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終りなき夜に生れつく
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【この小説が収録されている参考書籍】
終りなき夜に生れつくの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 21~40 2/4ページ
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アガサ・クリスティー後期の長編ミステリ、1967年。作中に登場する詩句はウィリアム・ブレイク『無垢の予兆』の一節から。 甘やかな喜びに生れつく人もいれば Some are born to sweet delight, 終わりなき夜に生れつく人もいる Some are born to endless night. 不定態・無軌道・全能感・傲慢、そんな青年の物語を、以前は好んでよく読んでいたが、もういまの自分はかつてのような熱意では読めなくなっているのかもしれないと感じた。読書を通して自分の人生の経過が感じられた。 読者は作者の記述を通って読書世界に入っていく。則ち、作者の記述は読者にとって読書世界の限界をなす。 | ||||
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お馴染みのキャラクターが登場しないアガサ・クリスティーの「ノン・シリーズ」作品のなかの人気作。エルキュール・ポアロ、シャーロック・ホームズ、金田一耕助、フィリップ・マーロウ、ケイ・スカーペッタ、カミーユ・ヴェルーヴエン、鬼平こと長谷川平蔵……といった名物キャラクターが主人公のシリーズもの、というのがどうも苦手だ。全部読まないとなにか損している感じがするし、全部読んでもなにか損した感じがしそう。その点、エピソード1とか続編のない「ノン・シリーズ」は楽しみきって終わり!というのがいい。シリーズでないほうが話の密度が濃く、細部まで作家の神経が行き届いているような気がする。 それはさておきこの本、たまたま目にした丘の上の大邸宅を手に入れたいというお抱え運転手の夢がいきなりかなってしまうというありえない幸運から戦慄の結末まで、ぐいぐい読ませる。若く美しい大富豪の娘エリーに寄り添う、神々しいまでの美女、グレタ。ジプシーが丘には近づくなとエリーに警告する占い師の老女エスター。悲運の天才建築家、サントニックス。登場人物、とくに脇役のキャラクターが際立っていて、もしかしてあれは……と何分かおきに物語の先を推理している自分がいる。多少の邪魔が入っても、何度も中断しても、楽に読み進められるので、空港やテントのなかでの読書にもおすすめだ。 大邸宅、遺産、競売、美術商といった階級社会のわかりやすい記号が大道具小道具として話を盛り上げる。一般の読者にとっては裏社会も上流社会も等しく物語でしか経験しない非日常なのだ。エリーの「本物の金持ち」っぽいところを描いた箇所が興味深い。 「ただひたすら豪奢なのだ。・・・消費のための消費でもなければ、世間に見せびらかしたいわけでもない。そうではなく、不思議なほど単純なのだ。これみよがしの派手な金遣いもある段階を超えると、この種の単純さが現われる。・・・最高の絵を一枚買ったら、それ以外の絵を部屋に飾りたいとは思わないだろう。それだけのこと。持っているのは最高のものばかりだが、最高のものだから買うのではなく、なにかが気に入ったりほしくなったりしたら、それを手に入れられない理由がないからなのだ。『あいにく手が出ない』などという瞬間はまったくない。だから、妙な話だが、ときとして僕には理解できない不思議なほどの単純さに向かっている」。エリーはヴェニスの路上で観光客向けに描かれたへたくそな運河の絵が気に入って買うのだが、彼女がこの絵に「セザンヌの絵に向けたのと同じ熱望を抱いているのがよくわかった」と主人公マイクはさもこれが愉快なことのように述べる。こういうちょっとしたところにマイクとエリーの「格差婚」の地雷が埋まっているのである。 | ||||
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相当、古い中古本のせいか、四方が黄ばんでいます。破れ、シミ、落丁は、いっさい無かったです。内容は、ずば抜けて面白かったです、なるほど…という感じ。訳違いでまた読みたいです。 | ||||
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サントニックスと、グレタも交えた会話の後で,エリーが、マイクに「 私には、同情してくれないけど 」と、 言ったこと。 ギターを弾いているエリーが、 「なぜ、私をそんなふうにみつめているの、マイク?」「 まるで愛してる ような目で」と、言ったこと。もしかしたら、エリーは、すべて知っていて? 確かに悲しい救いのない部分もあるそんな物語でありながら、私は、自分が救われたい心境の時に必ずと言ってもいいくらい手にとります。この本を。それがなぜかも言葉にできないし、エリーが、全てしっていたかは、永遠に わからない、曖昧な、謎のまま。読む人にとって色を変えていくような部分がある本です。それが一番のミステリーなのかもしれません。 | ||||
