■スポンサードリンク


】【

超音速漂流(リメイク版)



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
超音速漂流 (文春文庫)

超音速漂流(リメイク版)の評価: 4.45/5点 レビュー 20件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.45pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全20件 1~20 1/1ページ
No.20:
(5pt)

絶体絶命(微妙にネタバレ)

突然の危機的状況が、日ごろ隠されていた人間の正体を露にする。
登場する悪役たちも、アンビバレンスを抱えたリアルな人間として描かれている。
そして、外部の敵との戦い以上に自分自身との闘いがスリリングに展開する。

<以下引用>
"だが、まだすべてが失われたわけではない。自分はまだ死んではいない。死んでたまるかと思った。ちらとシャロンのほうを見た。彼がスロットルに手をのばすのを、彼女は見ていた。接地の瞬間からずっと見ていたらしい。彼の顔をみつめ、自分たちが死ぬのか生きるのかを読みとろうとしているのだ。"

シビレル。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.19:
(3pt)

完全版?

まだ読んでいない方は幸福ですってコピーがついてたけど、改訂前の本を読んでた人がこれ読んだら、ラストでガッカリするって意味かもね。
改訂前の本は本当に傑作だと思う。 映像じゃなく、小説でなければ味わえない楽しさってあるんだなぁと感動しました。
たしかに改訂前を読んでなくて、これを読んだら、すごく面白いと感じるでしょうね。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.18:
(5pt)

緊張しっぱなし

週刊文春1982年 総合7位(改訂版ではないほう)

乗客乗員300人を乗せたトランス・ユナイテッド航空52便が、高度六万二千フィート上空で、海軍の極秘訓練によって誤爆された。墜落はまぬがれたものの、機長を含む大多数の乗客乗員は死亡、または、酸欠による脳損傷を負ってしまう。減圧の影響を受けなかったジョー・ペリー他4名は、無線連絡が途絶している中、生還に向けて行動を開始するのだが、事故を隠蔽したい海軍中佐スローンが、撃墜を命じる。一方で、航空会社運航担当重役ジョンソンと保険会社支社長メッツも、また莫大な賠償を回避すべく、帰還の妨害を画策するのだった。 ・・・

解説にあるように、事故に遭遇した乗客が、地上の助けを借りながら、飛行機を着陸させるストーリは、航空パニックものの王道。が、本作品では、大破した航空機をなきものにしようとする陰謀のため、まともな助力が得られない設定になっている。おまけに、脳損傷を負った乗客たちが機内であばれまわったり、暴風雨につっこんだりと、主人公達は、最後の最後まで、試練、また試練の連続である。作者=本職パイロットによるど迫力の描写と、臨場感があって緊張しっぱなしのテンポの早い展開が本作品の魅力と思う。大満足。

ハラハラドキドキ感の一方で、憎き悪役たちがどのような結末をむかえるのかが読書のスピードを加速してくれる。ちょっと、あっさりしすぎている感もあるんだが。

ネルソン・デミル改訂版は、『フライトパニック S.O.S./超音速漂流』で映像化されているようだ。こちらの方は未見。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.17:
(4pt)

ストーリーは一級、翻訳は?

詳しいストーリーは他のレビューワーが書いているとりです。ただ、この本は原著 1979 年を1998 年に改訂したものだそうで、政治背景や航空機のテクノロジーなどが現代の背景にそうようになっています。また、作者の1人がパイロットでなければ書ききれないような、旅客機の操縦や運行システムが次々出てきます。ストーリーは、外部からは陰謀(隠匿)に次ぐ陰謀工作、航空機内には脳損傷を負った手に負えない人たちが300人近くもいて正常な飛行を邪魔するという、手に汗握る一級品です。
 しかし、翻訳が良くないです。改訂版前と同じ訳者の手によるものですが、少々お年を召しておられるようで、言い回しが古くさいのです。せっかく、現代向けに改訂したのだから、現代風の言い回しにするか、いっそのこと思い切って訳者を若い方に変えて欲しかったです。
 ついでにいうと、誤植が数カ所に見受けられました。500 ページ足らずの本にしては多いです。校正もきちんとして欲しかったです。
 ということで、原著は星5つなのでしょうが、日本語にして出版する過程で評価を落として星4つにしました。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.16:
(3pt)

