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ロードサイド・クロス
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ロードサイド・クロスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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ディーバー節といえば、それまででしょうが、前半、ぐいぐい引きこませまるものの、後半失速します。主人公のダンスはキネシクスの達人ではありましょうが、どうにも、読み進めるほどに薄っぺらな人間に思えてきてしかたありません。作者が──読者にミスリードさせるためか──最初から、ダンスにトラヴィスが犯人だと思いこませている描写があまりに浅はかです。途中、「それじゃ、洞察力なさすぎでしょう。このダンスの人間設定なら、思慮深く、もっと裏を見させるでしょう。キネシスク以外では人間を計れない凡庸な人間じゃないですか」と突っこんでしまいそうになりました。保安官事務所のオニールに好意以上の愛情を持っていることも、ただダンスの視線でさらりと描写しているだけで説得力がありません。最後に恋人の関係になるボーリングとの心理描写も納得できないし、まったく感情移入ができませんでした。 151P下段〈「その問題にはすでに議論されてますよ、ダンス捜査官〉とあるが、〈その問題には〉は〈その問題は〉でしょう。P175下段〈何やら異様で不気味なやつだなと思って見てたけで。あの十字架と〉とあるけど、〈見て《た》だけで〉の脱字でしょう。177下段〈羊皮紙みたいな紙でリスをくるんで、ナイフを刷りかざしました〉とあるのは〈ナイフを《振》りかざしました〉の誤字でしょう。 P198下段 〈赤土の埃を巻き上げながら目の前をのろのろと横切っていく。 ダンスは電話中だった。〉 とあるけど、その文章の前に〈ブレーキを踏んで車を停め〉て、周囲を観察しているダンスの描写が続いているので、いきなり〈電話中だった〉はおかしい。せめて、〈ダンスは電話をした〉か、〈ダンスは電話をかけた〉でしょう。 P200下段〈荷物をまとめ始める。友達の二人がケイトリンの困惑した視線をたどったあと〉とあるが、がさがさとゴロが悪い。せいぜい〈友達のうちの二人が〉でしょう。P248上段〈ダンスが実際に表情や言葉に表わしたか否かにかかわらず〉とあるが、〈表《わ》した〉じゃなく、〈表した〉でしょう。P253下段〈目的意識の表われた〉も同じ〈表れた〉じゃないと。P294上段〈一・五キロほど離れたアシロマーの岩場やラヴァーズポイント向かう道沿いの堤防〉は、明らかに〈ラヴァーズポイント《に》向かう〉の脱字ですね。 P337下段〈『ダンス捜査官。調子はどうです? ここは何事もありませんよ』〉って、話し言葉なので、〈ここに異常はありませんよ〉のほうが自然な会話だと思うのですが、つい引っかかってしまいました。 P340上段〈耳を聾するような静寂が訪れた〉。こんな表現がありますか。〈聾する〉なら、「耳を聾する爆音」とか「耳を聾する大音響」とかでしょう。静寂が「耳を聾する」という表現は聞いたことありません。(自分だけですか?) この訳者ならではの表現だと思うのですが、P344上段〈ダンスの携帯電話がビープ音を鳴らした〉。同下段〈ダンスのような捜査官はカーチェースなどとはほぼ無縁だ──を閃かせ、車を猛スピードで走らせていた〉。次ページ上段〈ブレーキペダルを強く踏みつけ、大型の車の速度を落として〉など、間違いではないでしょうけど、日本語の表現として気になります。この訳者さんのほかの本でも見かけますが、P432上段〈心臓は激しく打っていた〉とあるけど、心臓そのものはは打たないでしょう。意味はわかりますが、〈心臓の鼓動が激しく打っていた〉でしょう。P404下段〈モンテレー湾周辺では、霧と風の両方が同時に休むことは決してない〉も、〈霧と風の両方が同時に止むことはない〉でしょう。日本語として稚拙だと思うのですが。 | ||||
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最後まで読みましたが、ライムに比べると…面白さはイマイチだなぁ。 最初の頃に高校生の男の子が犯人じゃないのは気づいてしまうので、ダンスがむりくり理由つけて追いかけるのに興ざめ&無理がある。 私も、キネシクスは必要なの?って思うし、多分尋問の上手な人は自然にやっていることで、ことさら尋問の天才!なんて言うほどの活躍もないような気がした。 ダンスも主人公としては魅力不足なので、ダンスの恋模様&お母さんの事件はどうでもよいと感じてしまった。 | ||||
