妻は、あの幻の女ではないのか。立山の宿で一夜熱く貪り合った謎の女…おぼろな残像を見合い相手に重ねた魚住は結婚した。

1933年刊の本書は、著者としては異色の怪奇幻想譚を中心にした短編集である。

二百五十年の泰平を経て腑抜け同然となった御庭番に代わり、隠密方を拝命したよったりの雲見番―長裃がひたすら似合う俊足の男前、亜智一郎。

ある女が、1人の男をあの世とこの世の狭間、迷宮へと誘い込む「幻女夢行」、信長と跡目を争って敗れた弟・信行の子どもたちを巡る因縁を描いた「絆」等、5編を収める時代小説短編集。

衝撃のラストが読者の心を凍りつかせるスリリングなアクション巨篇。

乱歩賞作家渾身のリアリティーあふれる長編銀行ミステリー。「きっちりお返ししてやるさ。

北アルプス北穂高岳から槍ケ岳へ向かった山友達が遭難した―と後輩の村松から相談を受けた警視庁捜査一課の荒竹刑事。

第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。

九世紀の天台僧・円載にまつわる唐の秘宝探しと、一つの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体。

奇術師の一族が、圧倒的な奇術によって続々と殺されていく…!?日本犯罪史に屹立する“四大悲劇”の筆頭を飾る「彩紋家殺人事件」。

代理母で生計を立てている小田桐良江は、かつて出産した子供、三輪俊成が母親・咲子に虐待されていることを知り、発作的に俊成を三輪家から連れ出してしまう。

「あなたは幸せ?でないならパーカー・パイン氏に相談を」こんな奇妙な新聞広告に誘われて、依頼人が次々とパイン氏の事務所を訪れる。

―教会では夜半の祈りが捧げられていた。その静寂は、若者芸人とそれを追いかけて雪崩れ込んできた群衆によって破られた。

毎週土曜の深夜、終電の走る時刻に地下鉄で起きた連続殺人。いずれも青酸死で、行方不明になっていた人物だった。

東京で起きた、下着姿での連続女子大生射殺事件。

「これは自分と世界との戦いなのだ」。

あの女のすべてを知りたい。過去も目的も、真実の顔も―。

京都の春の風物詩・都おどりの舞台で、舞妓が毒殺された。彼女は一月前に殺害された大学助教授の座敷に上がっていたという。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人が発生する。警察庁の上層部は、内部犯行説を疑い、犯人を極秘に葬ろうとする。

被害者は喉に携帯電話を押し込まれて死んでいた。

「ページをめくる手を止めさせない 軽やか、濃くて、トリッキーな作品」 有栖川有栖氏、保証！ 「10円玉を持っていないか」そう言い残してクラブ経営者が殺された。

目の前で人が殺され、自分の殻に閉じこもってしまった大統領の娘。

42歳の並木響子は、復讐を遂げた。名前も年齢も偽り、掃除婦として潜り込んだ会社の副社長室で、男を刺し殺したのだ。

1946(昭和21)年3月、「宝石」は創刊された。

領主に迫られ、天守閣から身を投げた雪姫。戦国時代の悲劇を再現したかのようなバラバラ死体が麓に流れ着く。

クレアはNYの探偵事務所で囮捜査のアルバイトをする英国出身の女優の卵。本業は不調だが、囮の腕前はピカ一。

男に裏切られた女は、生まれたばかりの赤子を捨て、死を選ぼうとするが…。

御留守居役を勤める五千石の旗本・坂東の側室綾乃は、坂東に酷い仕打ちを受けていたが、雪の降るある夜、意を決して家を飛び出した。

忍び寄る黒い影。娘の叫びが闇夜に響く。

〔クレギオン2〕麻薬組織の追跡を振りきり、とある太陽系に逃げこんだミリガン運送のロイドとマージ、新任航法士の少女メイを救ったのは、ガス惑星フェイダーリンクのリング上で暮らす人々だった。