ラストが変更されています。

改訂・改訳前の作品と同じかと思っていたら、ラストのクライマックス部分が変更されていました。

改訂前だと、主人公は悪玉側に対して知恵を振り絞り、たった一人で立ち向かって絶妙のタイミングで勝利します。

改訂新版の本作では、主人公は「5分前に知り合った」というある人物と共同戦線を取り、悪玉側を罠にはめます。

改訂後の本作では「初対面の人間と、いきなりそんな連係プレーが取れるのか?」という疑問がわき、改訂前の「ごく普通の一般人が、何とか頭を振り絞って巨悪に対したった一人で勝利する」カタルシスが無いのが残念です。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.15:
(5pt)

映画化不能の超絶的傑作

トラックの運転手が人をはねてしまった。被害者は命に別状はなさそうだ。だが深刻な後遺症が残りそう。生憎と保険未加入。へたをすると一生面倒見なければならない。逃げても本人にはしっかりと目撃されている。ならば、いっそのこと・・と、おもむろにギアをバックに入れる運転手・・

通常の乗り物の場合、事故が起きたらまず止まる。これ基本中の基本。だけど飛行機は止まれない(止まったら落ちちゃうもん・・)。この緊急性が、この手の飛行パニック物にカタルシスをもたらす最大の要因なのだが、この飛行機の落ちないこと落ちないこと・・土手っ腹に大穴開こうがパイロットがド素人だろうが乗客がゾンビになろうが、落 ち ま せ ん 。

かくて、上記の例え話の運転手の心情へと軍や航空会社の幹部は相成るわけです。

善意の固まりである周囲の人々の協力の下、勇気あるヒーローが深刻な被害を被った巨大旅客機を無事着陸へと導く・・という航空パニック物の王道を180度反転させたある意味一度限りと言ってよい悪魔的傑作。
大方の娯楽小説のプロットが頭に入ってしまい、ありきたりの筋書きでは物足らなくなった読書フリーク垂涎の一冊でもあります。

え?なぜ映画化できないか?

軍や航空会社の協力が得られない上に、航空機事故被害者をゾンビに仕立て上げて遺族の感情を逆撫でしまくる映画にスポンサーつくわけないですよね・・


超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.14:
(5pt)

捻った冷徹な悲劇性が素晴しい!

SFの名作「冷たい方程式」に匹敵する冷徹な悲劇性が素晴しい!
物理法則に逆らう筋力を持たない赤ん坊や子供が最初に死んでいくのが素晴しい!
本来なら救助する者が敵になるのも凄いサスペンス!
しかも敵は複数!
が、敵達の陰謀が相殺して結果として、
主人公に有利になったりと、
捻ったプロットの見事なストーリー展開の傑作である。

超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.13:
(5pt)

最高のエンターテインメント

うわさに聞いてはいたが、すごかった。まあ私自身が航空機ものが大好き、海軍ものが大好き、陰謀ものが大好きと三拍子そろっているから当然といえば当然だが、いちいちツボにはまって一気に読んだ。翻訳も全然気にならない、ということは文章的にも何ら問題はない。こういう個人的にドンピシャな作品を知ることができるというのが、PCの発達した現代のいいところですな。

追記:どなたかが書いていらっしゃる「見慣れない航空用語」は私の「エリア88」レベルの知識の範囲内で大丈夫だったので(やっぱり原点だなー)、恐れることはないですぜ。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.12:
(5pt)

オッサンを舐めたらイカンぜよ!

これは確かに面白い。まだ読んでいない人は気の毒。だが同時に羨ましくも思える(これから読めるのだから)。粗筋だけ確認すると、映画『大空港』『エアポート75』などを連想しがちだが、かなり違う。全然だーれも協力してくれないのだ。
人生に疲れてしまったオッサンが、出張先でたまたま遭遇した大惨事。操縦桿をこわごわ握った彼はやがて気が付く。航空会社の連中さえ、この機の墜落を望んでいることを。更には軍の戦闘機にまでつけ狙われ、客室はゾンビ化した乗客だらけ。まさに八方塞がり。しかし美人スッチーの手助けもあって、クソ度胸を発揮し始める。
悪玉にさえ「なんて腹の座った奴なんだ」と言わせる最後の見せ場。目に浮かぶような描写である。
悪者の心の中の葛藤や、動揺を描いた部分も面白く読めた。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.11:
(5pt)

とにかく面白い!

