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(短編集)
のぞきめ
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のぞきめの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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満足 | ||||
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この作者がよくやる「本編のお話を知るまでの過程をやたら詳しく描写する癖」が大好きです。白魔とかねじの回転みたいな古典怪奇小説へのリスペクトが感じられて。 お話としては、主人公がとある事件の真相をもとめて四六時中ずっと山道や村を歩き回っている。そして薮をつついて怪異にでくわす。この繰り返しで、こんなひたすら移動する描写ばかりの小説はなかなか無いのではないのでしょうか。 民俗学のフィールドワークを体験しているみたいで非常に楽しく、都会的な日常に埋没している自分には癒しでした。 それで、ありありと思い描けるくらいに舞台の村や村人たちに愛着がわいてくるんですけど、唐突に冷や水をぶっかけられたような結末に呆気にとられます。 やっぱりこの方の作品は他のホラーとは一味ちがうっすね。 | ||||
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もう何度読み返したかわかりません。 ファンタジー要素強めのそこらのホラー文庫とは違います。 この方の本は総じて読みやすくハズレ無しです。 ホラー文庫をさがすならコレ買えば間違いない。 | ||||
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三津田作品は死相学探偵→家シリーズ→のぞきめと読んできましたが 個人的にこちらがダントツで面白かったです。 2部構成ですがどちらも時代を隔てた同じ場所で起こった怪異を書いています。 終章は1部、2部に比べてかなり短いページ数でしたが怒涛の伏線回収は見事。 謎を投げっぱなしにするのではなく、 推測という体を取りつつある程度の解答を提示してくれたので読後感も良かったです。 あと他の三津田作品で見知った名称もチラホラ出てきたり 難読漢字には区切りごとに再度ルビを振ってくれているのも何気に嬉しい。 | ||||
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最後のオチはえっ??なにこれ??と思ったけど、少し考えてみると、あれはあくまで個人の感想に過ぎないのかなと私は思いました。何故なら、死に様が説明がつかないし、あまりに強引過ぎるので。 ですからやっぱりあれは・・・・と考えた方がゾクッとしますね。 | ||||
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「のぞきめ」と呼ばれる怪異について最近書かれた記録と数十年前の記録を読み解く2部構成。 著者が得意としているホラーとミステリーが融合されている。 すべての現象がミステリーで読み解けるわけではなく、読み解けなかった現象にこそ本当の恐怖がある。 作中の言葉を借りるならば、『飽くまでも訳の分からないものとして、怪異はそのまま存在しているのが好ましい』 | ||||
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映画のせいで期待してなかったけど面白かった 序章は小野不由美の『残穢』を彷彿とさせるメタホラー。第1章は洒落怖『リゾートバイト』を彷彿とさせる実話怪談風。第2章は坂東真砂子の『狗神』などを彷彿とさせる土俗ホラー。終章は三津田信三お得意のミステリとホラーの融合。 実話怪談蒐集家の元編集であり、『刀城言耶シリーズ』を書いた民俗学ミステリ作家であり、『作家3部作』を書いたメタホラー作家であり、ミステリとホラーの融合を追求し続けた三津田信三にしか書けない一作だろう。まさに集大成。 様々なホラーを味わえる上に、章ごとに文体も違うというのが凝ってて◎ 欠点は、「のぞかれる」「ついてくる」といったホラー描写にマンネリ感があることと、のぞきめのトリックが(三津田作品やホラーミステリ小説をよく読んでいる人には)読めてしまうということ。 まぁ集大成的な作品に共通するデメリットともいえる。 それでも2010年以降の三津田作品では一番面白かった。 ただ、序章で「完全に創作した舞台で起こる民俗学ミステリホラー」と刀城言耶シリーズを解説しているのだけど 実話テイストで書かれている第2章を読んでいると「蒼龍郷」など、刀城言耶シリーズの地名が出てくるのは笑った。創作なのか実話なのか。 「杏羅町」とかも出てきたし、ファンサービスかな? | ||||
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のぞきめという伝承を二部構成の怪談で読み進めていくと、徐々に謎が解き明かされていくミステリー感が良い。読後は隙間が怖くなる。 | ||||
