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死との約束
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死との約束の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 1~20 1/2ページ
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これはアガサ・クリスティー作品中、あまり知られていないものなのだろう。 自分はまず三谷幸喜脚本のドラマで知った。ポアロ役は野村萬斎。共演者に、鈴木京香、松坂慶子、 市原隼人、山本耕史、比嘉愛未、堀田真由、原菜乃華といった豪華メンバーが、適材適所で配役 されている。物語としてもよくできていて、楽しく見られた。でも、どうもよくわからないところが あり、”あそこはどういうことなのか?”という疑問を解くため、原作にあたった。 読んでみると、三谷幸喜の翻訳(アレンジ)のアイデアがよくわかる。まずクリスティー自身の 旅行経験が元になっている小説だが、原作の舞台は中東で、エルサレムで始まり、ヨルダンの ペトラ遺跡に移動する。死海周辺にあるので映画化された時は『死海殺人事件』となった。 ちなみに原作の邦訳タイトルは『死との約束』となっている。だが原題は、promiseではなく、 appointoment wit deathなので、「死への面会」という方が内容に近い。 三谷脚本は、中東への旅を、熊野古道に変える。どちらも古い歴史があり、異教の気配が濃い。 原作では犯人が、エジプトの現地人の服装をカモフラージュに使用するが、三谷作品ではそれが 天狗のコスプレになっている。 西洋人がアラブの現地人に変装する、というのはまだ普通の感覚だが、天狗が殺人事件を犯す というのは荒唐無稽。だがそれを脚本家は面白いと確信犯的に書いている。ドラマの中では、 宿泊するホテルのディスプレイとして、天狗が大きく登場するし、会話にも出てくる。 原作では老齢の男性心理学者が登場し、この人物が、被害者となる女性の心理などを分析する。 三谷版では、その役割もポアロ役である勝呂(スグロ)が兼ねている。 *以下、内容に触れています。 原作で、犯人は、最後のポアロの推理劇(関係者が集まった上での謎解き)で、突然名指しされる ような形で明らかになるが、三谷劇では、最初の方から重要な存在として登場する。 彼女は、若い頃、銀座の宝石店を荒らす泥棒で、警察官と派手な立ち回りを繰り広げる。キャット ウーマンを意識したようなキャラクターを、鈴木杏果が身のこなしも鮮やかに演じる。。ネット フリックスの忍者ドラマ『忍びの家』では、木村多江が女忍者役なのに、街中を走るシーンが、 ただのおばさん走りになっていて、ドラマに必要なリアリティを台無しにしていた。鈴木京香の 俊敏な走りは、表面的なの役柄・ポーズではなく、後で事件の重要な要素としても絡んでくる。 三谷版の方は、放映時間160分のドラマとしての完成度と内容の充実に重点があるが、クリスティー の方は当然、小説としての読む喜びを志向している。自分としては、話の展開とともに、クリスティー 流の名文句が楽しかった。 「真相というやつは、いつも奇妙で、じつに美しいものです」 この小説は、何種類もの訳が出ているが、この訳者は「女性らしさ」という意味で出てくるsex という言葉を、いつもセックスと表記するので、その度にドキッとしてしまうと同時に違和感を感じた。 | ||||
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話の半ばまでは、とにかくこの嫌なババアが早く誰かに殺されないかなと、その期待の一心で頁をめくってましたね。この気持ちは、霜月 蒼氏が『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』(ハヤカワ文庫)の書評で書いている、そのとおりです。「〈オリエント急行〉みたいな成り行きになっても、ボイントンのババアに関しては、あたしゃ、文句は言いませんよ!」てな、ったく憎たらしい登場人物だったなあ。 このミステリが良いなと好感を持ったのは、ひとえに、殺人犯が分かってから後の展開、そこが魅力的だったこと。 なんかシルクハットからぽんと取り出すようにして、エルキュール・ポアロが真犯人を名指ししたところで、まず、びっくりしましたわ。自分には全く予想外の犯人だったので。 そして、最後に置かれた「エピローグ」の章が、実に心地よい、ほっとくつろげるものだったんすよねぇ。このラスト、私はとても気に入りました。 訳文は、あちこちで変てこな日本語の文章や言葉遣いに出くわして、目を白黒してしまいました。新訳版を期待したいです。 | ||||
