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パディントン発4時50分



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パディントン発4時50分の評価: 3.89/5点 レビュー 38件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.89pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全38件 1~20 1/2ページ
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No.38:
(5pt)

後ろ姿にだってその人らしさがある

本書『パディントン発4時50分』は、1957年の作品。
第二次世界大戦で英国、フランスがドイツと戦った時代が終わった。
その時代背景が残っている物語です。

登場人物の「エドマンド」は、その戦争で戦死しました。

長男エドマンドには、フランス人のマルチーヌと結婚したという噂がありました。
「彼が戦死する直前に、フランス人女性と結婚するつもりだった、あるいは結婚した、という話をお聞きになりましたか?」(339頁)

こういう噂から、殺された女はマルチーヌだったのでは、という推理につながっていきます。
こんな調子ですから、噂が噂を呼んで……。村の人たちは、とにかく噂好きなんです。

警察は地道に聞き取り調査を続けますが、噂が混じりこむので、よけい混乱します。
警察関係者には推理力が不足しているので、殺人容疑者を絞り込めないでいます。

いくら聞き取り調査を続けても、埒があきません。
そのうち、別の殺人事件がふたつも起きます。

こんな村人たちの支離滅裂な根拠のない噂話には、マープルは慣れています。
噂話の中から、直感的にクールに推理のストーリーを組み立てていきます。

推理なので、証拠が不十分です。
不足の情報は、老体にもかかわらず、自ら情報収集していきます。

マープルは、あと、どのような証拠が必要なのかを考えます。
まるで探偵のように根気強く。

そしてマープルは殺人犯人に自供させるために、最後は芝居を打ちます。
この芝居によって、殺人犯人は観念し、本性を表します。

ここが面白い。
マープルの「ちょっとした作戦」(414頁)なんですが。

「殺人の目撃者(傍点あり)がいたんです」(409頁)とマープルが詰め寄ると、
「このばばあ」(409頁)と、殺人鬼は言葉遣いまで急変して本性をあらわしました。

マープルの作戦、大成功です。
「後ろ姿にだってその人らしさがあるものだ」(413頁)

それにしても、
遺産を受け取る人数が少なくなるほど、山分け分が多くなると考えて、
殺人を繰り返すなんて!

人間を狂わす金(かね)。
金銭欲にかられた殺人。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
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No.37:
(4pt)

導入部のインパクトは、クリスティーのミステリのなかでも屈指の面白さではないでしょうか。

導入部~序盤にかけての話は、実に気が利いていて面白かったです。まるで、映画でも観ているみたいな映像的な面白さ。わくわくしながら頁をめくってました。

登場人物のなかではなんといっても、プロフェッショナルな家政婦、ルーシー・アイルズバロウの生き生きとした活力に魅了されました。彼女が、クラッケンソープ家の男たちの誰彼から迫られるところ(とりわけ、当主のおとっつぁんの豪放磊落ぶりときたら!)。おかしくて、くすりとしちゃったな。

一方で、第二十二章以降の展開はあまりにもトンデモ過ぎて、私はちょっとついていけませんでした。

松下祥子(まつした さちこ)さんの訳文は、実にこなれていて、読みやすかったです。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
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No.36:
(5pt)

クリスティの描く人間模様がお好きな方に

並走する列車内での絞殺をマープルの友人が目撃するとか、冒頭からいきなり楽しませてくれます。
そしてその絞殺死体が発見されたお屋敷に住む面々がとても個性的で、しかも全員最低でも一回は「こいつが犯人か?」と疑ってしまうくらいにミスリードも巧みで大変楽しめました。
ただ、私の見落としがなければ手掛かりが全て開示されているわけではないようでしたので、真相が明かされても釈然としない感じはあります。
ミステリーとしてみるとそんなに質が高いわけではないのですが、しかしこの作品の面白さは別のところにあると思っています。

今回マープルは体調不良であまり動けないため、ルーシーという頭脳明晰なスーパー家政婦をお屋敷に送り込むのですが、このルーシーが非常に魅力的な人物に描かれています。
この作品がここまで面白いのは、ひとえに彼女のおかげと言っても過言ではないでしょう。
そしてそんなルーシーと、お屋敷に住むそれぞれ全くタイプの異なる男性陣との恋模様も面白い。
全員に言い寄られるとか、少女漫画みたいな展開をまさかミステリーで拝むことになろうとは…。

ミステリー部分はそこそこに、クリスティの描く人間模様がお好きな方には、この作品を激しくお勧めします。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300414
No.35:
(1pt)

