北海道へ当てのない旅に出た警視庁刑事・露無清高を、突然、一台の車が襲いかかった。

すべてに災なす凶（まが）つ神を宿した八千草飛鳥――出雲と並ぶ古代の聖地熊野で彼の行く手を遮ったのは、天津神の使い八咫烏（ヤタガラス）、神を生け捕る古式武闘家竜宮らであった。

証券マン岩木和彦の前で、顧客が次々と殺される。第一の殺人のとき、彼にはアリバイがない。

推理トリック研究家の久我京介のもとに衝撃的な知らせが届いた。

単身赴任で独り暮しが始まった風見淳太郎にとって、最大の悩みは“退屈”だった。

夜のマンハッタンで、ひとりの女がホテルの窓から身を投げた。女の名はケリー、真面目で有能な看護婦だった。

精神分析医ゲイツのもとを訪れた日から、カーラの身に奇妙なできごとが起こり始める。

今世紀初頭のシカゴ。全米一優雅で華やかな娼館として知られる〈エヴァーリー・クラブ〉に市当局から閉鎖命令が。

ハードボイルドの生みの親として知られ、数々の名作、傑作を世に送り出したハメット。

食品メーカー社長の淡路剛造が自宅浴室で撲殺された。

東京近郊・赤修台第一病院中庭で准看護婦堀川映子の死体が発見された。

〈都知事に告ぐ。東京都を誘拐した。

水沢春花は、二階堂日美子の兄・柏木陽一が院長の鶴来総合病院にリエゾンナースとして勤めていた。

神奈川県警・二階堂警部の妻・日美子は、何者かに堕胎剤を注射され、待望の二世を流産してしまった。

イタリア人を母に日本人を父として生まれた混血の美女、楠本亜里沙。彫りの深いマスクと抜群のプロポーション。

改装なったナイトクラブ《カジノ》で、看板スターのこびとが殺された―サイズのばらばらな十一本のストッキングで首を吊られて。

ハードボイルドの生みの親として知られ、数々の名作、傑作を世に送り出したハメット。

「あたしには幼い頃の思い出が全然ないの」恋人が失った記憶を取り戻すために、“幻の家”を訪れた僕たちを恐るべき事実が待っていた。

「私の最も大切な財産は石神探偵事務所の狩野俊介君にゆだねるものとする。

上野公園で身元不明の男の毒殺死体が発見された。世田谷区議の名刺を所持していたが、実在しなかった。

亀井刑事が故郷青森に帰る途中、謎の一味に脅迫された。妻子を誘拐したと告げられ、亀井はやむなく指示通りの旅を続ける。

再会―黒く塗り潰された電話のメモ。再会した同級生の中に、妻を死の淵へ追いやった者がいる。

建設会社のワンマン会長・丹波竜造が、伊豆沖でヨット航海中に遭難した。

へんなことがあった。なんだか、今でも不安で落ち着かない。

バレンタインデーの夜、長野県諏訪市の十九歳の新聞配達員・青島蕗子が行方不明になった。

地球からあふれてもなお増え続ける人類。その期待を担って、NASAの宇宙船が火星に向かった。

聖ジョン大聖堂で育てられていた幼いメシアが悪魔に誘拐された。

古き良き’80年代の「バブル」時代に不正株価操作で投獄された天才ディーラー、ウィリアム・サクソンが再び娑婆に戻って来た。

「すべての犯罪の動機は愛である」。これがヴェローナ警察警部ロメオ・タルキニーニの持論である。

テキサス州の高地砂漠地帯にあるグアダルーペ山脈国立公園。

警備会社副社長が毒殺された事件と、会計士が刺殺された事件―まったく関連のない二つの事件を追うウィリス刑事の前に、謎の女マリリンの存在が浮かんだ。

江戸日本橋の袂で晒し者にされた3人の女の肌に朱書された「公方様御側妾棚ざらえ」の文字。

この男を消していただきたい。謝礼は4千万…。

日本ミステリー界の旗手として、世界に名を馳せた著者がつねに完成度の高い作品を描きつづけて25年。

紀尾井財閥グループの帝王椎名が危篤。その二人の娘が乗る小型飛行機が、北アルプス“幻の谷”に墜落した。

夫のあまりの異常性愛癖に嫌悪感から恐怖すらを抱き始めた瑛子は、十数年ぶりに幼なじみの宮沢と偶然巡り合う。

マリアンヌのマネージャーの殺人事件をきっかけに、マリアンヌの過去が暴露されたが、優二の彼女に対する愛情は変らなかった。

貿易会社重役・倉内優二は赴任先のロンドンで陶磁器メーカーの女性オーナー・マリアンヌと運命的な出会いをした。

探偵事務所のドアをあけた女は、ジョー・ヴェニスの名前を確認すると「地獄からの召喚状よ、この下司野郎!」と言いざま拳銃をぶっ放した。

大富豪の55歳の誕生パーティは同時に婚約披露パーティでもあった。

彼の名はジョン、あるいはゴーストとも呼ばれている。一切の武器を持たないハートレスな殺し屋だ。

迷い犬捜し専門のアウトロー探偵・竜門卓が遭遇した4つの事件。胸ゆさぶる4つの感動。

「ドルフから聞いてないんですね。

ノルマンディ上陸作戦の陰で、世界史を決した軽井沢の殺人事件。

