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(短編集)
妖魔の森の家
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妖魔の森の家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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個人的には全く問題なし。 古風な訳がまた良い。名翻訳家の手 によります素晴らしく仕上がりが 最高です。 | ||||
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ジョン・ディクスン・カーの不可能犯罪もの短編集第二弾。 ちょっと長めの全五作品が収録されており、シリーズキャラクターであるH・M卿とフェル博士が登場する、カー初心者には入り易い作品集である。 二十年前の人体消失事件の真相を看破し、さらに第二の消失事件では猟奇的な殺人事件を解決してみせるH・M卿。ぞくぞくっとするような気色悪さが秀逸な「妖魔の森」、警察の目前で起きた存在しない銃で行われた殺人事件「第三の銃弾」の二編がお気に入り。特に「第三の銃弾」は後に長編化された、これぞ本格ミステリな作品なのである。 | ||||
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カー短編全集2には「妖魔の森の家」「軽率だった夜盗」「ある密室」「赤いカツラの手がかり」「第三の銃弾」の5作が収められています。最初の「妖魔の森の家」と中編「第三の銃弾」が圧倒的にすばらしい。 「妖魔の森の家」 事前に読者にさりげなくヒントを教えているにもかかわらず、若い女性が神隠しにあった模様を探偵役のヘンリー卿がトリックを説明するまで、読者はさっぱりわからない。この5編だけでなく、他の多くの探偵小説の中でも、これほどフェアプレーに徹した作品はないでしょう。 著者は注意深くヒントをちりばめています。なんと最初に「ふたりの共犯者が乗っていた」 次に「ぼくたちの計画、成功するかしら」という意味深な言葉で始まります。ところがヘンリー卿がバナナの皮ですべったので、読者はこのいたずらのことだと錯覚する。 すべったヘンリー卿を立ち上がらせるところで、若い男女の男は外科医であることがわかる。以前に神隠しにあった女性を含め、4人を乗せた自動車で運ぶのはピクニック料理が入った3個の大型バスケット。食事が終わると3個の大型バスケットと敷物は館の屋内に戻す。 目の前で起こった若い女性の失踪は二十年前のトリックの焼き直しだろうと高をくくっていると、本当にいない!彼女が隠れたはずの館を捜索すると、浴槽にしたたる水の音が単調にひびいている中に、最後の夕日が沈もうとしていた。結局、暗闇の中で雑草に足をとられながら、3人は敷物やバスケット等を車に入れ、退散する。 著者はなんと危ない橋を渡っているのか! 「第三の銃弾」 密室で元判事を殺した凶器は、事前に脅迫していた若者の持っていた38口径レボルバーだと思われた。ところが32口径のオートマチックが部屋の花瓶の底から見つかる。容疑者を追っていた刑事が聞いた銃声は2発。しかるに死体から摘出されたのはエアーピストルの銃弾であった! 密室の見取り図が大きなヒントになっている。若者の立ち位置からは、判事に発砲したとしてここまで大きく外れることはない。しかし、花瓶の位置からだと・・・ オートマチックとエアーピストルの持ち主が思わぬ人物なので、だれもが判事射殺犯の可能性がある。真犯人の余計な行動が墓穴を掘ったのはお粗末だが、もう少しで迷宮入りになる事件を、理論整然と説明する様は、確かに第1級の探偵小説である。 さて、この小説集の評価だが、「妖魔の森の家」と「第三の銃弾」の2作限定で☆5つとします。 | ||||
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自分の学習のために購入しました。状態はきれいで、作品自体も意外性があり楽しめました。 | ||||
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ディクスン・カーはずいぶん読みましたが、この短編は密室トリックの中でもかなりキワモノの部類に入ると思いました。いい意味でも悪いいいでもギョっとさせるトリックです。現実的な再現性については多少疑問の余地はありますが、それにしても語り口の巧さについてはほれぼれします。 | ||||
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レビューが良かったので期待して読んでみたのですが(汗) 謎解きも意外な真相もいいのですが、インパクト大まではいきませんでした。 他の作品も読んでみたくはなりました。 | ||||
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ヘンリーメルヴエールシリーズの短編、トリックが鮮やかのなはいいけど、怖すぎた。 でもピクニックからの、暗転はおもしろい。 長編で読みたかったな。 | ||||