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正に毒親! 家族全員はもちろん、関係者全てに殺害動機があると言う、横暴な被害者の存在感が凄い。この小説の前半は、このボイントン夫人が、家族に過干渉して、支配しようとする暴君ぶりが描かれ、こんな奴、殺されれば良いのに、と読者まで、殺人者に同情してしまう。従って、冒頭で殺害を相談していた2人は、早々とポアロに知られてしまうけど、真犯人じゃないんだな、と逆に容疑者から外れてしまう。 まあ、それは小説だから、と言う面があるものの、ポアロが一人一人に尋問する度に、又新しく容疑者が浮かんで来て、どれだけ皆に嫌われてるんだ、コイツ、と思い、読んでいておかしかった。これじゃ、真犯人に同情してしまうな、と思っていたら、全然同情の余地がない、意外な真犯人で、読後感は良好。後日談も味が良く、クリスティの小説作りの巧みさが光る。大したトリックがあるわけでもないのに、十分楽しませてもらった。 | ||||
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本作は中近東を舞台にした、エルキュール・ポアロが探偵役の作品ある。 登場人物が限られ、場所的にも限られた範囲内でストーリーが展開する。 にもかかわらず意外な結末を迎えるが、仕掛けが小さい感はある。 詳しくは書けないが、登場人物の二、三の供述が決め手になってしまい、やられた感はあまり起きない。 クリスティーは多くの傑作ミステリーを創作したが、本作は出来が良い方ではないと思う。 | ||||
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高評価が多いですが、直訳すぎるのかわかりにくい部分があります。 私だけかな? | ||||
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配送も早く、綺麗な商品で大変助かりました。 ありがとうございました。 | ||||
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前半はボイントン家の異常性がかなりのページを割いて丁寧に描かれており、後半はポアロの登場人物達への尋問という構成になっています。 少々ネタバレになりますが、登場人物のそれぞれが他の誰かの仕業と思い込んで、嘘をついたり庇ったりで、ややこしい事件がさらにややこしくなっているのが面白かったです。 関係者の証言を集めて上記のややこしい部分をひとつひとつ紐解いていくと、事件の構図が大きく変わって思いもよらない結末へと向かう展開はとても鮮やかでした。 | ||||
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クリスティーの他有名作品と比べると非常にスローテンポな小説だと思います。 派手さは無く細かい矛盾を解き明かすミステリーなためクリスティーやミステリー小説に馴れていない方は後回しにしても良い玄人作品というのが正直な感想です。 相棒が不在ともいえるためポアロが独りで捜査をし相棒とのやりとりが無いです。 トリックに派手さは無く時系列やアリバイを自分でメモしながら読むと楽しめます。 | ||||
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ポイントン夫人をどう設定したか尽きる。彼女が決まれば、家族の人物像が決まり、ミステリーとしての体裁を組み立てるための人物が順番に登場してくるという具合だ。 「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ・・・・・・」という最初の文章でさえトリックであり、心理学の大家の登場で、このセリフは人物像の設定と有機的に紡がれ、ミステリーの効果を増進させている。 クリスティのすごさを改めて思い知った作品となった。 | ||||
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恥ずかしながら、第1章冒頭のセリフが誰の発したものなのか分からず、読み進めても頭は「??」のまま。このセリフのすぐ後にくる、「小説家アンソニー」の話で完全パニック。何の話をしてるんだ?と。なので最初から物語に入っていけませんでした。 ここのレビューを読んで、誰かが発したのをポアロが偶然に聞いたということが理解できました(苦笑) 分かった上で改めて最初から読んでも、やっぱり分かりにくいです。翻訳どうこうというより、ぼくがイギリス文学の独特な文脈についていけないのかもしれないなと。カズオ・イシグロの小説も入り込めなかった脳ミソなので。 | ||||
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次々に提供される情報で、自分で勝手に犯人を推理しては、次の流れで覆されるという作家の思惑通りに転がされて読み終わるという作品。面白い。 | ||||
