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ひらいたトランプ
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ひらいたトランプの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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〇電子書籍版発行……2012年3月10日 Kindleの「メモとハイライト」「栞」機能……×(本文のどの位置だろうが、「目次」と表記) Kindleの表紙……×(なぜか著者の肖像写真) Kindleのページ表記……×(No.表記) ポワロのみならず、幾つかのクリスティ作品に登場していたバトル警視、レイス大佐、アリアドネ・オリヴァ夫人が共演する豪勢な作品。 とは言うものの、謎解き役はハッキリとポワロであって、特にレイス大佐の出番はオリヴァ夫人以下のチョイ役であった。【注1】 探偵組に入ってるオリヴァ夫人も複数のクリスティ作品に登場したキャラ(推理作家)のようで、著者も気に入っていたらしく、本作以降にもそこそこ顔を出すが、本作の時点では、『パーカーパイン登場』の短篇のどれだかに出演済みだったようだ。 どうやら被害者は、彼が考えるところの「一種の芸術家」を"探偵"たちと同じパーティーに出席させて、彼/彼女がどのような反応を見せるかを楽しもうという悪趣味に走って、猫が窮鼠に噛まれてしまったのではないか……。 被害者が臭わせていたように、ポワロ、バトル、レイス、オリヴァの探偵組と別のブリッジ・テーブルに坐った男女四人の中に、過去に完全犯罪を行った殺人者がいるのか? それとも四人全員がそうなのか? そして、誰がシャイタナ氏を殺したのか……。 かなり人工的な設定のうえに構築した作品である。 序文でクリスティは、「この小説における読者の推理は、心理的方法をとることになる。わたしはそこにこそこの作品の興味が存在する」(No.64)と宣言していて、また「ヘイスティングス大尉は、ポアロから、この話を手紙で知らされ、非常に単調だと思った」(No.64)とわれわれを刺激しているw 江戸川乱歩が「『本陣殺人事件』を評す」の中で、「今後の推理小説は単なる物質的トリックと物質上の論理にのみ跼蹐すべきではない。私の夢見るところは性格や心理そのものによるトリックの創造と論理の駆使」(『横溝正史読本』P.237)と書いているので、彼ならどのように本作を読んだかが気になるが、一般の読者としては、ヘイスティングス以上の反応を示さなければならない……。 そこで霜月蒼はどのように評価してたかいなと見てみると、――★★評価だったw とはいっても、もちろん彼がヘイスティングスレベルの感想しか持てなかったわけではないww 著者が序文で宣言したように、本作が「心理」だけから推理する構造になっていることを説明したうえで、「「心理」は、Aを入力すれば必ずBが出力される、といったものではない。因果関係は曖昧だ。要するにどうとでも言える。それは説得の道具として有効とは言えない」(『アガサ・クリスティー完全攻略』P.62)と書かれていた。 これは、言葉を変えれば、横溝正史流のコネコネクチャクチャ小説と云うことではないか? わたしはと言えば、霜月蒼の評価に十分頷きながらも、いつもどおりの巧みな筆さばきも感じたので、彼ほど低評価にしなかったが、着地点にはあまり感心もできなかった。 おもしろいことに、ブリッジのプレイスタイルから読み取れる容疑者の心理(性格)はきちんと記述してくれているので、事件発生後のストーリーは丸無視して、それのみで犯人を指し示せば正解になる。 これがPoirot puts his cards on the tableといったところか。さすがは著者である……。 ところが、それじゃおもろないと、わたしは奇を衒って犯人を外してしまった。 それはよいのだが、その結果、『矢の家』を思いだしてもやもやしてしまった……。 と書けば、わたしが誰を疑っていたかがわかってしまうかもww ちなみに坂口安吾によると、クリスティには「優雅な美人は絶対に犯人にならないという女らしい癖」(『横溝正史読本』P.245)があるらしいww 【注1】警視と云えばかなりの役職だが、なぜかバトルのフットワークは軽くて自ら聞き込みもするし、ポワロ、レイスと三人の中では一番若輩っぽいw | ||||
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ポアロが容疑者の話を疑いもなく信じてしまったり 別の容疑者へ窃盗の罠を仕掛けたものの本人には暴かずにあっさりと終わってしまい読了後の満足感が得られませんでした。 | ||||