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ある貧乏な若者が大富豪の娘と恋に落ち、 二人だけで密かに結婚式を挙げる。 そのことが彼女の親類縁者や財産管理者にしれることになり、大騒ぎになる。 ごくごく単純なストーリだ。 でもなぜか引き込まれて次ぎの展開が知りたくてたまらない。 きっとなにか起きるぞという期待感と不安がこころの隅でザワザワしだす。 当然、事件は起きるがそのザワザワ感がズーット最期まで続く。 ここがアガサ・クリスティーの魅力で期待通りの面白さであった。 | ||||
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映像版を観てあらすじは知ってしまっていたのだけど、クリスティ作品は時折ドラマに反映の無いちょっとしたセリフの余韻を響かせるシーンがたまらないので、原作を読むことにした。 (「ポケットにライ麦を」の手紙の『だってほんとうに美しいでしょう?』とかね。) この作品でもきましたね、「まるで愛しているみたいに」。 マイクには「いつから始まったのかわからない」分岐点を感じさせる、こういったエリーへの愛着を滲ませるセリフとシーンが、交差するラストが物悲しく…。 映像版のスリリングさも秀逸でしたが、本作の語り口がやたら素朴でするりと読ませてくるところと、それが何故なのかという結論も、「文体」である原作ならではでした。 | ||||
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作者お気に入りの作品の一つということで手に取りました。初期のストーリー展開のまったり感は、やはり作者の晩年作からかなぁと思いながら、しかしその分心理描写の厚みはさすがだわと感じながら読み進めました。 最後には、それら全てが躍動感とともに渦を巻き、走り出ししてエンディングに到達するという…今回も技あり一本です。 | ||||
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秋の夜長に一気読みしました。 物語は、若い男女が出会い、夢を共有し、お互いに通じ合うものがあり、結婚し、夢を実現して、幸せに暮らすが不幸が起きる。 最後に怒涛の展開があります。 ミステリー小説を沢山読み込んでいるわけではない私はトリックの焼き直し云々は気になりませんでした。 アガサクリスティはポアロさんや、ミスマープルが有名ですが、別名義で書かれたりした、特別な人が出てこない作品の方が良いと思うことがあります。 無名のキャラ設定されてない登場人物だからこそ書けたであろう、緻密に心の奥深くまで書かれた闇の描写が理解しやすいからです。 何でも出来る、何にでもなれる気がする若者の、溢れんばかりの、しかし曖昧な大きな夢を現実の形にしても、興奮が過ぎ去れば物でしか無い。本当に欲しかったのは…持ち続けたかったものは… ヨーロッパの諺の 1日幸せでいたければ床屋に行け 1週間幸せでいたければ車を買え 1月幸せでいたければ結婚しろ 1年幸せでいたければ家を買え 一生幸せでいたければ正直でいろ というのを思い出しました。 正直にも色々とありますが、人の心は簡単では無いですし、古今東西通じるものがあるからこそ、物でなく、人の心を描いたこの作品は時代が違えど読み続けられるのだろうなと思います | ||||
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旧訳版の方にレビューを書いてしまったので、こちらにも貼り付けておきます。読んだのはこちらの新訳版です。 ------------------ これはすごい。名作だ。 トリックが別作品の焼き直しとの批判があるらしいが、そんな小さなことはどうでもよろしい。パズル解きではなく、文学作品として、重く、濃密で、完成度が高い。 老醜と評する人もいるか。とんでもない。クリスティのすべてを凝縮した、老集大成である。 テーマは、人はなぜ殺人を犯すのか? と同時に、人はなぜ人を愛するのか? 人を愛するとはどういうことなのか? これら、直球ど真ん中のテーマとがっぷり正面から取り組んで、オカルト、サスペンス、ロマンス、ミステリーの要素を絶妙のバランスで取り入れ、配合している。 前半は、怪しげなジプシーばあさんの不気味な呪いを散りばめつつ、主人公カップルの恋愛物語が、むしろ淡々と語られる。不気味さが徐々に大きくなっていく雰囲気の描き方が、とてもうまい。 そして事件勃発。 ここから後半3分の1は一気にギヤが2段階ぐらい上がってテンポが早くなり、緊張感に満ちた手に汗握るサスペンスが展開していく。この場面転換、雰囲気の一瞬での変換がすばらしい。 トリックのことを言えば、途中でかなりバレバレである。だけど、だからといって物語の緊張感はまったく減ることなく、最後まで一気に突っ走る。この作品ではトリックそのものには重きはおかれていないのだ。むしろそのトリックを成り立たせている人間関係や心理描写の方が、クリスティーの描きたかったことなのだと思う。 そしてそれは、大成功している。クリスティー作品の中でも屈指の傑作だと思う。 (追記)霜月蒼『アガサ・クリスティー完全攻略』(クリスティー文庫)の中に、トリックについてこのような記述があった。「あの先行作品では、このトリックは「謎解きと驚愕」を生む以上の機能が与えられていなかった。しかし本作では、もっと大きな主題を描く道具としてこのトリックが活用されている」(p.462)。賛成である。 | ||||
