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ロードサイド・クロス
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ロードサイド・クロスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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リンカーン・ライム・シリーズのスピンオフ、キャサリン・ダンス・シリーズの第二弾。 キャサリン・ダンスは人間の動作から心理分析を行う『キネシクス』のエキスパート捜査官。今回、彼女が追うのはロードサイド・クロス・キラー事件。そんな中、彼女の実の母親が殺人容疑で逮捕される… 一方、ロードサイド・クロス・キラーの犯人と目される少年はSNSの世界で、過去に起こした交通事故で批難の集中砲火を浴びていた。 SNSの恐ろしさと技術の進歩の速さ、また、それを題材に良質のミステリーに仕立てたディーヴァーの腕に驚く。過去にディーヴァーがコンピュータ社会の怖さを『青い虚空』で描いていたのを思い出す。 早く下巻に急がねば! | ||||
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ディーヴァーのライム・シリーズやダンス・シリーズは楽しみな作品で、読むのに欠かせない存在だ。本書はダンス・シリーズの2作目である。 ロードサイド・クロス――路肩の十字架の意で墓碑銘なのだが、日付が過去ではなく未来になっている。予告殺人とも取れ、実際に被害者が続々と出てくる。相変わらず読ませ、上下2段のハードカバー500頁の厚さにも関わらず、どんどん頁が繰れる。ディーヴァーは書き方のマジシャンというか、ミスリードで騙されるのだが、これが何回やられても騙さてしまう。 ただ気になる点が一箇所ある。新しい人物が登場すると、初めの登場人物一覧を見るのだが、4/5辺りで重要と思われる人物が登場するのに、その人物が登場人物一覧に載っていなかった。もし載っていたらサスペンスとしてミスリードされていたのだが、載っていないので、これは重要人物ではないのが判ってしまったのだ。個人的には騙されずにすんだが、騙されてみたかった感もするから複雑だ。 さて、細かい点をいえばきりが無いし、前作よりも面白いけれど、ディーヴァーにはやはりライム・シリーズに注力してもらいたいものだ。 | ||||
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ディーヴァーの初期作品の頃のドンデン返しがたまらなくて、ライムシリーズ含め全作読んでいますが、 ここ数作品は「やっぱり初期の頃のテンションを維持しながら執筆するのは大変なんだな」と感じてしまいます。 コンピュータ、特にインターネットがメインテーマとなっていますが、どうもディーヴァーは ITやネットを目の敵にしているのでは?と感じてしまう。 それが正しく深い知識であったり、またネットの抱える問題に対しての新鮮で鋭い洞察なら「なるほど」とも思うけど、 ITに関する知識に根本的な誤りがあったり、さんざん議論され尽くしている問題点を わざわざテーマにする辺りに、実はIT音痴でしょ?と思わざるをえない点が多々あります。 (特に「ソウル・コレクター」は酷いものでした。本作では若干改善されていますが・・) ストーリー自体もかなり最初の頃に「真犯人」に目星がつきます。 幾重にも伏線を張っていきますが、それがあまりにも陳腐で、 作者の「ひっかけ」があまりにもミエミエで興ざめ。 しかも最後に明らかになる真犯人の「動機」があまりにも弱すぎて、 読後の「あぁひっかかちゃった」という爽やかな感想どころか、 「そんなことでここまでひっぱるのかよ・・・」と興ざめの状態。 他の方のレビューにもある通り、キネシクスも本作では必要性を全く感じない。 ダンスではなく、これが主人公が「ライム」で、科学捜査の要素を多少増やせば それで通ってしまうくらい。キネシクスも使い方次第(ストーリー次第)では 非常に面白い題材になると思うんだけど、ライムシリーズに引っ張られ過ぎてるのでは?と 感じてしまった。 最近のライムシリーズにも非常に不満を感じており、次作のライムシリーズの出来次第で 「必ず読む作家」リストから外してしまいそうです・・・。 | ||||
