(短編集)
縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿
- シャルル・ベルトランシリーズ (4)
- 衆人環視 (67)
- 詐欺師 (129)
- 霊能力 (32)
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古き良き時代の正統派本格ミステリーの復興を目指した故・加賀美雅之氏の惜しくも最後の作品となってしまった短編集である。 魅力的かつ怪奇な不可能犯罪に大掛かりな物理トリックと全てが最後に論理的に解決がつく形式のけれん味溢れるミステリー作品が5編収録されている。 この作品に犯人がすぐ分かる、トリックに現実性がない、展開が古臭いなどと揶揄するのはお門違いである。基本的に犯人当ての趣向もあるがフーダニット要素はあくまでオマケで徹底的にハウダニットに拘った趣向だ。 まさにトリックを堪能する作品集である。 いずれの作品にも犯行現場の見取り図と昭和っぽいイラストが挿入されて気分を盛り上げる。 最近の変則ミステリーに真っ向から挑戦した王道本格推理作品集として非常によく出来た作品である。 あとがきではこの次の作品集も書かれるような感じだが、作者の死去により不可能となってしまったのが惜しまれる。 | ||||
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「シャルル・ベルトラン」シリーズの第4弾。5本を収める中編集である。 『密室殺人大百科』(2003)に入っていた「縛り首の塔の館」、『メフィスト』に2009-10年に連載された「人狼の影」「白魔の囁き」「吸血鬼の塔」「妖女の島」。 いずれも怪奇趣味が横行するミステリで、魔女やらウェンディゴやら吸血鬼やら人狼やらが登場する。しかし、ミステリとしての出来はきわめて悪く、読み始めた途端に真相が分かってしまったり、あまりにもダメなトリックだったり。 それでも読まされてしまうのは、怪奇趣味ゆえだろうか。 | ||||
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『十角館の殺人』の冒頭でエラリイが、 「やっぱりね、ミステリと言えば、切り立つ館、怪しげな住人、血みどろの惨劇、そして破天荒な大トリック…例え、時代錯誤と言われてもね」 と言いました(うろ覚えですが)。 しかし、70年前の海外本格黄金期に、そういう作品が少ないとも聞きます。 むしろ日本人、わけても二階堂黎人、綾辻行人とかがそれを実践しているのでしょう。 この作品は、そんな『古さ』を極限まで追求した作品になっています。 まさに怪しい館で起こる、怪奇としか言いようがない密室殺人の数々…。 しかし、とても『古い』トリックがこれでもかと散りばめられているので、 「ああ、なるほど。そうすれば密室の謎が解けるね」と納得するだけで、驚嘆はありません。 二階堂黎人の『人狼城の恐怖』も、最高に面白かったですが、やっぱり密室トリックは発想のジャンプがない実際的な出来ばかりでした。 私は世界ミステリ史上三大密室トリックは、 『斜め屋敷の犯罪』、『すべてがFになる』、『姑獲鳥の夏』だと思っています。 これらは、天才的な閃きで、謎が解かれた瞬間、魂が飛んでいくような素晴らしい興奮を感じます。それこそがミステリの神髄。 この作者も、もっと天啓の閃きで『密室』という壁を跳躍して欲しいです。 …色々書いたけど、面白かったよ! | ||||
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