男性的で断定的な口調になったりするのも違和感がありすぎて。 ミステリの筋としては、クリスティものを読み慣れている人なら何となく予想のつくもので物足りなさを覚えるかもしれないけれど。 翻訳さえ良ければもっと楽しめたものを……と残念でならない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりにこんなに酷い翻訳を読みました。 クライマックスの、ミス・マープルと犯人との対話も、それはもう酷い違和感。 早川書房のかた、これから読まれる方のために、どうか早くまともな新訳版を出してくれますように…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品を読む前に「絶対に『カリブ海の秘密』を先に読むこと」とあちこちで目にしたのでその通りにしました。 少し話に繋がりがあるのかな?程度に思っていたのですが、想像以上にギッチリガッツリ繋がっていました。 「カリブ海の秘密」を読んでいなくても楽しめるかと思いますが、もし読む予定があるのなら、順番通りに読んだ方が間違いなく楽しめます。 ストーリーですが、故人から謎の依頼を受けることになるくだりはとても楽しいです。 しかも依頼された事件の詳細が一切与えられない状況からスタートするという展開なので、ストーリーはゆっくりと進むうえに緊迫感もあまり無いのですが、全くのゼロから徐々に事件の全貌が見えてくる構成は大変良くできていると思います。 ただ、トリックや犯人にあまり驚きはありませんでした。 ミステリーをよく読まれる方ならピンとくる要素がいくつもあるので、犯人を当てられることがたまにしかない私でも、何となくわかってしまったからです。 ですので、意外な結末や大どんでん返しといったものは期待しない方が良いですが、上述の通り構成がとても良いので、面白さの方は期待を裏切らない出来になっていると思います。 なお、他の作品だと大抵マープルは途中から登場して警察や探偵役に助言をするだけのことが多いですが、今回は最初から最後まで出ずっぱりで大活躍します。 マープルが大好きなのでこれはとても嬉しいです。 しかし翻訳が悪いのか、彼女のほんわかしたやわらかい人柄があまり感じられなかったのが残念でした。 マープルが出ずっぱりな唯一の長編なのだから、翻訳者の選定にはこだわって欲しかったです。 それにしてもこの作品、続きが無いのが本当に残念です。 少々ネタバレになりますが、マープルがラストで手に入れたお金の使い道がとても気になります。 シャコを丸ごと食べるマープルの話を読みたかったなあ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストーリーは少なくとも☆4以上の価値はあると思います。マープルものでは、実はミス・マープルがあまり登場しない、という作品も珍しくないですが、本作は三人称であるものの、ほぼマープル視点。彼女の探偵としてのカッコよさを堪能できます。 が、他の方もおっしゃるように翻訳がひどいです。日本語がこなれておらず、ミス・マープルのセリフですら、言葉遣いに統一感がなくて読んでいて違和感が募ります。翻訳ソフトを使って、それに修正を入れた感がある、とでも言うか。。 「犯罪が起きた場合、ある件について有罪と認められたある一定タイプの犯罪者に対して食事宿泊を提供するある施設があります。彼らは、いうところの囚人として、時にはある一定期間、そしてまたその年齢との関連において拘置されます。もしその人物がある一定以下の年齢であった場合は、ある特別に指定された収容場所に入れられます。おわかりになりますね、もちろん」 …こんな感じで、一文の中に「ある」が3つもでてくるので、冠詞を全部「ある」と訳しているのではないかと思います。この人物がわざと抽象的に話しているのを差し引いても、おわかりになりません(笑) とにかく読みづらくもったいなく感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白かったですよ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本と共にチラシが入っているのはいいけれど、袋に余裕が生じた分 本がなかで踊ってしまったようでページが折れ曲がっていました。残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「愛情がらみの事件の謎」(460頁)をミス・マープルが解く。 「最終的にマープルが、掘り起こした真相は、極めて苦いものでした。それは、『愛』ゆえに生み出された罪、という二律背反とも言える犯罪だったのです」(461頁) 正義でないことが、不正。 不正を暴くことが、復讐。 本書『復讐の女神』の原書が刊行されたのは、1971年。今(2021年)から50年も前のこと。 その原題は、NEMESIS(ネメシス)。 「ネメシス」とは、 「〝ネメシス〟(復讐の女神)ということばはあなたにとって何か意味がありましょうか?」(45頁) 「だがほんとに……ネメシスだろうか!」(46頁) 「わたしたちの合いことばは、親愛なるご婦人よ、〝ネメシス〟である」(48頁) 「このことはラフィール氏からわたしに与えられた合いことばの〝ネメシス〟(復讐の女神)と一致する」(114頁) 「『わたしの名の一つはね』彼女が言った。