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月世界小説



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月世界小説

月世界小説の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
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(7pt)

言葉>神


 友人とゲイパレードを見に来ていた菱屋修介に突如その轟音は響いた。空から無数の天使が舞い降り終末の喇叭を吹いている。地面は大きく揺れ、高層ビルは軒並み倒れた。どこからともなく炎に包まれた巨石が降ってきて、裂けた大地から人の顔を持った飛蝗が這い出てきた。人々の悲鳴が聞こえる。眼の前で友人は体を分断された。
「月へ行こう」
菱屋修介はそっと目を閉じる。現実から逃れたいときはいつもこうしてきた。幼少の時から積み上げてきた妄想の世界は自由自在だった。月世界の男が話す世界の理、神々との対抗。それは「言葉」の争奪戦だった。

 SFといわれると困ってしまう作品だ。なにせ人と神のガチンコ対決なのだ。創世記のバベルの塔に着想を得ていて、神々が人類から言葉を奪ったのは神々でもコントロールの出来ない人類の発明故と語られる。言葉の普及を神は恐れている。そして打倒神における最重要武器が「ニホンゴ」だというのだ。
 破茶滅茶な粗筋からは想像できない冒険譚。菱屋修介が再び目を開けたとき、目の前に広がるのは神々の残虐なのか否か。



りーり
9EDFH0HC

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