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本文の中にURLが挿入されていて PCで見てみると 本文と対応したページが 出てきて…この凝り方が面白かった。 確かに後半あたりからだらけた感じはあります。 話にまとまりがない部分も。 しかし、すごく現代のアメリカを体現できる部分も あって すごく入り込めました。 | ||||
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新しいスピンオフものの第二弾。事件の内容はもとより、主人公の周りで起きる恋の行方も見どころです。次も出るでしょうね。楽しみなシリーズです。 | ||||
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ディーヴァーのキャサリン・ダンスもの二作目である。 前作よりは面白かった。 途中までは、けっこう良いじゃんと思った。 しかし、やはりライムものとは別物であり、正直なところ、過剰にツイストを意識しすぎである。 タイトルが「ロードサイド・クロス」である以上、「ロードサイド・クロス・キラー」をめぐるストーリーが中心となるべきである。 しかし、本作のテーマというか、中心となっているのは、ネット依存社会への警告である。 そして、ライムと違って、ダンスは自分が行動する。 それも、不必要にである。 実際のところ、ダンスは自分で行動する必要はない。 スタッフによって収集された証拠物件と証人を分析すれば良い。 そして、そこにこそキネシクスが活躍する場がある。 しかし、ライムが自分で行動できないことへのアンチテーゼとして、ダンスは行動する。 それにより、著者は、サスペンスを醸し出そうとしている。 しかし、そんなことは、凡百の作家がしていることであり、ディーヴァーがあえてやる必要はない。 また、しばしばダンスの感情が、さまざまな理由で揺れる。 その結果、冷徹なキネシクスが発揮されない、という事態になる。 これは、主人公の分析とその推理、犯人への接近と先回りを期待する読者にとっては、実に鬱陶しい。 しかも、ダンスの家族、恋愛感情などのプライベートの場面が多すぎである。 もちろん、ストーリーにまったく絡んでいないというわけではない。 そのあたりはネタにもなるところなので、詳細は述べない。 しかし、徹底的な論理、検証、分析といったことには、不必要な文芸趣味である。 私は、ライムものの、論理、分析、検証に不必要なものを極力そぎ落とした、ある意味ではドライなスタイルが好きである。 そのスピンオフ作品である本シリーズは、しかし、同じ著者とは思えないほどウェットなのだ。 同じウェットでも、アイリッシュのドライウェットや、ロスマクのドロドロウェットとは違う、例えればハーレクインウェットなのである。 そして、著者得意のツイストも、無理に無理を重ねたような、単に意外性だけを狙ったもののような感じがする。 つまり、ストーリーの当初から一貫して、伏線を張って張って張りまくって、ここに手がかりがあったんだぜ、という感じが、とても見られないのだ。 正直、本作は400ページくらいのところで終わっても良かったんじゃないかと思う。 確かに、ラストまで一気に読みたくはなるが、最後の100ページは、かなり読了に義務感を感じた。 つまり、100ページが残っている段階で、最終的なツイストのネタがバレバレになる、ということである。 これは、いかがなものか、と思う。 正直、ライムものの方も、少々、疲れてきているような印象ではある。 しかし、まだ、そっちはフォローしようと思う。 本シリーズは、もういいかな。 新作が出ても、多分手を出さないだろう。 | ||||
