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デルタの悲劇



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【この小説が収録されている参考書籍】
デルタの悲劇 (角川文庫)

デルタの悲劇の評価: 7.33/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

超絶技巧ここに極まり


 公園の池で発見された少年の溺死体。悪童3人組によるイジメの結果と疑われるが影の薄い少年の事件は未解決のまま時が過ぎた。それから10年後、少年の幼なじみを名乗る男が3人の前に現れる。事件の真相を暴こうとする者と隠そうとする者の攻防、三角形の悲劇の始まり。

 冒頭で度肝を抜かれる。この「デルタの悲劇」は作家・浦賀和宏の遺作であり、不慮の事故で命を落とした息子の代わりに母親が上梓したのだという。無論この作品の発表段階では現実の浦賀氏はご存命であるから、この作品は浦賀氏が生前に自身を故人として扱い遺作という形をとったフィクションの物語である。この作品から2年後に本当に亡くなってしまうのだから何とも不思議な感覚である。
 そのようなわけでこの作品は浦賀氏が悪童3人を追い、真実の究明のために残したデルタの悲劇という作中作品である。トリックてんこもり、超絶技巧、最後の一行を作者とともに忘れることはないだろう。

りーり
9EDFH0HC
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

デルタの悲劇の感想

「デルタの悲劇」読了。作者殺害の序章から、小学生の溺死事件とそれに絡む元不良三人組の過去を暴く犯罪ストーリーと思いきや、複雑な構成で二度読み必至の謎絵巻。最後のどんでん返しも騙されっぱなしの傑作。極めつけの驚愕は本書刊行の2ヶ月後実際の作者逝去。まるで死を予知していたような。合掌

氣學師
S90TRJAH

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