雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。

結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。

整形を繰り返す秘密だらけの母。 MANGA CAFEを営む謎の男。

妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。

昭和十七年、南方へ命懸けの渡航、束の間の逢瀬、張りつく嫌疑、そして修羅の夜。

十年間堪え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

夫が突然、逝ってしまった。残された妻、敏子は59歳。

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。

親友の耀子が、曰く付きの大金を持って失踪した。被害者は耀子の恋人で、暴力団ともつながる男・成瀬。

「朴美愛」偽造パスポートを手に入れたミロは海峡を越え韓国に渡る。

AVでレイプされ、失踪した一色リナの捜索依頼を受けた村野ミロは、行方を追ううちに業界の暗部に足を踏み入れた。

彼は、小説に命を懸ける、と何度も言った。小説は悪魔ですか。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

タイム・マシンを発明して、直前に起った出来事を眺める「笑うな」など、ユニークな発想とブラックユーモアのショートショート集。

大正時代に東北に芸術家たちが創ったユートピア「唯腕村」。 １９９７年３月、村の後継者・東一は美少女マヤと出会った。

高校二年生のあの日。薔薇(ばら)が咲き乱れる自宅のベッドで、ミロの口から「義 父と寝た」という驚くべき話を聞かされた。

出版社勤務の沙羅は40歳を過ぎ、かつて妊娠中絶した相手の川島と再会。それ以来、子供が欲しくてたまらなくなってしまった。

児童福祉施設の保育士だった美佐江が、自宅アパートで25歳年下の夫と焼死した。その背景に、女の姿が浮かび上がる。

薄井正明、59歳。元大手銀行勤務で、出向先ではプチ・エリート生活を謳歌している。

記憶喪失の「僕」と島を捨てた昭光の、行くあてのない逃避行。

清子は、暴風雨により、孤島に流れついた。夫との酔狂な世界一周クルーズの最中のこと。

39年前、西田啓子はリンチ殺人の舞台となった連合赤軍の山岳ベースから脱走した。

一番近くにいるのに 誰よりも遠い。 海釣りに出たまま、二度と帰らなかった夫。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

東京オリンピック前夜の熱気を孕んだ昭和38年9月、地下鉄爆破に遭遇した週刊誌記者・村野は連続爆弾魔・草加次郎事件を取材するうちに、女子高生殺しの容疑者に。

一家離散によって幸せな生活を失った女子高生の真由。義父の虐待から逃れ、街で身を売るリオナ。

《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。

ここではないどこかへ…。東京の日常に疲れ果てた有子は、編集者の仕事も恋人も捨てて上海留学を選ぶ。

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。

こんなにいとも簡単に夫と息子を捨てられるとは。

人はなぜ人を殺すのか――河内音頭のスタンダードナンバーで実際に起きた大量殺人事件＜河内十人斬り＞をモチーフに、永遠のテーマに迫る渾身の長編小説。

「金がないことがこんなに心細く、息苦しいとは思わなかった」。

出産を巡る女性の実状を描く社会派ミステリー 「子どもを、返してほしいんです」親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。

離婚の危機を乗り越えた岩見家だったが、娘・花奈のお受験や、夫・俊平の実家のある町田への引っ越し話を巡って、夫婦仲はぎくしゃくしている。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

ベルリンのガイドで生計を立てる、美貌の男、カール。地方銀行に勤める平凡な会社員、昌明。

女は男の従属物じゃない―。1972年、東京、吉祥寺。

君臨する男。寵愛される女たち。

小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。

長老との結婚を拒んで舌を抜かれた女。武装集団によって拉致された女子高生たち。

ドタバタとは手足がケイレンし、血液が逆流し、脳が耳からこぼれるほど笑ってしまう芸術表現のことである。

１９８６年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。

組織によって選ばれた「社会的要人」の弱みを人工的に作ること、それがユリカの仕事だった。

不倫相手と夏休み、キューバに旅立った女性教師を待ち受けていたのは非難の嵐だった。

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつしか狂い始めた。

遙か南の島、代々続く巫女の家に生まれた姉妹。大巫女となり、跡継の娘を産む使命の姉、陰を背負う宿命の妹。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。

高校三年の夏休み、隣家の少年が母親を撲殺して逃走。

少女漫画 『青い瞳のジャンヌ』 をこよなく愛する”青い六人会”。

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。