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ディクスンカーの本を読むのは本書が初めてなのですが、本書を読んでカーのファンになりました。いつも仕事が忙しく、読書を始めても中断する事が多いのですがカーの作品の凄いところは読書を再開した時でもすんなり作品世界に戻れるところです。人物、舞台の説明がキチンとされているためか読書を再開した時に「こいつ誰だっけ?」ということがほとんどなかったです。あと物語の伏線の張り方の上手さとか、魅力ある登場人物など読書を中断しても何故か後ろ髪をひかれる感じでまた読みたくなってしまいます。ディクスンカー凄い!!格が違います。謎解きも奇妙奇天烈なものが多く興味を引きます。 個人的には魅力的な女性キャラとかよく出てきてなにかと登場人物とロマンスをさせようとする話運びが良い!! 「ミステリとロマンス」これがカーの魅力だと思います!! | ||||
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…たまげた。 タイトルがおどろおどろしかったから、さぞかし不気味な殺人が…と思っていたら、一見、ただのメンヘラ話に。 ふーんと思って読み進めたらエグすぎるトリック解説が待ってた。 これですよ、これ、作者には常に読者の予想を上回って欲しい。 そいつをババーン!と見せ付けられたとき、俺は本を読んでてよかった~って思うんです。 終盤にいたるまで、誰が主人公で、殺人者で、被害者か分からないところも素晴らしかった。 短いながら、キャラも立ってて、しかもキャラ性のどんでん返しもあるし。まさにミステリのお手本て感じ。 | ||||
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妖魔の森のお話が一番印象的でした 短い話で すっきり あー 人って怖いね | ||||
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カーはその破天荒な人生もさることながら、オカルト趣味とパズルをうまくマッチさせている。なかなか翻訳がそれについていかないところがあるが。 | ||||
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カーの短編集を一気に3冊買って一気に3冊とも読んだので、記憶がごちゃ混ぜになってますが、カーらしくオカルティックな「妖魔の森の家」まぁタイトル見れば・・・ですよね? | ||||
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不可能犯罪のトリックが、えっ!というような、発想の転換で明かされていくので、おもしろく、ぐんぐんと読み進むことが出来ました。 やや、発行年が古いため、字が小さいのが難点でした。 | ||||
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本短編集の原題は表紙カバーに記載のとおり「The Third Bullet & other stories」、つまり「第三の銃弾とその他の物語」が本来のタイトルである。そして、表題作の「第三の銃弾」が本書の中で質・量(ページ数)とも群を抜いている。 2発の銃声が轟いた密室内には、射殺された男の死体と拳銃を持つ男がいた。その男が当然犯人かと思いきや、その男が手にする拳銃からは銃弾が1発しか発射されておらず、もう1発の銃弾を発射した拳銃は部屋の隅の花瓶の中から発見された。犯行はそのいずれかの拳銃で行われたのかと思いきや、死体から取り出された銃弾はこれらとは別のエアピストルのものであった! では、犯人とエアピストルはどこに消えたのか? また、花瓶から発見された拳銃を撃ったのは誰でどうやって部屋から消えたのか? これに対して用意された解決は意表を突くものでありながら論理性をしっかり保っており、本書の半分近くの160ページ強を占めるボリュームと内容は、他の名作長編と比較しても充分満足すべき出来である。もしも本書がこの作品だけだったら、星5つにしていたところである(星4つなのは、他の作品での減点によるもの)。 「その他の物語」の代表が本書の訳題の「妖魔の森の家」で、その構成の素晴らしさや意外性は中島河太郎による巻末解説や他のレビューでも述べられているとおりである。 ただし、誰も指摘していないが、1点、アンフェアとしか思えない「地」の文章の記述(ネタバレになるので詳述しないが、犯行がまさしく行われていたその時に、ある人物が絶対に記述のようなことを思っていないはずのことを思っていたように「地」の文章で説明している)があり、虚偽の記述により読者をミスリードするもので、読み終わってから「ずるい!」と思った。 それと、巻末解説では前置きなしにいきなり本作のネタバレがされているので、解説は作品を読んでから読むことをお勧めする。 残りの三作のうち、「軽率だった夜盗」は「バカミス」の類。これもネタバレになるので詳述は避けるが、もしも犯人がフェル博士が指摘したとおりの状態であるなら、動作に苦しさが見られるとか苦痛を耐えている表情とか、顔色が悪いとかの記述や他の人からの指摘があって然るべきなのに、まったくそういう様子が見られないのはおかしい(バトラーが死体を発見したときの記述を見れば、その意味が分かるであろう)。 「ある密室」は、巻末解説でも述べられているが、よく分からないトリックで、その実現性はともかくとしても、煙に巻かれたような印象しか残らない。 「赤いカツラの手がかり」はテンポよく、解決が意表を突き気の利いた作品であった。 | ||||