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電子版読了したのですが、これより前に「どこの家にも怖いものはいる」「わざと忌み家を建てて棲む」を読んでいた後だったので、てっきりホラーかと思い読み進めました。 ホラーだと思い読み進めると、電子版90%を過ぎるあたりまで、ずっと怖いですw これまで私が読んできた、著者の2作同様、 「読んでるだけで何かがやって来るかもしれないから、覚悟して読んでね。あと、何かが来たら本を閉じてね」と散々脅され、 「ちなみに俺のところには出たからね」という前振りもされるので、ビビりながら読み進めることになります。 本文は、「何か」に襲われることとなった人たちの手記なり告白なりで構成されています。これが怖い。 「どこの家にも〜」は、家の物音などの怪異がメインでした。 自宅はマンションなので、一軒家ほど家鳴りがないため、幸い、怖かったものの、あまり自身に照らし合わせ過ぎずに楽しむことができました。 しかし、今回の怪異は、タイトルにもある通り、「隙間から覗くもの」です。 ……隙間ってどこにでもあるじゃないですか。 読んでいる間は、とにかくドアや窓の隙間が怖くて仕方がありませんでした、笑。 電子版だと90%を過ぎる辺りまで怖い、と書いたのは、そこから急に「あれ、これ、ミステリー?」という展開に突入するからです。 ミステリーだとわかれば、読み手も「あの怪異はこう説明できるのでは?」だとか、「となると犯人は?」と推理していくことに注力できるので、怖さがぐっと無くなります。 解説を読むと、帯に「ホラーとミステリーの融合」的な事が明記されていたようだし、 たしかに序盤にしきりに「ホラーとミステリーの融合したものを書きたいと目指して来た」などとの記述が何箇所かありました。 最初から「ミステリー要素がある」と意識して読めていると、あまり怖く感じずにすむかもしれません。 が、私は電子版だったので帯もなく、ここまで読んで来た2作同様「ホラーだ」と思い読んでいたので、終盤まで怖くて仕方ありませんでした。 ただし、ミステリーとして解決していこうとすると、ホラー要素を借りないと解決できないことが数多くあります。 そこが、ホラーとミステリーの融合という事なのかな、と思います。 「ミステリーを読むぞ!」という気持ちで読み始めてしまうと、その解決の仕方に「なんだよそれ!」と思うこともいくつか出てくるかもしれないので、あくまでも「ホラーを読むぞ」という気持ちの方が、この作品を楽しめるのかもしれません。 解説の方の文章は、興味深い事も書いてあるものの、一文が長ったらしく、かつ、()に入れたの補足も多くて、読みづらくて仕方ありませんでした。 と、同時に、三津田さんの文章はテンポがよく読みやすかったなあ、と思い知らされました。 レビューを書こうと「のぞきめ」で検索して、板野友美主演の映画のポスターが先に出て来た時に笑ってしまいました。 映画、予告編しか見てはいませんが、どう考えてもこの原作は大根アイドルムービーにふさわしくありません。 映画を見てがっかりしたであろう人、ポスター見ただけで爆笑した人などにはぜひ、この本を読んで震えてもらいたいです! | ||||
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この作家さんの作品を初めて読んだのですが、登場人物の心情や情景が想像がしやすく、臨場感溢れていてとても面白かったです。 ついつい一気に読んでしまいました。 1章は完全にホラー色が強いものの2章はホラー要素が薄いため(とはいっても怖い)、がっつりホラーが好きな人は物足りなく感じると思います。 私は怖がりなので最後の語り手の考察に救われました。 そして、それを踏まえてもう一度最初から読み直したいと思いました。 | ||||
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同じ場所で起きた、時代の異なる2つの怪異 第一部は件の場所にアルバイトで訪れた大学生の体験談 ホラー要素が強く、ラストに至っては本当にゾッとした 第二部はそれから数十年前の話 同じくある理由で件の場所を訪れた大学生(現在は民俗学者)の体験談 終章は、主人公がそれら2つの話からある真実を解き明かすという 作者が得意とするホラーとミステリーの融合、となるのだが 謎が解き明かされるのは事件のほんの一部であり、結局のところ怪異そのものについては オカルトの域を出なかったのが少々残念に感じた | ||||
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死相学探偵シリーズのあのお方と、対をなす強大な敵の誕生秘話(悲話)。そして恐らく黒衣の女の正体も暗示されています。これらの事前情報無しにはかなりぼんやりとした作品に感じられるかもしれません。死相学探偵シリーズの後に、もう一度読み返してください。新たな感慨に浸れる事を約束します。 | ||||
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この作家さんは正直読みづらいなーと思って避けてたんですが、あらすじに興味をひかれて購入。また、長時間の旅のお供にと、たっぷり時間をかけて読破しました。 結果。たいへん面白かったです。思わず二回読み直しました。 やはり序盤は読みづらくて...。まず時系列が飛びまくるのと、語り手のとりとめない話にイライラする、登場人物の名前が読みづらい。などなかなか頭に入らず何度もページを戻るはめに... 「あぁ、やっぱりこの作家さん苦手」と投げだそうと思いつつ、あらすじにある大学生の体験談に入った途端グイグイと引き込まれました。 この本をお供にした旅路が同じく山奥の辺鄙な宿泊施設だったので、情景が鮮やかに想像できとても楽しかった。 続いての50年前の出来事も、旅行小説としても面白い。乗りついでの長い旅路や、田舎に居心地の悪さを感じつつも好奇心に勝てず突っ込んでいく感じ。主人公と一緒に村を探索するワクワク感が良かったです。 そして最後にこの2つの出来事。時系列の違う恐怖体験に語り手が共通点を見つけ、真相を紐解いていくのですが、あくまで彼の想像であり本当にそうなのかは分からない。と濁して終わるのにぞくぞくしました。 彼の推理を踏まえて最初から読むと、また面白さが増すと思います。 主題とは関係ないですが、この本を読んで猛烈に蕎麦とおにぎりが食べたくなったので旅先でいただきました。 しかしおにぎりはパックに包まれたやつでガッカリ。店のおばちゃんににぎって欲しかった! | ||||
