東京からカラフトへ向かう「紅緑丸」の船上で発見された変死体(「人喰い船」)、山中を走るバスから消えた五人の乗客の謎(「人喰いバス」)、谷底から消えた墜落死体(「人喰い谷」)、密室から消えた凶器の謎(「人喰い倉」)―。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

「ねえ…思いきって、やったらどうなの」「何をだ」「わたしを、殺すのよ」…社の常務の姪と不倫の挙句、妊娠させ、結婚を迫られる夫。

ノンフィクション作家・高嶺隆一郎は真犯人に直接インタビューする手法をとっていた。

ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。

同僚だった女に持ちかけられた交換殺人の提案に乗り、一面識もないその夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子。

埼玉県蓮田市、黒沼の畔に建つ二つの名家で起きた一家惨殺事件と失踪事件。

階段から落ちた恋人・亜矢子は意識不明のまま昏睡状態に陥る。

高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。

八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。

埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。

店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う“旗師”宇佐見陶子。

五番街にある“フレンチズ・デパート”のウィンドウに展示された寝台から、女性の死体が転がり出た。

米国ニューメキシコ州にある長距離専門の陸上競技クラブNMAC。

現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。

54個の文書ファイルが収められたフロッピィがある。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

浅草の古びたアパートで絞殺された女が発見された。昼は大手旅行代理店の有能な美人OL、夜は場末で男を誘う女。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

二・二六事件前夜。置屋の密室で芸者が刺殺された。

全長6.5キロの「密室」から死体が消失?贈賄疑惑の渦中にある会社社長が何者かに殺された。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

「犬男がやったんだ」劭疝犬神通り魔殺人事件で起訴された男は法廷で呟いた。弁護人も無罪を主張。

大がかりな陰謀が進行しているとの内部告発を受け、パリ警察予審判事シャルル・ベルトランはタントワーヌ刑務所を訪れた。

「最初の殺人事件が起こったときに、すぐに警察に連絡していたら、第二、第三の事件は防ぐことができたかもしれない、そうおっしゃるのですか?(中略)私が犯人なのです、刑事さん」―その晩、経営難に陥ったクラブのお別れの仮装パーティに、男四人、女三人が集まり、完全密

衆人環視の地下室に閉じこもった霊能力者が己の霊体を使い、自分を詐欺師扱いした30マイル遠方の老人を刺殺。

第11回『このミステリーがすごい! 』大賞・大賞受賞作、待望の文庫化! 北海道根室半島沖の北太平洋に浮かぶ石油掘削基地で、職員全員が無残な死体となって発見された。

平成元年、東京。編集者の萩原祐介はビルの屋上から投身、しばらく空中を浮遊してから墜落死した。

きっと、読後あなたは呟く。「狂っているのは世 界か? それとも私か?」と。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

5億4000万年前、突如として生物の「門」がすべて出そろうカンブリア爆発が起こった。

自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。

フルート奏者の朽木奈緒美は、これから始まる音大時代の仲間との新しい仕事に心を躍らせていた。

妻の殺害を企むヒモも同然の婿養子。妻はロスの別荘、夫は東京の自宅。

敗戦に志を折られた物理波矢多は、九州で炭坑夫となる道を選ぶ。

六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。

サヤキとニラカの二人が『進化』の底へと向かっている。 「ねえ、サヤキさん、こんなのって無意味なんじやないかな。

目覚めた場所は硬くて冷たい床の上だった―。“私”は自称ミステリ作家の富豪、火照陽之助の屋敷を取材する。

情報工学の天才、島津圭助は花崗岩石室に刻まれた謎の“古代文字”を調査中に落盤事故にあう。

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。

門限六時。家が厳しい女子大生ハコちゃんはやっとアメリカ行きの許しを得た。

七軒がひしめくラーメン横町で、料理評論家の田岡が殺害された。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

小惑星探査機が採取してきたサンプルに含まれていた、人骨化石。

「僧正殺人事件」が名探偵ファイロ・ヴァンスによって解決されて数年。

新宿駅西口地下通路で女性の切断死体が発見された。第二の殺人を示唆する匿名電話が入り、捜査陣は新宿駅西口に張り込む。

終戦前夜。秘能『長柄橋』の上演を巡り、交錯する過去と現在。

16歳のぼくを置いて母は逝った。

夏休みも中盤に突入し、風ヶ丘高校新聞部の面々は、「風ヶ丘タイムズ」の取材で市内の穴場水族館に繰り出した。

江戸と現代で二重生活を営むOLの関口優佳・通称おゆうは、 大津屋の主人から、息子の清太郎が実の子かどうか調べてほしいと相談を受ける。

天才建築家・藤堂俊作設計の神宮ドーム球場で、二 十九名の死傷者を出す火災が発生。

デビューのその瞬間、すでにして日本SFを代表する名作であることを証明した、前作『神狩り』。あれから30年。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

吸血鬼に人造人間、怪盗・人狼・切り裂き魔、そして名探偵。