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制裁
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制裁の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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スウェーデンの法制や刑務所の囚人の待遇に奇異な感じを受けながら本書を読み進んだ。 巻末の著者あとがきで、本書の中の出来事は本当のことであると書かれたのを読むと背筋が寒くなった。 福祉先進国だから世の中穏やかだと思っているのは間違いであったと思いながら本書を読み終えた。 この小説をミステリーのジャンルで紹介するのはどうかなと思っています。 すこし変わった本を読もうと手にしたが、どうも評者の好みではないようであった。 | ||||
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丁寧で詳細な描写はノンフィクション小説に近く、結末もノンフィクションであれば十分に納得できるもの。決して中途半端に終わっているわけではない。 ただ、娯楽小説として読むと物足りないところが多い。主人公が活躍するわけでもなく、解けない謎もどんでん返しもない。配置された登場人物は予想された通りに行動し、予想された結末へと進んでいく。投げかける問いにも目新しさはない。現実の事件をモデルにするには陰惨すぎるため、創作として社会問題を率直に描いた擬似ノンフィクションのような印象がある。 では質が落ちるかというとそういうわけでもなく、星をつけて評価するのにひどく向いていない。「このジャンルの小説を読みたいかどうか」を試すために一読してみるのがよいと思う。 | ||||
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報復という行為の是非について何ら結論も、提案もせず、報復者を殺して終わるという、何とも乱暴で、読者に消化不良を起こさせる作品だ。失望した。 | ||||
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最近知ったこのアンデシュ・ルースルンドという著者の作品がどうも読むのをやめられない感じになってしまい、発表順序関係なく読破中です。この作品は、まずは小児性愛者の話なので、前半読むのをやめようかと思うぐらい気持ち悪いですが、途中から段々と展開が変わっていき、後半は一気に読んでしまいました。何が惹きつけられるというと、やはり、現実に基づいて書かれたものだから重みが違うのだと思います。単なる娯楽目的で読んだら、物足りないかも知れません。リアルな人間社会の問題を直視することが出来る人には、読みごたえのある作品なんだと思います。 | ||||
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これは、社会派小説だ。 国の制度、リンチ、瑞典の刑務所の実態、それらに問いかけをしている。 | ||||
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ストックホルム市警のエーヴェルト警部を主役とするシリーズの一冊目だ。 北欧ミステリに与えられる「ガラスの鍵」賞受賞作である。 二人の少女を強姦して殺した凶悪犯が脱走した。作家のフレデリックは、テレビで報道された脱獄囚が さっき娘の通う保育園で見かけた男だということに気付いて驚愕する。 テーマは小児性愛者の犯罪である。展開が速くスリリングな筆致に引っ張られて、あっという間に読み終わった。 性犯罪の残酷さは言うまでもないが、そのあとの世間の犯罪者憎悪もまた凄まじい。 正義の御旗さえあれば、民衆はいつでも暴徒に変貌するのだ。 様々な人物の思想や行動をきめ細かく追っており、重層的な社会派小説となっている。 スウェーデンは言うまでもなく死刑廃止国だ。どんな凶悪犯でも服役以上の罰はない。 作中の刑務所はかなり現実に近いと思うが、あまりのぬるさに唖然とした。 談話室でテレビを見たりトランプで遊んだりしている。労働はないらしい。 生活力のないチンピラは、出所しても生きていけないので故意に再犯を重ねて戻ってくる。 これでは被害者はたまらないだろう。 エーヴェルト警部は何の活躍もせず、まるで主役らしくない。犯人の逃走を許した刑務官のマヌケぶりに笑った。 一歩間違えるとバカミスだ。警察小説ともミステリとも呼べないが、迫力のある社会派犯罪小説である。 あまりに予想外の結末に驚くと共に、タイトルの真の意味が浮かび上がる。これもバカミス風味だなあ。 人の話はちゃんと聞こうね。 突っ込みどころは多いが、複雑な味わいの力作だ。 | ||||