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これはすごい。名作だ。 トリックが別作品の焼き直しとの批判があるらしいが、そんな小さなことはどうでもよろしい。パズル解きではなく、文学作品として、重く、濃密で、完成度が高い。 老醜と評する人もいるか。とんでもない。クリスティのすべてを凝縮した、老集大成である。 テーマは、人はなぜ殺人を犯すのか? と同時に、人はなぜ人を愛するのか? 人を愛するとはどういうことなのか? これら、直球ど真ん中のテーマとがっぷり正面から取り組んで、オカルト、サスペンス、ロマンス、ミステリーの要素を絶妙のバランスで取り入れ、配合している。 前半は、怪しげなジプシーばあさんの不気味な呪いを散りばめつつ、主人公カップルの恋愛物語が、むしろ淡々と語られる。不気味さが徐々に大きくなっていく雰囲気の描き方が、とてもうまい。 そして事件勃発。 ここから後半3分の1は一気にギヤが2段階ぐらい上がってテンポが早くなり、緊張感に満ちた手に汗握るサスペンスが展開していく。この場面転換、雰囲気の一瞬での変換がすばらしい。 トリックのことを言えば、途中でかなりバレバレである。だけど、だからといって物語の緊張感はまったく減ることなく、最後まで一気に突っ走る。この作品ではトリックそのものには重きはおかれていないのだ。むしろそのトリックを成り立たせている人間関係や心理描写の方が、クリスティーの描きたかったことなのだと思う。 そしてそれは、大成功している。クリスティー作品の中でも屈指の傑作だと思う。 (追記)霜月蒼『アガサ・クリスティー完全攻略』(クリスティー文庫)の中に、トリックについてこのような記述があった。「あの先行作品では、このトリックは「謎解きと驚愕」を生む以上の機能が与えられていなかった。しかし本作では、もっと大きな主題を描く道具としてこのトリックが活用されている」(p.462)。賛成である。 | ||||
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夜ごと朝ごと みじめに生れつく人もいれば 朝ごと夜ごと 甘やかな喜びに生れつく人もいる 甘やかな喜びに生れつく人もいれば 終わりなき夜に生れつく人もいる ― ウィリアム・ブレイク「無垢の予兆」より 物語がはじまる前に載っている上記の詩は、作中で主人公マイクの最愛の人エリーが好んで歌った歌の詩でもあります。 作中エリーは若くして命を落としたにもかかわらず、彼女は最後まで【甘やかな喜びに生れついた】と一貫して表現されています。 【甘やかな喜びに生れついた】エリーはおっとりとしていて人に安らぎを与える、不思議な魅力をもつヒロインです。どこか哀愁がありながらも彼女の魂は甘い喜びに満ち溢れています。 エリーの【甘やかな喜び】は例え生きていても死んでいても変わらない不滅の物であるかのようです。 そしてエリーの歌った歌詞にもある本書の題名【終わりなき夜】とは何か…。 物語の結末まで読んだ時あまりにも哀しくて泣いてしまいました。 本書は世間的な評価は低いようですが、私の中では間違いなくクリスティーのベスト10に入る傑作です。とても深く心に残る作品です。 特にマイクとエリーが出逢うシーンは、いつ読んでも情景が目の前に浮かんできます。 | ||||
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ラスト50ページを読んでいるとき何故かアルジャーノンに花束を、を思い出しました、自分でもよくわからないのですが...。 作品の焼き直しだ、という事前情報があったので<どれの焼き直しだ??>と警戒しながら読んでいたので、読み終わってあれかー!と思いました。個人的にはサントニックスが印象的でした。 | ||||
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これは戦後にかかれたアガサの後期の作品で、殺人犯を見つけるようなミステリー小説とは 全く異なる雰囲気の物語である。ワクワクするような推理小説を期待するとガッカリしてしまうかもしれない。 アガサクリスティの他の小説と同じように、単に誰が犯人だという結果だけでなく 人物描写や世の中、人生に対する深い考察が面白い。 読んでいるうちに、現代にも通じる警告のようなメッセージを読者は受け取る。 身近に危険な人はいるが、それに気づくのは難しい。 今の現代でも、なぜか信用できる人と、どこか信用できない人(距離を置いた方がいい人)そういう人に巡り合うことがある。 それを見分ける嗅覚を鍛えるのは生きて行く上で大切なことだと感じさせる。 | ||||
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それが最初から最後まで楽しんで読めました。 それにしてもグレタとは。 | ||||