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この作者については、『どこの家にも怖いものはいる』ファンになり、『凶宅』でがっかりし、『赫眼』でまた読みたくなり、本作で4作目です。 個人的な感想を言うなら、完全なフィクションよりも蒐集した怪奇談を纏めたといった手法の方が断然面白いです。 読み進めば進むほど、引き込まれていきます。 読後も、これは実話なのかフィクションなのか?と思いを巡らせています。 フィクションだと思っても、もしかしたら・・・?と思ってしまわせる怖さがあります。 | ||||
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「のぞきめ」について、過去と現在からの怪奇談が語られています。 特に現在の「のぞきめ」の障りに遭ったと思われる大学生の話では、そのオチにぞくりとします。 家中のありえない場所から、覗かれる恐怖というのは、ちょっと想像すると、とても嫌なものです。 ただ、過去との話のラストのオチについては、何だか尻すぼみ的な感じもあったので、星4つで。 | ||||
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じわじわと来る怖さです。 1つめと2つめの話の接点が上手く描かれている作品だと思います。 寝る前に読むとそこらじゅうが気になりました(笑) | ||||
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三津田信三なる作家を知り、昨年からアマゾンネットで検索。スプラッター関係の作品はやめて、殆んどの作品を網羅。文庫版は読みたくないので、単行本を主に初版を購入。あと6冊を残して読破。 優劣順に並べると、1.ついてくるもの 2.赫眼 3.のぞきめ…になる。「のぞきめ」の終章後半の文章は、必要なかったと思う。余韻が消えてしまって読みたくなかったくらいだ。 確かに、ストーリーテーラーだが、この作家は、書き始めや冒頭部分に、何かと言えば書名本の蘊蓄 がしつこくて、そんな書き出し作品は、あえて飛ばして本文に集中して読んでいく。ホラーという呼称が嫌いなので、怪奇小説と書くが、この怪奇小説に限り、優れた作品は短編であり、中編ぐらいが限度の構成であると、怪奇幻想60年コレクター読書歴から実感するのである。怪奇幻想小説の類は、 長編構成すると、やはり饒舌した間延びはどうしょうもない。ビリッとした読破余韻が喪失してしまうからだ。正直、三津田氏の作品に恐怖感を覚えないのは、あまりにも60年と言う読書歴の所以であろうか? あえて薦めるとすれば、上記の3作品になるだろうか…。橘外男「逗子物語」「蒲団」。柴田錬三郎「白い戦慄」「恐怖屋敷」の作品を超える、怪奇幻想作品を読んでみたい。出でよ! 怪奇幻想作家の天才よ! | ||||
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読み始めの警告が、フィクションとわかっていても怖くていったん読むのを止めてました。 一人暮らしなので、夜に読んだら怖いからと昼間続きを読んだら、あれ? 思ったほど怖くはなかった。 刀城言耶シリーズのように、できるだけ謎解きをして、それでも残る不可解な物を残すスタンスは同じです。 作者の脅かしに負けないで読みきってください(笑) 2つの時代をまたいで起きた、不可解な出来事。 面白かったです。 | ||||
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「のぞきね」というのは、伐ってはいけない樹木を伐採したりしたときに現れる一種の化け物をいうのだという。しかし、「のぞきめ」とは? 第一部は作者の友人が昭和も終わるころに味わった学生時代の貸別荘地での恐怖体験を描く「覗き屋敷の怪」。そして第二部は作者に唐突に届いた、ある民俗研究家が昭和の初期に味わった、実は第一部と同じ村での血も凍る恐怖体験が綴られた大学ノートの「終い屋敷の凶」。 最初は、よくある怪談話のような展開で、まあゆるゆると・・・という感じでしたが、どんどんと恐怖が加速して、第二部になると、まるで自分がその恐ろしい村にいるかのような気持ちにさえなりました。この村や山奥の描写が特に良いですね。 作者のお決まりの「ホラーとミステリー」の融合も、この作品ではまずまず成功したといえるのではないでしょうか? そして、最後にすべてがきちんと納得できるように解明されるわけでなく、解けない謎、または(いつものわらっちゃうくらい独善的な、しかしそれがまた楽しい)推測どまりの解釈として、つまりホラーの部分も十分残してくれて、ホラー好きにはとてもとても楽しい作品でしたね。 | ||||
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怪異の正体というか謎についての扱いは今年映画化、アニメ化された某作家の某タイトルの設定に若干似た部分はありますが(初出単行本の表紙イラストも同じ方が担当されてると思います。)、最後の結末は三津田先生らしく不可思議な部分も残しつつ合理的な解釈で真相を解き明かされていくといういつも通りの展開でとても良かったです。これは初期の作家三部作のような体裁ですが、刀城言耶シリーズとして書き換えることもできそうな感じですね。次回作もまた楽しみになりました。 | ||||
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