箱根のホテルに飾られていたという一枚の写真、そこには、芦ノ湖に浮かぶ帝政ロシアの軍艦が写されていた。

人の住んでいる家は四軒しかない、高知の山奥にある蝶ヶ谷村。

手がかりは孤島の研究所の事件ですでに提示されていた!大学院生となった西之園萌絵と、彼女の指導教官、犀川創平は、真賀田四季博士が残したメッセージをついに読み解き、未だ姿を消したままの四季の真意を探ろうとする。

心に比べれば、体なんて軽いものさ 失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に、謎の女子高生が立ちはだかる。

心に比べれば、体なんて軽いものさ 失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に、謎の女子高生が立ちはだかる。

『アメリカ文学界の魔犬』と呼ばれるこの作家を育んだのは、ありきたりの文学修行ではない。

第3回富士見ヤングミステリー大賞、大賞受賞作！ 帝大生・河上太一は今をときめく推理作家・平井骸惚の本に出会い、弟子入りを志願する。

会社で、家庭で、学校で。小さな出来事をきっかけにおこる恐怖を描く作品集 昭子は庶務課に勤務するOL。

伝承の『座敷童』が“引っ越す”事があるのは知られているが、実にこれに関しても陰惨な伝承との関わりが考えられている。

頭部を撃ち抜かれ息絶えた、愛する妻ステファニーの無惨な姿。

親子三代で探偵業を営むルンギ一家は、相変わらずの超多忙。今日も美人の依頼人が駆け込んでくる。

大手パチスロメーカー・ダッシュ電子の企画開発部門を辞めた東は、トリプルセブンという小さな会社でパチスロの攻略法を売る仕事をしている。

大好きな仕事、かけがえのない親友たち。順風満帆なアンディの人生を一本の電話が崩壊させた。

のぞいてはいけない。本能的にそう思いながらも、少女たちはその甘美な光景を食い入るように見つめていた。

元映画スター藤堂寅吉が、事故死した息子を偲ぶ会を開いたその夜、屋敷で殺人事件が起きた。

いつか刑事になる日を夢見ながら、留置管理係として過ごした近藤。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

イケメン高校生の翔矢と雪乃、従姉妹の可奈子が謎のプロバイダに登録してから、次々と奇怪な事件が発生する。

ロシアの捜査当局と情報交換のために急遽出張せよ―。

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ロンドンの貧民街、ブルーゲートフィールズを流れる下水道に、金髪少年の死体が全裸で流れ着いた。

犯罪や借金などで追われる身となった人物の高飛びや隠匿を請け負うプロ集団「逃がし屋」。

人間のことばを理解し、推理作家である飼い主(同居人)以上の推理力で数々の難事件を解決する猫探偵・正太郎。

12年間の記憶を失った男は、生と存在との根源的問題に直面した。俗情との結託を排する思考、厳格な文章が到達した世界。

大阪府警に出張するため「ひかり5号」に乗車した十津川は、車中で偶然、大学時代の友人・早田規夫と再会した。

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。

2113年の世界。

北陸本線を走る特急サンダーバードが、乗っ取られた。四百人以上の乗員乗客を人質にした犯人たちは、十一億円を要求する。

高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。

私立探偵、なのだという。だが村上冴子の眼の前にいるのは、かなり変わった二人組だ。

「家に帰って、妻の手を握りたい」熊に足を喰われ、朦朧とする意識の中で富治はそのことだけを考えた。

人目を避けるように、ひっそりと森の奥深くで息をひそめている“黒い家”。

LA市警の敏腕刑事ジャックは、辞職してウィスコンシン州の田舎町に移り住もうとしていた。

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。

僕はただの犬にすぎなかったんだ…。自分がつくろうとしていた王国の「王」が自分ではないことに突如気づいた朧。

聖ミレイユ学園で神の怒りとしか思えない悲劇があいついだ。

五年生の夏休み、洸は物心がついてから一度も会っていない祖父・白木義明の住む茶木村で過ごすことになった。

京都の中学に転校してきて三ヵ月、天童純に友だちはいない。純の胸には生まれた時から赤紫色のふしぎな形をしたあざがあった。