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バートラム・ホテルにて
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【この小説が収録されている参考書籍】
バートラム・ホテルにての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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読み終えて最も衝撃を受けたのは、作品のラスト、ある人物のとった行動でした。 運命の一瞬とも言うべきこのシーン。静かな中に落とされた劇的な一行の台詞。何かが粉々に砕け散る瞬間を目の当たりにしたかのようで、身震いするしかなかったです。 タイトルにもなっている、作品の主要舞台となる〈バートラム・ホテル〉の雰囲気。これが、とても良かったです。 初めのうちは、時代に取り残されたようなホテルでくつろぐミス・マープルの様子なんか見てて、こちらまでにこにこ、嬉しくなったんですけどね。それが次第に、雲行きが怪しくなってきて‥‥。 この辺りの雰囲気作りの上手さは、さすが、クリスティー。脱帽するっきゃないっす | ||||
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一昨日、テレビ映画で『バートラム・ホテルにて』の前編だけ見ました。 後編を録画するのを忘れてしまいました。 どうしても犯人が知りたくなって、急遽、 本書『バートラム・ホテルにて』を購入しました。 本書の表紙カバーのソデと、巻頭に、簡潔な「登場人物」リストがあり、助かりました。 テレビ映画で見た配役の姿が目に浮かんで、本書の文字が読みやすかったです。 このリストの「登場人物」の中にきっと犯人は見つかるはずです。 「若い娘」? 紹介になっていません。違和感。 後見人がいるとのことなので父親は死んでしまったらしい。 だとしても、母親はどうなった? 「女流冒険家」? 何これ? この紹介にも違和感。 「あの人にとって男性は必要なものではなくて、一種の冒険なんじゃないのかしらね?」(37頁) 結局、最後の最後まで本書を読まなければ、犯人はわかりませんでした。 最後まで読者を離さず、引っ張るように読ませるみごとな書きっぷりです。 うまく書かれていました。さすが、アガサ・クリスティーです。 原作は、1965年刊行。今年は2023年ですから、58年も前の古い作品です。 本書日本語訳の文庫本は、2004年発行。 今、読者が購入したのは、2021年の八刷。17年間で八刷の売れ行き。 日本の厳しい出版業界の中で、絶版にせずに今もなお売り続けてくれています。 その経営努力がとてもうれしい。 「バートラム・ホテル」のモデルは、ロンドンの<ブラウンズ>ホテル(413頁)。 インターネットの写真で、<ブラウンズ>ホテルの背もたれの高い安楽いすを探しました。 しかし、写真で見る限り、そのようないすは今ではもう使われていないようでした。 誰かが座っているのか、はたまた誰も座っていないのか、 後ろからでは見えないくらい背もたれの高い安楽いすが本書の小道具です。 「バートラム・ホテルの小さい方の書き物部屋は、人がいても、人がいないように見えることがよくある」(91頁) 「左手には暖炉のほうへ向けて背もたれの非常に高い安楽いすが二脚おいてある」(91頁) 「ところが、たまたまこの朝は、両方のいすともに人がいたのである。一方には老婦人が、もう一方には若い女が」(92頁) 老若男女が織りなすサスペンス小説。 おもしろかったけれど、「たまたま」は、嫌いです。 すべての謎が、この偶然の「たまたま」で結びついて解決しそうで。 | ||||
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お菓子、午後のお茶、ショッピングそしてすてきなホテル。古いイギリスが好きなら楽しい小説です。論理的でないところも少々あるような気もしますが。 | ||||
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異色の作品でしょう。ただ、諸行無常的な世の中のうつろいの描き方に凄みを感じました。ミステリというより、そういう意味で、私の中では星5点です。 | ||||
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母が、ボロボロになるまで読んだ小説を欲しいと言っていましたので、同じ形の本を探していました。すると、見つけ、すぐに購入。母の日のプレゼントにしました。母は喜んでくれて、早速読んでいました。新しい本も良いですが、このように前からある書籍も良いものですね。有り難うございます。 | ||||
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若い頃のようにはミステリーを好まなくなり(筋立てにどこか不自然な部分を感じてしまうので)、アガサくりステイはテレビで放映される映画を見る程度でしたが、英国自体にはまり込んで以来、時間がない中英国作家の作品を読むようになり、ようやくアガサの番になりました。 英国で滞在したホテルに当てはめて読み、興味津々でした。英国は表向きは昔のままの部分が多いので、彼女の時代と少しも変わらない風景を目のあたりにしてきたことに興奮したり、その裏に隠された英国社会の変遷に感慨を深くしたり、とても楽しめました。これからほかの作品を読むのを楽しみにしています。 | ||||