確かに状態は”可”なので文句言っても始まりませんが

今まで何冊もamazonで古本買っていて、あまりひどいのが来たことはないのですが
今回の本はひどかった。
確かに状態は”可”としてあり図書館落ちですから仕方が無いのかもしれませんが
装丁は透明ガムテープ中身は変色著しく。破れや折れ書き込みこそないもののううむ。
古本屋の店頭ワゴン100円本でもめったに見ないレベルでした。残念
可でなく不可では
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.34:
(4pt)

面白いけれど物足りない

ルーシーは魅力的で、今作だけの登場なのは非常にもったいない。
登場人物たちの心情や駆け引きの描写はさすがクリスティ!
ただ、肝心の謎解きが唐突で、最後マープルが仕掛けた犯人をあぶりだすための手段も結構ギリギリ。成功率が決して高くないでしょ、そのやり方!
シチュエーションの面白味を愉しむタイプで、クリスティ作品の中では亜流のサスペンスです。ミステリとはちょっと違う。
ミス・マープルの名推理 パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ジュニア・ミステリ)Amazon書評・レビュー:ミス・マープルの名推理 パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ジュニア・ミステリ)より
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No.33:
(5pt)

発送が早く、良いです

発送が早く、良いです
パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
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No.32:
(3pt)

ミス・マープルはちょっとしか登場しません

ミス・マープルものでは、なかなか本人が登場せずに事件が進行することはありますね。
今回は本当に出てきません。代わりにオックスフォード出の有能な家政婦ルーシーが活躍します。
秘書兼家政婦兼料理人兼名探偵のクールなルーシーが、見ものです。
ちょっと憧れてしまいました。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.31:
(5pt)

誰を選んだの

ルーシーは結局誰を選んだのだろう〜!?
わからないなー。
ドラマ版でも、男達の雰囲気が全然違っていて面白いですね。
ヒクソン版の、画家兄弟の詩のようなセリフ回しは、原作には無いものだったんですね。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.30:
(5pt)

犯人は

犯人はこの人かも?と思わせるが、読者の予想を良い意味で超える!最後の盛り上がりは『流石クリスティ』の感じが最高?
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.29:
(5pt)

安楽椅子探偵ミス・マープルが活躍

アガサ・クリスティ(Agatha Christie)『パディントン発4時50分』(4.50 from Paddington)はイギリスの推理小説である。安楽椅子探偵ミス・マープルが活躍するシリーズの一作品である。

ミス・マープルの友人のマギリカディ夫人は隣の線路を並走する列車の窓から男性が女性の首を絞めて殺そうとしている現場を目撃する。映画やドラマにしたくなるような劇的な導入である。但し、鉄道要素は導入部のみである。時刻表トリックがある訳ではない。その後は資産家の屋敷で物語は進む。それでも導入部の印象が強いため、タイトルは『パディントン発4時50分』がしっくりくる。

犯行動機では離婚を認めないカトリックの特殊性が印象に残る。イギリスではカトリックは少数派と実感した。世界史的には英国国教会の方が異端になるが、イギリスの中では世界的な多数派と少数派が逆転する。少数派が多数派になっている中で別の立場でいることの肩身の狭さを感じた。

本作品はテレビ朝日でドラマ化された。『アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~』が2018年3月24日に天海祐希主演で放送された。

ミス・マープルは平凡そうな老婦人が難事件を解決するところに妙味がある。それは高齢社会の日本に合った設定と考えるが、ドラマの天海祐希はバリバリのキャリアウーマンになっている。介護離職したという設定が現代日本的である。

本作品はタイトルからして特別な響きを感じる。テレビ朝日のドラマは現代日本に舞台を置き換え、特急列車は西東京から出発した設定にしたが、タイトルを『西東京発4時50分』としても面白味がない。

ドラマでは蒸気機関車が走る一方で、スマホでTV電話するという時代設定がチグハグであった。アガサ・クリスティは、その時代の社会や文化を描いており、現代日本に翻案して謎解きだけをやっても味気なさを感じるかもしれない。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.28:
(3pt)

読物としては十分に楽しめる内容だが、・・・・・・

並行して走行する列車内での絞殺事件をマープルの友人が目撃、マープルによる周辺調査と推理、調査を依頼した家政婦ルーシーによる死体発見、被害者の身元調査、死亡した長男の妻の行方の謎、遺産相続をめぐるクラッケンソープ家の家族関係、アリバイ調査、食中毒事件、二人の毒殺、マープルの策略による劇的な犯人逮捕へ。
読物としては十分に楽しめる内容で、最後まで一気に読み進めていくことができた。登場人物では、マープルに代わって調査を行うルーシーが魅力的。ルーシーは、最後にどちらの男性を選んだのだろうか。
ミステリーとして見ると、物足りなさを感じる。
犯人を特定するような決定的根拠がなく、マープルが犯人を推理した過程が不明。
第一の事件の動機に関する事実が後出し。
食中毒事件がどうやって起こったのか、説明がない(偶然?)。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.27:
(5pt)

最高!