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護送中に脱走した凶悪殺人犯に娘を殺された父親が・・・という話。誰が?とか何故?とかいった謎(ミステリ)の要素は全く無いまま物語は進んでいく。主人公のグレーンス警部がいる意味もよく分からない。ミステリ小説というより私刑の問題点を小説の形で提示しましたという印象。それでも最後まで読めてしまったのはエンタテインメントとして成立しているからだろう。 | ||||
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小児性愛者、広くは性犯罪者に対する社会のあり方をテーマにする犯罪小説。 小児性愛者の異常性や法による制裁や更生のための施策の限界を描きつつ、一方で「普通の人びと」や、刑務所内の一般犯罪者によるヒステリカルな「性犯罪者狩り」のおどろおどろしさも描く。そして最後は「えっ、これで終わり?」と思うほど唐突で、読み手は宙ぶらりんの状態に放置されることになる。「ここから先はあなたが考えろ」ということなのだろう。 | ||||
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幼い娘が暴行され、怒り狂う父の話で始まる、アメリカ映画「評決のとき」とはだいぶ違う結末です。スカッとしたい方にはおすすめしません。重たい皮肉な結末です。 トーマス・ハーディの『テス』とか『日陰者ジュード』を読んだ時と同じ心境になりました。 でも、「ガラスの鍵」賞を受賞したのはこの複雑な(不条理な)結末だったからなのでしょう。 スウェーデンには、有罪に執行猶予はつかないのかなぁ、という疑問が残りました。訳は読みやすかったです。内容がかなりどぎついので未成年は読まない方がいいかも。 | ||||
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犯罪小説、クライムノベル、警察モノ、司法の限界、組織と人間などなど重層的なテーマと伏線がいくつも織り込まれており読み応えはあります。 ただし、小説とはいえ幼児性愛者の異常性があまりにひどく、草食、農耕民族を先祖に持つと思われる身にとってはかなりきつい描写がありますのでご注意ください。 ネタバレはしませんが、私刑、リンチの応酬が続くことにより誰も思ってもみなかった悲劇が繰り返されてしまうというラストに収束させる手腕は見事です。北欧にはなじみがないので地名、人名が覚えにくいのも事実ですが・・・。 | ||||
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北欧の作家にありがちなのが分厚さだ。大抵、書籍が分厚いといくら面白そうに見えたとしても、途中で諦めるパターンが多い。だが、アンデシュ・ルースルンド&ペリエ・ヘルストレム共著のグレーンス警部シリーズは、すごく読み応えがあると思う。読んでいて、よくこんなにも言い回しが次々と書けるなと舌を巻くほどだ。 内容は娼婦のようなことをする男性に対して、被害者が出る。当然ながら、警察は事情聴取を行うわけだが、男は警察を見下し、警察は手を焼く。一見、どの作家でも書けそうだが、事情聴取の内容が普通を遥かに超えている。ここで、話すとネタバレになるので、確かめたい、読んでみたいという人は、店頭、通販、Kindle等で購入してみてください。 | ||||
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ヘンニグ・マンケル、蘇ってよ。 ピアスをした看守を始め、警察、司法の各制度が日本人には馴染み薄なのは仕方ないにしても、犯罪は猟奇的なのにその惨さが全く伝わってこない。面白くない理由のもう一つは、訳者に全く日本語の知識がないこと。この訳者の作品は全て小学生並の文章だな。 | ||||
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ちょっと、「二兎を追うものは」になってしまっている気がしました。 テンポの速さは良いのですが、どちらも物足りないというか・・・ 私的復讐というテーマは興味深いだけに、少し残念でした。 あと、大好きな「北欧もの」ですが、ここでも肝心なところが つまらぬ「勘違い」「凡ミス」が原因になっています。 これ、ヘニング・マンケルなどでも散見される安易な現象です。 FAXの紙切れとか入管職員がトイレに行っていたとか・・・ ハラハラ・ドキドキ読んできて、終盤のもうひと踏ん張りのところで 決め手がこれだと、なんだかな~という気になります。 | ||||