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つまらなかった理由は次の通りです。 A:キネシクスの技術があろうと無かろうと,全く関係ないから。 キネシクスは,恐らくたくさんある捜査の技術の中のごく一部であって, 全てではない。なのに,それが捜査の全てかのように作者は扱いたいのだろう。 「キネシクスって,凄いよ。」という感じで。 でも,実際にはそれだけでは犯人にたどり着くはずはない, という矛盾に,作者が振り回されているだけにみえる。 「リンカーン・ライム捜査官の手助けとしてのキネシクス」という物語は 成立するが,キネシクス単独での物語は,無理だと思う。 なんだか,金田一耕助の方が,ある意味凄かったと思う。 (まあ,彼の場合,被害者がこれ以上出ません,というところまでこないと, 犯人が分からないのだけれど・・・・・・) ともかく,この物語では,キネシクスの技術を使わなくても,犯人にたどりつけたでしょう。 B:ダンス捜査官が,私から見て,魅力的ではないから。 これは,私自身の好みの問題です。 同性として,特に好きにもならないし,嫌いにもならない。 つまり何の魅力もないの。 C:お得意のどんでんがえしが,いつくるか,いつくるか,と思っていたら, ページがなくなった。つまり,終わってしまった。 これは,ミステリーとしてありえないです。 久々のはずれ感。 購入したけれど,図書館の立ち読みで十分だった。 | ||||
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つまらなかった理由は次の通りです。 A:キネシクスの技術があろうと無かろうと,全く関係ないから。 キネシクスは,恐らくたくさんある捜査の技術の中のごく一部であって, 全てではない。なのに,それが捜査の全てかのように作者は扱いたいのだろう。 「キネシクスって,凄いよ。」という感じで。 でも,実際にはそれだけでは犯人にたどり着くはずはない, という矛盾に,作者が振り回されているだけにみえる。 「リンカーン・ライム捜査官の手助けとしてのキネシクス」という物語は 成立するが,キネシクス単独での物語は,無理だと思う。 なんだか,金田一耕助の方が,ある意味凄かったと思う。 (まあ,彼の場合,被害者がこれ以上出ません,というところまでこないと, 犯人が分からないのだけれど・・・・・・) ともかく,この物語では,キネシクスの技術を使わなくても,犯人にたどりつけたでしょう。 B:ダンス捜査官が,私から見て,魅力的ではないから。 これは,私自身の好みの問題です。 同性として,特に好きにもならないし,嫌いにもならない。 つまり何の魅力もないの。 C:お得意のどんでんがえしが,いつくるか,いつくるか,と思っていたら, ページがなくなった。つまり,終わってしまった。 これは,ミステリーとしてありえないです。 久々のはずれ感。 購入したけれど,図書館の立ち読みで十分だった。 | ||||
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この小説のテーマはネットでのいじめです。 僕の知り合いがブログをしていて、匿名の人間から いわれのない誹謗中傷をされたことがある、と聞いていた ので、この小説にはリアリティを感じました。 匿名で他人の悪口を言うなど卑怯としか言いようがありません。 この物語は、少女の殺人未遂事件から始まります。その前日、 事件を予告するかのようにロードサイド(路肩)に十字架(クロス)が 置かれていた。犯罪の可能性を予感した カリフォルニア州捜査局の女性捜査官キャサリン・ダンスは 捜査を開始します。 自分は外国の作家さんの小説を読むのはこれが二作目です。 一作目はダン・ブラウンだったのですが、あまり面白いと 思いませんでした。 でもジェフリー・ディーヴァーは面白いですね。 これまで一番面白いと思っていた神崎和幸のデシートよりも、 このロードサイドクロスのほうが面白いかなと思いました。 事件の結末には、やられたという感じを受けました。 | ||||
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ライム物も含めて、近年のJ・ディバーには思うところあり。 もともと「人間」を深く描くことのない作家である。 が、そこはスピード感溢れる展開や科学捜査だったりキネシクスだったりの「技」や 「あざといまでのどんでん返し」であったりで補って余りあるものがあったわけです。 が、近年「技」は添え物的で「あざといまでのどんでん返し」は更にあざとくなり、 物語は複雑化するものの必然性は感じられず漫然とした読後感しか残らない。 近年のリンカーン・ライム シリーズの欠点と感じられる特徴を全て兼ね備えているのが、 このキャサリン・ダンス シリーズだと認識しています・・・というか認識しました。 まだ2作目だけど。。。 キネシクスは本当に必要なのか?。 物語の最大の「売り」に、こういった疑問を感じさせること自体致命傷なんじゃないかと。 一気読みはできる・・・だが、おもろない。 なんか「足りない」です。 | ||||