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1936年の作品。 原書のタイトルは、“CARDS ON THE TABLE” 直訳すれば、ブリッジ卓上のトランプ札。 「ひらいたトランプ」は意訳です。 巻末の「解説」(新保 博久さんによる)に、 コントラクト・ブリッジのルールについて説明があったので、 本書『ひらいたトランプ』を一層味わい深く読むことができました。 なぜ「ひらいた」なのか? 「攻撃側の一人は《持ち札をすべて卓上に表向きにさらし(カーズ・オン・ザ・テーブル)》、どの札を出すかは一切パートナーに委ねて、休み(ダミー)としてプレイには参加しない」(395頁) 自分の「持ち札をすべて卓上に表向きにさらし」た状態が、「ひらいた」状態なのです。 「手の札は開けて置く(カーズ・オン・ザ・テーブル)」(248頁)のがルールです。 ダミーは、「暖炉のそばにいる第三者を刺殺したりすることも出来る」(395頁)のです。 しかし「暖炉で温もっていた死体からは厳密な死亡時刻が推定できない」ので、 四人のうち誰がダミーになったときに刺殺が行われたのか特定できません。 ポアロの、おとり捜査みたいな、あぶない知恵で、推理の正しさが証明されます。 最後の最後で、ポアロの一撃。私立探偵ならではの愉快な一芝居がありました。 このオチには、さすがの犯人も口を開けませんでした。 「自分の札をテーブルの上に開けてしまったんですから。これでお終い(セ・フィニ)」(389頁) なんて面白いのでしょう! アガサの推理小説は。 《備考》 アンについて 登場人物のアン・メレディスには、「可憐な娘」という説明があります。 この説明は、一種のミスリードでは? 「可憐な娘」が殺人などするはずがない。 アンは「二十五」歳(234頁)の「若い美人」(374頁)で、「可憐な娘」に見えます。 一方、ローダ・ドーズは、「アンの友人」となっていました。 アンは、ローダにとっては「けっしていい友達じゃなかった」(373頁) アンは、友人ではあっても、実は「いい」友人ではなかったのです。 ローダ・ドーズに言わせれば、 アンは「“頼りなげな美女”ってふうに見えるわ」(362頁) しかし、どちらも泳げない二人の娘たちが池で一緒におぼれているとき、 デスパード少佐は、まっすぐにローダの方へ泳いで進んでいき、ローダを助けました。 次に、アンを助けましたが、アンはおぼれて死んでしまいました。 男が本当に好きな女は、どっちか? これを証明するプロットとして、アガサはこの選別方法を使いまわしています。 このプロットは、別のアガサ作品でも読みました。 | ||||
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クリスティの作品を読むのは10作目。 ブリッジは以前多少勉強したことがありますが、本作を読むまでどんなゲームだったか忘れていた程度です。 まず一番言いたいのは「ブリッジのルールは知らなくても楽しめる」ということ。 ルールわからないから挫折したというレビューもありますが、それはルール知らないから読めないという思い込みからのものだと思います。 なので、ブリッジ知らなくても身構えることなく手にとって大丈夫だと思います。 逆に言うと、ブリッジがそれほど密接に事件解決に関わってないということ。 私は勝手に期待してもっとブリッジを楽しめる内容かと思っていたので、その点で残念でした。 ブリッジ以外の面では、いつも通り犯人には驚きましたが、今回の推理はもやもやが残りました。 それでも、楽しかったです。またポアロ読みます。 | ||||
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本作を及第点扱いする出版物やネット批評を、残念ながら度々目にします。 それを参考にしてこれを読まないなんて、モナミよ、もったいない。 カードゲームプレイ中の事件が中心のお話ですが、アガサお得意の、様々な一見無駄話が面白くて。犯人の絞り込みとエピソードが、本作は白眉だと思います。 『女店員は後ろに倒れそうになった』…の件あたりのポアロの行動は、繰り返し読んでしまうほど好きです。 | ||||
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クリスティの作品の中では、登場人物が限られ、また舞台の展開もそれほど難解ではない。にも関わらず、読み手を全く飽きさせない疾走感。最後はおきまりの場面となるが、爽快感では随一といえる作品では。 | ||||
