(短編集)
ミス・マープルと13の謎
- 名探偵 (559)
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この短編集はアガサクリスティが選んだベスト10の1冊ということで以前読んでいました。 同じ作品でも翻訳が異なると読んでいて頭の中で思い浮かべる光景が随分広がることに驚きました。 特に「アシュタルテの祠」の古代遺跡の描写は素晴らしく格調高い文学作品そのものでした。 古めかしさを感じてもすぐれた翻訳本を読めることは嬉しいことですが、明らかに現代の感性の語彙や表現力の大きな魅力を新訳本を読んで感じました。 | ||||
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ミス・マープルが活躍する本書収録の13の短篇は、大きく分けて三つのパートで構成されています。 一つ目のパートは、1927年から1928年にかけて〈ザ・ロイヤル・マガジン〉に掲載された「〈火曜の夜〉クラブ」「アシュタルテの祠(ほこら)」「消えた金塊(きんかい)」「舗道の血痕」「動機対機会」「聖ぺテロの指の跡」の六篇。謎解きのディスカッションが交わされる場所は、ミス・マープルの家。ディスカッションの参加者は、作家レイモンド・ウェスト、女流画家ジョイス・ランプリエール、牧師ペンダー博士、弁護士ペザリック氏、ロンドン警視庁(スコットランドヤード)前総監ヘンリー・クリザリング卿、ミス・マープルの六人。 二つ目のパートは、1929年から1930年にかけて〈ザ・ストーリーテラー・マガジン〉に掲載された「青いゼラニウム」「コンパニオンの女」「四人の容疑者」「クリスマスの悲劇」「死のハーブ」「バンガローの事件」の六篇。ディスカッションが交わされる場所は、バントリー大佐の屋敷。参加者は、アーサー並びにドリーのバントリー大佐夫妻、医師ロイド博士、女優ジェーン・へリア、スコットランドヤード前総監ヘンリー・クリザリング卿、ミス・マープルの六人。 おしまいの一篇「水死した娘」は、1931年に〈ナッシュズ・ポール・モール・マガジン〉に掲載された短篇。これまでのディスカッション型安楽椅子探偵ものではなく、セント・メアリ・ミード村で起きた事件を、ミス・マープルにアドバイスを受けたヘンリー・クリザリング卿が調査し、解き明かす話です。 一つ目のパートの六篇と比べて、バントリー大佐の屋敷でのディスカッションを記した次の六篇が読みごたえありましたね。なかでも、「コンパニオンの女」「四人の容疑者」「クリスマスの悲劇」が面白かったです。 深町眞理子の訳文。いいっすねぇ。めりはりのきいたくっきりとした日本語で、違和感なく読み進めることができました。 にしても、80代半ばでこの訳文ですか。うーん、すごいなあ。見事と言うしかないです。 文庫本巻末の大矢博子の「解説」も、色んな角度から本作品の成り立ちや味わいを記したもので、読みごたえありました。2024年1月に刊行された大矢博子『クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座』(東京創元社)も、おすすめです。 | ||||
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クリスティ古いのかな、つまらなかった | ||||
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シャーロック・ホームズの翻訳が良かった深町眞理子さんの新訳に期待して購入。他の方の訳は知らないですが、たいへん読みやすく、時代の雰囲気を損なわないクラシカルな雰囲気が良いです。ミス・マープルものを読むのは初めてで、映画やBBCのドラマで「鏡はひび割れて」は観たことがある。この短篇集は、ミス・マープルが初登場した連作とのこと。「火曜の夜クラブ」という6人ほどの集まりで、語り手が提示する事件や謎について、他の面々が推理したり、おしゃべりするというもの。もちろん、最後にマープルが謎を解明するといったパターン。これが12編。最後の1編だけ、このクラブを離れて、同時進行の事件が扱われている。あまり凝ったトリックや推理といったものではないので、本格推理を期待すると外されるように思う。1編が30頁ほどの短いものだし、語り手の話を聞くかたちなのであまり複雑なものは扱いにくいのでしょう。というよりも、この集まりに集った人たちのお喋りやキャラを楽しむ読み物なのでしょう。休日の昼下がりに、のんびりと楽しむのにいいと思う。紅茶とスコーンでもあれば、なお良し!解説は、マープル初心者には嬉しい読み物でした。この短篇集は、マープルもののプロトタイプみたいな位置づけでもあるようなので、ここから有名な長編に進んでいくのもいいようです。 | ||||
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〈火曜の夜〉クラブに集った客たちが、各自の体験した不思議な事件を披露し、 他の客たちがそれを推理します。各人の職業・身分により性格が書き分けられ、 「いかにもこの人ならこういう推理をするだろう」と思わせるのが見事です。 ミス・マープルの一刀両断の推理ぶりも小気味がよい。充分に楽しめますが、 難を云えば、彼女が完璧過ぎるために、やや面白みに欠けるかなと思います。 各自の推理のどれを選択しても、それが正しいとすることは可能な気がする。 | ||||
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