ミスマープルのものでは一番好きです。展開も早く、知的。
論理的な女性が大好きなので。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.26:
(3pt)

良い、その良質は私を驚かせた。

私は前に他の店からいくつか買ってきましたが、いつも私には失望した点がいくつかありました。 今回は非常に満足しています。 私はこの製品が高コストで実用性が高いと思います。 私は非常に推薦して、そのような偉大な価格で評価されます。 非常に幸せな顧客 さっさと買うのは躊躇しません。 この製品は、与えられたサービスに満足しています。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.25:
(4pt)

傑作の部類

わたしにとって、アガサの作品の中ではかなり上位にくる作品で、なによりも全ての登場人物のキャラクターが立っているのがいいです。中でも、老年のミス・マーブルの手足となって捜査に乗り出す家政婦・ルーシーは魅力的な人物です。事件の舞台となるクラッケンソープ家の人たちも癖が強くてなかなか面白い人たちです。凝った物理トリックはなく割と素直なフーダニットです。そのおかげでつっかえることもなくスラスラ読めます。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.24:
(4pt)

スーパー家政婦ルーシーの相手はクラドック警部?

この話にしか登場しないのが残念だが家政婦のルーシーというのがすごい。
そしてルーシーが死体を発見する。
ルーシーはマープルよりも好奇心旺盛だ。
もっとマープルのシリーズに登場すれば活躍しただろうに…
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.23:
(3pt)

やはり面白い

昔、文庫では読んでいましたが、kindle版を試すつもりで購入。クリスティはサクっと読めるしお手軽!!
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
4150700133
No.22:
(4pt)

作品は面白い。巻末の解説は要らないのでは?

ミスマープルの長編。2 時間程度で読めます。
トリックより、登場人物の人間模様、イギリスのカントリーハウス、食事の描写などが興味深い。
巻末の解説に、「マジ常備したい」などという乱暴な表現があり、不快を覚えた。こんな素人の感想文のような解説ならない方がよっぽどいい。
全般的に、クリスティ―文庫の解説は一ファンの思い入れに終始する興醒めなモノが多い。数ページとはいえ、お金を払ってまで読みたい代物ではない。重版するのなら、思い切って解説を外してほしい。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
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No.21:
(3pt)

うーむ…

ストーリー自体は面白いのだが、マープルが犯人をあの人物だと断定した根拠がちょっと弱いような気がする。
その点以外は登場人物がみな魅力的な事もあり、非常に良いのだが…

余談になるが、家政婦のルーシーは彼女を主人公に作品を書いてほしかったくらい魅力的だった。ルーシーなら「マープルの後継者」どころか「女ポアロ」になりえた逸材だったのだが…
パディントン発4時50分 (クリスティー・ジュニア・ミステリ 9)Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (クリスティー・ジュニア・ミステリ 9)より
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No.20:
(3pt)

うーむ…

ストーリー自体は面白いのだが、マープルが犯人をあの人物だと断定した根拠がちょっと弱いような気がする。その点以外は登場人物がみな魅力的な事もあり、非常に良いのだが…余談になるが、家政婦のルーシーは彼女を主人公に作品を書いてほしかったくらい魅力的だった。ルーシーなら「マープルの後継者」どころか「女ポアロ」になりえた逸材だったのだが…
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No.19:
(2pt)

非合理的な犯行のせいで、マープルものワースト3

すれ違う列車の窓に絞め殺された女の顔! というショッキングな出だしからは、クリスティーのうまさを感じさせる。
しかし、私は本書を『バートラム・ホテルにて』と『鏡は横にひび割れて』に次ぐマープルものワースト3に位置づける。
本書には経緯はほとんど記されていないが、警察は被害者の身元をつきとめることができず、マープルが犯人とその関係者である被害者の身元を推理したことで、初めて警察は被害者の身元を地元に照会することができたようだ。
だったら、犯人はわざわざ自分に関係のある場所に死体を隠して自分の首を絞めるようなことをせず、最初から死体を列車に放置しておけばよかったんでないかい?
それで、仮に被害者の身元を突き止められたとしても、自分の犯行だという証拠や証人がない限り、捕まることはまずないだろう。
この非合理的な犯行が、本書をすべてぶち壊しにしてしまっている。ストーリーはまぁまぁ面白いのだけどね。
パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))Amazon書評・レビュー:パディントン発4時50分 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-13))より
4150700133

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