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全編面白かったです。おすすめ! ただ、これからカーの全本を読むぞ!!と思っている方は注意してください!! 「軽率だった夜盗」は、長編の「仮面荘の怪事件(だったと思う)」と、トリック、話の構成が同じです。 長編で楽しみたい方は、「仮面〜」の方を読んでからの方ががっかりしなくてすみます。 個人的には、短編の方がスッキリまとまっているかと思いますが、 …私は長編を先に読みたかったです(泣)…。 | ||||
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表題作「妖魔の森の家」の素晴らしさは、敢えて繰り返すこともないでしょう。省略〜w して、残念ながら「第三の銃弾」はハヤカワから「完全版」が出ています。但し読み比べるのも一興です。 それはそれとして、他の3編「軽率だった夜盗」「ある密室」「赤いカツラの手がかり」も、秀作揃いです。 カーらしさが(良くも惜しくも)出ている作品が収められています。 たいへん「オイシイ」一冊。 | ||||
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不可能犯罪、密室の巨匠、カーの短編5編が収められているが、「妖魔の森の家」こそはカーの長編を含めても最高傑作と呼んで良い、傑作中の傑作である。わずか50ページにも満たない短編ながらその中には、消失トリック、時間差トリック、巧みなミスディレクションがちりばめられ、読者をグイグイ引きずり込んでゆく。怪奇性と合理的解決のバランスも見事なもので、正に本格の巨匠に恥じない超名作である。繰り返し読むことで更に魅力を増す類稀な一編である。その他4編もなかなかの出来だが、「妖魔の森の家」だけでも本を買う値打ちが十分あるのでぜひ読んでもらいカーの真髄を味わってもらいたい。絶対に絶版にしちゃダメ! | ||||
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表題作以下、カーの短編全集の一巻である。とにかく、表題作が傑作だ。短編ミステリのまさにお手本である。不可解な謎と、その意外な解決、張り巡らされた複線とその回収。しかも、ミステリの王道である密室と、カー得意の怪奇趣味という、てんこ盛り状態であり、本作を傑作と思わないカーマニアはいないと云って良いだろう。 だから、本作が早川書房のミステリマガジン創刊号に掲載されたのも、頷けるものがある。ストーリーは他のレビュアーが書いている通りだが、魔の森の家での少女の消失という謎。何ともいえないラストの余韻。文学作品なのでイメージするしかないが、ラストでフェル博士がどんな顔をしていたのか、見たいものである。 その他の作品も傑作ぞろいであるが、なんといっても本短編集では表題作がベストだ。いや、カーの短編の中でも私はベストだと思う。 | ||||
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カーの短編集の第2巻。表題作の【妖魔の森の家】は、評判が高い作品ですが、実際によくまとまった傑作です。妖魔の森といわれる場所に建つ家で、密室状態の部屋から少女が失踪、1週間後に姿を現します。失踪の間の記憶がないという彼女が、成人後、再び同じ家に行き、またもや密室状態から忽然と姿を消してしまうというストーリー。後の作家の作品にこの密室トリックの応用例がありますが、今読んでも、なかなか衝撃的。伏線も良く張り巡らされています。★5つ。以下、他の収録作品へのコメントです。【軽率だった夜盗】盗難事件に付随して起こった殺人事件。フェル博士が犯人に仕掛ける罠が面白い。★4つ。【ある密室】典型的な密室殺人。トリックも典型的で、平均的な仕上がり。★3つ。【赤いカツラの手がかり】服を脱いで殺された女性の謎。これも平均的な仕上がりか。★3つ。【第三の銃弾】160頁ほどの中編。密室状態で判事が射殺され、部屋の中には拳銃を構えた青年が立っていた。ところが、死因となった銃弾は、部屋にはない別の拳銃から発射されたことが判明し・・・という不可能犯罪。なかなか巧妙なトリックで、★4つ。 | ||||
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読者の興味を惹く事件導入、悪ふざけとしか思えないファース、そして人間消失、読者の一枚二枚上を行く解決、読者を徹底的に叩きのめす伏線。 まさに脱帽するしかない。巧みなミスディレクションにより、読者を真相から遠ざけてしまう手腕たるや見事。 しかし何より、この小説の神髄は初読より再読の方が驚いてしまう点にある。 再読すると、これでもかという証拠の提示に、自分のボンクラさを味わうこと必至。 4〜500頁もの中に、僅かワンセンテンス程度の証拠をひっそりと提出して、フェアプレイなどとぬかすエセ本格作家に見習ってもらいたい大傑作。 これ以上の推理小説短編があるならぜひ教えて欲しい。 | ||||
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