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数あるクリスティの作品の中でもかなり傑作の部類だと感じたのですが、その理由は終盤の話の運び方でした。 疾走感のある展開の中で犯人が二転三転し、最後の最後には驚きの結末がありました。 この終盤が大変素晴らしく、読後感はかなり良かったです。 この作品はブリッジの得点表から犯人に迫る展開なのですが、ブリッジのルールを全く知らない私でも楽しめました。 ただ私はミステリーを読む際、なんとなく犯人を推測するくらいで、あまり真剣に推理はしません。 本格的に推理される方が読む場合は、ルールを知らないと楽しめない(推理できない)かもしれません。 クリスティの作品はいつも登場人物が多いうえに、同じ姓の夫婦やら親子やらがでてくるのでなかなか覚えられず、登場人物一覧を何度も見返すのが常でした。 しかしこの作品は、容疑者がたったの4人というシンプルさで、全員殺人の前科者という設定に加えて、各容疑者の性格設定が上手くなされていたので、すぐに覚えられました。 登場人物一覧を一回も見返さなかったのは初めてかも…。 作品の大半は容疑者4人の性格分析や過去の犯罪調査に費やされていますが、特に中だるみもせず、クリスティの巧みな人物描写のおかげか大変楽しめました。 その上で、終盤は上記の通り二転三転と驚かされる展開なので、クリスティの作品の中でもかなり質の高い作品ではないでしょうか。 | ||||
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最後の“事件”のトリックは、かなり無理がある感じがする。一つの部屋で、ブリッジをしていた四人が、容疑者になって、この人でもない、あの人でもない、とやっていくうち、こいつだったか、と思ったら、それも違う、一体何がどうなってんだ……?となって、かなりややこしい。最後に、“どんでん返し”が用意されてますが、もともと四人しか容疑者がいないから、“大どんでん返し”というほどではないです。クリスティ氏としては、四人に絞られているからこそ、四人の性格や行動力から犯人を推理する面白さを追求するつもりだったのではないかと思えます。 23章“絹のストッキングの語るもの”の最後の方に、ポアロが、来客に、「十二人の人々が、一人の男を刺したという短剣ですよ。国際寝台車商会から記念品としてもらったものです」と言って、短剣を見せる場面がありますが、それは同じクリスティ氏の小説『オリエント急行の殺人』の中で“使われた”短剣であるということにほかならないし、30章“殺人”の中では、“女流推理作家の”オリヴァ夫人に、「案外、現実の事件でも、探偵小説と同じような解決が生れるものなのねえ」と言わせたりして、読者を楽しませる仕掛けが、用意されていて、さすがという感じはします。 | ||||
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すでに他の方も述べてるが、ブリッジを知らなくても何も問題なく読み進められます。そもそもブリッジに関わる話はほんの少しだけだし、自分もブリッジどころかポーカーさえ全く知らないくらいだから。星4にしたのは、訳がイマイチだと感じたからです。日本語が上手い外人が話してるような?ニュアンスというか。もう少し上手い訳者だったら文句なしのサスペンス。 | ||||
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ゴテゴテしていてなんだそりゃ!と思わないでもないですが、オリヴァ夫人とリンゴとポワロのくだりは和みます。 自分のことを老人老人と言ってますが、この時の年齢設定は幾つなんでしょう。 ドラマ版も凝った作りで面白かったなあ。 | ||||
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作品でのできがどうのこうの、プロットや手がかりの出し方がどうのこうのではなく、 すみません。ブリッジのルールがわからなくて読むのが苦痛でした。 途中で挫折です・・・。 せめてポーカーにしてほしかったです。・・・って、単に自分のわがままですね。すみませんでした。 | ||||