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スウェーデンのミステリーはいつもはずれがないので読んでみましたがさすがにこれはダメでした。。気持ち悪い。それにしてもスウェーデンミステリーにはなぜこうも生々しいレイプ描写が出てくるんでしょう?今後はその辺を確かめて買わなければ… | ||||
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「熊と踊れ」の人気を受けて出版社の倒産で永らく絶版になっていた「制裁」がようやく再販され喜んでおります。他の投稿者の方も記載しておりましたが、詳しいストーリーはネタバレになってしまうので書けませんが単なるミステリー小説に収まらない社会の問題点を鋭く捉えた一級品のミステリー小説です。早川書房さんには他の「BOX21」等の本も再販して欲しいものです。 | ||||
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色々なミステリーを読んだ結果、自分には北欧、イギリス、ドイツのミステリーなら外れが少ないらしい、という結論に至りました。北欧ものでも好きになれないのもありますが、こちらは当たりでした。 ネタバレになるので詳しく書けないのですが、凶悪犯罪者が脱走してなかなか捕まらず、主人公の娘が手にかかるかも知れない、でさんざん引っ張っる展開を想像していましたが、良い意味で裏切られました。 決して後味の良い小説ではなく、ショッキングかつグロテスクな描写も多いので、サンプルを読んで駄目だと思ったらやめた方がいいかも知れません。特に小さな娘さんのいる方には辛いのでは。 ですがインパクト勝負というわけでもなく、後々の裁判や更にその後の事まで、関わる様々な人の心理を緻密に描写していて、スピード感があるのにじっくり読ませる小説でした。 | ||||
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「三秒間の死角」には及ばない。 最後の”落ち”にやられましたと手を打てない。 そうなのか-!と唸れない。 それにしても北欧ミステーリーというのは暗く、陰湿。 性犯罪、暴行、DV抜きには語れないのだろうか? 物語の「ひねり」が効いていて日本のミステリーには無い面白さがある。 これも絶版で中古でやっと手に入れて読んだのだが、何ともはやである。 あとBOX21があるが。 。 。 | ||||
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小口の黄ばみ、ページの角の切れ、折れ曲がり等あり。再販の可能性なければ、これもやむなしか。 | ||||
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今、私が「はまって」いる北欧ミステリーのうちの1冊。 私は「三秒間の死角」の方を先に読みました。 三秒間の死角と同じ作者の本で これが1冊目とのこと。 作者の一人「ベリエ・ヘルムンスト」氏は 自身が刑務所で服役した経験がある人物。 もう一人の作者「アンディシュ・ルースルンド」氏が 取材で知り合ったヘルムント氏と共同執筆した 初めての小説がこの本。 幼児への性的暴行・殺人を犯した犯人が 護送中に脱走し、新たに幼い幼女が犠牲になってしてしまう。 その幼女の父親が起こした行動とは!! スェーデンには死刑制度はないそうですが 服役囚が社会にとけこめずに再犯してしまう点は 日本も同じ。 重い課題をきちんと描いた小説でした。 | ||||
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幼女ばかりを襲う殺人鬼に自分の娘も惨殺された父親の取った行動は、彼を射殺することであった。その行動を英雄視 する世間と法に則り厳罰に処そうとする検事。死刑制度もなく、またある意味偏った人権主義でのさばることが多いと 言われる性犯罪者。そのような社会的な歪と不満を背景にしたこの小説は、単なる犯罪小説という以上に社会的な 問題を抱えるスエーデンのような先進国の問題点と国民の考え方を提示したともいえる。この父親は勘違いした他の 囚人によって刑務所で殺される。この刑務所での待遇やあり方もまた作者はスエーデンの問題点として挙げているかの ようだ。 | ||||
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