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ディーヴァーの初期作品の頃のドンデン返しがたまらなくて、ライムシリーズ含め全作読んでいますが、 ここ数作品は「やっぱり初期の頃のテンションを維持しながら執筆するのは大変なんだな」と感じてしまいます。 コンピュータ、特にインターネットがメインテーマとなっていますが、どうもディーヴァーは ITやネットを目の敵にしているのでは?と感じてしまう。 それが正しく深い知識であったり、またネットの抱える問題に対しての新鮮で鋭い洞察なら「なるほど」とも思うけど、 ITに関する知識に根本的な誤りがあったり、さんざん議論され尽くしている問題点を わざわざテーマにする辺りに、実はIT音痴でしょ?と思わざるをえない点が多々あります。 (特に「ソウル・コレクター」は酷いものでした。本作では若干改善されていますが・・) ストーリー自体もかなり最初の頃に「真犯人」に目星がつきます。 幾重にも伏線を張っていきますが、それがあまりにも陳腐で、 作者の「ひっかけ」があまりにもミエミエで興ざめ。 しかも最後に明らかになる真犯人の「動機」があまりにも弱すぎて、 読後の「あぁひっかかちゃった」という爽やかな感想どころか、 「そんなことでここまでひっぱるのかよ・・・」と興ざめの状態。 他の方のレビューにもある通り、キネシクスも本作では必要性を全く感じない。 ダンスではなく、これが主人公が「ライム」で、科学捜査の要素を多少増やせば それで通ってしまうくらい。キネシクスも使い方次第(ストーリー次第)では 非常に面白い題材になると思うんだけど、ライムシリーズに引っ張られ過ぎてるのでは?と 感じてしまった。 最近のライムシリーズにも非常に不満を感じており、次作のライムシリーズの出来次第で 「必ず読む作家」リストから外してしまいそうです・・・。 | ||||
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ディーヴァーのキャサリン・ダンスもの二作目である。 前作よりは面白かった。 途中までは、けっこう良いじゃんと思った。 しかし、やはりライムものとは別物であり、正直なところ、過剰にツイストを意識しすぎである。 タイトルが「ロードサイド・クロス」である以上、「ロードサイド・クロス・キラー」をめぐるストーリーが中心となるべきである。 しかし、本作のテーマというか、中心となっているのは、ネット依存社会への警告である。 そして、ライムと違って、ダンスは自分が行動する。 それも、不必要にである。 実際のところ、ダンスは自分で行動する必要はない。 スタッフによって収集された証拠物件と証人を分析すれば良い。 そして、そこにこそキネシクスが活躍する場がある。 しかし、ライムが自分で行動できないことへのアンチテーゼとして、ダンスは行動する。 それにより、著者は、サスペンスを醸し出そうとしている。 しかし、そんなことは、凡百の作家がしていることであり、ディーヴァーがあえてやる必要はない。 また、しばしばダンスの感情が、さまざまな理由で揺れる。 その結果、冷徹なキネシクスが発揮されない、という事態になる。 これは、主人公の分析とその推理、犯人への接近と先回りを期待する読者にとっては、実に鬱陶しい。 しかも、ダンスの家族、恋愛感情などのプライベートの場面が多すぎである。 もちろん、ストーリーにまったく絡んでいないというわけではない。 そのあたりはネタにもなるところなので、詳細は述べない。 しかし、徹底的な論理、検証、分析といったことには、不必要な文芸趣味である。 私は、ライムものの、論理、分析、検証に不必要なものを極力そぎ落とした、ある意味ではドライなスタイルが好きである。 そのスピンオフ作品である本シリーズは、しかし、同じ著者とは思えないほどウェットなのだ。 同じウェットでも、アイリッシュのドライウェットや、ロスマクのドロドロウェットとは違う、例えればハーレクインウェットなのである。 そして、著者得意のツイストも、無理に無理を重ねたような、単に意外性だけを狙ったもののような感じがする。 つまり、ストーリーの当初から一貫して、伏線を張って張って張りまくって、ここに手がかりがあったんだぜ、という感じが、とても見られないのだ。 正直、本作は400ページくらいのところで終わっても良かったんじゃないかと思う。 確かに、ラストまで一気に読みたくはなるが、最後の100ページは、かなり読了に義務感を感じた。 つまり、100ページが残っている段階で、最終的なツイストのネタがバレバレになる、ということである。 これは、いかがなものか、と思う。 正直、ライムものの方も、少々、疲れてきているような印象ではある。 しかし、まだ、そっちはフォローしようと思う。 本シリーズは、もういいかな。 新作が出ても、多分手を出さないだろう。 | ||||