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80歳を超えても執筆を続けたクリスティは、最後まで衰えを*殆ど*感じさせなかったと言われる。これは正しくその通りで、本作の一作前の『カリブ海の秘密』など、全盛期並みの精密さと冴えを持っている。とは言え、流石に70代半ば以降に書かれたものには、ビミョーな作品も混じり始めるのも事実。本作が、その最初のものの一つだろう。 表現者の衰え方の一つとして、「若作り」し過ぎて内容が暴走気味、と言うのがあると思う(『ドカベン、スーパースターズ編』などの、水島新司氏が好例)。残念ながら、『バートラムホテルにて』もこのパターンで、脇筋では、ルパン三世並みの荒唐無稽な怪盗が暗躍する。ミス・マープルものに、誰もそんなこと期待しないだろう。 とは言え、ある種のブラック・ユーモアものとして読めば、それなりに楽しいし、うっかり屋の牧師さんとか、一部のキャラクターの描写には、流石の冴えも見せる。あえて避けるほどの駄作ではない。 | ||||
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ミス・マープルは姪の招待でバートラム・ホテルに宿泊した。数十年前叔母につれられて泊まって以来のことだ。 マープルの興味をひく宿泊客たち一人はエルヴァイラ・ブレイク嬢、今年18歳で莫大な財産の継承者。 もう一人は女流冒険家のベス・セジウィックだ。実はエルヴィラはベスの娘だった。 エルヴィラとベスは偶然同宿になった。 さらに得意客のベニファーザー牧師。物忘れがひどい。学会の日を間違えてホテルに戻ってくると信じられないことが… 実はこのホテル犯罪の総本山だった。 | ||||
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ミス・マープルもバートラムホテルを魅き立てる舞台装置の一つとなっている。 事件捜査は警察が主体で、マープルは彼らの助言役として登場。古き良きイギリス文化の描写を(日本人から見れば懐かしいと言うより憧れ)楽しみながら読む作品です。 | ||||
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昭和49年かな亡くなりました アガサクリスティー 彼女の作品の中で ミスマープルのお話を 集めてます! 字も見やすくなり 楽しんで読みました 今も昔も幼い子供もの 無知ゆえの犯罪や 古き良きホテルの儚さなどかなり楽しんで読める作品ですね♪ マープルさんの出番は 少ないですがとても大切な要所要所で助言されて気持ちよいです! あの娘はきっと 刑に服すハメになるでしょう(笑) | ||||
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クリスティーのファンなので買いました。全シリーズ買うのは無理ですが、図書館で借りて読みたいですね。 | ||||
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マープルはよく「昔は〜だったけれど今は〜」といったことを言う。 ただ、だから昔のようにするべきだとは言わないし、時代は流れていくものだから仕方がないのだけれど・・・、と割り切っている部分が多いと思う。 だが、この作品でマープルは「物事が変わらないのは嬉しいことだけれども、やはりそれは自然なあり方ではない」と痛感させられたのではないだろうか? そういった意味でマープルにとってこのホテルでの出来事は分水嶺となったのではないかと思う。 さて、本作品ではマープルが思い出のホテル、バートラム・ホテルへと泊まりにくるわけですが、あまりにも昔と変わらないその雰囲気に何か違和感を覚える・・。 まず、本作がミステリとしてどうなのか?と言われると「ミステリしか読みたくないなら読むだけ無駄」と言っておこう。 物語の終盤に1回だけ殺人事件が起こる。 マープルや警部には犯人がわかっているのだが・・・・・。 そのあたり、ジョーン・ヒクソン版のドラマははっきりと白黒をつけた終わり方となっているが、原作のどことなく後味の悪い終わり方もある意味印象的ではある。 ベス・セジウィックとその娘エルヴァイラ、この2人の親子の描かれ方が興味深い。 セジウィックは女流冒険家として有名な人物であり、何かとうわさの絶えない人物、そして法律や道徳といったものを重視しないような人物として描かれる。本人もそれを自覚しており、娘のエルヴァイラに同じ道を歩ませないために「現代風」の教育を受けさえたわけだが、それが結果的にどうだったのかというあたりも興味深い。 殺人事件は行き当たりばったりともいえるものなのだけれど、その動機は意外性がある。 序盤から視点となる人物が次々変わり、それぞれの目的もはっきりしないまま終盤まで物語は展開する。 そして起こる殺人。 その動機が語られた時、あの人物のあの行動はそういう意味だったのかと感心させられた。 最初から丁寧に読んでいけば終盤に不可解な出来事の意味が明かされた時感心させられるのではないだろうか。 バートラム・ホテルのモチーフはブラウンズ・ホテルかフレミング・ホテルとのこと。 ブラウンズ・ホテルはユーミンの「時のないホテル」というアルバムのジャケット撮影に使われている。 そして、タイトルチューン「時のないホテル」はスパイ劇を思わせるような歌詞に「東西冷戦の最中、日本は時代の流れから取り残された”時のないホテル”だ」と歌っている。 バートラム・ホテルのモデルがブラウンズ・ホテルならば、ブラウンズ・ホテルには感覚の鋭い人間に不思議なインスピレーションを与える何かがあるということなのだろうか・・・? | ||||
