コーンウォール沖に浮かぶカム島。

現代ミステリ界の女王、二十世紀最後の力業。

殺人は、それが起きた時代を象徴する―風光明媚なハムステッド・ヒースに建つ私設のデュペイン博物館は、有名な殺人事件の数々をあつかうユニークな展示で知られていた。

メロディーは休暇で訪れたある村で、たまたま競売に出ていた家をアダムという男性と競り合った末に獲得した。

事故か、自殺か、他殺か―。

【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。

探偵稼業は女には向かない。ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。

二百年前の不気味な伝説が残る孤島コーシイ島。

ドーセットにある障害者用の療養所で教師をしていたバドリイ神父が急死した。

教会で死んでいた浮浪者と元国務大臣。彼らはなぜ同じ場所で殺されたのか? 不可解な謎にダルグリッシュが挑む。

ダルグリッシュ警視長は、原子力発電所の聳える海沿いの村を休暇で訪れた。

犯罪の科学捜査を行なうホガッツ研究所で深夜、所長代理のロリマーが殺された。

看護婦養成所ナイチンゲール・ハウスで、胃に栄養剤を送りこむ実習訓練中、患者役の看護学生が突然苦しみだし、息絶えた。

ある秋の晩、ロンドンのスティーン診療所の地下室で、事務長のボーラムの死体が発見された。

2021年、世界中でなぜか子供が生まれなくなり四半世紀が過ぎた。

ジェラールが社長に就任してから、社内では原稿や原画が紛失するトラブルや、社員が自殺するという不祥事が続いていた。

風光明媚な英国の田舎町キングズマーカムでは、ロンドンへの交通の便を良くするため、かねてからの懸案だったバイパス道路建設計画が、急ピッチで進められていた。

裁判官による説示。被告人ハリエット・ヴェインは恋人の態度に激昂、袂を分かった。

はじめは、愛人との駆落ちぐらいに考えていたものの、ウェクスフォード警部はいまや男の死を確信していた―失踪したのは、警部の隣人で会社員のロドニー・ウィリアムズ。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

広告主が訪れる火曜日のピム広報社は賑わしい。特に厄介なのが金曜掲載の定期広告。

騒々しかった休戦記念日の晩、ピーター卿はベローナ・クラブを訪れた。

ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。

料金は一日百二十五ドルと必要経費。

ロンドンに住む花屋の店員アルマは、妻ある歯科医ウォルターとひそかに愛し合っていた。

テディは、愛情とは無縁のまま育った。

1963年、アメリカでケネディ大統領が暗殺され、イギリスでは大政治スキャンダル“プロヒューモ事件”が国を揺るがしていたころ、ヨークシャーの貴族の邸宅で泊まり客の一人が死体となって発見された。

発端は、図書館に届いた短篇コンクールの応募原稿だった。

祖母の葬儀に参列したパスコー主任警部は、第一次世界大戦に従軍した曾祖父が謎の死を遂げていることを知った。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

アフリカの癩病院副院長であるサンダースは、一人の人妻を追ってマタール港に着いたが、そこからの道は何故か閉鎖されていた。

中部ヨークシャーの人里離れた谷間の小村エンスクーム。

殺人の疑いのある死に際会した場合、検視審問を要求するべきか否か。

「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとしないもの」だけを依頼されて盗む異色の怪盗ニック・ヴェルヴェット。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。

わたし、ミは、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたドは焼死。

実直な建築家が住むフラットの浴室に、ある朝見知らぬ男の死体が出現した。

ダルジール警視は周囲の反対を押し切って職場に復帰した。しかし体調はすぐれず、仕事の勘も戻らない。

ヨークシャーの炭坑町で三年前に起きた幼女失踪事件は、当時つぎつぎと幼女を暴行し、殺害していた殺人鬼の仕業だと考えられていた。

年の瀬、ピーター卿は沼沢地方の雪深い小村に迷い込んだ。

――12世紀、イングランドはシュロップシャ、シュルーズベリ大修道院の修道士達は、副院長・ロバートを先頭にウェールズに向かった。

11年前の連続少女殺害事件の真相を追う刑事オリヴァーとピア。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

第一次大戦末期の1918年。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。

刑事カーソンが休暇で赴いたケンタッキーの山中で連続殺人が。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。