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起こる事件はひとつ。 特別なトリックもないが、登場人物全員に殺す動機がある。それぞれのキャラクターが立っていて、相変わらず、伏線がはり方がうまい。 さすがクリスティと言いたくなる作品。 | ||||
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なかなか楽しく読める作品だと思います。 私は、最後まで、犯人がわかりませんでした。 | ||||
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何十年ぶりに読み返しました。 ポアロの理路整然とした解決への道、犯人へと導くまでの流れが注意深く読む読者なら理解できます。これぞクリスティー!これぞポアロ!と思いました。探偵小説の王道です。 まぁ登場人物がみんなその家族と縁があったりで現実的ではないか…と思いますがこれはこれで探偵小説・ミステリーのスタイルだと考えどっぷりはまって読めば良いと思います。 さぁ皆さんもポアロと一緒に中東の旅に出かけて殺人事件に遭遇し、謎解きしてみましょう‼️ | ||||
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ポアロ、マープルシリーズが大好きで電子書籍でも揃えています。 電子書籍化されている作品は全てではないので、電子書籍化されている作品ではとても好きな部類のお話。 ミステリアスな雰囲気やストーリーのテンポ、本当に文句なしの作品です。 私のようなミステリー初心者の方にはアガサはおススメです。 | ||||
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まさにクリスティの名作と言われるだけあるなーと思いました この話を読んで思い出したのは、N県で起きた少女監禁事件 子供の頃に精神的に追い詰められ抑圧されれば自分はもう逃げられないのだと思い込んでしまう、「逃げようと思えば逃げられたのに」という他人事の言葉は被害者の心には全く通用しなかったあの事件を思い出しました 人を縛るものは結局心なのだな、と それはそれとして あの2人がどういういきさつで結婚したのかが気になるところですが 言わずもがななのでしょうか…… 今回の訳は微妙な数ヶ所以外特に引っ掛かるところもなくすんかり読めました | ||||
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大きく分けて二部構成。第一部では事件が起きるまでを、第二部ではポアロが事件解決に導く過程が描かれている。 一度、読了後、第一部を読み返す事で、事件解決につながる重要な伏線がある事に気づかせられる。その意味では二度見する価値があるのではなかろうか? 因みに、デビット・スーシェ版のTV版も視たのだが、原作とは異なる点もあるので見比べてみるのも一興かもしれない。 | ||||
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犯人が全くの予想外の人物で、吃驚。 会話だけで犯人がわかってしまうポアロにも、吃驚。 | ||||
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原作にはボイントン夫人の名前が書かれていないが映画ではエミリー・ボイントンになってた。 スーシェのポワロではボイントン卿となっていて男性になってる。 原作ではエルサレムを訪れていたポワロがとんでもない内容の会話を小耳に挟む。 殺人がおこるまでが第1部、ポワロは第2部から登場する。 | ||||
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大御所クリスティーの作品です。 あと数冊でポアロの方は全部読破できるのですが、残り数冊のうちの 一つがこの作品でした。 強力なママが支配する病的な家族ボイントン一家のエルサレム旅行。 そこに起こるべくして起こった殺人事件に、 「いいかい、彼女を殺してしまわなけりゃいけないんだよ。」という 冒頭の台詞から関わるポアロ。 長い長い前置きの後に起こった殺人事件の顛末とは。 いつものインタビュー形式に、この作品ではオリヴァ夫人もヘイス ティングスも出てきませんが、着々とインタビューは続きます。 安定した筆運びと、安定したストーリー。 いつもの調子で、最後のミーティングで、真相が明かされます。 この作品では、ボイントン一家のほかに、サラー、ジェラールなどの 部外者が登場してきますが、その関係の唐突さにちょっとついて行けない 感じ。 そして、いつも最後に明らかになるとんでもない裏話が、毎回毎回 なんともいえない、こう来ましたかって感じですが、この作品も最後まで 読んでしまいました。 75点。 もう何冊かで、ポアロを読破です。一体何冊あるんだろ。 クリスティーは本当に凄い。 | ||||
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