見慣れない航空用語は多々あるものの、そんなものは全く気にならないほど、グイグイ引き込まれる。
老若男女を問わず楽しめて、読書の醍醐味を充分味あわせてくれる航空小説の大傑作!!
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.10:
(2pt)

お手軽航空サスペンス風薄っぺらヒーロー物

「軍の極秘テストで誤射されてしまった超音速旅客機の帰還までを、管制官と素人パイロットの苦闘とともに描いた小説」というつもりで読み始めたら、話のほとんどは自分のミスを隠そうとする軍や航空会社のお偉方の策謀、そして他のレビューアーの方の記述の通りゾンビと化した乗客と正常な生き残りとの戦い(とも言えない単なるもみ合い)の描写に終始しており、残念ながら期待はずれ。
誰も超音速機を救ってあげようとしないあたり、それほど管制官と共著者のトマス・ブロックをはじめとするパイロットとの溝は深いということなのかもですが、それもあまりといえばあまりだし、なんだか全体にプロットを盛り込んでいる割には話が単調な上に、人物のかき分けもまるっきりできていない(軍と航空会社の人物造形がほぼ同じだし、ヒーローは中身がないし)と、まあ「出張帰りの新幹線でちゃちゃっと読み飛ばし、終点で同僚に"読む?"とききながら押しつけるたぐいの小説」かと。だいたいさぁ、大穴の開いた旅客機がやってきたら、まわりの航空機の着陸を調整したり、滑走路を空けたり、緊急車を手配したりと、管制官だって苦労してるはずなのに、なーんで、そういうのは無視なのよ。飛行機はパイロットだけで飛んるんじゃねーぞっ!
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.9:
(4pt)

手に汗握る。

航空パニック物といえば、なかなか小難しいものと勝手に思い込んでいたのだが、本書は旅客機のなんたるかをまったく知らなくても全然問題ない、超オモシロパニック小説だった。
かつて映画で観たことのある「大空港」や「エアポート77」なんかと違って、本書ではただパニくった旅客機を無事着陸させればいいのではなくて、新たな敵がからんでくるのである。事故の原因をつくった軍と、旅客機が無事帰ってきたことによっておこる賠償問題を解決するため、故意に墜落させようと嘘の情報をながす航空会社、そして機体に開いた穴によって減圧状態になり、それによって脳障害をひきおこし『生ける屍』となってしまった乗客達。これらの四面楚歌の状況で、主人公は数々の危機にあいながらも、なんとか機を無事生還させようと奮闘するのである。う~ん、久しぶりに真のヒーローに出会った。手に汗握るとはこのことだ。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.8:
(5pt)

英検2級、TOEIC500あれば読める秀作

じわじわくるハラハラドキドキものです。旅客機にミサイルが誤射され命中、隠そうとする当局とエアライン側の狭間で、生存する数名が命がけで着陸を試みる。その過程で彼らが得たものは... 英語は平易でも、内容の浅さは表さない、という好例ですね。これで私はデミルの大ファンになりました。お勧めですよ。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.7:
(5pt)

空のダイハード、でも敵はアンデッド!

デミルの作品は得てして大長編の入り組んだプロットになりがち
だが、このBlockとの共著は単純明快でストレートに攻めてくる…
のは、主に機内の緊急事態によりアンデッド化してしまった乗客たち!
限られた人数と防御策で無数の敵(?)の襲撃。そして刻々と
迫るはタイムリミット。主人公、乗客たちの運命は?ホント、素直に時間のたつのを忘れるくらいに読破できます。
映画化は必至ながら、そんな話はまだ聞こえてきてませんが…
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.6:
(5pt)

原書で読もうかなと思っている方へ

そろそろ児童書を卒業しようかなと思っている方、英語学習のためと、趣味じゃない児童書を読んでいる方におすすめです。
”次は何が起こるの?”を知りたいがためにぐんぐん読めてしまえます。
読書の醍醐味と英語学習、両方可能なデミルの作品です。
同じ単語を繰り返し使う傾向があるので、気になる単語を早めに引いておくと
よいです。ユーモアや皮肉は、10個のうち1個で、にやっと笑えればいいや、ぐらいに
気楽に読み飛ばしてください。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.5:
(5pt)

洋書入門に最適!