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オリエント急行が最近映画になって、そこから小説も見るようになったのですが(こんな人は結構いるんじゃあないか)良いですね。さすがミステリー界の女王!こんなに時が経っているのに←(おかしいんじゃない?)トリック・構成・オチが秀逸且つ新鮮味があるというのは感動の一語に尽きる。 オリエント急行でもそうでしたが、単純にトリック看破・犯人逮捕というものでなく、登場人物の心情も丁寧に描き読者の思考(予想)からの外しの自然かつ巧妙なことといったら・・・たまりません!レビューの星を減らすことが失礼なレベル(この駄文を書くことも含めて) 時折、この作品の特徴である「トランプゲームのルールがわからない」という感想があったりするが・・・安心してください麻雀・ポーカー・囲碁・将棋・チェス等これらのどれかひとつでも齧っていれば、ポアロの思考はある程度理解できます。登場人物のプレイスタイル(無茶な勝負をするのか、慎重に勝負の材料を吟味するのか)と犯行の特徴を照合させ、この(無茶な勝負する・慎重に計画する)人物が犯行するだろうか?と分析しているわけです。 この部分をみて 「いいかげんだな」とか「ルールわからないから・・・」という声が周辺で聞こえたりするが、人と接する、もとい犯人探しとまるわかりの手法で灰色の脳細胞が容疑者に向かうのもおかしいでしょう。 ものすごく自然なんですねえ(言葉選びが貧相で泣けるが)、現在の作品はミステリーに限らず、直球で証拠や言葉を表現していなければいけない症候群にかかった人間が多いので(作者・読者共になんだぜ・・・)冷めるんですねえ | ||||
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大好きなクリスティの作品の中でも一番好きな作品。豪華な落ち着いた部屋の中、 少人数での心理戦のような攻防。 こういう落ち着いた大人の雰囲気がたまらなく好き。登場人物も魅力的で興味深い。 好きすぎてブリッジのルールを少し勉強してみました。また少し面白くなります。 | ||||
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4人でカードゲームをしている途中で、同じ部屋の離れたところにいる男 を殺したという話。容疑者はわずかに4人。 作中、具体的な物証はあげられていないので、フェアプレイのパズル解き を好むミステリファンには少し不満かもしれない。 また、被害者(シャイタナ氏)のキャラが今一つ立っていない感がある。 もっと、「こいつ悪趣味だなー」と思わせる描写が欲しかった。 しかし、物語としては秀逸で、かなり気に入った。 容疑者4人の前科を洗う展開も上手くて、けっこう読み応えあり。 (ポアロ以外に、バトル警視やオリヴァ夫人などの活躍あり) コントラクト・ブリッジを熟知している必要はないが、対面2人でチーム を組んで競うゲームであり、攻撃側の1人が手札を全部晒して進行を相方 に任せ、実質3人で勝負し、手札を晒した当人はダミーという休み状態に なることを知っていると、ゲーム中に席を外せることが分かる。 私は知らなかったが、新保博久氏のあとがき解説で知った。ネタバレにも なっていないので、解説を先に読むのもありかと思う。 ポアロが心理戦術だけで真相に迫っていく構成がお見事! 中だるみせず、終盤は一気に寄せて、まるで最盛期の谷川浩司? 最後の最後にアッと驚く犯人捕獲。なんかいいなあ~この作品。 (蛇足) 殺されたシャイタナ氏に一言。 「十二分にスリルを楽しんだから、殺されても本望だろ?」 | ||||
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とても綺麗な商品を送っていただきました。満足しています。ありがとうございました。 | ||||
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学生時代に読んでいたが、クリスティ自身がモデルと言われるオリヴァー夫人の初登場作品であることを最近知り再読した。学生時代の感想はなかなか良かったが、今回は犯人像をほぼ記憶していたこともありミステリとしては「単調」であった。 (※以下ネタバレあり) 確かにアイデアは独創的であるが、冒頭の事件発生後の尋問や調査ではもう少し容疑者に対して厳しいものがあっていいのではなかろうか。警察側の面目丸つぶれなのであるからもっと焦燥感や危機感があってもいいように思われる。また人物描写も深みに欠け現実感があまり感じられない。特に終盤に発生する第2、第3の事件については動機の面でここまでやるかという感がある。 オリヴァー夫人に関しては3枚目の役どころながらなかなか活躍してくれるので嬉しかった。またそのセリフにはクリスティの本音や愚痴のようなものが感じられ興味深い。「…もうひとつ打ち明けて言うと、本当の殺人事件ってあたしの手に負えそうにないの…」(p123)や「…考えるのは退屈なことよ。それから、筋を立てなきゃならない。