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ディーヴァーは本当にすごい作家さんですね。読者を驚かせることにかけては、超一流だと思います。これほど、どんでん返しの連続をやってくれるなんて、もう言葉がありません。翻訳も素晴らしいと思いました。 | ||||
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キネシクスの専門家キャサリン・ダンスが主人公のシリーズ最新作。ネットいじめに端を発したと思われる連続殺人事件の謎にダンスが挑む。ダンス自身がネットにあまり詳しくない、という設定のため、捜査の進展に伴ってアメリカにおけるブログ、ネットゲームの実体が少しずつ明らかにされていく。私もゲームの世界については全く無知だったのでこのディーヴァーの新作に学ぶところがかなりあった。また今回はダンスの身内にも大変な事態が起こり、事件の捜査とあわせてダンスは憂慮に満ちた日々を送ることになる。他の方のレビューにもあるように、ダンスの母・娘としての側面も掘り下げられていて彼女の人間性がより細やかに描かれている。ネットの世界に潜む悪意や危険、アメリカの司法制度の欠陥など、本作は様々な問題を提示して、しかもきわめて面白いサスペンスだと感じた。最後のどんでん返しも鮮やかで、いつものパターンとわかっていてもつい引き込まれてしまう。ネット空間をやみくもに否定するのではなく、そこにある可能性も見つめようとするところに作者の成熟した視点を感じた。ダンスをめぐる人間模様にも変化があり、彼女や周囲の人びとの大人の温かさや思慮深さにほっとさせられる作品だった。 | ||||
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星ひとつなのでレビューを書くのをためらったが、あまりにひどいので書いておこうと思った。どんでん返しは結構だが、ムリムリの筋立てなので容疑を疑われる人物が多すぎる。さらに、ノーマークに近い瞬間的登場人物がいきなり事件を起こしたりしている。真犯人に操られているというが、ほとんどあり得ない仕掛けを説明される。キネクシスもご都合的で布置按配を検討した形跡が無いのだ。断片的なネット社会評論がばらまかれているが説得性に乏しい。ディーヴァは時代遅れの書き手となった。愚作だ。 | ||||
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キャサリーンダンスの2作目 何よりも本作の魅力は、モントレーカーメルで展開されるシーンのビジュアリティにある。 17マイルドライブ、ぺブルビーチ、カーメルやモントレーの町並みを知っているものなら、あぁ あそこかと思う場所が次々に登場する。また、ダンスの子供たちの興味が今の日本と同じアニメにあることも時代を反映している。 いくら攻殻機動隊でも30回は見てないぞと思いながらも登場人物に親近感とリアリティを持たせる描写は共感を呼ばずにはいられないだろう。どんでん返しは、ディーバー作品にはつきものなので、それはそれで予期しながらも楽しめる作品に仕上がっている。リンカーン本作のほうのBurning Wireとあわせて楽しめる作品。 また、CSIのようにダンス、リンカーンの競演作が将来できるを楽しみに待ちたい。 | ||||