旅客機を舞台にしたサスペンスアクション!専門用語が難しいかも、と少し構えて読み出したがまったく問題なくすらすらと読めてしまう。
自分が洋書を読んでいるのを忘れるぐらい次々とページをめくってしまう。
でも中身スカスカの本ではないですよ。
けっこう重厚でしっかり書き込まれています。
Nelson Demille 恐るべし。ページターナーの面目約如といったところか。
本当です。洋書を読んでみたいと考えている人、だまされたと思って試してください。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.4:
(4pt)

一気に読ませる緊迫感。

1982年に出版された小説を最新のテクノロジーに合わせて改訂したもの。「まだ読んでいない人は幸福です」というキャッチコピーに誘われて買ってしまいましたが、確かにおもしろい。アメリカ製の超音速旅客機という実在しない設定なのにまるで現実のように感じさせるのは著者の一人であるトマス・ブロックが大手航空会社パイロットだからか。 また、よくあるパイロットが操縦できなくなり乗客が操縦をして・・・という設定ながらそのあとのひねりが読ませる。ただ、乗客の多くが脳障害を起こしてという状況が悲惨なので、その部分を星ひとつ減点したが一流の航空小説であることは間違いありません。航空ファンにも納得の一冊。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.3:
(5pt)

目が離せない傑作小説

私にとって長らく忘れていた傑作名作サスペンス小説の誕生を思わせる程の小説だとその面白い素晴らしい出来にただ頷くばかりでした。読んでみて最初の導入部分は飛行機の意味不明な用語連発でそのまま投げ出しそうになりましたが、でもどっこい、中盤以降民間機が撃墜されそこからの目まぐるしい展開は決して目を離すことができなくてもうただ面白くて面白くてグイグイそのドキドキワクワクのサスペンス展開に引き込まれてしまいました。こんなにはまり込んで読むことができた小説は久しくないです。とにかくただそのひきつけてやまない面白い展開にただただ頷くばかりでした。民間機撃墜に絡む米海軍軍部の存在と言うと状況は異なりますが少し前のえひめ丸の事件を彷彿とさせます同じ軍部が小説に出てくるようなこと保身まがいを考えたのかなと思うと何やら不快な気分に陥りましたが、それでももっとたちの悪い権謀術数を張り巡らしまくる航空会社のエドワード・ジョンソンのような重役連中をまざまざと見せ付けられるとむしろ軍部スローン中佐の崇高さはきりっと見えてしまいます。高度数万メートルでの圧力とか空気圧とかはさっぱり分かりませんが撃墜されその高度の圧力に屈しきれずにほぼゾンビと化した乗客の姿は小説の中とはいえ恐ろしくあり、地球の空気の中でこうも一瞬で人は化けてしなう物なのかと怖くなりました。その生ける屍ゾンビの中で立ち向かったヒーロー然としたジョン・ベリーのりりしい立ち居振舞いにただもう、みとれてしまうばかりです。その中で保身のために民間機を墜落せんとうごめく軍部、航空会社の巨悪入り乱れる姿は松本清張の小説を想起させますがでも巨悪の動きが遥かに分かりやすく悪ぶって腹立たしくあり、その中で孤立する傷ついた民間機をどうただのパイロット、ジョン・ベリーが立ち向かっていったのか最後まで目が離せずくぎ付け状態でした。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.2:
(5pt)

名作を手にとることのできた喜びを感じる一冊。

管制塔からの指示を受けた乗客が、必死に機を操作し生還するといった旧来のスタイルとはまた違う、独創的な航空パニック小説である。ハイテクを満載したジャンボジェットが高高度で完全減圧を起こすというアイディアの勝利だろう。無酸素により脳機能の低下を起こした乗客は時に凶暴になり、事故を隠蔽しようとする軍や航空会社幹部は52便の抹殺を企てる。無線も使えないという絶望的な状況下で、わずかに生き残った乗客が繰り広げる決死のサバイバルには息をつく暇もない。ディテールの描き込みも丹念でリアル。帯の「一気読みを保証」の宣伝文句に偽りはなかった。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936
No.1:
(4pt)

生還を望まれない遭難機の苦闘

サンフランシスコから東京に向かう旅客機に、米軍の試験ミサイルが手違いから命中し、機は急激な減圧状態に。パイロットを始めとして大部分の乗員・乗客は死亡したり、脳に障害を受けてゾンビ状態になってしまう。そして無事生き残ったうちの一人の男が、飛行機を無事着陸させようと苦闘する。これだけならよくある話だが、この物語では、事件を闇に葬ろうとする軍、整備不良の責任を恐れる航空会社、多額の賠償金を恐れる保険会社、そしてゾンビ化した乗客までもが機の生還を妨害するため、より緊迫感が増している。この話はもともと20年以上前に書かれたものだが、2,3年前に、最新の技術や政治情勢にマッチした形に改訂されているため、古さは全く感じられない。つい最近もあわや大惨事となる飛行機事故があったばかりだが、この手の話はいつの世でも現実味があり、読者を楽しませてくれる。英語は平易で読みやすい。
超音速漂流 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:超音速漂流 (文春文庫)より
4167527936

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!