『ネメシスっていうの』」(409頁) 「すると、彼女は、わたしはネメシスといったそうだ。ネメシスだよ! それよりひどいもの考えたこともないと彼がいっとったよ」(447頁) 「ラフィールは彼女のことをいっていた。ネメシスね! あれほどネメシスらしいのを見たことないね、どうだね?」(458頁) そして、本書のテーマは、正義と愛。 「正義」とは、 「正義のためという理由」(22頁) 「正義を洪水のように」(50頁、450頁) 「正当に正義が行なわれなかった事件などに興味を持たれたとか」(83頁) 「悪に報復して正義をもたらすことなのか」(114頁) 「でも、わたしは正義の使者だと自認してますからね」(415頁) 「あなたのお父さんは、死が迫っている時、あなたに正義があることをはっきりさせようと決心されたのですよ」(449頁) 「愛」とは、 「愛です!」(126頁) 「おそろしいことばだと彼女はいいました、愛(傍点あり)ということばが」(352頁) 「愛、愛……おそろしいことばです」(353頁) 「憎しみは愛の力ほど強いものではありません」(398頁) 「愛はとてもおそろしいことばだと」(410頁) 「愛すればこそ、殺した」(411頁) 「ヴェリティの死の原因は、愛である……この世にあることばの中で、最もおそろしいことばの一つだ、と」(435頁) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
マープルがこんなに格好いいとは思わなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いつものミスマープルらしい会話や物腰の柔らかさを感じることが難しい翻訳であった。 言い回しが分かりにくく読み返す必要があったり、描写が唐突で流れが途切れる箇所がそこかしこにあり、いつ妙な文章が出て来るかと気になりながら読むはめになり、内容に集中出来なかった。 とても残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
後出しジャンケンが多くてちょっとずるいな、と思いつつ、小出しに明らかになる情報を必死に追いかけてしまう。 アンシアの庭を直してあげてほしいなあ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本の状態は良好でした。クリスティーのマープルシリーズは全て読みましたが、この作品が最後にして最高ではないかと思いました。 死者からの謎の探索依頼というミステリアスな設定も、「愛ということばほど恐ろしいものはない」という言葉から解き明かされる真実も、ただ結末の意外性だけでなく、人間の心の深奥を描き出すクリスティーの作家としての卓越した筆力を堪能しました。この作品は「カリブ海の秘密」と合わせて三部作の二作目となるはずだったそうですが、私はこの作品で「マープルもの」は完結でよいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今までのミスマーブルは、名探偵コナンみたいに体は年老いて弱いけれど頭は他の誰よりすごいという感じの、ギャップ系名探偵だったのだが、この事件では、バットマンがダークナイトになったみたいに、悪に正面突破を試み何か一段階先に行ったという感じがある。実際この小説中、ミスマーブルは悪を探して旅に出る、もうその時点でネメシスだろう。というか、ハードボイルドです。ミスマーブルは現代の魔法少女とかスーパーヒロイン並に悪に対して真正面に戦いを挑む。特に最後で犯人と対峙するシーンでは、アメリカのどのテレビドラマの名探偵よりかっこよく、もう椅子に座って推理する探偵とは言えない、かつてここまで腕力は弱いのに悪にひるまなかった探偵はいただろうか。最後はもう峰不二子だった。峰不二子が年を取ったらこうなるみたいな、もう少しこの路線のミスマーブルの活躍を読みたかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作品では、マープルと犯人が直接対決する危機一髪の場面があり、興味深い(しかし、あの場面で登場する二人も真相に気づいていたのではないだろうか)。 マープルの推理は、ロジックではなく、人間観察と直観に基づくものであり、本格的な妙味は薄い。 人間の持つ複雑な感情に根差した犯行動機や、殺人偽装とそれを行った理由は面白い。 しかし、なぜ、依頼者のラフィール氏は、マープルに依頼目的を具体的に示さなかったのだろうか。バス旅行に参加し、旧領主邸に宿泊するように指示したのはなぜか。ラフィール氏は真相がどこまでわかっていたのだろうか。最後まで読んでもわからなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっと知識があり賢い人なら、ことによるとタイトルと前半のある文章からトリックはわからなくとも犯人がわかるかもしれません。わたしは気づかなかったですが(残念)、クリスティはしっかり仕込んでますね。さすが。 訳が読みづらいと感じたので星4つ | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!