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キャサリンダンスの2作目。TVでジェフリーディーバーがインタビューに答えていました。リンカーンライムシリーズの「ウォッチメーカー」で登場したダンスは、当初から新シリーズを企図して「ウォッチメーカー」に登場させており、人気がでるかどうかをリサーチするマーケティングだったと。。。ライムが科学捜査によるシャーロックホームズ的な主人公に対して、ダンスは心理学を操る捜査官として造形したとのことです。さて第2作。前作「スリーピングドール」より面白いです。理由ははっきりしていて、本作ではダンスが怒っています。とある理由から、ダンスは追いつめられ、怒りを抱えながら捜査に従事しています。その怒りが読者の共感のポイントになっていて、ストーリーが生き生きと動いていきます。ダンスの、娘としての感情、女性としての感情ががんがん揺さぶられるところは、(いい意味で)メロドラマ的です。そういう点でディーバー作品としては異色かと思います。また新しい相棒ジョンボーリングがなかなかいいキャラクターで、ダンスとの距離が徐々に変わっていくところなども、娯楽小説の王道です。肝心のプロットですが、モントレー・カーメルでの連続殺人の背景に、ネットいじめが浮上して、、、というもので、相変わらずのスピーディーな展開です。しかし本作、北カリフォルニアの風景が美しく描写されており、北カリフォルニアに縁のある人にはたまらない小説になっています。これが一番の読みどころかもしれません。 | ||||
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キャサリンダンスの2作目。 TVでジェフリーディーバーがインタビューに答えていました。 リンカーンライムシリーズの「ウォッチメーカー」で登場したダンスは、 当初から新シリーズを企図して「ウォッチメーカー」に登場させており、 人気がでるかどうかをリサーチするマーケティングだったと。。。 ライムが科学捜査によるシャーロックホームズ的な主人公に対して、 ダンスは心理学を操る捜査官として造形したとのことです。 さて第2作。 前作「スリーピングドール」より面白いです。 理由ははっきりしていて、 本作ではダンスが怒っています。 とある理由から、ダンスは追いつめられ、怒りを抱えながら捜査に従事しています。 その怒りが読者の共感のポイントになっていて、 ストーリーが生き生きと動いていきます。 ダンスの、娘としての感情、女性としての感情ががんがん揺さぶられるところは、 (いい意味で)メロドラマ的です。 そういう点でディーバー作品としては異色かと思います。 また新しい相棒ジョンボーリングがなかなかいいキャラクターで、 ダンスとの距離が徐々に変わっていくところなども、 娯楽小説の王道です。 肝心のプロットですが、 モントレー・カーメルでの連続殺人の背景に、 ネットいじめが浮上して、、、というもので、 相変わらずのスピーディーな展開です。 しかし本作、北カリフォルニアの風景が美しく描写されており、 北カリフォルニアに縁のある人にはたまらない小説になっています。 これが一番の読みどころかもしれません。 | ||||
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最近のディーヴァーの<どんでん返し>のつるべ打ちに、やや食傷気味で、年一回のの新作でありながら、ちょっと引き気味で(=新しい登場人物は全て犯人の可能性ありと考えながら)、そう言いながら<つるべ打ち>を期待もしつつも読み始めたのだが、今回は終盤までは得意の<どんでん返し>を極力抑えた扱いで、中盤過ぎまでは失踪した少年の捜索に、主人公ダンスの母親が係わる事件を絡め、<どんでん返し>が何時来るかと、チョット構えた緊張状態に置かれたこちら側を見透かしたような、いつもより軽快な、結構王道なるサスペンスのテンポで物語りは進行。そういう意味では、ディーヴァーらしさは、いつもより薄いというべきか...ディーヴァーだからと、こちらがハードルを上げて待ち構えているせいで、物足りなく感じるのか...かかるレビューでは、犯人の数に触れるだけでもネタばれ、になりかねないのでパーセンテージで犯人探しの感想を言うと、50%は非常に唐突、50%は本当に意外、これだけはツユトモ疑わなかった、でトータルすると何時もより犯人も動機としてもやや小粒、と言った所。あの原点「ボーン・コレクター」の如きじめじめジリジリするサスペンスは望むべくもないが、ダンスというキャラクターを今後じっくり育てようという意図を感じる幕切れ。今後このダンス・シリーズがコーンウエルのシリーズ物化(恋愛要素増大)するのはないかと危惧するのは私だけか...しかし女性読者のさらなら獲得にはその方が有益? | ||||
