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ロードサイド・クロス
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ロードサイド・クロスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 41~44 3/3ページ
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オリジナルは2009年リリース。邦訳はいつもの通り池田真紀子氏の名訳で2010年10月30日リリース。キャサリン・ダンスを主役に据えたシリーズとしては第二作目にあたる。ディーヴァーにとって本作品は、『青い虚空』・『ソウル・コレクター』に続くネットを題材とした三番目の作品と言うこともできるだろう。全500ページという大作だが、いつものようにジェット・コースターであっという間に読み終わった。今までのネットを題材にした作品の中で最もネット社会の『深層部』にまで到達した作品である。未読の方のために多くは書かないが、キネシクス分析のエキスパートであるキャサリン・ダンスは、何とネット・ゲームの中でゲーム・アバターにキネシクス分析をすることになる。ブログや掲示板の中に居る『匿名的陰湿』。まさにそれがこの作品の根底にある。ネットの中に居る自分が『本当の自分』であり、現実の自分の姿を否定する人間。ディーヴァーはそれらを見事に描き出している。ただ残念なのは、ディーヴァー自身が題材として非常に興味を持っている『ネット』の知識がやはり、若干不足していて首をひねるシーンが何箇所か出てきた。こういった知識で関心したのは今は亡き、スティーグ・ラーソンだった。『ミレニアム』を超える『ネット』の描写に未だミステリーで出会えていない。ただやはり今年の『このミス』でこの作品がベスト10入りすることは間違いないと思える。読む者を満足させるミステリー。この作品はまさにそれだ。 | ||||
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リンカーン ライムシリーズからの、スピンオフ。 人間嘘発見器の、キャサリーン ダンス捜査官が主人公。 最近の本家が、今ひとつなひねりなのに比べて、 最後まで捻りもきいていて、楽しめた。 今回は、一種のネット犯罪のように思えた。 ブログなどで、少し前なら考えられなかったほど、 短時間で、大勢の人に影響を及ぼしてしまう、、。 同時進行で、ダンスの母が、殺人罪で逮捕されてしまう。 実は、実は、、実は、、、。 | ||||
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リンカーン・ライムものの『ウォッチメーカー』で出てきたキネシクスの専門家の捜査官、キャサリン・ダンスを主人公にした第2作。1作目の『スリーピング・ドール』の事件から数週間後に起きた事件を描く。 キネシクスとは、容疑者のボディ・ランゲージや言葉遣いから、嘘を見破るテクニック。主人公のキャサリンはこれが得意で、彼女の前ではうそをつくことは難しい。 今回の事件は、あるブログで交通事故についてとりあげられてたことがきっかけで、その事故を起こした男子高校生が陰湿なネットいじめを受けたことから始まる。そのいじめをしていた女子高校生が拉致され、殺されそうになったり、死者まで出るようになり、そのブログと事件との間の関連性が疑われ、その男子高校生が犯人と断定されるが... 物語については、ネタバレになるので詳しくは書けないが、相変わらず、ディーヴァーらしい、ドンデン返しの展開。しかし、あまりにも最近の作品がドンデン返しばかりなので、残りページ数などから、結末が予想できてしまって、ちょっと楽しめない感じ。今回も、やっぱりという結末だったが、どうも無理やりこの結末に持っていった感じもあってズルイ気がする。 それよりも、キャサリンの母が、前作の事件に絡んで安楽死をした疑いをかけられたり、彼女の捜査に協力するコンピュータの専門家のいいオトコがでてきたり、妻子持ちの保安官との淡い交流があったりと、彼女のプライベートにも焦点が当てられていて、そっちのサイドストーリーの方が面白かった。 また、今回はネットいじめなどアメリカのネット社会についても、重要な鍵となっている。ディーヴァー自身は、以前もネットやコンピュータを題材にして小説を書いているので、関心があるのだろうが、インターネットやその技術的なことについては、あまり詳しくなさそう。物語に彩りを加えた程度に留まっている。面白かったのは、士郎正宗の攻殻機動隊について触れられていたところ。アメリカでも有名なのね。そういえばディーヴァーが読むべきコンピュータ・フィクションの一つとして挙げていた記事をネットで読んだことがあった。 | ||||
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ジェフリー・ディーヴァーの、<リンカーン・ライム>シリーズ第7弾『ウォッチメイカー』(’06年)からスピンオフした、カリフォルニア州捜査局捜査官でキネシスクを駆使する尋問の天才“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスをヒロインに据えた『スリーピング・ドール』(’07年)に次ぐ2作目。 今回は彼女がネットの世界が原因と見られる予告殺人に挑む。交通事故で同乗の女子高生ふたりを死なせたとして有名ブログで取り上げられた高校生をバッシングした者が次々に命を狙われる。ついには殺人まで・・・。ダンスは姿を消した彼をリアル世界とネットの両面から追う。 前作から数週間後の月曜日から金曜日までを追った物語だが、木曜日に、“どんでん返し”で一応の決着を見る。あと60ページあまり金曜日が残っている。さては、と思っているとそこには二重の“どんでん返し”が待っていた。 関係者たちの危機一髪シーンの連続。嘘を見破るダンスの分析と推理の妙。捜査に介入する者の圧力。前作との関係で逮捕されてしまうダンスの母親。そして随所に張り巡らされた伏線とそれに伴う驚愕の結末。まさに圧巻で、一気読み必至である。 また、ダンスを含めて、彼女を取り巻くひとびとの、母娘、親子、夫婦、男女の愛情や絆を心情豊かに描いているところも本書の特長である。 本書は、誰もが関心を持つ、コンピューター社会・ネットの世界が孕む危機というきわめて現代的なテーマを題材として、ここ最近の2、3作では見られなかった、もともとディーヴァーの最大の持ち味である“どんでん返し”の醍醐味に満ちた、<リンカーン・ライム>シリーズとはひと味違う、ファン必読の逸品である。 | ||||
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