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イギリスの文化と風土を知ることができる ミス マープルもの。 格式のあるホテルとはどのようなサービスをするものか。 ホテルの泊り客と、ホテルの人間をめぐるさまざまな事件。 ミス マープルものは、登場人物にお年寄りが多いので、若い人にはなじみにくいかもしれない。 映像作品を見て、面白くないと思ったら、読まないでおくのも手かもしれません。 私は映像作品を見て、面白いと思ったので、本書を買いました。 | ||||
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O・ヘンリー「桃源郷の短期滞在客」を思い出しながら読んでいくうちに センチメンタルジャーニーに浸るミスマープルの眼前 時の流れを止め得たかのような 古き良き時代のままの「バートラムホテル」という桃源郷は 仮面をはぎ取られ おぞましいゾンビの姿を現す。「参ったなぁ」 クリスティーにはかなわない | ||||
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「実は、わたしね、ロンドンの、バートラム・ホテルに行ってみたいんですけどね……」 ミス・マープルは、14歳のころ泊まったことのあるホテルに滞在します。 そこは14歳のときと変らない「古きよき英国」の時代のままに運営されており、懐かしさにに喜びますが…。 ミス・マープルは周りの人たちや従業員の姿を観察することで、その「古い素敵なホテル」の運営の裏側に思い至っていきます。 ミス・マープルは、「台所の布巾」を買いに出かけたりしながら、やっぱり「観察」に精をだしていろいろ興味深い事実をさぐっています。 このお話では大活躍ではないのがちょっと残念。 デイビー主任警部が精力的に活躍しています。 | ||||
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英国の古きよき時代…マープルが思い浮かべる若き日の思い出を、そのままの姿で甦らせてくれるバートラムホテル。バターたっぷりのマフィン、完璧な湯で具合の卵が出てくる朝食、メイドらしいメイド。完璧な英国の伝統を守っているかに思われるが、その完璧さにマープルは違和感を感じ始める。情緒ある伝統的なホテルで、贅沢な時間を楽しむマープルがなんともかわいらしい。読者も共にホテルの優雅さと、ミステリーの謎解きを楽しめる作品です。 | ||||
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英国の古きよき時代…マープルが思い浮かべる若き日の思い出を、そのままの姿で甦らせてくれるバートラムホテル。バターたっぷりのマフィン、完璧な湯で具合の卵が出てくる朝食、メイドらしいメイド。完璧な英国の伝統を守っているかに思われるが、その完璧さにマープルは違和感を感じ始める。情緒ある伝統的なホテルで、贅沢な時間を楽しむマープルがなんともかわいらしい。読者も共にホテルの優雅さと、ミステリーの謎解きを楽しめる作品です。 | ||||
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古き良き、という修飾語がよく似合うホテルが舞台。セントメアリミードから離れてロンドンに滞在しているマープルと、彼女を取り巻くとっても個性的な人々の愛憎劇。情景描写に一段と磨きがかかり、ほの暗いホールに銀食器の擦れる音、しっとりとしたマフィンにとろりとしたジャムが目に浮かぶよう。推理もさることながら、これがマープルの、クリスティの愛したイギリスだと紹介されているような一冊。読むときには紅茶とクッキーを手元において、雰囲気に浸れる準備を。なお、実際にロンドンにモデルとなった同名のホテルがあり、各国からクリスティファンが訪れているという。 | ||||
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正直、後味はあまり良くありません。私は読了後ちょっと沈んだ気持ちになりました。ただ古い英国のホテルの描写(たとえそれが作られたものだとしても)は素敵です。泊まってみたくなります。またミス・マープル自体がヴィクトリア時代そのままみたいな人なので、全体に流れるゆったりした雰囲気とマッチしています。 | ||||
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「バートラムホテル」といえばなんといっても、冒頭のアフタヌーンティーのシーンでしょう。(事件、トリック、自体はさほどでも…)でもクリスティー作品では最も食べ物の美味しそうな本でもあります。それだけでも一読の価値有りです。ラストもなかなか皮肉で十分楽しめるし、こちらも優雅にお茶を楽しみながら読むのが正しいでしょう。美味しい一冊です。 | ||||
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