警視庁捜査一課でまとめ買いした宝くじが百万円当たった。

フリーのジャーナリスト秋本康一は、政界汚職事件を糾弾する記事を発表した直後、暴漢に襲われた。

軍隊内で犯罪が発生すると、すかさず本部から派遣されて捜査にあたり、階級の上下を超えて追及の刃をふるう、全能の〈犯罪捜査部〉捜査官。

東京近郊の新興住宅地で、コンビニ帰りの主婦が心臓をひとつきという鮮やかな手口で刺し殺された。

モーテルで発見された麻薬課刑事ムーアの死体。殺人課のボッシュはなぜか捜査から外され、内務監査課が出動した。

ブルートレイン「出雲4号」は終着駅の東京へ向かっていた。

国立市内で若い女性の惨殺死体が発見された。犯罪を誇示するかのごとく、太股に“H”と鋭利な金属で傷つけられて。

東京の下町、枕倉北商店街で起きたタヌキがらみの連続殺人の謎とは!?第14回横溝正史賞佳作受賞。

紫の振袖を着て、少女は夕映えの沼に沈んでいった…。

東伊豆城ガ崎海吊り橋に、男女の絞殺死体がぶら下がっていた。四か月前、その吊り橋の下の荒磯に凄惨な無理心中死体があった。

半年も入院したまま、面会謝絶で安否もわからない弟の様子を調べて。依頼人の女性は憔悴しきっていた。

心に浮かぶ人たちの一コマ、一コマを気ままに書きとめてみると、素裸の、半端の、野育ちの、八方破れの、ばさらか人たちに本音の人間味が見い出せる…。

高校一年生のあかねは夏休み最後の夜、向かいのマンションで起こった殺人の瞬間のシルエットを目撃した。

温泉旅行に出かけようと長距離バス乗り場にやって来た三姉妹。

武蔵屋の抱えの小えんが殺され、犯人が上らないうちに、今度は深川で指折りの売れっ妓染香が殺害された。

夜鷹のお初が殺された。お俊に続いて二人目。

伊の凶悪組織から逃走中の旧友アルを長野山中に逃がした翌日、工藤兵悟は五人組のマフィアに襲われた。

クレジットカード偽造やニセ札作製、外国人露天商の元締めなど、活動を拡げるアジアマフィアを摘発する端緒を、若手刑事川喜多良一が掴んだ。

求めたものは天下の名分である。反逆ではない。

歌舞伎役者の芳沢吉也さんからのご招待を受けて、麻衣子たちは古都金沢へやって来た。

何十万もの人間を生きたまま串刺しにしたとも云われるワラキア公ヴラド。

都会の稀薄な人間関係の中で起こる不可解殺人。事件の核心を見抜く伊集院大介の慧眼。

新人看護婦の高山瑠美子は、女子大生の解剖結果に疑問を抱いた。

ある星に被害者、犯人、目撃者、警官、探偵、新聞記者と役割の定まった男女がいた。

クィラランは幽霊の存在なんて信じてはいなかった。けれど、博物館の女性館長の怯えようはただことではなかった。

猫が消えたことは、始まりに過ぎなかった。謎の女はその奇妙な暗い部屋から、僕に向かって電話をかけつづける。

強く願い続けることだけが、出会いて別れを生む。国境の地で愛する男を探し続ける女。

一等航海士・神尾修二は、友人の戸山が殺されたことを航海中に知る。神尾の婚約者を自称する教子をめぐるトラブルが原因という。

異常の烙印を捺され社会から肉親から隔絶されたまま流れ流れる果てしない時間が突如として破られた…。とある精神病棟。

1…、2…、3…、平穏な日常がゆがみはじめる。恐怖サスペンスの傑作短篇集。

美貌の元侯爵夫人に想いを寄せる二人の青年。その一人がある日、断崖から墜落死した。

その夏、みのりの学校では不思議なことが次々とおきた。

神戸市東灘区の新型ファミリーレストラン〈GUY〉で店長が、店先の木に縛られて殺されていた。

高校時代の友人、八木紀子の誘いで、“日本のエーゲ海”と呼ばれる岡山の牛窓に旅に出た二階堂日美子の前で殺人事件が発生。

赤かぶ検事こと柊茂検事は、滋賀県警の行天珍男子巡査部長から相談を受けた。

赤かぶ検事こと柊茂検事は、滋賀県警の行天珍男子巡査部長から相談を受けた。

阿波おどりが行われている徳島市で、祭りの最中一人の男が射殺された。

ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。

能登を旅行中の警視庁北条早苗刑事が、ライフル銃で狙撃された。さらに入院中の早苗の病室に2発の弾丸が…。

雲仙温泉の林の中で七月十一日に和田史郎と芸者の明美が殺され、長崎で十日に川西信が殺されていた。

元警察官で探偵事務所を開業する橋本のところに、奇妙な位頼が舞い込んだ。

連合赤軍事件の記憶も新しい1973年、青葉ケ丘中学の3年A組では悪質ないじめが横行していた。

フィリピンの有力な貿易商が京都清水寺で刺殺された。ガイド・森麻子の一瞬の隙を狙っての犯行だった。

劇的に逆転する一人の女の半生のドラマ。連城ミステリーの新しい魅力。