ところが時々行き詰っちゃうの…」(p171)、「退屈なのはそれを書くときなの。…こんなことって退屈な仕事よ」(p172)といったセリフは自身を茶化したジョークのようでもあるが、もしかしたら自身のこれまでの生き方への疑問や苦悩を表わしているのかもしれない。さらに、快活で率直な娘、ロウダへのセリフ「あなたは真実の価値を認める?それとも認めない?…真実は時には痛いものだし、美しい幻影をうち壊すこともありますよ」はもはやジョークとは思えない。真実とは自分の創り出した名探偵たちの究極の目的であるわけでそれ自体に疑問を呈している。このあたりは後の作品「春にしてきみを離れ」の萌芽とは言えないだろうか。 ただ、クリスティのファンとしては「オリヴァー夫人は林檎好きで…」(p119)とか「あたし、暑いっていう感じがないと、何にも出来ないの…」(p172)というセリフは作者のプライバシーの一端を思わせ微笑ましい。 あと、蛇足ではあるが、巻末のブリッジの解説において説明不足な点がある。つまりコントラクト(せり)が完了した場合、最後にビッドした人物が親になるとは限らないという点である。例えば最初に人物Aがダイヤの3でビッドし、次にAのパートナーである人物Bが同じダイヤの4でビッドしコントラクトが完了した場合、親は最初にダイヤでビッドしたAになる。最後にダイヤでビッドしたBではない。 | ||||
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悪名高い人物の死があり、動機のある人達がいる。 人々の秘密が明かされると、犯人も二転三転していくのは、お約束ですね。 | ||||
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ポワロは美術館でアリアドネと金持ちシャイタナに出くわす。 シャイタナの晩餐会に呼ばれた8人は4人づつ2チームに別れカードゲームをする。 ポワロ、アリアドネ、ヒューズ大佐、ウィーラー警視の4人のチームでウィーラー警視が殺された。 誰が殺したのか? | ||||
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最後の最後まで読まないと犯人が分からない。推理小説なのだから、そんなの当たり前なのだが、それにしても面白い。登場人物の性格を理解するところから犯人探しが始まるのだけど、最終的には論理的に犯人を突き止めるのが面白い。 コントラクト・ブリッジの遊び方を知らないと楽しめないのかなと、読む前は思ったけれど、そんなことはなかった。スコアカードの見方なんてまったく分からなかったけれど、それでも普通に読めば楽しめる。ブリッジの遊び方を知っていれば、もっとハラハラドキドキしながら臨場感あふれる犯人捜しを堪能できたのかもしれないけれど。 特筆すべきは、すらすらと滞りなく読み進められること。翻訳の質がいいのだろう。 | ||||
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コントラクト・ブリッジをプレイする人にとっては有名な副読本(?) ミステリとしてもよくできているし、なにより全体を覆うクリスティのユーモアがたまらない。 真犯人がわかったとき、序盤の探偵たちの推理比べを思い起こしにやりとさせられる。 ただ、ブリッジのプレイヤーとしては、ゲームの詳細のルールではなく根本に疑問が。 ネタバレにならないよう努めて書くと 『そのシチューエーションでテーブルを離れるのはプレイヤーとしてあまりに不自然』。 ※以下はネタバレでなくコントラクト・ブリッジについての一般論。 ブリッジは2人対2人のペア戦。どちらかが攻撃(課題を掲げそれを達成する)、反対側が防衛(攻撃側の課題達成を妨害する)。 その際、攻撃側が有利に設定されている。 防御側の二人はお互いの手(カード)がわからないのに対し、攻撃側の一人はカードを場にさらす。 そして攻撃側は2人ではなく1人(手札を公開していないプレイヤー)がプレイする。 防御側がペアのお互いの手を予測しなければならないのに対し、攻撃側は1人が2人分のカードをコントロールできるのだから有利。 このとき攻撃側でありながら手をさらし、自分ではなにも考えないプレイヤーをダミーと呼ぶ。 この小説ではダミーはしょっちゅうテーブルを離れているが、ダミープレイヤーも攻撃側の一員であり、勝つか負けるかを見守っている。 よほどの事情(トレイに行きたいとか、喉が乾いたとか)があれば席を離れてもおかしくはないが--- | ||||
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