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「キャサリン・ダンス」シリーズ第2作目。ただし作中時間では、前著「スリーピング・ドール」で天才殺人鬼と命の遣り取りをしてから、たった1ヶ月後の話である。犯人に襲われた捜査局の建物は、まだ修繕工事が始まったばかり。そんな中、今回の事件の勃発である。ほんとうに、ディーヴァーの作品の主人公はタフでなければ務まらない。今回は、それに加えてダンスの家族にもとんでもない災難が降りかかる。内憂外患多事多難。ほんとうにディーヴァーのミステリの主人公はたいへんである。そんな中、今回はネットの仮想世界が事件の鍵となる。「攻殻機動隊」をはじめ、日本のおたく文化がちらちらと見え隠れするのが興味深い。しかし一方で、「ネットいじめ」も日本は先進国であり、「引きこもり」に至っては世界に冠たる堂々トップであると紹介されていると「どんな顔したものか」という複雑な気分にさせられる。しかしアメリカの若い世代に確実に日本のポップカルチャーが浸透していることがよく分かって面白かった。 | ||||
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最近のディーヴァーの<どんでん返し>のつるべ打ちに、やや食傷気味で、年一回のの新作でありながら、 ちょっと引き気味で(=新しい登場人物は全て犯人の可能性ありと考えながら)、そう言いながら<つるべ打ち>を 期待もしつつも読み始めたのだが、今回は終盤までは得意の<どんでん返し>を極力抑えた扱いで、 中盤過ぎまでは失踪した少年の捜索に、主人公ダンスの母親が係わる事件を絡め、<どんでん返し>が何時来るかと、 チョット構えた緊張状態に置かれたこちら側を見透かしたような、いつもより軽快な、結構王道なるサスペンスのテンポで物語りは進行。 そういう意味では、ディーヴァーらしさは、いつもより薄いというべきか...ディーヴァーだからと、こちらが ハードルを上げて待ち構えているせいで、物足りなく感じるのか... かかるレビューでは、犯人の数に触れるだけでもネタばれ、になりかねないのでパーセンテージで犯人探しの感想を言うと、 50%は非常に唐突、50%は本当に意外、これだけはツユトモ疑わなかった、でトータルすると何時もより犯人も動機としても やや小粒、と言った所。 あの原点「ボーン・コレクター」の如きじめじめジリジリするサスペンスは望むべくもないが、ダンスというキャラクターを今後じっくり 育てようという意図を感じる幕切れ。今後このダンス・シリーズがコーンウエルのシリーズ物化(恋愛要素増大)するのはないかと危惧するのは 私だけか...しかし女性読者のさらなら獲得にはその方が有益? | ||||
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ディーヴァーの作品は、とにかく出てくる登場人物全員をまずは疑ってみること。そんな癖がついてしまった。キャサリン・ダンスシリーズ2弾。ディーヴァーの前作ソウル・コレクターがわたしにはイマイチだったので、本書は期待して読み始めた。 こいつはいい! 「キネシクス」を用いるがゆえの主人公キャサリンの心理描写がたまらなくいい。相手の声質、しぐさ、無意識の態度を注意深く観察し、そこから何かを読み取ろうとすればするほど、自分自身に疑心暗鬼になり揺れ動くキャサリンの心理がいいのだ。 どんでん返しの事件の解決は、うーんちょっと無理があるかしら?はじめに犯人として追跡される少年はどう読んでも、最初からそれは違うだろうと思わせる筆致。ディーヴァーのジレンマとも言える状況で、熱烈なディーヴァーファンは、ディーヴァーの描く登場人物たちに鍛えられているので、ちょっとのことでは騙されない。 しかし、本書は事件の解決云々よりキャサリンを取り巻く人々の話がとてもいい。リンカーン・ライムシリーズの1・2作目のライムとサックスのようなやりきれないせつないドキドキがある。また自分の立身出世のためにニュース性がある事件に目をつけ、起訴しようとする司法局検事の理不尽さ。わたしはこれが一番怖かったし、どうなるのか気になってしかたがなかった。 登場人物がそれぞれの個性を発揮しはじめ立ってきているのが、本書の最大の魅力ではなかろうか。 | ||||
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