クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられるアリンガム。

英国のとある小間物屋で深夜、二重殺人が発生。店主のエミリーと、巡回中のスラッパー巡査が犠牲となった。

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。

共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

高名な探偵小説家の邸宅で行われた推理劇。だが被害者役の人物は二発の銃声ののちに本物の死体となって発見された。

伯母が生きている限り、ぼくは厭うべきこの土地からも、専横的な伯母からも、離れることはできない―。

十一月の深夜、歴史教師のキャロラスはミンコット荘のレディー・マーガレット・ピップフォードから電話を受ける。

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。

考古学者と再婚したルイーズの元に、死んだはずの先夫から脅迫状が舞いこんだ。

富豪の一族が久方ぶりに集った館で、偏屈な老当主が殺された。犯人は家族か使用人か。

六月半ばの日暮れどき、ダートムアの採石場で、スコットランド・ヤードの敏腕刑事ブレンドンは、絶世の美女とすれ違った。

「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとしないもの」だけを依頼されて盗む異色の怪盗ニック・ヴェルヴェット。

一月四日の夕刻、ジェームズ・アンズウェルは結婚の許しを乞うため恋人メアリの父親エイヴォリー・ヒュームを訪ね、書斎に通された。

隠退した名探偵リングローズはイギリス海峡に面した旧領主邸ホテルに招待された。

ふと知り合った脚本家志望の娘がピーターのアパートメントで首を吊っていた。

ポアロは巨額の財産をもつ老婦人エミリイから命の危険を訴える手紙を受けとった。

屋上の絞首台に吊された藁製の縛り首の女―小説家ストラットン主催の“殺人者と犠牲者”パーティの悪趣味な余興だ。

いやみな嫌われ者の富豪が列車の中で、かぎ煙草に仕込まれていた毒で殺された。

伯母と犯罪学と切手蒐集から成る人生に安住していたチタウィック氏が、たまさか訪れた午後のホテルで毒殺の現場に遭遇する。

リー・スローカム閣下が検死官としてはじめて担当することになったのは、女流作家ミセス・ベネットの屋敷で起きた死亡事件だった。

名探偵ポアロは偶然から、夜ごとゲームに興じ悪い噂の絶えぬシャイタナ氏のパーティによばれた。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

事務所で兄の射殺死体を発見した弁護士サイモン。兄は恐喝者であったが故に殺されたのか。

不穏な空気をはらんだ夏の午後、医師シャーロットの診療所にやって来た若い女。

ルースは父を知らずに育った。憎き母の死をきっかけに、彼女は「計画」を携えスコットランドの小都市を訪れる。

年の瀬、ピーター卿は沼沢地方の雪深い小村に迷い込んだ。

被害者捜し、探偵捜し、と一作ごとに新機軸を出して読者を魅了した才媛パット・マガーの長編代表作。

イギリスの田舎町を豪雨が襲った夜、舞踏会からの帰途にあった二人の男は、急カーブの続く難所で自動車事故に遭遇した。

ガソリンの危険性を除くという化学的大発見の実用化が進められていた。

厄介な死体はどのように始末するべきか? ──壁に塗り込められた死体は両手と首を切断されていた。

「従妹のアンが行方不明になった。財産狙いで夫が殺して逃げたにちがいない」。

病弱な夫を殺して、金と自由を手に入れようとした美貌の若妻。

さまざまの難事件を解決し、退職して私立探偵を開業したビーフ。

イギリスの田舎町の開業医ビグリー博士は妻のジュリアを殺そうと決意し、周到な計画のもとに犯行へと移った。

チャールズは切羽詰まっていた。父から受け継いだ会社は不況のあおりで左前、恋しいユナは落ちぶれた男など相手にしてくれない。

ヘレンは恐ろしくなって、台から電話を払い落とした。友人だというその女の声は、はじめ静かで、ほほえんでいた。

謎と笑いの被害者捜し。

フランク・マシアーノはマフィアの世界から足を洗ったつもりだった。

メキシコの麻薬撲滅に取り憑かれたDEAの捜査官アート・ケラー。叔父が築くラテンアメリカの麻薬カルテルの後継バレーラ兄弟。

一九七六年五月。

カリフォルニア州最南端、サンディエゴのパシフィックビーチ。探偵ブーン・ダニエルズは、夜明けのサーフィンをこよなく愛する。

次から次へと殺人を犯し、ニューヨークを震撼させた連続絞殺魔〈猫〉事件。

出色の脚本を得て名プロデューサー復活の狼煙を上げるはずが、誤算続きのピーター・ダルース。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

海軍中尉になったピーターが愛妻アイリスと久々のデート。ところが軍服の盗難に始まって、とうとう殺人の容疑者に。

スタンフォード校長は頭をかかえていた。

アメリカ実業界の大立者がイギリスの別邸で殺害された。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

遺産を相続し、不慮の事故から回復したのを契機に、職を辞して亡母の故郷クリアウォーターへと移住したハリー・ディーン。

黄金期パズラーの名作。4月13日正牛、おまえは死ぬ―著名な外科医カッター博士に届いた不敵な犯行予告。

フランス有数の頭脳、スタンガースン博士の住まうグランディエ城の離れで、惨劇は起きた。