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つまらなかった理由は次の通りです。 A:キネシクスの技術があろうと無かろうと,全く関係ないから。 キネシクスは,恐らくたくさんある捜査の技術の中のごく一部であって, 全てではない。なのに,それが捜査の全てかのように作者は扱いたいのだろう。 「キネシクスって,凄いよ。」という感じで。 でも,実際にはそれだけでは犯人にたどり着くはずはない, という矛盾に,作者が振り回されているだけにみえる。 「リンカーン・ライム捜査官の手助けとしてのキネシクス」という物語は 成立するが,キネシクス単独での物語は,無理だと思う。 なんだか,金田一耕助の方が,ある意味凄かったと思う。 (まあ,彼の場合,被害者がこれ以上出ません,というところまでこないと, 犯人が分からないのだけれど・・・・・・) ともかく,この物語では,キネシクスの技術を使わなくても,犯人にたどりつけたでしょう。 B:ダンス捜査官が,私から見て,魅力的ではないから。 これは,私自身の好みの問題です。 同性として,特に好きにもならないし,嫌いにもならない。 つまり何の魅力もないの。 C:お得意のどんでんがえしが,いつくるか,いつくるか,と思っていたら, ページがなくなった。つまり,終わってしまった。 これは,ミステリーとしてありえないです。 久々のはずれ感。 購入したけれど,図書館の立ち読みで十分だった。 | ||||
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つまらなかった理由は次の通りです。 A:キネシクスの技術があろうと無かろうと,全く関係ないから。 キネシクスは,恐らくたくさんある捜査の技術の中のごく一部であって, 全てではない。なのに,それが捜査の全てかのように作者は扱いたいのだろう。 「キネシクスって,凄いよ。」という感じで。 でも,実際にはそれだけでは犯人にたどり着くはずはない, という矛盾に,作者が振り回されているだけにみえる。 「リンカーン・ライム捜査官の手助けとしてのキネシクス」という物語は 成立するが,キネシクス単独での物語は,無理だと思う。 なんだか,金田一耕助の方が,ある意味凄かったと思う。 (まあ,彼の場合,被害者がこれ以上出ません,というところまでこないと, 犯人が分からないのだけれど・・・・・・) ともかく,この物語では,キネシクスの技術を使わなくても,犯人にたどりつけたでしょう。 B:ダンス捜査官が,私から見て,魅力的ではないから。 これは,私自身の好みの問題です。 同性として,特に好きにもならないし,嫌いにもならない。 つまり何の魅力もないの。 C:お得意のどんでんがえしが,いつくるか,いつくるか,と思っていたら, ページがなくなった。つまり,終わってしまった。 これは,ミステリーとしてありえないです。 久々のはずれ感。 購入したけれど,図書館の立ち読みで十分だった。 | ||||
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ライム物も含めて、近年のJ・ディバーには思うところあり。 もともと「人間」を深く描くことのない作家である。 が、そこはスピード感溢れる展開や科学捜査だったりキネシクスだったりの「技」や 「あざといまでのどんでん返し」であったりで補って余りあるものがあったわけです。 が、近年「技」は添え物的で「あざといまでのどんでん返し」は更にあざとくなり、 物語は複雑化するものの必然性は感じられず漫然とした読後感しか残らない。 近年のリンカーン・ライム シリーズの欠点と感じられる特徴を全て兼ね備えているのが、 このキャサリン・ダンス シリーズだと認識しています・・・というか認識しました。 まだ2作目だけど。。。 キネシクスは本当に必要なのか?。 物語の最大の「売り」に、こういった疑問を感じさせること自体致命傷なんじゃないかと。 一気読みはできる・・・だが、おもろない。 なんか「足りない」です。 | ||||
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星ひとつなのでレビューを書くのをためらったが、あまりにひどいので書いておこうと思った。どんでん返しは結構だが、ムリムリの筋立てなので容疑を疑われる人物が多すぎる。さらに、ノーマークに近い瞬間的登場人物がいきなり事件を起こしたりしている。真犯人に操られているというが、ほとんどあり得ない仕掛けを説明される。キネクシスもご都合的で布置按配を検討した形跡が無いのだ。断片的なネット社会評論がばらまかれているが説得性に乏しい。ディーヴァは時代遅れの書き手となった。愚作だ。 | ||||
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