■スポンサードリンク


(中編集)

玩具修理者/酔歩する男



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
玩具修理者
玩具修理者 (角川ホラー文庫)

玩具修理者/酔歩する男の評価: 3.85/5点 レビュー 124件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.85pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全124件 121~124 7/7ページ
No.4:
(4pt)

中編「酔歩する男」のめまい感、不安感がいかしてた!

最初の短編「玩具修理者」は、それほど面白くありませんでした。
ラヴクラフトのクトゥルフ神話を思い起こさせるホラー小説。
おにぎりを食べながら読んだのもマイナスに働いたんでしょう。
気持ち悪くなりました。しかし、次の「酔歩する男」はとても面白かった!
最初のうちは、『ドグラ・マグラ』を読んだ時のようなぐるぐる感、めまい感に襲われて、訳分かんねーぞーという気持ちでした。
そこをこらえて読んでいくうちに、「まるでこりゃあ、ディック
みたいじゃないか。現実と夢とが混沌、朦朧として溶け合うような
フィリップ・K・ディックの作品。読み手を不安感に誘っていく
手際なんざ、なかなか見事。うん、これは面白い」と、いつの間にか話の中にずるずると引きずり込まれていました。ある日、気の合う仲間と飲みに来た店で、ひとり残ってタクシーを
待っていたわたしこと血沼(ちぬ)が、ふとしたことから店にいた
小竹田(しのだ)という男と会話する。そこから、妙ちきりんな話が
始まっていきます。ふたりの噛み合わない会話を読んでいるうちに、めまいがしてきました。そしてこの辺からすでに、「この現実というものが
本当に、あなたが考えているとおりのものなのか? もしかしたら
気づいていないだけで、それは全く別の世界なのではないか?」
という作品の世界観に、からめとられていたのかもしれません。
これはまさに、昔ハマったディックの作品を彷彿とさせる味わい。話の途中、「シュレディンガーの猫」といった量子力学の理論が引き合いに
出されたりしますが、そこんところはあまり理解できませんでした。
「ふーん、なるほどー。いかにもって感じもするけれど…」と、
まあ、分からないなりに面白がって読んでいきました。で、話はいよいよ迷宮を彷徨うかの如く、とんでもない方向に進んでいきます。この「とんでもなさ」「迷宮感」「不安感」というのがまさにディック・ワールド
を思わせるもので、久しぶりにめまいを覚えるおもろい話を堪能させてもらった
気がしました。
日常見慣れている景色がぐにゃりと歪むような、あるいは底の見えない穴に
落ちていくみたいな、そんな不安感にとらわれました。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.3:
(5pt)

めまいグルグル

小林泰三氏のデビュー作。デビュー作品とは思えないほどの完成度。
表題作「玩具修理者」も傑作だが、「酔歩する男」はすごい!読みながら、めまいが。まさに「酔歩」してしまうのだ!
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.2:
(4pt)

わたしの、ななつ違いのおとうとも、ひょっとして…

わたしには、七歳違いの弟がいる。このまま、「ひとりっ子」として過ごしていくのか、と思っていた頃に現れた彼は、それまで占めていた、わたしの空間に突然入り込んできた「不法侵入者」のように、嫌な存在だった。主人公の「わたし」にも七つか八つ離れた弟がいる。弟を背負っている描写の場面は、わたしも昔、弟を背負って歩いた夏の記憶とシンクロする。標準より体格の小さい小学校ニ年のわたしには、漬け物石のように重く、ぐんにゃりとして――、そして、高い体温が、異性物のように気味の悪い存在だった。一度、背中におぶっていて、落としたことがある。この小説のように「壊れ」はしなかったが、後頭部に出来た瘤は、かなり大きくなっても残ってしまった…。もし、あの時、「壊して」しまっていたら、わたしも「ようぐそうとほうとふ」のもとへ持ちこんだかもしれない。部品が何であれ、もとのように動くように直してくれる「修理者」は、大変魅力的な存在だ。ただ、同時収録の『酔歩する男』は、やや難解。もう少し、文字と版型を大きくして、写真もしくはイラストを挿入して、『玩具修理者』のみの独立した作品として読みたい気がする。文庫やコミック、ビデオなど様々な媒体で装幀が違うが、わたしは、この破壊されたアンティックド-ルの表紙のものが一番作品世界を表していると思う。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.1:
(5pt)

玩具修理者

この本に出会ったときの衝撃はいまだに忘れられない。ある日、学校から帰ると玄関に投げ出されている本書を発見。訝しく思うのも早々に読書モードに入ってしまう。時間の経つのも気にせず、黙々と読むこと2時間。読了後、茫然自失となってしまうのであった。それにしても凄い。表題作の玩具修理者は本当にデビュー作かと野暮な疑いを持ってしまう程の傑作。女の語る玩具修理者にまつわる過去を恐怖に徐々に支配されながらも聞く男。驚愕のラストは世界の崩壊を目の当たりにすることになる。二編目の酔歩する男もやはり傑作。誰にでもあるような間違いが、男の恐るべき過去に収束されていく過程は、玩具修理者同様世界の崩壊が待ち受けている。この本を読めば、現実がいかに脆いものかと否応なしに認識する!ことになる。こちら側にストレートに伝わってくる恐怖はこの作品ならでは。一度お試しあれ。ところで、何でこの本が玄関に投げだされていたのかはいまだに不明。不思議なこともあるものです。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!