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私は、結末に幾度もあっと驚いてしまった読者であります。 予想外ではあっても、読み終わると合点がいくのですが、 母親の視線をマイクが嫌がっていた、という表記が 度々出ていながら、 何故読み取れなかった!? 自分、バカバカ!と頭をたたきたくなりました。 最近もこんな身勝手な理由の事件が、実際に起こっていますよね。 この村ではこんな結末になったけれど、 現代では、どうなんだろう。 何か起こらなければ、警察は動けないのでしょうが、 起こる前に何か神の手はないのでしょうか。 | ||||
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登場人物が少なく、探偵役も刑事役も登場しない 推理小説を多少読んだことのある人なら、犯人はあの人しかいないことは事件が起こった時点で気づいてしまうだろう それが分かっていながら読み進めることを止められない、非常に稀有な作品である ただ共犯者の存在(主犯以外に小細工した人がいたことは間違いないのだが)が最後まで分からなかったし、意外な人物でもある これはクリスティらしいどんでん返しだった ラストは実に恐ろしいオカルトホラーとでも言えるもので、後味の悪さと救いのなさに身震いする | ||||
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クリスティーの著作を読むのはこれで30作品目だが、物語としての出来栄えに関してはこれまでで一番と言える。 事件はなかなか起こらないし、真相はクリスティー作品にありがちなもので、身構えて読んだ読者には予想しやすい真相と言えるだろう(私もこの真相通りに予想していたわけではないが、そのうちの一部の真相に関してはずっと疑いを持っていた)。 しかしながら、作品全体が醸し出す雰囲気や、人物配置の妙が素晴らしく、結末にも独特の味わいが残る。 人物では、マイケルの母親、建築家といった脇役の存在が光っている。 エリーの歌う「幸せとよろこびに生れつく人あり 終わりなき夜に生れつく人あり」という歌詞がもの悲しい。 結局、主人公は「終わりなき夜に生れつく人」であったということだ。 | ||||
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以前に見かけたレビューや本作執筆時の作者の年齢などから、私は知らず知らず自分で勝手にストーリーを想像して読み進めていたのですが、恥ずかしながら良い意味で裏切られました! (ところでミステリーのレビューって難しいですね。以下ネタバレにならないように書けているでしょうか...。) ちょっと油断して侮っていました。作者がクリスティーなんだから、こういう収束も当然予測できたはずなのに、どういうわけだか(ってもちろん作者の手腕ですよね)、魔法をかけられたようにミスリードされてしまいました。こんなに気持ち良く爽快に裏切られたのは久しぶりです。笑 他のレビューにもあるように、種あかしに関しては既出(使い回し)の手法ではあります。でも、ミステリとしてだけでなく小説としての完成度が高く、既出云々がどうでもよいと思えるぐらいの満足感がありました。ミステリはやはり謎だけでなくストーリーも含めてですもんね。 上述では「気持ち良く爽快に」と書きましたが、主題そのものはなんとも切ないです。(と私は感じました。) 人によって感じ方は異なるのでしょうが、私は怖さよりも、陳腐な表現ですがこのラブストーリーの切なさこそが、クリスティーの真骨頂だと思いました。(コンプレックスを含んだクリスティー自身の恋愛観の表出という意味でも。) とにかく、本格本格とあまり片意地張らずに小説として一度読んでみてはいかがでしょう。初期作品にも見劣りしない、まぎれもない佳作です。 | ||||
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確かに、同じクリスティーの某作品のメイントリックは流用されてはいます。でも、某作品はそのトリック自体が生命線なんだけど、この作品の場合、物語を構成する事項の一つに過ぎず、このトリックがあるからこそ、ラストでの深い哀しみ、感動があるのではないでしょうか。私的にはクリスティーの全長編の中で常にトップ3に位置してる作品です。ただ、【そして誰もいなくなった】もそうだけど、この作品も旧訳の方に慣れ親しんでいるせいかもしれないが、旧訳の方が好きですね。【そして〜】の方は、島の呼称もそうだけど、文章がライトになった分、不気味さが薄れたし、この作品の場合、エリーが唄う詩の訳かな。 | ||||
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マイクとエリーはジプシーが丘と呼ばれた場所で恋いにおちた。 駆け落ち同然で結婚したが、エリーは乗馬中の事故で死んでしまう。 「えっ、うそでしょ」という結末。 | ||||
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